アンヴァリッドはフランスにある観光スポット！歴史や見どころを解説

アンヴァリッドの基本情報

フランスの英雄であるナポレオン・ボナパルトが眠る場所としても有名なアンヴァリッド（L'Hotel des Invalides）。まずは、アンヴァリッドの歴史について解説します。

アンヴァリッドの歴史

アンヴァリッドは、ブルボン朝第3代のフランス国王ルイ14世によって建設された国立廃兵院です。建設当時は、軍事病院、兵舎、礼拝堂などの役割を果たしていました。

現在では世界遺産「パリのセーヌ河岸」の主要スポットの一つとして、エッフェル塔やノートルダム大聖堂と共に、多くの観光客を集めています。建物内には博物館が併設されており、フランス国内の軍事にかかわる貴重品を展示しています。

アンヴァリッドにはナポレオンの霊堂が置かれている

アンヴァリッドは偉人が眠る記念の地としても有名な名所です。フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の作詞者であるクロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール、第一次世界大戦に指揮を執った将軍フェルディナン・フォッシュなどの棺が置かれています。

数々の偉人たちの中でも特に有名なのはフランスの皇帝ナポレオン・ボナパルト。埋葬施設が完成した西暦1861年に、ナポレオンの遺体は5層になった棺の中に納められました。

アンヴァリッドのあるパリってどんな街？

200万人以上の人々が暮らすフランスの首都・パリは、世界的に有名なエッフェル塔をはじめ、凱旋門やノートルダム大聖堂など、多くの魅力的な観光スポットが点在しています。

美食の都としても有名で、パリ市内には、伝統的なフランス料理から世界各国の料理まで、多様なレストランが軒を連ねています。

また、芸術の街としても知られているパリには、ルーヴル美術館やオルセー美術館など、世界的に有名な美術館が多数あるのも魅力の一つです。

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アンヴァリッド観光の見どころ

複数の建造物が併設されたアンヴァリッド。せっかく訪れたなら、余すところなく見学したいものです。ここでは、特に押さえておきたい3つの見どころをご紹介しますので、旅行計画を立てるときの参考にしてください。

黄金に輝くドーム教会

ドーム教会はアンヴァリッド内に建設された2つの教会の内の一つです。1677年～1706年にかけて王家専用の礼拝堂として建てられました。

内部は豪華な装飾が施されており、合計で12キロの金箔が使われています。天井にはルイ9世が異教徒との戦いで使用した剣をキリストに渡す場面が描かれており、フランス国王の功績がたたえられています。

兵士のために建設されたサン・ルイ教会

サン・ルイ教会はフランスの建築家ジュール・アルドゥアン・マンサールによって建設された教会で、建設当時は兵士の礼拝堂として使用されました。

現在ではフランス軍隊の聖堂として利用されています。教会の聖歌隊にはフランス国旗が飾られており、建物内の丸天井の下には戦いで敵から奪った旗などが展示されています。

戦争の記念品が展示された軍事博物館

軍事博物館が創設されたのは1904年で、アンヴァリッド内に建てられた大砲博物館とパリ万博を機に開館した軍事歴史博物館を統合させて誕生しました。

建物内部は5つのセクションに分かれており、それぞれにテーマが決められています。近代部門のセクションでは、軍事独裁政権であったナポレオン時代のコレクションが展示されているのが特徴です。実際に身に付けていたコートや肖像画などが展示品が置かれており、栄光の時代を振り返れます。

モザイク装飾が施されたナポレオンの霊堂

ドーム教会でひときわ際立つ展示物は、ナポレオンの遺体が置かれた赤い大理石の聖堂です。

棺の下には大理石による円形のモザイク装飾が施されており、かつてナポレオンが処理した戦いの名が刻まれています。周囲の回廊には、ナポレオンの構成をたたえるレリーフ彫刻による装飾が施されています。

アンヴァリッド観光に最適なシーズンは？

アンヴァリッドのあるパリは年間を通して多くの観光客が訪れる人気の旅行先ですが、シーズンによって訪問客数に差があるため、目的に合わせて訪問時期を決めるのが良いでしょう。ここでは、アンヴァリッド見学におすすめのシーズンをご紹介します。

人気のシーズンは6月～9月

夏休みは、学校が長期休暇に入るため、多くの家族連れの観光客で賑わいを見せます。この期間中は、各地でさまざまなイベントが開催されるので、旅行の計画を立てるのに最適な時期と言えるでしょう。イベントの情報を確認しておけば、より充実した旅行になること間違いなしです。

しかし、7月から8月にかけては気温が高くなり、日中は30℃近くまで上昇することもあります。暑さ対策を取り、体調管理を心掛けましょう。

観光客が少ない時期を狙うなら11月

観光客の少ないシーズンを狙うなら11月がおすすめです。ハイシーズンの終わりを迎えると、徐々に観光客の姿が少なくなっていきます。

秋晴れの日が続くことが多い11月なら、過ごしやすい気候の中で旅行を満喫できるでしょう。冬場は宿泊施設や交通機関の予約が取りやすく、夏休みとは一味違った旅行を楽しめます。

アンヴァリッドの見学方法は？予約は必要？

パリ旅行する際にはぜひ訪れたいアンヴァリッドですが、一部の施設については有料となっています。ここでは、アンヴァリッドのチケット料金や見学の所要時間について解説します。

チケットの購入が必要な場所

アンヴァリッド内にあるサン・ルイ大聖堂や庭園については入場無料ですが、軍事博物館やドーム教会はチケットの購入が必要です。

ナポレオンの遺体が安置されているドーム教会は多くの観光客が訪れるため、混雑を避けるためにも、事前のチケット購入をおすすめします。

チケットの料金

アンヴァリッドの通常のチケット価格は15ユーロ（約2,533円）で、毎月第1金曜日の夜間開館時については10ユーロ（約1,689円）の特別料金で入場可能です。10名以上の団体予約をした場合、12ユーロ（約2,026円）の割引料金での入場が可能です。

パリ市内にあるアンヴァリッド以外の博物館や美術館の見学を予定している場合、パリミュージアムパスの購入を検討しましょう。62ユーロ（1万471円）を支払えば、2日間限定で50以上の施設への入場が可能です。

チケットはオンラインでも購入可能

アンヴァリッドの公式Webサイト（https://billetterie.musee-armee.fr/en-GB/products）はフランス語と英語の2言語に対応しており、軍事博物館やドーム教会の見学に必要なチケットのオンラインでの購入が可能です。

事前にオンラインでチケットを購入しておけば、現地での待ち時間を短縮できます。他の博物館や美術館の見学も予定している方や、スムーズに見学したい方は、オンラインでのチケット購入をおすすめします。

アンヴァリッド観光に要する時間 

アンヴァリッドは複数の施設が併設されており、全ての場所をじっくりと探索するには2〜3時間程度の時間を要します。特に軍事博物館は見応えのある展示が多いため、十分な時間をかけて回るのが良いでしょう。

アンヴァリッドへのアクセス・行き方

アンヴァリッド観光の拠点となる都市はフランスの首都・パリです。ここでは、地下鉄やバスでの行き方についてご紹介します。

最も一般的な移動は地下鉄

フランスの地下鉄であるメトロを利用して、アンヴァリッドへアクセスする場合の最寄り駅は8号線の「アンヴァリッド（Invalides）駅」または13号線の「ヴァレンヌ（Varenne）駅」です。

メトロの1回券は2.15ユーロ（約363円）で、乗り換えの際は2時間以内であれば追加料金なしで利用できます。アンヴァリッド駅から目的地までは徒歩約12分、ヴァレンヌ駅からも同様に徒歩約12分の距離にあります。

市バスも利便性が高い

アンヴァリッドへのアクセスにバスを利用する場合の最寄りのバス停留所は「アンヴァリッド（Invalides）」で、82番、92番、93番、83番、63番のバスが通っています。

バスの料金は地下鉄と同じく2.15ユーロ（約363円）で、1時間30分以内であればバス間の乗り換えが可能です。目的地のアンヴァリッド停留所で下車した後は、徒歩約9分でアンヴァリッドに到着します。

自由度を高くするならヴェリブもおすすめ

アンヴァリッドへ訪れる場合、レンタサイクルの「ヴェリブ（Velib'）」の利用も便利です。パリ市内には自転車ステーションが点在しており、いつでも気軽に自転車で移動できます。

レンタサイクルを利用する場合、はじめに自転車ステーションにある自動登録機ボルヌ（Borne）で登録を済ませましょう。レンタル料は1日1.7ユーロ（約287円）で、使用開始から最初の30分は無料です。アンヴァリッド周辺には、自転車ステーションが4か所あります。

アンヴァリッドの観光を満喫しよう

この記事では、アンヴァリッドの観光に関する見どころや歴史、見学方法、アクセスなどをご紹介しました。ぜひ紹介した情報を参考に、アンヴァリッドの観光を満喫してみてくださいね！

※記事内の金額は2023年6月10日のレート、1ユーロ＝168.9円で計算

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