九州夏の避暑地16選！子連れ旅にぴったりの高原やカップルにおすすめの温泉を紹介

九州地方で涼しい避暑地に行きたい！

これからやってくる暑い夏。2025年の夏は全国的に例年以上に暑くなる予報で、夏休みの過ごし方について迷っている人もいるかもしれません。

そんな暑い夏は涼を求めて、避暑地へ旅行へ行くのはいかがでしょうか？なかでも九州といえば南国のイメージがあるかもしれませんが、じつは避暑地が多い地域でもあるのです。その理由のひとつには、山岳地帯や高原が多いこと。標高が高い地域では気温が下がるので、夏でも朝晩はひんやりと心地よく快適に過ごせます。

また、森林や清流も豊富で、自然の涼しさやマイナスイオンを肌で感じられるのもポイント。

さらに、九州の避暑地は都市部から車で数時間でアクセスできるのも魅力のひとつ。自然の中でゆっくり深呼吸しながら、静けさや涼しさを味わう、そんなぜいたくな時間を、九州なら気軽に楽しめますよ。

ただ涼しいだけではなく、雄大な自然をたっぷり感じて、癒やされながら、避暑地で豊かな時間を過ごしに出かけませんか？

九州で夏におすすめ避暑地16選

夏の九州をたっぷり満喫できるおすすめの避暑地をピックアップ！雄大な自然が気の遠くなるような長い年月をかけてつくりあげた絶景で涼みながら、非日常な時間を満喫しましょう。

高千穂峡（宮崎県）

柱状節理の美しい断崖と迫力満点の滝が魅力の人気避暑地

九州を代表する定番避暑地「高千穂峡」。一度は雑誌や本などで見たことがあるのではないでしょうか？

高さ約80～約100mもの断崖が、約7kmにわたって続いているさまは、まさに神秘の光景。阿蘇山の火山活動による火砕流が、五ヶ瀬川に沿って流出して誕生した柱状節理の崖と、エメラルドグリーンの水面が美しく、幻想的な景色が広がっています。国の名勝・天然記念物にも指定されており、マイナスイオンたっぷりの空間に癒やされますよ。

遊歩道があるので、全体的な写真を撮りたいならまずはここで。ひと通り景色を楽しんだ後は、貸しボートで下から絶景を味わってみましょう！貸しボートは人気なので、当日だと完売してしまうことも。可能であれば事前予約するのがおすすめです。

また、周辺には食事処や淡水魚水族館もあるので、高千穂峡の絶景を楽しんだ後に、ぜひ行ってみてくださいね。

＼高千穂峡周辺のおすすめスポットはこちら／

菊池渓谷（熊本県）

四季の移り変わりが美しい神秘的な渓谷

うっそうとした天然生広葉樹で覆われ、その間をぬって流れる淡水が風光明媚な「菊池渓谷」。春には青々とした新緑、秋は紅葉、冬は霧氷の花が咲くなど四季によって表情を変える渓谷がなんとも美しい避暑地です。

夏の平均水温は13℃と低いので、暑い夏日の行楽スポットとして人気ですよ。

あまりの美しさから、日本森林浴の森百選・日本名水百選・日本の滝百選・水源の森百選・くまもと緑の百景・熊本の自然百選・新くまもと百景に選出されており、これまでも訪れる観光客を癒やしてきました。

晴れた日は、木々の合間から太陽の光が差し込み、水面に反射してキラキラと光ってきれいですが、曇りや雨天時の苔むした岩場の光景も情緒的。清流の流れる音と、鳥のさえずりが織りなす癒やしスポットで、心ゆくまで涼みましょう！

阿蘇・草千里ヶ浜（熊本県）

グルメも一緒に楽しめる熊本屈指の避暑地

放牧された馬がのんびり歩いている光景が熊本らしい「阿蘇・草千里ヶ浜」は、草千里阿蘇火山博物館前バス停から徒歩すぐと公共交通機関でもアクセスしやすい人気スポット。

阿蘇・草千里ヶ浜は標高約1,100ｍの場所に位置し、とくに新緑の季節は緑と青空のコントラストが美しく、さらにダイナミックな噴煙を上げる阿蘇中岳火口まで見わたせます。

すぐ近くには、「ニュー草千里」という施設があり、ひと休みしたい時におすすめ！焙煎したこだわりのコーヒーが飲めるカフェや熊本名物のあか牛丼が食べられるレストラン、阿蘇の草と水で育てた牛の搾りたてミルクを使ったアイスクリームショップ、さらにはお土産屋などが充実していますよ。ぜひ立ち寄って、絶景を望みながら熊本グルメを満喫してくださいね。

雄川（おがわ）の滝（鹿児島県）

約1,200ｍの遊歩道を歩いた先にある神秘的な滝

根占港から車で約10分の場所にある「雄川（おがわ）の滝」は、落差約46ｍ、幅約60ｍの滝が見られる人気の避暑地。

駐車場から滝つぼまでは約1,200ｍ続く遊歩道を歩いていきます。道中は、岩肌から染み出す湧き水や、清流のほとりの休憩スポット、鳥のさえずり、マイナスイオンたっぷりの空気に癒やされながらウォーキングを楽しめますよ。

雄川の滝には展望所があるので、そこから視界いっぱいに広がる滝つぼを眺められます。力強い岩肌とエメラルドグリーンの滝つぼがうっとりする美しさで、いつまでも見ていたくなる光景です。とくに晴れが続いた日はきれいだそう！

遊歩道は傾斜があるので、行く際には履きなれた靴や動きやすい格好で行ってくださいね。

大浪池（おおなみのいけ）（鹿児島県）

登山にもぴったり！四季折々の景色が楽しめる神秘的な火口湖

鹿児島県霧島市にある「大浪池（おおなみのいけ）」は標高1,411mの場所にある避暑地で、行楽日和の登山にもぴったりです。

山頂には周囲約1.9km、水深約11mの火口湖の景色が広がっており、さらに周囲を囲むように遊歩道が整備されています。頂上までは歩きやすい登山道が整備されているので、初心者でも安心して行けるのも魅力のひとつです。約40分で頂上まで行けますが、さらに遊歩道を一周する場合は2時間程度かかるので、時間に余裕を持って行くのがおすすめですよ。

自然がつくりあげたダイナミックな火口湖は幻想的で、さらに四季によって異なる周囲の景色がきれいです。涼みたい時や、リフレッシュしたい時に行ってみると良いでしょう。

平尾台・千仏鍾乳洞（せんぶつしょうにゅうどう）（福岡県）

一緒に訪れると満足感たっぷり！自然がつくりあげた独特な地形

福岡県北九州市にある「平尾台」は、自然が長い年月をかけてつくりあげた、独特な絶景が楽しめる人気スポット！

平尾台は、日本三大カルストのひとつに数えられており、標高約300m〜約700m、南北に約6km、東西に約2kmという広大な空間に石灰岩が点在しており、神秘的な景色を楽しめますよ。

石灰岩の中には、「ライオン岩」や「キス岩」と呼ばれる変わったものもあり、写真を撮りながらのんびり散策するのがおすすめ！

また、平尾台の標高約300mには「千仏鍾乳洞（せんぶつしょうにゅうどう）」という避暑地も。北東に約900m続いている洞窟で、その規模は国内最大級。なかは平均気温16℃、水温14℃に保たれており、夏は天然のクーラーとして親しまれています。

鍾乳洞の中へは、券売所で無料のサンダルをレンタルして往復30〜40分ほど進む行程です。氷水のように冷たい水の中を進み、深いところは膝ぐらいまで浸かって歩くので、夏でも寒さを感じるほど！ですが洞窟内には、まるで異世界に迷い込んだような神秘的な奇岩の風景が広がっており、見事な鍾乳石や石筍（せきじゅん）、石柱といった見どころもたくさんあるので、涼を感じながら絶景も満喫してくださいね。

稲積水中鍾乳洞（いなずみすいちゅうしょうにゅうどう）（大分県）

マイナスイオンたっぷりな日本最長の水中鍾乳洞

大分県豊後大野市にある「稲積水中鍾乳洞（いなずみすいちゅうしょうにゅうどう）」は最寄りのバス停から歩いて約1分とアクセスしやすい人気の避暑地。

水中鍾乳洞としては日本で一番長く、洞内の温度は一年中16℃と、夏でも快適に涼みながら景色を満喫できます。

稲積水中鍾乳洞の起源は今から約2億数千万年前。なんと恐竜が生きていた頃と同じで、原型はこの時にできたそう。しかし約8万3千年前に、熊本県の阿蘇山の大噴火によってこの鍾乳洞は水の中に埋もれてしまいました。 そのため、ずっと見つかることはなく、発見されたのは、現代になってからだとか！

洞内には、無数の鍾乳石や、水深約40ｍをこえる深渕など見どころも多く、満足感たっぷり！筆者も行ったことがありますが、神秘的な光景にただただ心を奪われました。水も透き通っており、水中の様子もよく見られて、見ごたえばつぐんでしたよ。

夏でもアクティブに過ごしたい人はぜひ行ってみてくださいね。

九十九島（長崎県）

涼しい海風がほっと和む佐世保市屈指の観光スポット

日本本土最西端に広がる「九十九島（くじゅうくしま）」は、複雑に入り組んだリアス式海岸と、大小208の島々が織りなす風光明媚な景色が人気の観光スポット。日本一、島が密集しているエリアだからこその特別な景色は見ごたえがあり、季節や時間ごとに変わる繊細な表情は、いつ来ても美しく、飽きることはありません。

九十九島の景色を満喫できる展望所はいくつかありますが、近くで見たいのであれば「船越展望所」がおすすめ！九十九島を目の前で楽しめるので、生憎の雨でも雄大な九十九島を見られます。

また九十九島を含む大パノラマを見たいのであれば、「弓張岳展望台」が良いでしょう。標高364mの弓張岳にあり、佐世保市内を一望できます。時間があれば、さまざまな展望台を訪れて涼しい海風を感じながら景色を満喫しましょう！

由布院（大分県）

多種多様な楽しみ方ができる大分屈指の観光スポット

“九州の軽井沢”とも呼ばれる由布院は、景色も街歩きも温泉も、と多彩な楽しみ方が叶う人気の避暑地です。

とくに涼を求めて由布院へ行きたい人は、「由布川渓谷」へ行ってみると良いですよ。高さ約15m〜約60mもの峡谷が約12kmにもわたって続く美しい景勝地で、“東洋のチロル”と評されています。さらに滝の数も多く、迫力満点の景色を満喫しながら涼やかな空間でのんびり観光できますよ。

由布川渓谷を満喫した後は、さまざまな大分グルメが集まる「湯の坪街道」や、「由布院温泉」で一日中由布院を思いっきり堪能してくださいね。

都井岬（といみさき）（宮崎県）

日向灘と馬の圧巻のコラボレーションが見られる避暑地

息をのむような雄大な景色が広がる「都井岬」は、宮崎県の日南海岸国定公園の最南端に位置しています。先端の「都井岬灯台」からは、山々と日向灘の大パノラマを一望できるだけでなく、なんと日本の在来馬の一種「御崎馬（みさきうま）」が棲息しているスポットでもあるのです。

4～5月には、春駒（はるこま）という子馬が毎年約20頭産まれ、運が良ければかわいらしい姿を見られることも！野生馬のことを知れるガイドもあるので、馬と一緒に過ごしたい人は参加してみると良いでしょう。

また、電動自転車レンタルもしているので、夏の風を切りながら都井岬をめぐるサイクリングにもチャレンジしてみてくださいね！

鍋ヶ滝（熊本県）

自然の神秘的なカーテンで特別なひとときを

「鍋ヶ滝」は、阿蘇のカルデラをつくった約9万年前の巨大噴火でできたとされる神秘的な滝。

その落差は約10m、幅は約20mと、まるでカーテンのように幅広く水が落ちて行く様子は、なんとも優雅でダイナミックな光景です。

滝の近くまで行けるので、より臨場感のある景色を見られるだけでなく、マイナスイオンや滝が流れる豪快な音など、五感を研ぎ澄まされるような感覚にもなれます。

駐車場から滝までは遊歩道が整備されているので行きやすいのも魅力のひとつ。

基本は事前予約制で、大型連休になると完全予約制となるため、気になる人は早めに予約しておきましょう！

＼鍋ヶ滝の予約方法はこちらでチェック／

黒川温泉（熊本県）

緑豊かな自然に抱かれた避暑地で湯浴みを楽しもう！

どこかなつかしい気分になれる、田舎らしい景色が魅力の「黒川温泉」は、阿蘇郡南小国町の大自然にひっそりとある避暑地。

約30の旅館からなる黒川温泉は、まるで街全体がひとつの旅館のように景観が整っているのが魅力です。田舎の雰囲気もあるけれど、上質な隠れ家のような雰囲気も兼ねており、どこを切り取っても写真映えします。

涼やかな気分を楽しみたいなら、のんびり散策して黒川温泉から約1時間の阿蘇くじゅう国立公園まで行くのがおすすめ。マイナスイオンたっぷりの緑を感じながら歩くのが心地良いですよ。

疲れたら、黒川温泉自慢の温泉めぐりを。25箇所の露天風呂の中から、好きな温泉を3箇所選んで湯めぐりを楽しめる「入湯手形」が名物で、多種多様な温泉を満喫できるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

＼黒川温泉ほか九州のおすすめ温泉はこちら／

球磨川下り（熊本県）

100年以上の歴史がある人吉人気のアクティビティ！

JR人吉駅から歩いて約20分で体験できる「球磨川下り」は、約100年以上の歴史を持つ伝統的なアクティビティで、かの有名な西郷隆盛や与謝野鉄幹・晶子夫妻なども利用してきたそう。

球磨川は熊本県最大の一級河川で、さらには最上川や富士川と並ぶ日本三大急流のひとつでもあります。

球磨川下りにはコースがいくつかありますが、初めての人には「清流コース」がおすすめ！比較的穏やかな区間を約50分かけて進むコースで、熟練船頭のガイダンスを楽しみながら、四季折々の景色を満喫しながら涼やかな川下りをのんびり堪能できます。

また、貸切になりますが、屋台船もあり、夏の夜の涼しい時間帯で球磨川を満喫できるコースもおすすめです。

涼とノスタルジックな気分を味わえる球磨川下りでステキな思い出をつくりましょう！

清水の滝（佐賀県）

豪快に流れる滝が圧巻！全国の名水百選のひとつ

“球簾（たますだれ）の滝”という別名を持つ「清水の滝」は、日本の名水百選に選ばれているマイナスイオンたっぷりの避暑地。小城スマートインターができたことで、よりアクセスしやすくなりました。

約落差75m、約幅13mの滝という大きな落差と豊富な水量が特徴で、西日本一の瀑布（ばくふ）ともいわれています。

また、清水の滝は、古くから観世音菩薩信仰の滝としても有名で、滝壺の近くにある清水観音宝地院は、滝にうたれる「滝みそぎ」の霊場としても名高いです。

さらに清水のきれいな清流にさらされた鯉を使った料理が小城市の名物で、絶品だそう！生臭いかと思いきや、きれいな水の中で棲息しているので、臭みがなく刺身や味噌煮込み料理が人気で、近くに鯉料理屋が軒を連ねているので、立ち寄ってみてくださいね。

虹の松原（佐賀県）

国の特別名勝に指定されている見事な松原

夏の心地良い散策におすすめなのが佐賀県の「虹の松原」。唐津湾に沿うように連なる松原は、唐津藩初代藩主・寺沢志摩守広高（てらさわしまのかみひろたか）が、防風・防潮のために松を植林したのがはじまりだそう！その全長は約4.5km、幅約500mもあり、三保の松原、気比の松原と並ぶ日本三大松原のひとつであり、さらには国の特別名勝にも指定されています。

約100万本の松が植えられている景色は、とくに上から眺めるのがおすすめで、車で約17分で到着する「鏡山展望台」からだと唐津湾を含む絶景を楽しめますよ。

雄大なパノラマビューを満喫したい人はぜひ行ってみてくださいね。

九重“夢”大吊橋（大分県）

日本一の高さを誇る歩道専用の大吊橋

壮観な景色も、スリルも味わいたい人には「九重“夢”大吊橋」がおすすめ！標高約777mにある大きな吊橋で、高さ約173m、全長約390mと、歩道専用としては日本一の高さを誇ります。

端から眺める景色は圧巻で、四季によってさまざまな表情を楽しめますよ。筆者も行ったことがありますが、目の前に広がる大パノラマがどこまでもきれいで感動しました！新緑の季節もおすすめで、夏は避暑地としても人気ですが、紅葉の名所でもあるので時期が合えば行ってみると良いでしょう。

橋の上は風の影響を受けやすく、揺れることもしばしばあるので、高い場所が好きな人や、スリルも味わいたい人はぜひ行ってみてくださいね。

今夏は九州地方の涼しいスポットで過ごそう

この記事では、九州でおすすめの避暑地を紹介しました。ただ涼しいだけでなく、圧巻の景色を楽しめたり、グルメが味わえたりする九州の避暑地は、まさに旅行にぴったり！

ぜひ紹介した観光地を参考に、九州の夏旅行のスケジュールを立ててみてくださいね！

cover photo by pixabay