博多祇園山笠は追い山が魅力!見どころや歴史などを解説
福岡を代表するお祭り・博多祇園山笠。博多や櫛田神社を中心に開催されており、博多の人に愛され続けている歴史あるお祭りです。 この記事では、博多祇園山笠の見どころや楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説!ぜひ博多祇園山笠に参加する前に情報をチェックして、お祭りを楽しんでくださいね!
福岡を代表するお祭り・博多祇園山笠。博多や櫛田神社を中心に開催されており、博多の人に愛され続けている歴史あるお祭りです。
この記事では、博多祇園山笠の見どころや楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説!ぜひ博多祇園山笠に参加する前に情報をチェックして、お祭りを楽しんでくださいね!
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博多祇園山笠の基本情報
福岡を代表するお祭り・博多祇園山笠。毎年7月に開催される祭りで、開催中は博多の街がいつも以上に盛り上がります。
博多の総鎮守である櫛田(くしだ)神社にまつられる祗園午頭天王(ぎおんごずてんのう)または素戔嗚尊(すさのおのみこと)の神事であり、国の重要無形民俗文化財にも登録されており、博多の人にとって長年続く大切な祭りです。
まずは博多祇園山笠の歴史や開催時期などの基本情報を解説します。
博多祇園山笠の概要や歴史は?
博多祇園山笠の起源は諸説ありますが、鎌倉時代の1241年にまでさかのぼると言われています。当時博多界隈で疫病が流行した際に、疫病退散を祈願するために博多にある承天寺の開祖・聖一国師(円爾)が、施餓鬼棚(せがきだな)に乗って祈祷水を撒きながら博多の街をまわったのがきっかけという説があります。施餓鬼棚とは疫病の病魔退散のために捧げるお供え物を置いた棚のこと。これが後の山笠に発展していきました。
その後、貿易の街としても栄えていた博多で利権争いが起き博多が焼野原になったとき、豊臣秀吉による再興・町割り(区画整理)が行われます。
その区画が“流(ながれ)”という単位で呼ばれ、今日の山笠のグループ単位として機能しており、現在では千代流・恵比須流・土居流・大黒流 ・東流・中洲流・西流の七流が博多祇園山笠の祭りの中心を担っています。
山笠は当初背が高く、明治5年(1872年)には約16メートルまであり、この山笠を男性たちが背負って博多の街を練り歩いていました。しかし近代化が進み電線の整備が整っていくと、山笠が電線を切ってしまうので実際に運行する舁(か)き山と高さがある飾り山に分けられるようになったのです。
その後も新型コロナをはじめとする時代の影響で中止になることも多々ありましたが、そのたびに復活し、今では約760年以上続く博多名物の祭りとして多くの人々に愛されています。
博多祇園山笠が開催される場所は?
博多祇園山笠は、福岡市博多区のなかでも、博多部(那珂川と御笠川間の区域)を中心に開催されますが、飾り山笠は呉服町や中洲川端、櫛田神社、天神一丁目など博多~天神の各地に展示されるので開催期間中に飾り山巡りをするのも面白いですよ。(祗園宮)に対して奉納される神事であり、国の重要無形民俗文化財
博多祇園山笠の開催日時は?
博多祇園山笠は、毎年7月1日から7月15日までの約2週間開催されます。この日程は毎年変わることなく、最終日の追い山笠まで毎日のように神事を行うのが特徴です。
日程により神事の内容は異なりますが、祭りの期間が約2週間と長いので観光しやすいのも魅力のひとつでしょう。
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博多祇園山笠の見どころ・楽しみ方
約2週間続く博多祇園山笠。そのなかでもとくに見てほしいイベントやスポットをピックアップしてご紹介します。
豪華絢爛で精緻なつくりの飾り山
博多祇園山笠は7月1日に開幕してから9日までの間は“静の期間”とされており、山笠は動きません。
まずは博多部を中心に合計14の飾り山が公開されます。飾り山とは言わば観賞用の山笠のこと。舁き棒がついてはいますが、八番山・上川端通を除き実際には動くことはありません。
この期間に観光するのであれば、各地に置いてある飾り山を見て回るのがおすすめです。
飾り山は櫛田神社を向いている方を表、反対を見送りといいますが、基本的には表には日本の昔話や歴史上の人物が、見送りには童話やアニメがデザインされているのが特徴です。
現在、飾り山の高さは約10メートル~15メートルあり、煌びやかな配色と博多人形師によるデザインが見ごたえばつぐん!
飾り山は基本的には櫛田神社を中心に置いてありますが、一部は福岡PayPayドームなど離れた場所にあります。もしすべての飾り山を巡りたいのであれば事前に交通機関を確認して効率的に鑑賞できるよう準備しておきましょう。
山笠の安全を祈願するお汐井(しおい)取り
博多から移って箱崎浜で毎年7月1日、9日に行われるお汐井(しおい)取りも見逃せません。
お汐井とは、博多で古くから続く伝統で筥崎宮前の箱崎浜の真砂(まさご)で身を清め、災いを払うために真砂を振りかけること。その真砂を採りに行くことをお汐井取りといいます。
筆者も祖母宅に行ってどこかへ出かける際に、安全に帰ってこられるように玄関先で真砂を振りかけてもらっていました。
博多祇園山笠のお汐井取りは、全員が参加する9日の見学がおすすめ。水法被を着た男性たちが箱崎浜で安全を祈願しながら真砂を採る様子は、博多祇園山笠の風物詩として人気です。
見学場所は箱崎浜がおすすめですが、博多の石堂橋から箱崎浜、筥崎宮、そして櫛田神社へ移動する全行程約10キロメートルを参加者たちが行脚する様子も見ごたえがありますよ。
舁き山を担いで町をめぐる姿は迫力ばつぐん!
“静”だった山笠が“動”に切り替わる瞬間である流舁き(ながれがき)も見どころのひとつ。流舁きとは7月10日と14日の2日間に、水法被に締め込み姿の男性たちが4時~18時の間、自分たちの流の区内で舁き山を担いで披露する行事。
コースは毎年変わるので、詳しいコース内容は流舁きの関係者に尋ねるしかありませんが、コースの近くに水が入ったバケツが置いてあるのでそこを舁き山が通る可能性は高いです。
この水は勢い水(きおいみず)といって、舁き手たちの気合いを入れるだけでなく、暑い時期に開催されるので熱気を冷ますための意味もあります。水には注意して観光しましょうね!
また、舁き山に付いていくこともできますが、とくに初日はペースが早く観光客にとっても体力勝負なので、バケツが置いてある場所で舁き山が来るのを待つのもおすすめですよ。
朝の静寂に響きわたる掛け声と朝山
できるだけ観光客を避けて舁き山が見たいなら7月11日の早朝5時から行われる朝山見学もおすすめです。
まだ朝陽が昇っていない時間から“オイサ!”の掛け声とともに動き回る舁き山は迫力満点。
7月10日の18時に流舁きが終わって翌朝すぐにまた山舁きが行われるので参加者の人たちへ尊敬の念を抱きますよね。いかに博多祇園山笠が博多人にとって熱い祭りなのかが伺えます。
互いに敬意を表す他流舁き
朝山が終わってさらに12時間後、次は他の流を陣中見舞いする他流舁きが開催されます。他流舁きはそれぞれの流がほかの流の区域に舁き入れる珍しいイベント。
一度に複数の舁き山が見られるチャンスでもあります。さらに流によっては商業施設や近隣の高校に舁き入れることもあるそう!
ラストスパート!熱気に包まれた追い山
7月15日の最終日、博多祇園山笠は一番のにぎわいを見せます。それが追い山です!追い山とは、早朝の4時59分から5分間隔で7つの舁き山笠が櫛田神社を出発して博多の町を駆け巡ります。4時59分と設定されているのは、博多の祝い唄である“祝いめでた”を歌う時間1分を考慮してのこと。
山留め(スタート地点)から、櫛田神社の境内にある清堂旗をまわって出るまでの”櫛田入りタイム”と、須崎町の廻り止めまでの約5キロメートルを疾走する”全コースタイム”、の2種類のタイムを計測します。櫛田入りタイムは約30秒~、全コースタイムは約30分です。
たくましい掛け声とともに舁き山がものすごいスピードで走り去っていく姿は何度見ても迫力があります!参加者の疲労はとっくにピークを迎えているはずですが、そんなことを感じさせないくらいの活気と熱気に、観客の心も熱くなること間違いなしのイベントですよ!
博多祇園山笠のハイライトである追い山は観光客の数もピークになるので観覧の際はマナーをしっかり守って見学しましょう。
博多祇園山笠の参加方法は?予約は必要?
博多祇園山笠の見学では予約は不要です。その代わり見学したいイベントの時は事前に自分で場所を確保しておく必要がありますが、山笠のコースは全て公道上で行われるので、常識の範囲内で行うようにしましょう。
追い山や、追い山の練習である追い山ならしを見たいのであれば事前に公式HPでその年のコースを確認しておくのがおすすめですよ。
追い山・追い山ならしを特等席で見るならチケットの購入が必要!
追い山や追い山ならしを櫛田神社のいわゆるアリーナ席で見たいのであれば桟敷席券の購入が必要です。
注意しなければならないのは、桟敷席券はあくまでエリア入場券であり、指定席ではないので特等席で見たいのであれば当日早くから櫛田神社に行って場所を確保しなければいけません。
桟敷席のチケットは毎年6月26日午前9時から櫛田神社で販売されます。7月12日の追い山ならしと7月15日の追い山の桟敷席300枚ずつの合計600枚の桟敷席券が販売され、毎年かなりの人気です。300枚が15分で完売してしまうほど!
また金額は追い山ならしが1枚3000円(1人2枚まで)、追い山が1枚6000円(1人1枚)です。
博多祇園山笠へは電車(地下鉄)でのアクセスがおすすめ!
博多祇園山笠は見たいものによって場所が異なりますが、拠点となるのは櫛田神社。
最寄りの地下鉄七隈線・櫛田神社駅から歩いて約2分で到着します。博多駅からであれば歩いて13分ほどで行くことも可能です。
また、博多祇園山笠開催期間中は周辺道路の交通規制が行われるので、移動はバスやタクシーよりも電車(地下鉄)がおすすめですよ。
博多祇園山笠における注意点
博多祇園山笠は国内外から約300万人もの観光客が訪れる博多のビッグイベント。混みあうからこそ観光の際に気をつけてほしいポイントをまとめました。
博多祇園山笠は水を使うお祭り!防水対策はしっかりと行おう
博多祇園山笠は飾り山を見るだけならとくに問題ないですが、舁き山を見学したいなら防水対策しておくのがおすすめ。
舁き山の周辺では勢い水でたくさんの水が使われます。携帯やカメラなどの機器が水に濡れてしまわないように気をつけましょう。
また洋服が濡れる可能性もあるので、着替えを用意しておくと安心です。傘をさすと周りの方の迷惑になるのでレインコートで参加してくださいね!
当日の交通規制に注意
もし車で博多祇園山笠を見学したいと考えている人は交通規制にも注意しましょう。とくに周辺道路は通れない可能性があるので、遠い場所に停めて移動することになります。
もし規制前に近辺の駐車場に停めたあとに規制がかかった場合、終わるまでは出庫自体もできないので、できるだけ公共交通機関を使うのがおすすめです。
やむを得ない事情で車移動になる場合は、開催前に福岡県警により発表される交通規制マップをもとに移動の計画を立ててくださいね!
混雑に向けて事前対策を!
博多祇園山笠は想像以上に混雑します。混雑のあまり、自動販売機でドリンクが買えなかったり、トイレに並んだりすることも。
混雑した場所に行くのであれば飲み物を準備し、事前にトイレも済ませておくのがおすすめです。
また、水や汗で濡れることがあるのでフェイスタオルが一枚あると便利ですよ!
ケガに注意!
博多祇園山笠を見学する時は必ず警察官や舁き手の指示に従いましょう。約1トンある舁き山とそれを担ぐ1,000人ほどの舁き手が勢いよく細い路地にも入ってきます。
身を乗り出すと大変危険なので、安全な場所で見学しましょう。
博多祇園山笠を満喫しよう
この記事では、博多祇園山笠に関する見どころや歴史、参加方法、アクセスなどをご紹介しました。博多祇園山笠は博多の街が一気に活気づく熱い祭り。
ぜひ紹介した情報を参考に、博多祇園山笠を満喫してみてくださいね!
博多祇園山笠の基本情報 | |
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住所 | 櫛田神社近辺や市内各所 |
開催日 | 毎年7月1日~15日 |
アクセス | 【櫛田神社】地下鉄七隈線・櫛田神社駅から徒歩約2分 |
参加料金 | 通常見学は無料 【桟敷席券】追い山ならし 3,000円、追い山 6,000円 |
公式サイト |
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