
ソウル1日観光の弾丸コースを紹介。個性豊かな三清洞、益善洞、聖水洞をめぐってきた
ソウル観光の1日モデルコースを、令和トラベル代表の篠塚孝哉が実際に歩いたルートで紹介。三清洞・北村韓屋村、益善洞、DDP、聖水洞を1日でまわってわかった各エリアの楽しみ方と、回る順番のコツをまとめました。

ソウルを1日で歩くなら、どこをどの順番でまわればいいのか。2026年10月、令和トラベル代表の篠塚孝哉が、三清洞・北村韓屋村から益善洞、東大門デザインプラザ(DDP)、そして聖水洞までを、1日で弾丸観光してきました。
京都のような韓屋の街並み、細い路地にお店がひしめく飲食街、建築そのものが見どころの巨大施設、そして工場街から生まれ変わった聖水。同じソウルなのに、街ごとにまったく違う顔があります。実際に歩いたルートと時間の目安、それぞれのエリアで感じたことを、写真といっしょにお届けします。
ソウル1日モデルコース、実際に歩いたルート
まずは結論から。この日まわったのは、次の5つのエリアです。
時間の目安 | エリア | ひとことで言うと |
|---|---|---|
朝~午前 | 三清洞(サムチョンドン) | 伝統の街並み+カフェ・美術館 |
午前 | 北村韓屋村(プッチョンハノクマウル) | 韓屋の屋根が連なる住宅街 |
11時ごろ~お昼すぎ | 益善洞(イクソンドン) | 細い路地の飲食街 |
お昼すぎ~13時すぎ | 東大門デザインプラザ(DDP) | 建築そのものが見どころ |
14時前後 | 聖水洞(ソンスドン) | 工場街から生まれた、いちばん勢いのある街 |
朝9時ごろに出発して、聖水を歩き終えたのが14時半ごろ。そのあとはミーティングのため離脱しました。
三清洞から北村までは歩いてまわれる距離で、益善洞はそこから近いエリアです。DDPから聖水へは車で25分ほどでした。
ひとことでまとめると、三清洞・北村は「伝統」、益善洞は「路地」、DDPは「建築」、そして聖水洞は「都市再生と最先端の商業」。性格のまったく違う街が、1つの都市のなかでちゃんと成立している。そこがソウルのおもしろさです。
\ソウルの街歩きにぴったりのツアーをチェック/
三清洞・北村韓屋村は京都のような散策エリア
最初に歩いたのは三清路から北村にかけてのエリア。三清路は、景福宮の東側の石垣沿いから北村韓屋村に隣接する通りです。
雰囲気を日本でたとえるなら、三清路は「京都の歴史地区+代官山」、北村は「京都の東山・産寧坂あたり」。街全体に落ち着きがあって、歩いているだけで気持ちのいいエリアでした。
このエリアには、スターバックスやブルーボトルのようなカフェ、美術館、ライフスタイルショップが、伝統的な建物にすっとなじんで並んでいます。古い建物に今のお店が入っているからこそ、街並みが「保存されているだけの場所」ではなく、今も楽しめる場所になっているんですよね。
北村は坂道と韓屋の屋根の街
エリアの奥へ進むと、雰囲気がガラッと変わります。坂道が増えて、韓屋の瓦屋根がぎっしり連なる景色があらわれます。大きな観光施設があるというより、路地や坂道、古い建物、カフェが連なり、歩くたびに小さな発見があります。そんな街歩きが楽しいエリアです。
ひとつ気をつけたいのが、北村韓屋村は観光用につくられた村ではなく、ソウルの人が今も暮らす住宅地だということ。その中でも北村路11キル一帯は「特別管理地域」に指定されていて、観光客が入れるのは10時から17時まで。2025年3月1日から、観光目的で時間外に立ち入ると、10万ウォンの過料が科されるようになっています(2026年10月時点)。大声を出すことや家のなかの撮影を控えて、静かに歩きましょう。
今回は10時台に北村を歩きました。 朝いちばんに三清路を歩いて、10時以降に北村韓屋村を見学するのがちょうどいい流れです。景福宮と組み合わせて歩くのもおすすめです。
もっとくわしく知りたい人は「北村韓屋村の見どころや行き方」の記事もどうぞ。
益善洞は路地を歩いてお店を見つける街
同じ韓屋村ながら、三清洞・北村と雰囲気がまったく違ったのが益善洞です。まず驚くのが、路地の細さとお店の密集ぐあい。古い建物が集まった狭い路地に、飲食店やカフェ、雑貨屋さんが次々とあらわれます。
日本でたとえるなら、東京の上野・御徒町の雑多さと、京都・先斗町の細い路地を掛け合わせたような場所。整然とした街並みではないけれど、その雑多さと密集感がそのまま活気になっています。
建物どうしの距離が近くて視界が限られるので、路地を曲がるたびに景色が変わるのも楽しいところ。益善洞はソウルで最初の都市型韓屋住宅団地で、2010年代のはじめごろまでは目立たない街でしたが、韓屋にお店が入るようになって生まれ変わったエリアです。
お昼はここで豚焼肉を食べました。三清洞・北村が「景色を楽しむ街」なら、益善洞は「お店を見つけながら歩く街」。食事やカフェが目当ての散策にぴったりです。
古い街を壊さずに、お店の入れ替わりと使い方の転換で街全体の魅力を上げている。都市再生の事例としても、すごくおもしろい街でした。ソウルのお店えらびに迷ったら「ソウルの人気グルメ」の記事も参考にしてみてください。
DDPは建築そのものを見に行く場所
お昼すぎに向かったのが、東大門デザインプラザ(DDP)。設計はザハ・ハディドで、2014年3月に開業しました。
DDPは、なかで開かれる展示やイベントだけでなく、建物を見ること自体が目的になる場所です。曲線ばかりの外観、巨大なスケール、まわりの街並みとのギャップで、建物そのものの存在感がすごい。日本でいえば「東京国際フォーラム+街なかのデザイン拠点」といった感じです。
東大門は、1960年代に縫製工場が集まったことなどを背景に、衣料品の卸売の拠点として育ってきたエリア。昔からのファッションの商業地に未来的なデザイン施設があることで、2つの顔を持つ街になっています。
おもしろかったのは、このあと行った聖水との違いです。DDPは、大きな建築プロジェクトで象徴になる施設をつくった「トップダウン型」。一方の聖水は、古い工場や倉庫の再利用、小さなお店の集まり、ブランドの進出で、街全体の価値がだんだん上がってきた「民間の集積型」。この2つを同じ日に見比べられたのは大きな収穫でした。
東大門で買い物もしたい人は「東大門ショッピングの人気スポット」の記事もチェックしてみてください。
聖水洞は今回いちばん衝撃的だった
聖水は、すさまじかったです。
いつの間に、これほど大きくてエネルギーにあふれた街が生まれたんだろう。そう思わずにいられませんでした。
聖水洞では1950年代後半から小さな工場が建ちはじめ、1970年代までには金属や印刷などの工場が集まる地域へと発展しました。その後、1967年に、大手靴メーカーの生産工場が聖水洞にほど近い金湖洞へ移転したことをきっかけに、靴関連の職人や工房が聖水洞の下請け工場に集まり、手づくり靴の街としても知られるようになりました。
その工場街が、今ではファッション、ビューティー、アート、カフェ、ラグジュアリーブランドの旗艦店が集まる巨大な商業・文化エリアになっています。日本でたとえるなら「ブルックリン+中目黒+表参道」。しかも規模が想像以上に大きい。ひとつの通りにおしゃれなお店が並んでいるだけではなく、通りを進んでも路地を曲がっても、新しいブランドや商業空間が次々とあらわれます。
工場の面影と最新ブランドが共存
いちばんおもしろかったのは、古いものと新しいものがまざっていること。歴史を感じる工場や倉庫がそのまま残り、そのなかに新しいお店が入っています。たとえば大林倉庫は1970年代の精米所だった赤レンガの建物を、Cafe Onionは1970年代に建った工場を使ったカフェです。
延武場通り(ヨンムジャンギル)のあたりは、靴工場の名残と今の感性がまざる聖水の中心的な通り。計画的につくられた巨大ショッピングモールでは、この雰囲気は出ないだろうなと感じました。
DIORやLOW CLASSICの旗艦店も
古い工場街のすぐそばに、DIORの印象的な建物があります。DIORの聖水の店舗は2022年5月にオープンしたお店です。
韓国ブランドの旗艦店も見逃せません。2009年にスタートした韓国のファッションブランドLOW CLASSICは、2025年4月、延武場通りに聖水の旗艦店をオープンしています。服を売るだけでなく、建物や内装でブランドの世界観を伝えているのが印象的でした。
すでにブランド力のある企業が、さらに認知を広げようと聖水にお店を構える。聖水という場所そのものが、ブランドのマーケティングで大事な役割を持つようになっているんだと思います。2026年4月には、ファッションECのMUSINSAも約2,000坪の大型店を聖水にオープンしています。
行列のできる飲食店があちこちに
飲食もおもしろかったポイントです。歩いたエリアでは物販やブランドのお店の存在感が強く、レストランの数は相対的に少なく感じました。それでも、行列ができている飲食店がたくさんありました。
人気の飲食店やカフェが、ファッションやビューティーのお店と組み合わさって、街全体の活気をつくっている。聖水は単なるショッピングエリアではなく、街全体が巨大なエンターテインメント施設になっているような感覚でした。
最後に寄ったHAUS NOWHEREが特に印象的
聖水で最後に訪れたのが、HAUS NOWHERE SEOUL。2025年9月にオープンした、Gentle Monsterを展開するIICOMBINEDの新しい本社です。Gentle Monsterのほか、姉妹ブランドのTAMBURINSやNUDAKEも入っています。
なかに入ると、美術館や建築作品、ブランドの研究施設、商業空間が1つに融合したような空間が広がります。ふつうの商業施設は、商品の並べ方や売り場の効率を中心に設計されていますよね。HAUS NOWHEREで設計されているのは、建築に驚き、アートを楽しみ、写真を撮り、ブランドの世界観を知るという体験そのもの。商品を買わなくても、その体験だけで来る価値があると感じました。
「商品を売るためにお店をつくる」のではなく、「人が訪れたくなる体験をつくり、そのなかにブランドや商品を組み込む」。ネットで何でも買える時代に、リアルなお店が持つべき価値を見せてもらった気がします。そんな未来的な施設が、古い工場や倉庫の残る聖水にある。この新旧の対比こそ、聖水を象徴する風景でした。
聖水はなぜここまで大きくなったのか
聖水の変化は、数字にもあらわれています。報道によると、聖水駅の1日平均の乗降人員は、2018年には約5万6,000人でしたが、2025年は10万2,489人。初めて乗降人員の上位10駅に入りました。
歩いてみて感じた聖水の成長の流れは、こんな感じです。
- 工場や倉庫という、もともとある街の資産
- そこにカフェやアート、クリエイターが入る
- 若い人が集まり、SNSで知られる
- ブランドやポップアップストアが進出する
- 大型の旗艦店への投資が続き、旅行者の目的地になる
最初から巨大な商業都市を一気に開発したわけではなく、この流れがぐるぐる回って街が大きくなってきた。お店の集客力が街の集客力を高めて、街の集客力がまた個々のお店に人を呼ぶ。そんな循環ができているように見えました。
ひとつ気になったのは、この先のこと。土地や家賃が上がって、街の魅力をつくってきた小さなお店やクリエイター、古い工場が出ていってしまうと、ほかの高級商業エリアとの違いが薄れてしまうかもしれません。古い工場、倉庫、小さなカフェ、独立系ブランド、アート、そして革新的な大型施設がまざっていることが聖水の魅力。この雑多さと多様性を保てるかが、これからの聖水の勝負どころだと思います。
ソウルを1日で回るなら知っておきたいこと
実際に歩いてみて、目的別のおすすめをまとめるとこうなります。
やりたいこと | おすすめエリア |
|---|---|
韓国の歴史・伝統文化にふれたい | 北村・三清洞 |
きれいな街並みを散策したい | 北村・三清洞 |
路地歩きと食事を楽しみたい | 益善洞 |
現代建築を見たい | DDP・聖水洞 |
ファッション・ビューティー | 聖水洞 |
いまの韓国カルチャーを体感したい | 聖水洞 |
はじめてのソウルなら、三清洞・北村と聖水洞の2つは特におすすめです。韓国の歴史と伝統を感じるなら三清洞・北村、いまの韓国の勢いと最先端のカルチャーを感じるなら聖水洞。この2つを歩くと、ソウルという都市のまったく違う顔が見えてきます。益善洞は食事やカフェをからめた街歩きに、DDPは建築やデザインが好きな人に。
回るときのポイントは3つです。
- 北村は10時から17時のあいだに。朝いちばんは北村韓屋村の指定エリア以外を歩くとスムーズです
- お昼は益善洞にあわせると、食事と街歩きを一度に楽しめます
- 聖水は時間を多めにとるのがおすすめ。今回は1時間ほどしか歩けませんでしたが、本来は少なくとも半日、できればもっとかけて歩く価値があります
何日あればソウルを楽しめるか、全体のプランを考えたい人は「ソウル・3泊4日のモデルコース」の記事もあわせてどうぞ。
まとめ
1日で三清洞・北村、益善洞、DDP、聖水洞を歩いてみて感じたのは、ソウルは都市そのものが観光資源になっているということでした。
古い工場や倉庫に新しいブランドが入り、世界的なブランドが旗艦店をつくり、行列のできる飲食店が点在する。そこにHAUS NOWHEREのような、商業施設の常識を超えた建築まで登場している。単なるショッピングエリアでも、歴史地区でもなく、街全体がずっと進化しつづけているような感覚です。
観光の目的地は、歴史的な名所や自然の景色だけではありません。いまも変わりつづけて、新しい文化を生み出しつづける街そのものが、世界中の旅行者を引きつける。聖水洞はそれを強く実感させてくれる街でした。いまのソウルに行くなら、ぜひ歩いてみてください。
\ソウルへ行くならNEWTのツアーで/
最終更新日:2026年10月16日(初版。料金・在庫・施設情報を確認)
この記事は、令和トラベル代表・篠塚孝哉の現地での体験をもとに、NEWT編集部がAIのサポートを受けて構成・編集しています。施設情報や数値は2026年10月16日時点で公式サイト・報道等を確認したものです。
cover photo by 篠塚孝哉
おトクなフライトつきツアーも🛫
記事で紹介したホテルに、フライト(燃油込み)がついたおトクなツアーもあります🙌





















