公用語
スペインではスペイン語が公用語として広く使われています。観光地であれば英語も通じる場合が多いでしょう。地方によっては異なる言語も話されており、たとえばカタルーニャ州ではカタルーニャ語、バスク地方ではバスク語、ガリシア州ではガリシア語がそれぞれ公用語として認められています。
宗教
スペインではカトリックが最も広く信仰されており、街中には歴史ある教会や大聖堂が多く見られます。宗教行事も生活に根づいており、セマナ・サンタ(聖週間)などの祭礼では、地域ごとに異なる伝統や風習が受け継がれています。一方で、現代のスペイン社会では信仰の形も多様化しており、宗教を強く意識しない人も増えつつあるのが特徴です。
通貨
スペインで使われている通貨はユーロで、紙幣と硬貨の両方が流通しています。1ユーロは100セントに分かれており、旅行者にとっても扱いやすい単位です。スペイン内ではクレジットカードの利用が一般的ですが、市場や小規模な店舗では現金が好まれる場合もあります。また、両替は空港や市内の両替所、またはATMを活用するのが一般的で、レートや手数料の違いにも注意が必要です。物価の目安を把握しておくと、滞在中の支出管理にも役立つでしょう。
クレジットカード、キャッシュレス決済
スペインではクレジットカードやデビットカードの利用が広く浸透しており、都市部を中心に多くの店舗やレストランでキャッシュレス決済が可能です。特にVISAやMastercardは対応範囲が広く、観光客にとっても便利な支払い手段となっています。最近ではスマートフォンによるタッチ決済も普及が進み、小規模なカフェや市場でも対応していることがあります。ただし、地方の一部や小さな店舗では現金のみのケースも見られるため、少額の現金も用意しておくと安心です。
費用
スペイン旅行にかかる費用は、3泊5日で1人あたりおおよそ20万円〜が目安とされています。主な内訳は以下の通りです。
航空券代:13万円~
宿泊費:4万5,000円~(1泊あたり1万5,000円を想定)
現地交通費:4,000円~(メトロやバス利用を想定)
食費:4万円~(1日6,000円前後)
観光費:1万円~(入場料やガイド料など)
雑費:8,000円~(お土産や通信費など)
スペインは訪れる都市によって物価に差があるため、滞在先や過ごし方によって総額も変動します。ローカル食堂や公共交通機関を活用すれば、抑えた予算でも充実した旅を実現できます。
ビザ
日本のパスポートを持つ方が観光目的でスペインを訪れる場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。一方、パスポートの有効期限がスペインを離れる日から3ヶ月以上残っている必要があります。また、2026年以降はETIAS(欧州渡航情報認証制度)の導入が予定されており、オンラインでの事前登録が必要になります。長期滞在や留学、就労を希望する場合は目的に応じたビザの申請が必要で、手続きや必要書類が異なります。渡航前には最新の情報を確認し、余裕を持った準備を心がけると安心です。
日本との時差
スペインと日本の時差は基本的に8時間で、日本の方が進んでいます。たとえば日本が16:00のとき、スペインは8:00となります。ただし、スペインではサマータイムが導入されており、3月下旬〜10月下旬までは時差が7時間に短縮されます。旅行や連絡の際は、現地の時間帯を意識して行動することが大切です。特に航空機の時刻表示や現地でのツアー参加時には、時間の確認を怠らないよう注意が必要です。
気候
スペインの気候は地域ごとに特徴があり、旅の計画を立てる際には訪問先の気象傾向を把握しておくと安心です。首都マドリードなど内陸部は大陸性気候で夏は乾燥した暑さ、冬は冷え込みが厳しくなります。一方、地中海沿岸のバルセロナやバレンシアでは年間を通じて比較的温暖で、冬でも穏やかな陽気が続く日が多くなっています。北部のサンセバスティアンなどは降雨が多く、緑豊かな風景が広がります。地域によって気温差があるため、服装選びにも配慮が必要です。
服装
スペインを訪れる際は、季節や地域に応じた工夫が必要です。夏の内陸部では気温が40℃近くまで上がることもあり、通気性の良い半袖やワンピース、帽子などで暑さ対策をするのがおすすめです。ただし、冷房の効いた室内や朝晩の気温差に備えて、薄手の羽織りを一枚持っておくと安心です。一方、冬は地域によって差がありますが、マドリードやトレドなどでは朝晩の冷え込みが強まるため、防寒性のあるコートやマフラーが役立ちます。地中海沿岸のバルセロナなどでは比較的穏やかな気候が続くため、日中は軽めの上着でも快適に過ごせます。
旅行のベストシーズン
スペイン旅行のベストシーズンは、一般的に春(4〜6月)と秋(9〜10月)です。この時期は気温がほどよく、湿度も低いため、街歩きや観光に適した気候が続きます。特に春は各地で花が咲き誇り、風景も美しく、バルセロナやセビリアなどの人気観光地も比較的混雑を避けやすい時期です。一方、夏は陽射しが強くなるため、避暑を目的とするなら北部のビルバオやサンセバスティアンが快適です。訪れる地域や目的に合わせて時期を選ぶと、より充実した旅が楽しめます。
治安
スペインは比較的治安の良い国ですが、観光地ではスリや置き引きに注意が必要です。特にバルセロナのランブラス通りや地下鉄、マドリードのソル広場周辺では、人混みに紛れて財布やスマートフォンを狙う手口が多く報告されています。また、セビリアやバレンシアでも主要観光地では同様の被害が見られるため、貴重品は身体の前で管理するなど基本的な防犯対策が大切です。また、深夜の一人歩きや人気の少ない裏通りでは、トラブル回避のためにも警戒心を持って行動することをおすすめします。
物価
スペインの物価は、ヨーロッパの中では比較的リーズナブルといわれています。首都マドリードや観光都市バルセロナではやや高めの傾向がありますが、それでもレストランでの食事や交通費はパリやロンドンに比べて抑えやすい印象です。地元のバルでタパスを数品とドリンクを楽しんでも10〜15ユーロ(1,600円〜3,300円)程度に収まることが多く、コストパフォーマンスの高さが魅力です。スーパーや市場では生鮮食品も手頃な価格で手に入るため、自炊を取り入れることで出費をさらに抑えることも可能です。
交通手段
スペイン国内の移動には、目的に応じた多様な交通手段が整っています。都市間の移動には高速鉄道AVEが便利で、マドリードからバルセロナなどの主要都市へ短時間でアクセスできます。市内移動では地下鉄やバスの路線が充実しており、観光スポットを効率よく巡ることが可能です。また、地元をより楽しみたいバルや商店に訪れる場合は徒歩が基本となり、石畳の小道をのんびり散策するのも魅力のひとつです。短距離であればタクシーやライドシェアも利用しやすく、状況に応じて使い分けると快適に過ごせます。
空港から市街地へのアクセス方法
スペインの主要都市には空港と市街地を結ぶ交通手段が整備されており、移動に困ることはほとんどありません。マドリード・バラハス空港からは地下鉄や市バス、シャトルバスを利用して30〜40分ほどで市内中心部に到着できます。一方、バルセロナ・エル・プラット空港からは、エアロバスや鉄道、地下鉄が利用でき、目的地に応じて乗り分けることが可能です。どちらの空港も案内表示がわかりやすく、旅行者にとっても使いやすい環境が整っています。到着後もスムーズに移動しやすいのが大きな利点と言えるでしょう。
インターネット
スペインではインターネット環境が整っており、都市部を中心に多くの場所で快適に通信が可能です。ホテルやカフェ、レストランでは無料Wi-Fiを提供しているところが多く、観光中の調べ物や連絡にも不便を感じにくい環境です。また、長期間滞在する場合や安定した接続を求める方には、現地で購入できるプリペイドSIMやモバイルWi-Fiルーターの利用もおすすめです。空港や通信会社の店舗で簡単に入手でき、日本語対応の案内があることもあるため、初めての利用でも安心して使えます。
電源プラグ
スペインで使用されている電源プラグはCタイプとSEタイプです。日本のAタイプとは形状が異なるため変換プラグが必要です。電圧は220ボルト、周波数は50ヘルツとなっており、日本の電化製品をそのまま使うと故障の原因になります。電圧に対応していない電化製品を使用する際は変圧器も準備しておきましょう。
飲水
スペインでは水道水を飲用できる地域が多く、特にマドリードやバルセロナなどの都市部では安全性が高く、地元の人々も日常的に水道水を利用しています。ただし、場所によっては硬水で独特の風味を感じることがあるため、気になる場合はミネラルウォーターを購入すると安心です。スーパーやコンビニでは手頃な価格でペットボトルの水が購入でき、500mlのものは1ユーロ(160円)以下で手に入ることもあります。観光中はこまめな水分補給が大切なので、外出時には常に携帯しておくと快適に過ごせます。
トイレ
スペインのトイレは多くが洋式で、観光地や都市部では清潔に保たれている施設が増えています。カフェやレストラン、駅などに設置されていますが、利用には注文やチップが必要な場合もあります。公共トイレは数が限られているため、こまめに立ち寄る意識があると安心です。また、トイレットペーパーは日本と同様基本的に便器に流して問題ありませんが、一部の古い建物や地方では備え付けのゴミ箱に捨てるよう案内されていることもあります。表示に従って使い分けるのがマナーです。
海外旅行保険
現地で体調を崩し治療や入院が必要になってしまった際や、スリや盗難などのトラブルにあった際に海外旅行保険に入っていると安心です。NEWTではツアーやホテルのご予約完了後に任意で簡単に加入することができます。