稲佐山の夜景

世界平和への祈りを込めて作られた重要な場所である「長崎原爆資料館・平和公園。」戦争の悲惨さと平和の尊さを学ぶための貴重な施設です。長崎原爆資料館は、1945年8月9日に長崎に投下された原子爆弾の惨禍を伝えるために設立されました。館内には、爆心地付近で発見された遺物や被爆者の遺品、写真、映像資料が展示されており、原爆の恐ろしさとその後の復興の歩みが詳しく紹介されています。特に、実際に被爆した瓦や衣服、溶けたガラスなどの展示は、原爆の威力と影響を生々しく伝えます。平和公園は、原爆資料館のすぐ近くに位置する広大な公園です。公園には「平和祈念像」や「平和の泉」「原爆落下中心碑」などがあり、平和への思いを深める場所となっています。

石炭採掘の中心地として発展した「軍艦島。」現在は無人島ですが、歴史的価値が高く、2015年に「明治日本の産業革命遺産」の一部として世界遺産に登録されました。正式名称は「端島」ですが、島を囲うように高層鉄筋コンクリートが並ぶ姿がまるで軍艦に見えることから軍艦島と呼ばれるようになりました。長崎市内から運行されるクルーズ船に乗ることで、軍艦島にアクセスできます。複数の会社が運行しており、季節や天候に応じたツアーを選ぶのがいいでしょう。上陸ツアーはガイドの案内で島内を巡れるのがおすすめポイント。かつての炭鉱施設や住居の跡地を見れ、学習にも最適です。廃墟となった建物群は、かつての繁栄と急激な衰退を物語っており、日本とは思えない光景です。

グラバー園は、異国情緒あふれる美しい庭園です。19世紀の洋風建築が点在しており、まるで異国に足を踏み入れたかのような雰囲気です。旧グラバー邸を中心に、旧リンガー邸や旧オルト邸などの歴史的建物が集められ、当時の異国文化が色濃く残る場所です。グラバー園のシンボルともいえる旧グラバー邸は、1863年にスコットランド出身の貿易商トーマス・グラバーによって建てられました。木造の美しい邸宅は、異国風の装飾と和風の建築技術が融合した独特のデザインが特徴です。建物内部には当時の家具や調度品が展示され、グラバー家の生活様式を垣間見られます。また、邸宅からは長崎港を一望することができ、美しい長崎の景色を堪能するのもおすすめです。

大浦天主堂は美しい歴史的建造物で、日本におけるキリスト教の象徴とも言える存在です。幕末の開国後に、在留外国人のために建設されました。中世ヨーロッパ建築を代表するゴシック調の教会で、現存するものとしては国内最古のものとされています。特に目を引くのは、聖堂内に飾られている約100年前のステンドグラス。白亜の壁に飾られたステンドグラスは、内部に柔らかな光を取り入れ、壮大な雰囲気をかもし出します。おしゃれな内装はもちろんのこと、歴史的価値も高いのがおすすめポイント。2018年にはユネスコの世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つとしても認められた人気の観光スポットです。

独特な美しさと歴史的価値で知られる「眼鏡橋。」1634年に建造された石橋で、日本に現存する最古のアーチ橋です。橋のアーチと川面に映る姿がまるで眼鏡のように見えることから「眼鏡橋」と呼ばれています。眼鏡橋は、長崎の歴史と文化を象徴する重要な建造物です。建造当時、長崎は国際的な貿易港として栄え、多くの外国人が訪れました。その影響を受け、眼鏡橋には西洋建築の技術が取り入れられているのが特徴です。また、橋の周辺には観光名所が点在しており、散策にぴったりです。春には桜が美しく咲き誇り、橋と桜の共演はまさに絵画のような風景です。さらに、夜にはライトアップされ、昼とはまた違った幻想的な姿を見られるのが嬉しいポイントです。

異様な景観と豊富な温泉で知られる「雲仙地獄。」地熱によって生み出される蒸気や硫黄の香りがあたり一面充満し、まるで地獄のような光景が広がっています。雲仙地獄は、複数の地獄エリアから成り立っており、それぞれが独自の特徴を持っています。大叫喚地獄や小地獄、白地獄など、名前からも恐ろしさが伝わってきますが、実際には自然の力が生み出した美しい現象です。湯けむりが立ち上る様子や、硫黄泉が湧き出る様子は、雲仙地獄でしか堪能できません。また、雲仙地獄の周辺には、多くの温泉旅館やホテルが立ち並び、リラックスした時間が過ごせます。温泉に浸かりながら、地獄の景観を眺める非日常を楽しんでみてはいかがでしょう。