香川のウユニ塩湖！父母ヶ浜の見どころや絶景の時間帯、行き方など紹介

まるでウユニ塩湖！香川にある父母ヶ浜とは？

父母ヶ浜は、香川県西部に位置する三豊市（みとよし）にあり、海水浴場や潮干狩りで古くから地元の人々に愛されてきた海岸です。

2010年代にSNSへ投稿されたボリビアのウユニ塩湖を彷彿とさせる絶景写真がきっかけで、年間約45万人が訪れる人気の観光スポットになりました。

ボリビアのウユニ塩湖では、雨期にしか写真のような「天空が湖面に映る絶景」を楽しめません。一方、日本のウユニ塩湖と称される父母ヶ浜であれば、冬以外はウユニ塩湖のような景色が見られることが多いため、とても貴重なスポットです。

人気の秘密は、干潮時に現れる潮だまりに人のシルエットや風景が鏡のように反射するから。砂浜と海に瀬戸内海の夕景が加わると、心が震えるようなコントラストが見られるのが印象的で、「日本の夕陽百選」にも選ばれるほどです。

絵画のようなフォトジェニックで映える絶景は夕方の干潮時が最も美しいため、夕方が干潮になる日は特に多くの人で賑わいます。また、約1kmも続く遠浅のロングビーチなので、さまざまな映える絶景を楽しめますよ！

なぜ父母ヶ浜で鏡張りの絶景が見られるの？

父母ヶ浜は遠浅の海岸なので、干潮時には潮だまりがたくさんできます。つまり、潮だまりは大きな水たまりなので潮の満ち引きの影響を受けにくく、風がなければ鏡のようになるということです。

河口湖に映る逆さ富士のような状態といえば、ご理解いただけるでしょう。また、瀬戸内海は外海ではなく波が穏やかなため、潮だまりが鏡のようになる可能性が高いといえます。

父母ヶ浜で鏡張りの絶景が見られる秘密は、もう一つあります。それは、ボランティアグループ「ちちぶの会」の方々が25年間以上、海岸の清掃活動をされているからです。

実は、昔の父母ヶ浜はゴミが多く漂着する場所だったため、工場誘致のために埋め立てられる予定でした。しかし、市民が愛する自然豊かな砂浜を守るべく、自分たちで自主清掃を続けた結果、埋め立て計画は中止となり父母ヶ浜は残ったそう。

ちちぶの会がなければ、このような素敵な景色は見られなかったといっても過言ではありません。

＼香川のおすすめホテルをチェック！／

ウユニ塩湖のような絶景が見られる季節・時間は？

父母ヶ浜で、ウユニ塩湖のような天空の鏡を存分に楽しむなら、時間や季節などを選ぶとよいでしょう。

せっかく遠くまで足を運ぶなら、できるだけ美しいリフレクションを堪能したいですよね。ここでは、どんな条件であれば絶景を見やすいのかを解説します。

ウユニ塩湖になりやすい条件は干潮×夕暮れ！

ウユニ塩湖のような水面が鏡になってリフレクションする状況は、条件がそろわないと見られないことも少なくありません。ただ、できるだけベストな条件になる時間帯や季節を狙えば、思い通りの写真を撮影できる可能性が高まります！

ポイントは水面が揺れないこと。風が止まる時間帯や風が吹きにくい季節を選ぶことが最も重要となります。また、潮の満ち引きによる影響を受けない干潮の時間帯を選ぶことも必須です。この2点は、ウユニ塩湖のような絶景を見たい場合は外せない条件になります。もちろん、雨の日は見られる確率が下がります。

なお、夕陽が反射する夕暮れ時は色味がどんどん変化していくので、映える写真を撮るには一番適しています。瀬戸内では夕方に凪（なぎ）になって風が止まりやすいので、夕暮れ後のマジックアワーが一番おすすめですよ！

潮の満ち引きは毎日変わるため、公式サイトで「天空の鏡」を楽しめる時間帯をチェックしてくださいね！

風のない時間帯がおすすめ！

風があると水面が波立つため、風景のリフレクションがにじんだようになります。鏡のようなリフレクションを期待するなら、風のない時間帯や季節を選ぶのがよいでしょう。

瀬戸内海の夏は夕方に風が止む「瀬戸の夕凪」になることが多く、蒸し暑いですが、素敵な映え写真のチャンスです。

また、凪は朝と夕方の2回発生するため、日が昇って少し気温が上昇し始める頃も撮影のチャンスといえます。風がない時間帯が多いという点では、春と秋がベストシーズンですが、夏もおすすめです。冬は風が強まるため、避けた方が無難でしょう。

絶景の条件がそろいやすい時期は春と秋

ウユニ塩湖のような絶景が見られやすい季節は、春から秋がやはりおすすめといえます。ただ、夏は、夕立で雨が降ることもあるため、春か秋がベストシーズンでしょう。

春から夏にかけては湿度が高いため、夕陽が赤くなります。秋以降は湿度が下がるため、オレンジ色がかった夕陽になりやすいのが特徴です。

風がないと天空の鏡の景色を見られますが、より映える写真を撮りたいのであれば、光の反射具合や夕陽の色味を考慮するとよいでしょう。

昼間は光が上から注ぐためシルエット効果は減りますが、服の色や顔も多少は見える写真を撮影できます。そのため、爽やかな写真を撮りたい人は朝や昼間に行くのもよいでしょう。朝や夕方は横から光が来るため風景を反射しやすくなり、情景的になるのでおすすめです。

まるでウユニ塩湖！絶景を残すための写真撮影のコツ

父母ヶ浜でウユニ塩湖の「天空の鏡」のような写真を撮るためには、いくつかコツがあります。現地にはおすすめの撮影ポイントやコツが記載されている看板が立っているので、それを参考に撮影場所を決めるのもおすすめです。

ここでは、この看板を含めて、撮影のコツを詳しく解説しますね。

晴れて風が弱い日を選ぶ

鏡のような反射を撮るには、上記の通り、風がない日か弱い日であることが必須です。また、反射した像をきれいに写すためには晴れた日がよいでしょう。

雨の日は水面が鏡にならないため、リフレクション写真は難しくなります。また、曇りの日は光が弱く、あまりきれいな反射写真は撮れない場合も。ただ、曇りの日は露出時間を調整すると情景的な写真を撮れる可能性はあるので撮影に挑戦してくださいね。

カメラは地面スレスレでセットする

ウユニ塩湖のような鏡張りの写真を撮るためには、風景が鏡に反射している様子を大胆に切り取る構図にしましょう。水面に近づき、水面の面積を増やすことが重要です。

つまり、カメラの位置や潮だまりの大きさ、背景などが映えるかどうかのポイントになります。陸地がたくさんあると普通の風景写真になってしまうので、映えを求めるなら陸地があまり入らない場所を選ぶのがおすすめ！

水面の面積を増やすには、カメラをできるだけ低い位置にセットしましょう。自撮り棒を逆さに使うとラクチンです。地面スレスレがよいのですが、海に落とさないように気をつけましょう。海水には塩が多く含まれるため、防止機能があってもスマホやカメラが壊れる恐れがあります。

なお、海側に被写体が移動し、撮影者は陸側から撮影するのが基本です。

マジックアワーの時間帯を狙う

日没前後の時間帯は空の色が最もきれいになるマジックアワーと呼ばれます。この時間帯は、魔法がかかったように刻々と空の色が変化し幻想的な色味の写真を撮ることができるので、一番おすすめの時間帯です！

傘などの小道具を準備する

海側からの夕陽は逆光になるので、被写体はシルエットになります。小道具を使えば面白い写真が撮れるので、チャレンジしてみては？

オーソドックスな小道具は傘ですが、ツバのある帽子やバッグ、風船、楽器、自転車などもおすすめです。

なお、女性はスカートで動きを出すと、アクティブさのある写真が撮れますよ！子どもには、長靴やポンチョなどもよいかもしれません。

タオルやサンダルを持参すると快適

撮影時は、被写体の人も撮影者も濡れた砂浜を歩くことになります。場所によっては海の中を歩くこともあるため、サンダルを持参し、履き替えて撮影に臨むのがよいでしょう。

また、足用のシャワーで足を洗えるので、足ふき用のタオルも持参しましょう。

父母ヶ浜へのアクセス・行き方

父母ヶ浜は香川県の西部にあり、交通の便はあまりよくありません。香川県は高松市中心部以外は、車で移動するのが便利です。観光地を巡るのであれば、自家用車かレンタカーを利用することをおすすめします。

なお、便数は限られますが、JRとバスの併用やJRとレンタサイクルの併用で行くこともできます。タクシー利用はお金がかかりますが、時間の融通が利きやすいでしょう。

以下に、父母ヶ浜へのアクセスについて紹介します。

父母ヶ浜へ車でアクセス！

父母ヶ浜へは車で行くことをおすすめします。ただし、夕刻は非常に混み合うため、早めに行くようにしてください。休日の夕方だと駐車場に入れず、撮影をあきらめざるを得ない場合もあります。

• 高松自動車道「三豊鳥坂IC」から約20分（10.5km程度）
• 高松自動車道「さぬき豊中IC」から約20分（10km程度）

で父母ヶ浜へアクセスできます。高松空港からは、一般道で約1時間5分（45km程度）、有料道路経由で約53分（50km程度）です。

駐車場は、一般車両用の無料駐車場が400台分あります。25人乗り以上のバスは有料ですが、小型バスは無料です。バスの駐車スペースは広くないため、あらかじめ三豊市観光交流局へ問い合わせてくださいね。

電車とバスなどを使ったアクセスも可能

公共交通機関を利用する場合は、最寄り駅のJR詫間（たくま）駅からバスやレンタサイクル、タクシーを利用して父母ヶ浜へアクセスできます。

バスについては、以下の2種類がありますが、運行日がそれぞれ異なるので、自分の都合に合うバスを選んでくださいね。観光周遊バスであるハーツシャトルは土日祝限定ですが、高屋神社や銭形砂絵展望台などの観光名所も経由し、乗り放題なのでおトクです。ただし、3日前までに予約しておかないと乗れない場合があります。

その他に、JR詫間駅からレンタサイクルやタクシーを利用する方法もあります。台数に限りがあるため、予約したほうが安心です。詫間駅にある観光案内所では手荷物預かりサービス（9:00〜17:00、1個550円）があるため、便利ですよ。

タクシーやバスなどのアクセスについては、父母ヶ浜公式サイトをご確認ください。

父母ヶ浜周辺のグルメも堪能

観光スポットである父母ヶ浜には、おしゃれなカフェや食事ができるお店が続々オープンしています。

総合インフォメーションである「父母ヶ浜PORT」では地元特産の果物を使用したノンアルコールカクテルや香川の有名なクラフトビール（MIROC BEER）、いりことチーズの入ったフリッターなどがいただけます。

「KAKIGORI CAFE ひむろ」は、「地産地消氷」をコンセプトにしたかき氷専門店。地元産の果物を使った手作りシロップで1年中かき氷を楽しめます。父母ヶ浜で絶景が見られやすい春から夏の季節にぴったりですね！

父母ヶ浜から徒歩約2分の場所にある「讃岐うどんこばや」は、讃岐うどんのお店。太めのツルシコ麺はコシがあり喉ごしもよく、とてもおいしくいただきました。半熟卵天もおいしかったですよ！

これ以外にも父母ヶ浜や近くにはカフェやおいしいグルメがたくさんあります。特に、車で約10分の場所にある白栄堂には、ここだけでしか売っていない「観音寺」という銘菓があるので、ぜひ立ち寄ってくださいね。

＼香川のおすすめホテルをチェック！／

香川のウユニ塩湖・父母ヶ浜で絶景を楽しもう

この記事では、香川にあるウユニ塩湖と称される父母ヶ浜のへの行き方、おすすめスポットなどを紹介しました。まるで映画のワンシーンのような映える写真が撮れる父母ヶ浜で、グルメも楽しんで好きなように時間を過ごしましょう。

ぜひ紹介した内容を参考に、香川の父母ヶ浜への旅行のスケジュールを立ててみてくださいね！

cover photo by pixta