【有馬温泉観光】1泊2日のショートトリップを満喫！モデルコースを紹介

有馬温泉を満喫！1泊2日のモデルコースを紹介

日本三古泉・三名泉の両方に数えられる国内唯一の温泉地である有馬温泉。鉄分を含む褐色の「金泉」は冷え性や疲労回復に効果があり、無色透明な「銀泉」は美肌効果で人気を集めています。

また、太閤秀吉と北政所も度々訪れたこの由緒ある温泉地には、温泉寺や切手文化博物館など、歴史的建造物が点在しています。

今回ご紹介する1泊2日のモデルコースでは、金泉と銀泉の両方を楽しめる温泉はもちろん、地元グルメや街歩きなど、効率よく観光スポットを巡れるプランを厳選しました。神戸市内から電車で約30分という好アクセスを活かした週末旅行にぴったりの内容となっています。

1泊2日で有馬温泉を満喫できるモデルコースを紹介

1日目は、10時に有馬温泉に到着後、北政所ゆかりのねね橋で記念撮影からスタート。その後、地元で人気の釜めし屋「くつろぎや」でランチを楽しみます。午後は有馬切手博物館で歴史に触れ、由緒ある温泉寺を参拝。夕方には炭酸温泉公園で足湯を楽しんだ後、有馬グランドホテルでゆっくり温泉を満喫します。

2日目は朝から愛宕山公園での散策を楽しみ、情緒豊かな湯本坂で温泉街散策。和菓子工房で銘菓を味わった後、金の湯で温泉を堪能しましょう。午後はアリマジェラトリアスタジオーネでジェラートを楽しみ、最後は創業300年の老舗・吉高屋でお土産を選べます。

【1日目10時】有馬温泉到着

有馬温泉観光スタート！

関西の主要都市から有馬温泉へは、複数の交通手段でアクセスできます。JR三ノ宮駅からは神戸電鉄で約35分、新神戸駅からは北神急行と神戸電鉄を使って約30分で到着。大阪方面からは、梅田から電車で約60分、高速バスなら65分ほどです。

到着したら、まずは駅前の観光案内所で地図をもらうのがおすすめ。温泉街は徒歩で回れるコンパクトなエリアですが、坂道も多いので歩きやすい靴での来訪がおすすめです。荷物は宿泊予定の旅館に預けられることが多いので、チェックイン時間前でも気軽に観光を始められます。

【1日目11時】ねね橋で記念撮影

朱色の欄干が印象的な有馬温泉のシンボル

有馬川親水公園に架かる朱色の欄干が美しい「ねね橋」は、有馬温泉の代表的な撮影スポット。橋のたもとには豊臣秀吉の正室である寧々（ねね）の像が佇み、戦国時代に夫婦で温泉を愛した歴史を今に伝えています。

橋の周囲には桜やもみじの木々が植えられており、春には桜のトンネル、秋には紅葉のライトアップなど、四季折々の絶景を楽しめます。特に朝の光を受けた朱色の欄干は写真映えするため、観光客の記念撮影スポットとして人気。

寧々の像と一緒に写真を撮ったり、橋の上から有馬川の流れを眺めたりと、ゆっくり15分ほどの滞在がおすすめです。

【1日目12時】釜めし屋「くつろぎや」でランチ

新鮮な魚介類を味わえる古民家を改装した趣のある食事処

有馬温泉の観光名所「金の湯」から徒歩1分の場所にある「くつろぎや」は、古い一軒家を改装した風情ある和食処です。看板メニューは淡路島近海で水揚げされた鯛やタコ、季節の山菜を使用した釜飯。一品料理と茶碗蒸し、吸い物が付く「いっぷくコース」が人気です。

全席座敷の落ち着いた店内では、昔ながらの日本家屋ならではのゆったりとした時間を過ごせます。個室も用意されており（要予約）、カップルや家族連れにも最適。ランチタイムは11時からですが、人気メニューは売り切れ次第終了となるので、早めの来店をおすすめします。

【1日目13時30分】有馬切手博物館へ

日本初の本格的な切手常設博物館

有馬切手博物館は、日本の郵便創業時（1871年）から現代まで140年以上にわたる切手の歴史を体系的に展示する、日本初の本格的な切手専門博物館です。

貴重なコレクションとされる手彫切手をはじめ、明治時代の郵便配達夫が実際に使用していた肩掛け箱や、当時の郵便局で使われていた八角時計など、郵便の歴史を物語る貴重な資料を数多く展示しています。

建物自体も見どころの一つで、岩手県盛岡市から移築された江戸時代の土蔵を活用。切手の図案が描かれた瓦をはめ込んだなまこ壁や、約300年前の古材を使用した伝統的な建築様式は、歴史的な展示品との調和を生み出しています。

切手マニアはもちろん、建築や歴史に興味がある方にもおすすめのスポットです。

【1日目15時】温泉寺へ

724年創建の有馬最古の寺院

有馬温泉のシンボル的存在である温泉寺（正式名称：有馬山温泉禅寺）は、724年に行基によって創建された有馬最古の寺院です。薬師如来を本尊とし、黄檗宗の寺院として長い歴史を刻んできました。

1995年の阪神淡路大震災で被災しましたが、2003年に見事に再建され、現在は緑豊かな境内で心静かなひとときを過ごせる癒しスポットとなっています。

最近では坐禅体験と中国風精進料理「普茶料理」が人気を集めています。特に普茶料理は、萬福寺で腕を振るった住職自らが手がける本格的なもので、豆腐や山芋を使った「うなぎのかば焼きもどき」など、創意工夫を凝らした精進料理を味わえます。

また、本堂には重要文化財の波夷羅大将立像をはじめ、貴重な寺宝も所蔵されています。

【1日目16時】炭酸温泉公園

炭酸水が今も湧き続ける歴史的な泉源公園

温泉街の高台に位置する炭酸泉源公園は、有馬温泉の「銀泉」の源泉地として知られています。明治時代に発見された炭酸泉は、当時「鉄砲水」と呼ばれ、瓶に詰めると炭酸の圧力で栓が飛んでしまうほどの強さを持っていました。この特徴を活かして、日本初の国産サイダーが開発されました。

現在は美しく整備された公園内に、温泉寺の清涼院を移築したという由緒ある建物で泉源が保護されています。蛇口から直接飲める炭酸水は、微炭酸と鉄分の風味が特徴的です。ベンチも設置されているので、有馬の街並みを見下ろしながらゆっくりと休憩できます。

【1日目17時～】有馬グランドホテルに到着

金泉・銀泉両方を楽しめる上質なリゾートホテル

有馬温泉の高台に位置する有馬グランドホテルは、六甲山の雄大な自然に囲まれた格式あるリゾートホテルです。2024年6月にリニューアルされた北館最上階には、金泉露天風呂付きの贅沢なツインルームが新設され、より充実した滞在を楽しめるようになりました。

最上階の展望大浴苑「雲海」からは、眼下に広がる有馬温泉街と遠く丹波の山並みまでを一望できます。

館内には複数のレストランを備え、兵庫五国の食材を活かした会席料理や懐石料理、カスタム会席など、多彩な食事スタイルを用意しています。温泉、料理、眺望と三拍子揃った施設で、優雅なステイを楽しめます。

【2日目9時】愛宕山公園

豊臣秀吉ゆかりの史跡が残る歴史ある公園

約2000万年前の火山活動でできた鐘状火山である愛宕山を整備した公園は、有馬温泉を見下ろす絶好のビューポイントとして知られています。山の北斜面からは金泉、南裾からは銀泉が湧き出す有馬温泉の源泉地でもあり、温泉街の成り立ちを実感できる場所です。

4月上旬には桜やコブシの花が咲き誇り、絶好の花見スポットにもなります。かんぽの宿横から山頂まで約10分の散策で、朝の心地よい運動にもおすすめです。

【2日目10時】湯本坂を散策

伝統的な店舗と新しい店が調和する観光のメインストリート

湯本坂（正式名称：有馬本街道）は、有馬温泉を代表する歴史街道の一つです。全長約400mの石畳の坂道には、1559年創業の老舗佃煮店「川上商店」や1907年創業の「三津森本舗」など、歴史ある店舗が軒を連ねています。近年は和雑貨店やオープンカフェなども出店し、新旧の魅力が融合した通りへと進化しています。

坂道を上っていくと、名物の松茸昆布や炭酸せんべい、神戸牛コロッケの香りが漂い、途中には温泉の源泉も。店先からは湯煙が立ち上る様子も見られ、温泉街ならではの風情も楽しめます。

観光客で賑わう昼間だけでなく、静けさの中で温泉情緒を味わえる夕暮れ時の散策もおすすめです。

【2日目11時】三ツ森 和菓子工房ありま

明治時代から続く老舗の和菓子製造工房

湯本坂の入り口に位置する和菓子工房ありまは、明治末期から有馬温泉で愛され続ける三ツ森の和菓子製造拠点です。ガラス越しに職人たちの和菓子作りの様子を見学できる工房では、伝統の技が今も受け継がれています。看板商品の「酒饅頭」は、地元の酒蔵の酒粕を使用した上品な甘さが特徴。

店内には喫茶コーナーも併設され、できたての和菓子を抹茶とともに味わえます。また、有馬温泉の名物「炭酸せんべい」の製造も手がけており、明治時代から変わらぬ製法で作られる懐かしい味を楽しめます。

【2日目13時】金の湯

鉄分を含む独特の褐色の「金泉」が楽しめる由緒ある温泉

有馬温泉の代表的な外湯「金の湯」は、古くから元湯として親しまれてきた歴史ある温泉施設です。塩化物強塩高温泉という特徴的な泉質で、湧出直後は無色透明ですが、空気に触れると酸化して美しい茶褐色に変化します。

「一の湯」は有馬の伝統工芸である竹をイメージした浴室、「二の湯」は瑞宝寺公園の紅葉をモチーフにした浴室と、趣向を凝らした2つの浴室があります。

神経痛や筋肉痛、冷え性などに効能があるとされ、地元の人々にも愛されています。施設の横には無料の足湯も併設されており、15分ほど浸かるだけで体が温まると評判です。また、季節ごとに生姜湯や檜玉湯などの特別湯も実施され、より深い温泉体験を楽しめます。

【2日目14時】アリマジェラトリアスタジオーネ

手作りジェラートと有機コーヒーが楽しめる有馬の人気カフェ

2015年にオープンした「アリマジェラトリアスタジオーネ」は、店内奥の工房で手作りされる本格ジェラートが人気のカフェです。

看板メニューの「六甲プレミアムミルク」は、六甲山麓の厳選された酪農家から仕入れる濃厚な生乳を使用。季節の果物や野菜を使った18種類のフレーバーも魅力です。

有馬温泉名物「ありまサイダー」をイメージしたジェラートや、温かいデニッシュにジェラートを挟んだ新感覚スイーツ「デニ・ジェラ」など、独創的なメニューも。

店内は約30席あり、温泉の泉源を眺めながらオーガニックコーヒーと一緒に楽しめます。国際ジェラートコンテストにも日本代表として出場した実力派店です。

【2日目15時】竹中肉店

創業80年以上の老舗精肉店

大正時代から有馬温泉で営業を続ける竹中肉店は、神戸牛・国産黒毛和牛の専門店として地元の旅館やホテルへの卸売りを手がける老舗です。

特に人気なのは、黒毛和牛のミンチを使用した「お肉屋さんコロッケ」。カラッと揚げた外側とジューシーな中身のバランスが絶妙で、温泉街の食べ歩きグルメとして行列ができるほどの人気を集めています。

店内にはイートインスペースも設けられ、神戸牛串やミンチカツなど、高級ブランド牛を気軽に味わえるメニューが充実しています。テイクアウトはもちろん、その場で温かいうちに食べられるのも魅力です。

【2日目16時】吉高屋

有馬温泉の温泉成分を活かしたオリジナル商品が人気の土産店

有馬温泉駅前に位置する吉高屋は、創業150年以上の歴史を持つ老舗土産店です。店のシンボルマークである「カメ印」は、湯泉神社の亀のご紋にあやかって明治時代に考案されたもので、その名を冠したオリジナル商品が人気を集めています。

有馬温泉の泉質を研究して作られた「カメ印自宅湯原料」の入浴剤と、温泉水を配合した「カメ印美肌石鹸」は多くのリピーターを持つ看板商品です。

レトロな雰囲気の店内には、伝統的な温泉土産から、店主がセレクトした「風雅なもの」「懐かしいもの」「珍しいもの」まで、バラエティ豊かな商品が所狭しと並びます。商品を見て回るだけでも楽しく、宝探しを楽しめる土産店です。

1泊2日の有馬温泉の旅を満喫しよう！

有馬温泉で1泊2日を想定したおすすめモデルコースをご紹介しました。1泊2日でも有馬温泉の魅力的なスポットをたくさんめぐることが可能です！とくに有馬温泉街は徒歩で回れるコンパクトなエリアなので、車がなくても気軽に観光できます。

金泉・銀泉の2種類の温泉はもちろん、秀吉ゆかりの歴史的建造物、おいしいグルメ、スイーツも楽しんでくださいね。

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