公用語
オーストリアの公用語はドイツ語です。日常会話では標準ドイツ語とは異なり、ドイツ南部と共通する上部ドイツ語系の方言が多く使われています。特徴の一つとして、標準ドイツ語で有声の「s」が、無声で発音される場合が多い点が挙げられます。観光都市のウィーンなどでは英語も比較的通じます。お店によっては英語メニューを用意していることもありますが、旅行の際には基本的なドイツ語表現を覚えておくと安心です。
宗教
オーストリアでは、国民の約55%がカトリック、約4%がプロテスタント、約8%がイスラム教徒です。カトリック文化が長く根付いていて、街のあちこちに美しい教会や大聖堂があります。ウィーンのヴォティーフ教会やシュテファン寺院、ザルツブルク大聖堂などは、壮麗な建築と雰囲気が魅力で、観光の見どころとしても人気です。
通貨
オーストリアの通貨は「ユーロ」で、ヨーロッパの多くの国々で使われている共通通貨です。ユーロを採用している国々は「ユーロ圏」と呼ばれ、オーストリアを含む19のEU加盟国が使用しています。街中の買い物や飲食店ではクレジットカードも利用できますが、少額の支払いや一部の店舗では現金を使う場面もあります。旅行の際はカードとあわせて、少し現金も持っておくと安心です。
クレジットカード、キャッシュレス決済
オーストリアはキャッシュレス決済が広く普及しており、多くのお店でクレジットカードのタッチ決済も利用できます。観光用にカードを準備するなら、国際ブランドはVisaかMastercardがおすすめです。また、海外旅行では、異なるブランドのカードを2枚以上持っておくと安心です。磁気不良や通信トラブルなど、予期せぬアクシデントにも対応でき、スムーズに買い物や支払いができます。
費用
オーストリア旅行の費用は、ホテルのランクや過ごし方によって変わりますが、1週間で1人あたりおおよそ25万円〜が目安です。
・往復航空券:約16万〜30万円
・宿泊費:1泊約1万円〜
・食費:1日約1万円〜
・交通費:1日約1,000円〜
上記に加え、観光やオプショナルツアーの参加費、お土産代なども加えて計画すると安心です。
ビザ
日本国籍で有効なパスポートを持っていれば、原則としてオーストリアへの入国にビザは不要です。360日間のうち、入国日から最大180日間まで観光や出張などで滞在できます。ただし、パスポートは出国予定日から3か月以上の有効期間が残っており、発行から10年以内であることが条件です。旅行前には必ずパスポートの有効期限をチェックしておきましょう。
日本との時差
オーストリアと日本の時差は8時間で、日本の方が8時間進んでいます。なお、オーストリアでは3月末から10月末までサマータイム(夏時間)が実施され、この期間は時差が7時間になります。旅行や現地とのやり取りの際は、サマータイムの有無も確認しておくと安心です。
気候
オーストリアは、大陸性気候とアルプス山脈の影響を受けた山岳気候が特徴で、四季がはっきりしています。春は花々が咲き誇り、夏は湿度が低く過ごしやすい気候が魅力。秋には紅葉が山々を彩り、冬は雪景色とウィンタースポーツが楽しめます。日本に比べ湿度が低いため、夏は快適に感じられますが、冬は乾燥してより冷え込むため、防寒と保湿対策が必要です。訪れる季節ごとの魅力を存分に味わうためには、現地の気候に合わせた服装や準備を行うことが大切です。
服装
オーストリアは四季がはっきりしており、季節や寒暖差に合わせた服装が必要です。春(3〜5月)は10〜20℃で過ごしやすいものの朝晩は冷えるため、重ね着や薄手のコートがあると便利でしょう。夏(6〜8月)は20〜30℃と暑くても湿度が低く快適ですが、夜は涼しいので薄手のジャケットを用意しましょう。秋(9〜11月)は9月は温暖ながら、10月以降は日中でも10℃以下になることが多く、ウールコートやニットが活躍します。冬(12〜2月)は都市部でも0℃前後、氷点下の日も多く、厚手のダウンや機能性インナーが必須です。防水アウターや滑りにくい靴もあると安心です。
旅行のベストシーズン
オーストリアは季節ごとに魅力が異なり、目的によってベストシーズンが異なります。街歩きや観光を楽しむなら、気候が穏やかで花や紅葉が美しい春(4〜5月)と秋(9〜10月)が最適。混雑も比較的少なく、ゆったりと散策できます。音楽や芸術を堪能したいなら、イベントが豊富な夏(6〜8月)がおすすめ。野外コンサートやオペラなど、ウィーンらしい文化に触れられます。クリスマスの雰囲気を味わうなら冬(12月)がおすすめ。街中がイルミネーションで輝き、マーケットで温かいグリューワインを片手にロマンチックな時間を過ごせます。
治安
オーストリアは、ヨーロッパの中でも治安が良い国として知られています。ただし観光地や公共交通機関など人が多く集まる場所ではスリやひったくり、ぼったくりなどの軽犯罪に注意が必要です。貴重品はバッグの奥にしまい、常に身の回りに気を配りましょう。またタクシー利用時は、正規のタクシー会社を選び、料金メーターが正しく作動しているか確認することが安心です。安全な旅行のためには、油断せず基本的な防犯意識を持つことが大切です。
物価
オーストリアの物価は西ヨーロッパの中でもやや高めで、日本より高い傾向にあります。例えば、安めのレストランでの外食は約2,500円。公共交通機関の1回乗車は約400円ほどです。ただし、観光地を離れたローカル向けのカフェやレストランを利用すれば、より手頃に食事を楽しめます。スーパーマーケットで食材を買って自炊するのも出費を抑える有効な方法です。旅行のスタイル次第で、物価の高さはある程度調整できます。
交通手段
オーストリアの公共交通機関は、地下鉄・トラム・バスが主流で、市内観光にとても便利です。地下鉄は5路線があり、主要な観光スポットやショッピングエリアへスピーディーにアクセスできます。トラムは街中を巡り、地下鉄ではカバーできない方向や駅間をつなぐため、のんびり街並みを楽しみたい人におすすめ。チケットは一回きりのシングルチケットのほか、時間制の乗り放題券もあります。さらに「ウィーンシティカード」を利用すれば、地下鉄・トラム・バスが乗り放題になるだけでなく、美術館や博物館、レストラン、ショップで割引が受けられます。
空港から市街地へのアクセス方法
オーストリアの主要空港「ウィーン国際空港」からウィーン市街地へは、電車・シティエアポートトレイン(CAT)・シャトルバス・タクシーなどでアクセスできます。海外旅行やオーストリアに不慣れな方は、シティエアポートトレイン(CAT)がおすすめ。運賃は高めですが乗り場が一つで進行方向も一方向のため、初めての方でも分かりやすいでしょう。
インターネット
オーストリアでは、公共の場所を中心に無料Wi-Fiが整備されており、観光客でも気軽に利用できます。ただし、通信が不安定になりやすく、セキュリティ面のリスクにも注意が必要です。安心してインターネットを利用するためには、モバイルWi-FiやSIMカード、eSIMを事前に用意しておくと便利です。移動中や観光地でも安定した通信環境を確保でき、旅行中も安心してスマートフォンを活用できます。
電源プラグ
オーストリアではCタイプとSEタイプのプラグが主流で、電圧は230ボルトです。日本の電化製品をオーストリアで使う場合には、CタイプやSEタイプに対応した変換プラグを用意しましょう。また、電圧が100Vまでしか対応していない製品(ドライヤーやヘアアイロンなど)は故障や事故の原因になるため、変圧器の準備も必要です。
飲水
オーストリアの水道水は、世界でもトップクラスの品質を誇り、そのまま飲むことができます。国土の約65%をアルプス山脈が占めるオーストリアでは、地下水や湧き水といった自然の恵みが豊富で、水道水の約半分は湧き水から供給されています。特にウィーンに届く水は“アルプスの天然水”と呼ばれ、都市の水道水とは思えないほどの透明感とおいしさで、氷のように冷たく、ミネラル分もほどよく含まれたすっきりとした味わいが特徴です。旅行中も安心して飲めるのは大きな魅力です。
トイレ
オーストリアの公衆トイレは、多くの場合有料で料金は50セント前後が相場です。レストランや美術館などの施設では無料で利用できるところもあります。観光地周辺の公衆トイレは比較的清潔な場所もありますが場所によっては治安に不安がある場合もあるため、ホテルやレストランなど安全な場所の利用がおすすめです。また、トイレットペーパーは便器に流して問題ありません。トイレの表示は「Toilette」または「WC」が一般的。女性用は「Damen」または「Frauen」、男性用は「Herren」または「Männer」と表示されています。
エリア情報
オーストリアは中央ヨーロッパに位置する国で、首都はウィーンです。公用語はドイツ語で、通貨はユーロです。オーストリアはアルプス山脈に囲まれ、美しい自然が魅力の一つです。また、音楽や文化にも力を入れており、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団やモーツァルトなどの音楽家が有名です。日本との違いとしては、オーストリアはヨーロッパの中心に位置しているため、文化や歴史が豊富であることが挙げられます。また、冬にはスキーやスノーボードが楽しめるスキーリゾートが多く、日本とは異なる雪山の魅力を味わえます。
海外旅行保険
現地で体調を崩し治療や入院が必要になってしまった際や、スリや盗難などのトラブルにあった際に海外旅行保険に入っていると安心です。NEWTではツアーやホテルのご予約完了後に任意で簡単に加入することができます。