【2024年最新】日本でパンダに会える動物園はどこ?特徴と見どころも解説
パンダは動物園でも人気の動物。そのかわいらしさに多くの人が夢中になってしまいます。では日本のどの動物園に行けば、パンダに会えるのでしょうか?この記事では、パンダに会える動物園について調査しました。いま会えるパンダの名前と、動物園のパンダエリアの見どころもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!
パンダは動物園でも人気の動物。そのかわいらしさに多くの人が夢中になってしまいます。では日本のどの動物園に行けば、パンダに会えるのでしょうか?
この記事では、パンダに会える動物園について調査しました。いま会えるパンダの名前と、動物園のパンダエリアの見どころもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!
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パンダはどこから日本にやって来る?
そもそもジャイアントパンダは絶滅の恐れのある希少動物。ワシントン条約で売買や譲渡は禁止されています。
ではどこからどうやって日本に来ることができたのでしょうか?
パンダはレンタル動物
野生のジャイアントパンダは中国の南西部にある四川省、陝西省、甘粛省だけに生息しています。場所は標高約1,300メートルから3,500メートルの森林。
では日本に来るパンダは森林で捕獲しているのかというと、そのようなことはありません。中国から来日するのは、ジャイアントパンダ保護研究センターなどいくつかの施設で繁殖しているパンダです。
ワシントン条約違反にならないのは繁殖したパンダだからなのかというとそうではありません。繁殖したパンダでも売買や譲渡をすることは禁止です。違反にならない理由は、パンダが売買や譲渡ではなく貸与されているから。つまりレンタルなんですね。
カンカンとランランは贈与
実は1972(昭和47)年に日本に初めてやってきたカンカンとランランは、日中国交正常化を記念して贈与されたパンダです。このカンカンとランランの例やパンダ外交という言葉があるため、パンダには国交のある国に贈与するというイメージがあります。
しかしこれが可能だったのは、1975年のワシントン条約発効前だったから。それ以降に中国から日本などに渡ったパンダは、繁殖や研究を目的としての貸与という形になっています。
レンタル料は年間約1億円
ジャイアントパンダのレンタル料は並の動物の販売額よりはるかに高額。日本側が中国に支払うレンタル料は、つがい1組で年間約1億円といわれています。
このレンタル料はパンダの保全協力費。共同研究や野生復帰への取り組み、生息地保全のための資金として使われています。
ちなみに動物園で繁殖したライオンを別の動物園が購入した場合の値段は、1頭約50万円。ジャイアントパンダ1年分の費用でライオンなら200頭も買えることになってしまいます。
そう考えるとかなり高い気がしますが、パンダの経済効果は莫大。上野動物園にふたごのパンダ、シャオシャオとレイレイが生まれ、お披露目してから1年間の東京都の経済効果は、なんと約308億円だったそうです。動物園の経営的には決して高くはないんですね。
パンダが中国に返還された理由とは?
2023年2月に、日本から4頭のパンダが中国に返還されました。
1頭は東京の恩賜上野動物園のシャンシャン。上野動物園で生まれて育った5歳のメスでした。
残りの3頭は和歌山県のアドベンチャーワールドから返還されました。1頭は国内最高齢の30歳を迎えていたオスの永明(えいめい)。そしてその娘である8歳の桜浜(おうひん)と桃浜(とうひん)の双子のパンダも一緒に中国へと返還されました。
日本生まれのパンダでも中国に返還されるのは、たとえ海外で生まれてもその所有権は中国が持っているから。効率的な繁殖・保護のため計画的に中国のジャイアントパンダ保護研究センターに送り返される契約になっているんです。
また中国には高齢のパンダの飼育技術を持った施設もあるため、パンダの余生のためにもその方がいいといわれています。
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日本でパンダに会える動物園は?
2024年8月現在、日本でジャイアントパンダに会える動物園は2カ所です。それは東京都の恩賜上野動物園(上野動物園)と、和歌山県のアドベンチャーワールド。
それぞれの特徴と見どころもあわせて紹介しましょう。
恩賜上野動物園
4頭のパンダがいる日本初の動物園
恩賜上野動物園(上野動物園)は東京都の台東区上野にある動物園。1882(明治15)年に日本ではじめて開業した動物園で、パンダといえば上野動物園というくらい有名です。
東京都の音は、パンダの鳴き声?!
いきなり雑学ですが、各都道府県には県の花や県の鳥などの他に、県の音というものが定められています。北海道は札幌時計台、群馬県はからっ風の音などが定められているなか、東京都の音は、パンダの鳴き声。あまり鳴くイメージはありませんが、パンダはメエメエとヤギのように鳴き、興奮すると犬のようにワンと鳴きます。
パンダがいるのは西園エリア
上野動物園の敷地は約14ヘクタール。東京ドーム約3個分の広さがあります。園内は東園と西園に分かれていて、出入り口は正門、弁天門、池之端門の3カ所。園内は広いので、まずはお目当ての動物によって入場門を選ぶのが効率よく回るコツになります。
正門から入ってすぐは、東園です。ゴリラやトラ、ホッキョクグマ、ゾウなどの大型動物や夜行性の動物、世界中の鳥たちがいて、こちらから入るのが一般的。ただしパンダはちょっと遠くなります。
ジャイアントパンダがいるのは西園。以前は東園の正門近くでしたが、移動してきました。とにかくパンダに早く会いたいという人は弁天門から入るのがおすすめです。弁天門はJR上野駅不忍口(しのばずぐち)から徒歩約5分。ちなみに池之端門から入園すると、キリンやサイ、カバ、こちらも人気のハシビロコウなどもすぐに見るができます。
上野動物園のパンダたち
2024年8月現在、上野動物園には4頭のジャイアントパンダがいます。
リーリーがお父さんでシンシンがお母さん。双子のシャオシャオとレイレイはその子どもです。また中国に返還されたシャンシャンもリーリーとシンシンの子どもでした。
リーリー(力力)
2005年8月16日に中国の臥龍保護センターで生まれたオスのパンダで、中国にいたときの名前は比力(ビイリー)でした。
パンダの中でも大柄な体ととんがり頭が特徴。優しくおっとりとしたマイペースな性格ですが、急に興奮して走り出したり、木に登ったりとアクティブな一面もあります。ただしパンダ座りが苦手。よく寝ながら竹を食べています。
シンシン(真真)
2005年7月3日に臥龍保護センターで生まれたメスのパンダ。中国にいたときの名前は仙女(シエンニュウ)でした。
リーリーに比べれば小柄ですが、それでもメスとしてはかなり大きなパンダ。丸顔美人だといわれています。自由奔放で食いしん坊。頭はいいけど、聞きなれない物音がすると落ち着かなくなってしまう繊細な一面もあります。パンダ座りが上手なのはシンシンの方。よく座ってお団子を食べています。
シャオシャオ(暁暁)
2021年6月23日に上野動物園で生まれた双子のうち、オスのパンダ。
性格は甘えん坊でかまってちゃん。親離れもなかなかできずシンシンにべったりでした。そして双子が一緒のときにはレイレイにしつこくじゃれついて、シャオシャオのウザがらみとよばれています。
レイレイ(蕾蕾)
2021年6月23日に上野動物園で生まれた双子のうち、メスのパンダ。
おとなしい性格で、シャオシャオのようにウザがらみもしません。シャオシャオにしつこくされてもあまり嫌がる様子は見せませんが、たまに反撃することも。なぜかバック歩きをよくします。
気になるパンダの食事事情
パンダは竹を食べているイメージがありますが、竹を確保するのも東京では大変!また栄養が偏らないように、上野動物園では竹以外のメニューも用意しています。餌代は1頭につき1日約1万1,000円。年間約400万円になります。
主食の竹はヤダケ、マダケ、メダケ、モウソウチクなど、実は季節によって種類を変えています。竹のほかにパンダが大好きで真っ先に食べるのは、パンダ団子。小麦粉、卵などでできていて、卵はパンダにとって唯一の動物性たんぱく質です。団子の次に好きなのはリンゴで、ニンジンも大好き。4月から5月には季節限定メニューのタケノコも出されます。こちらも種類はさまざまだそうです。ちなみにパンダは雑食なので、たまにセミなどの昆虫を捕まえて食べることもありますよ。
恩賜上野動物園の基本情報 | |
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住所 | 東京都台東区上野公園9-83 |
電話 | 03-3828-5171 |
営業時間 | 9:30~17:00(チケット販売は16:30まで) 池之端門は10:00開門・券売開始 |
休園日 | 月曜日(月曜日が国民の祝日や振替休日、都民の日の場合はその翌日が休園日)、12/29~1/1 |
アクセス | 正門 JR上野駅公園口から徒歩約5分 弁天門 JR上野駅不忍口から徒歩約5分 京成電鉄上野駅から徒歩 約4分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩約8分 都営地下鉄大江戸線上野御徒町駅から徒歩約10分 池之端門 東京メトロ千代田線根津駅から徒歩約5分 |
料金 | 大人600円、中学生200円、65歳以上300円 都内在住・在学の中学生・小学6年生までは無料 |
公式サイト |
アドベンチャーワールド
17頭のパンダが誕生している人気のテーマパーク
パンダで有名な和歌山県のアドベンチャーワールドは、実はかなり大スケールな施設。たくさんのゾーンに分かれていて、1日では遊びきれないほどの動物ふれあいテーマパークです。
アドベンチャーワールドのパンダたち
アドベンチャーワールドはたくさんのジャイアントパンダがいることで有名な施設。2023年に3頭が中国に返還されましたが、2024年8月現在、それでもまだ4頭のパンダが暮らしています。
ラウヒン(良浜)
2000年9月6日にアドベンチャーワールドで生まれたメスのパンダ。
2008年9月にふたごの赤ちゃんの梅浜と永浜を出産しました。これは日本で生まれたパンダの初めての出産。それ 以降7回の出産で10頭の赤ちゃんを産み育ててきたスーパーお母さんです。
ユイヒン(結浜)
2016年9月18日にアドベンチャーワールドで生まれたメス。
良浜の子どもで、アドベンチャーワールドで一番大きなパンダの赤ちゃん(出生時197グラム)でした。性格は好奇心旺盛。頭の上の小さなとんがりがチャームポイントになっています。
サイヒン(彩浜)
2018年8月14日にアドベンチャーワールドで生まれたメス。
こちらも良浜の子どもで、アドベンチャーワールドで最も小さく生まれた赤ちゃん(出生時75グラム)でした。しかしその後は良浜の愛情を受けて懸命に生き、けがや病気ひとつすることなく育ちました。
フウヒン(楓浜)
2020年11月22日にアドベンチャーワールドで生まれたメス。
パンダラブで暮らしていて、和歌山県警察の交通安全和歌山夢大使に3年連続で任命されています。
17頭もの赤ちゃんパンダが誕生した
アドベンチャーワールドは17頭の子どもが生まれたことでも有名。この数は中国以外の施設では世界一です。
驚くのは、その17頭のうち良浜を除く16頭が同じお父さんの子どもだということ。2023年に中国に返還されたエイメイ(永明)がそのパパパンダで、メイメイ(梅梅)との間に6頭、良浜との間に10頭、合計16頭の子どもが生まれ育っているのです。子だくさんの永明はビッグダディと呼ばれていました。
アドベンチャーワールドの施設
パンダに会いに行っても、それだけではもったいない!ここでは広大な面積を誇るアドベンチャーワールドの施設について紹介します。
エントランス付近
まずは園の入り口。アドベンチャーワールド最大の見どころは、エントランス付近にありますよ!
・エントランスドーム
アドベンチャーワールドの玄関口。オリジナルグッズが揃うショップも充実しています。
・ファミリー広場
レッサーパンダやフラミンゴに会える広場。ポニーやウマに乗れるライド場もあります。
・パンダラブ
ここで早くもジャイアントパンダと遭遇!パンダラブは希少動物の繁殖と育成を目的とした希少動物繁殖センターです。いきいきと暮らすパンダなどの姿を見ることができます。
・HORSE CAMP
乗馬体験やミニホースとの散歩も楽しめるエリア。馬たちのパフォーマンスも人気です。
マリンワールド
マリンワールドは海の動物が集まる水族館エリアです。
・ビッグオーシャン
イルカやクジラのダイナミックなパフォーマンスを楽しめるマリンライブの会場。動物の保育や治療などを行うワイルドアニマルメディカルセンターもあります。
・イルカふれあいプール
イルカの泳ぐ姿をドルフィンデッキから見たり、イルカにおやつをあげたりできるエリアです。
・アニマルランド
アシカをはじめ、たくさんの動物たちのアニマルアクションの公演を見ることができるスタジアムです。
・センタードーム・海獣館
いろいろな種類のペンギンやカリフォルニアアシカなど、極地の動物が暮らしているエリア。近くにはレストランやショップも並んでいて、休憩にもぴったりです。
サファリワールド
サファリワールドは陸の動物のありのままの姿が見られるサファリパーク。バスや貸切車、徒歩、自転車、カートで巡って、草食動物や肉食動物を間近に見ることができます。
動物とのふれあい・プレイゾーン
動物とのふれあい・プレイゾーンは、小動物やイヌなどと触れ合えるエリア。こちらにもパンダが暮らしています。
・ふれあい広場
ウサギやモルモットなど小動物たちとふれあえるエリア。かと思えば、大迫力のカバのおやつタイムもあります。
・わんわんガーデン
元気いっぱいで人懐っこいイヌたちとふれあえるエリアです。
・プレイゾーン
かなり本格的な遊園地。観覧車やジェットコースター、メリーゴーランド、ハイウェイカートなどいろいろなアトラクションがあります。
・エンジョイドーム
雨が降っても楽しめる全天候型の遊園地。小さな子どもでも楽しめるジェットコースターなどのアトラクションや、ゲームコーナーなどがあります。
・ブリーディングセンター
野生動物の繁殖、種の保存の研究を行っている施設。ジャイアントパンダはここでも公開されています。
アドベンチャーワールドの基本情報 | |
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住所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399 |
電話 | 0570-06-4481 |
営業時間 | 季節・曜日により異なる(公式ホームページをご確認ください) |
休園日 | 不定休(公式ホームページをご確認ください) |
アクセス | JRきのくに線白浜駅からバスに乗り、アドベンチャーワールドで下車すぐ |
料金 | 大人(18歳以上)5,300円、シニア(65歳以上)4,800円、中人(12~17歳)4,300円、子ども(4~12歳)3,300円 |
公式サイト |
日本の動物園でパンダに会いに行こう!
人気の高いパンダを日本で見られるのは、現在2つの動物園だけ。それぞれ4頭ずつに会うことができます。
ただしパンダは中国に返還しなければならない動物。いきなりいなくなってしまうかもしれないので、チャンスがあるうちにお出かけするのがおすすめですよ!
cover photo by Unsplash