
大阪・関西万博の人気パビリオン25選!見逃せない展示も徹底紹介
提供:2025年日本国際博覧会協会 この記事では10月13日まで開催中の大阪・関西万博の人気パビリオンを特集します。海外・国内・企業などバラエティ豊かなパビリオンの中からとくに人気と話題を集めている25選を紹介。それぞれのみどころについても解説します!



この記事では10月13日まで開催中の大阪・関西万博の人気パビリオンを特集します。海外・国内・企業などバラエティ豊かなパビリオンの中からとくに人気と話題を集めている25選を紹介。それぞれのみどころについても解説します!
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大阪・関西万博のパビリオンの基本

大阪・関西万博の展示館であるパビリオン。その数は180以上もあります。万博会場の広さはユニバーサルスタジオジャパンの3倍以上。1日どころか数日間滞在してもすべてを巡ることはできません。
しかも予約が必要なパビリオンが多いのもポイントで、予習をせずにふらっと入場しても大阪・関西万博を丸ごと楽しむことは難しいと言われています。
この記事では大阪・関西万博でぜひ訪れたい人気パビリオンを紹介するので、ぜひパビリオン巡りの予習をするための参考にして万博を楽しんでください。
パビリオンの種類
パビリオンは大きく分けると以下の3種類になります。
- 国内・民間パビリオン
- シグニチャーパビリオン
- 海外パビリオン
国内パビリオンは日本の技術力やさまざまな問題への取り組みを展示するパビリオン。民間パビリオンでは多くの企業の最新技術を見ることができます。
シグニチャーパビリオンは、各界をリードする専門家8人がプロデュースしたパビリオン。そして海外パビリオンには180を超える国と地域、国際機関が参加し、約70棟のパビリオンでそれぞれの国の文化や最新技術を紹介しています。
会場の8つのゾーン
広大な大阪・関西万博の会場は、8つのゾーンに分かれています。パビリオンを探すときに役立つので、こちらもぜひチェックしておいてくださいね。
- コネクティングゾーン:大屋根リング内北側。ドイツ、オーストラリアなど海外パビリオンが集まっている
- エンパワーリングゾーン:大屋根リング内東側。アメリカ、フランスなど海外パビリオンが集まっている
- セービングゾーン:大屋根リング内西側。イタリア、ベルギーなど海外パビリオンが集まっている
- 静けさの森ゾーン:大屋根リング内の中央。池や森林がある癒やしのエリア
- シグネチャーゾーン:大屋根リング内。シグネチャーパビリオンが集まるゾーン
- フューチャーライフゾーン:会場西端。未来社会ショーケース事業が集まっている
- 西ゲートゾーン:大屋根リング外西側。民間パビリオンが集まっている
- 東ゲートゾーン:大屋根リング外東側。民間パビリオンや自治体パビリオン、日本政府パビリオンが集まっている
パビリオンには予約が必要なタイプもある
事前に把握しておきたいのが、パビリオンの入場方法。予約が必要なパビリオンと予約不要なパビリオンがあります。シグネチャーパビリオンや民間パビリオンを含む国内パビリオンの多くは予約が必要です。海外パビリオンの多くは予約不要となっていますが一部例外もあります。
また予約制のパビリオンにも2つの種類があるので注意してください。
- 事前予約が必要なパビリオン
- 当日予約が可能なパビリオン
知らずに出かけると目当てのパビリオンに入れないことになるので、ぜひ予習しておいてくださいね!
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日本の技術力を体感!国内&民間パビリオンの人気10選

国内パビリオンと民間パビリオンがあるのはフューチャーライフゾーンや西ゲートゾーン、東ゲートゾーン、大屋根リングの外側です。ここでは日本の研究所や企業の技術力、未来へのビジョンを体感できますよ。
日本館
万博最大のパビリオンはみどころいっぱい!
日本館は、日本の経済産業省が出展している開催国パビリオンです。テーマは「循環」。館内はプラントエリア、ファームエリア、ファクトリーエリアの3つに分かれていて、その大きさは会場内で最大です。
円になっている2階建てのパビリオンは、国産杉を使用しているのが特徴。複数の板を接着して強度を高めた直交集成板が使われています。この集成板は万博終了後には再利用される予定で、建物もテーマの循環を体現しています。
日本館のみどころは火星の石
日本館のみどころは、大阪・関西万博の目玉でもある火星の石。2000年11月に日本の観測隊が南極の昭和基地近くで採取したもので、今回初めて一般公開されます。ラグビーボールほどの大きさがあり、火星から飛来した隕石では世界最大級。火星に水が存在したことを示す貴重な隕石です。
壁面には触ることができる火星の隕石のかけらも展示されており、火星の石に触れるのはとても貴重な体験ですよ。
はやぶさの砂にも注目
日本館のもうひとつのみどころは、日本の探査機はやぶさとはやぶさ2が小惑星イトカワとリュウグウから持ち帰った砂。はやぶさがイトカワの砂を地球に届けた際のカプセルのレプリカも展示されています。世界に肩を並べた日本の宇宙開発技術を感じられるでしょう。
藻類のキャラクターも登場
日本が誇る人気キャラクターも登場し、32種類の藻類に扮したオブジェになっています。万博のパビリオンに藻類がある理由は、地球温暖化や食料問題の解決の切り札として期待されているから。藻類を培養するチューブで作った癒やしの空間も注目です。
日本館の基本情報 | |
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エリア | 東ゲートゾーン(E10) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 事前予約が必要 |
所要時間 | 40分 |
大阪ヘルスケアパビリオン
REBORN(再生)がテーマ
大阪ヘルスケアパビリオンは開催地である大阪の産学官が出展する「REBORN(再生)」がテーマのパビリオンです。パビリオンのメインコンテンツは、事前予約制で体験できるリボーン体験ルート。
カラダ測定ポッドで髪や肌、歯、心血管など7項目を測定すると、その結果をもとに25年後の自分のアバターが作成されます。そのアバターと一緒に次の世代の技術や食品などを体験。どんな自分になるのか、ちょっとドキドキしますね。
培養肉が注目の的
多くの展示のなかでも注目を集めているのが培養肉です。培養肉は将来のタンパク質不足や環境問題への解決策として研究が進められている技術。今回展示されているのは、和牛から採取した肉塊をもとに筋肉、脂肪、血管の細胞をそれぞれ培養して増やすお肉です。3Dバイオプリント技術で直径1mm以下の線維状態にしてから組み合わせると培養肉が完成。筋肉や脂肪の割合を自由に調整できるのもポイントです。
VRでロボットスーツ体験
将来はロボットを着用することで自分の能力を拡張できると考えられています。空を自由自在に移動したり、重いものを軽々と持ち上げたり。カラダ拡張スーツのコーナーでは、日常生活や医療、災害などの場でカラダの可能性を広げられるロボットスーツをVRで体験できます。
話題のミライ人間洗濯機も
ミライ人間洗濯機はミラブルシリーズで知られる大阪の企業「サイエンス」が出展しているマシン。1970年の大阪万博で話題になったウルトラソニックバス(人間洗濯機)を現代の技術で大幅に進化させたものです。ボディソープなどは使わず、マイクロバブルやウルトラファインバブルでカラダを洗います。最後は乾燥まで全自動。
さらに心拍や自律神経などの生体データを測定して、その人に合った音楽や映像も流してくれます。会期中に約1,000人が体験できるものの、予約はすでにいっぱいだそうです。
大阪ヘルスケアパビリオンの基本情報 | |
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エリア | 東ゲートゾーン(E02) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録 予約不要の先着順もあり 一部自由入場エリアあり |
所要時間 | 60分 |
PASONA NATUREVERSE
鉄腕アトムとブラックジャックがお出迎え
パソナネイチャーバースは株式会社パソナグループのパビリオン。からだ・こころ・きずなの3つをテーマにした展示を鉄腕アトムとブラックジャックが案内してくれます。
脈動するミニ心臓は、万博の目玉展示のひとつ
日本のパソナグループのパビリオンPASONA NATUREVERSEには医学の分野で注目されている技術・iPS細胞から作られたミニ心臓が展示されています。
直径約3cmのミニサイズで、人間の心臓に似た形。培養液中で実際に拍動する様子を見ることができます。合わせて心臓病の治療法として期待されている心筋細胞シートも展示され、驚異的な未来の医療技術を目の当たりにできるパビリオンです。
未来の眠りを体験
未来の眠りエリアに展示されているのはセンサーが搭載されたコンセプトベッドです。多くの病気の予防には質の良い眠りが必要。それを実現するための機能が備わっているこのベッドは、眠りの状況に合わせてマットレスが動き、振動し、さらに光や音、香りなどで環境を整えてくれます。
ベッドに組み込まれたセンサーの性能が革新的で、体に貼り付けていないのに細かなバイタルデータを測定してくれます。この技術は快眠だけでなく見守りや介護の分野でも注目されているもの。近い将来の実用化が期待されています。
PASONA NATUREVERSEの基本情報 | |
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エリア | 西ゲートゾーン(W09) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録 先着順入場あり |
所要時間 | 30分 |
GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION
実物大のガンダムが大人気
ガンダム ネクスト フューチャー パビリオンは、大きな話題になっている実物大ガンダム像があるパビリオン。株式会社バンダイナムコホールディングスが出展しています。ガンダムシリーズを通して描く宇宙の暮らしや実現していない科学技術を8つの空間を通して表現。臨場感ばつぐんの映像コンテンツもみどころです。
ガンダムはなぜ膝立ち?
話題の実物大ガンダムは横浜のGUNDAM FACTORY YOKOHAMAで公開されていた実物大RX-78F00 ガンダムの資材を再利用したもの。装備がバージョンアップしていて正確にはRX-78F00/E ガンダムという名称です。
片膝立ちのポーズは「宇宙、そして未来に向けて手を差し伸べているイメージ」だそう。また今回の万博のパビリオンの高さは大屋根リングの高さに合わせて制限があり、実物大ガンダムが直立した高さは18mですが、安定させるための台座も含めると20mを超えるため片膝をついたポーズになったそうですよ。
映像体験も大人気
パビリオン内の展示の目玉は、GUNDAM: Next Universal Century。最先端ゲームエンジンのUnreal Engine 5で制作された映像を、奥行き最大18m、高さ8m以上の巨大スクリーンに映し出します。
ストーリーは西暦2150年の未来を舞台に、夢洲ターミナルから巨大宇宙ステーションのスタージャブローへ向かう軌道エレベーターの旅を描くもの。床には振動や質感をリアルに再現するHaptic Floorを設置してあって、本当に軌道エレベーターで宇宙に旅をするような没入感を体験できます。
GUNDAM NEXT FUTURE PAVILIONの基本情報 | |
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エリア | 西ゲートゾーン(W07) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 屋外の実物大ガンダム像の観覧は予約不要 |
所要時間 | 50分 |
NTTパビリオン
2030年の通信技術を体感
NTTグループのパビリオンのテーマは「PARALLEL TRAVEL」。2030年の実現を目指している次世代情報通信基盤IOWN(アイオン)を体感できます。IOWNは光技術を使って大容量・低遅延・低消費減力のネットワークを実現する基盤。実現すれば離れた場所の人やものの感覚まで共有できます。
体験ツアーは一回につき約70人が参加できるもので、所要時間は約20分。3つのテーマに分かれた展示棟を順番に巡りながら、通信やコミュニケーションの未来を体験していきます。
パビリオンのデザインも注目
パビリオンのデザインコンセプトは、感情をまとう建築。体験テーマに合わせた3つの展示棟と管理棟があり、柱ではなく国内初のカーボンファイバーを使ったテンション構造を採用しています。カーボンワイヤーが建物の梁部材を吊り上げるという特殊な構造。鋼材重量や二酸化炭素の削減にもつながっています。
リアルタイム3D伝送によるライブを体験
体験ツアーの注目は、リアルタイム3D伝送によるライブパフォーマンス。IOWNによる3D空間伝送を体験するもので、3D眼鏡を着用すると目の前でパフォーマンスが行われているかのような大迫力の映像を楽しめます。またバーチャル世界でもう一人の自分と対話できるコンテンツも人気です。
NTTパビリオン Naturalの基本情報 | |
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エリア | 東ゲートゾーン(E03) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 |
所要時間 | 30分 |
三菱未来館 JOURNEY TO LIFE
宙に浮かぶパビリオン
三菱未来館の建設コンセプトは「地上に浮かぶパビリオン」。実際に宙に浮いているように見える不思議な建物です。
仮設材を使った建物
建物を覆う外装材に半透明のポリカーボネート折板を使用しているのも特徴。
建築現場でよく使う仮設材の単管パイプやクランプ、足場板、ブルーシート、金網、養生ネット、土のう袋、スタンドライト、工場用扇風機などが使用されています。よく見ると工事中の現場のような建材なのに全体的には未来的という不思議な空間になっています。
巨大な湾曲LEDディスプレイの映像体験
パビリオン内部の目玉は幅11m、高さ9mの湾曲LEDディスプレイを使った大迫力の映像体験。視界全体が映像に覆われるような没入感が人気です。
映像はいのちを巡る壮大な旅というコンセプトで、時間や空間を超えて移動できるバーティカルシャトルに乗り、深海や宇宙を旅しながら生命の起源と未来をたどる物語。
映像は東京科学大学の関根康人教授が監修し、古代の生物は実際の化石、火星の様子はNASAの公開データを基に作成するなど、科学的に正確な映像作りを目指しています。
三菱未来館 JOURNEY TO LIFEの基本情報 | |
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エリア | 東ゲートゾーン(E05) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 |
所要時間 | 60分 |
パナソニックグループパビリオン ノモの国
未来のエンタメを体験
パナソニックグループのパビリオンは未来の新しいエンタメ体験が特徴。訪問者一人ひとりの行動に合わせてストーリーが変化する新感覚のインタラクティブ体験型パビリオンです。光や音、映像が連動して物語が展開。自分が映画の主人公になったような気分が味わえますよ。
リサイクル材のパビリオン
パビリオンは使用済みの家電から回収した鉄や銅、ガラスなどを活用したものです。主な柱や梁の約98%にあたる97.1tの鉄がリサイクル材。またドラム式洗濯乾燥機約9,200台分のリサイクルガラスを外構部の舗装ブロックに活用しています。
さらに幻想的な夜間ライトアップには水素で発電した電力を使用。LED光の色によって大きく印象が変わるパビリオンを楽しむことができます。
最新のエンタメ表現を体感
ノモの国のUnlock体験エリアの注目は、立体音響システムや360°映像システム、振動や風によるハプティクスなど。光・映像・音・空気に関する技術を駆使した新しいエンタメを体験できます。巨大な映像を映し出す幅7m×高さ3.5mのミストウォールの滝を潜り抜ける体験や、直径1.3mの映像が天井から目の前に降り注ぐボルテックスリングなど、五感を刺激する空間は驚きの連続です。
パナソニックグループパビリオン ノモの国の基本情報 | |
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エリア | 東ゲートゾーン(E06) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 |
所要時間 | 60分 |
未来の都市
15のアトラクションで未来を体験
未来の都市は、長さが約150mもある広大なパビリオン。多くの企業が参加している人気パビリオンで、Society 5.0を体験できます。
Society 5.0は、日本が目指す未来社会の姿。IoTやAI、ビッグデータ解析などの先進テクノロジーを活用して、これまでの社会の課題を解決することを目指しています。
大きなパビリオンでは多くの企業の最新技術を見ることができるのがポイント。一つひとつの展示もかなり魅力的ですよ。
40憶年・幸せの旅 テーマ展示 | 長さ92mの大迫力ビジョンで地球誕生からSociety 5.0の幸せな社会への変遷を紹介 |
未来との対話 コモン展示01 | Society 5.0のくらしを4つの不思議なキューブで紹介 |
Mirai Theater | 未来の課題に対する解決策を選択し、未来の都市での変化を体験 |
Mirai Arcade | 複数の来場者で協力しながらゲーム感覚で社会課題を解決 |
未来の都市探訪 コモン展示02 | ロボットヘッドに搭乗して分野別の課題と解決方法を4つのストーリーで仮想体験 |
川崎重工業株式会社 | 四足歩行の未来のモビリティを体感 |
株式会社商船三井 | 水素を創るハイブリッドプラント船「ウィンドハンター」を展示 |
関西電力送配電株式会社 | 地域社会の課題を解決する未来の電柱「スマートポール」を展示 |
日本特殊陶業株式会社 | 超音波を利用した「触れる3D」を用いた循環型社会の実験場 |
カナデビア株式会社 | 全面ミラーでできた世界樹をシンボルに資源循環の技術を体験 |
株式会社IHI | 空飛ぶキューブに乗り、カーボンニュートラルで安心安全な未来を体験 |
株式会社 神戸製鋼所 | 全面LEDの球体モニターやボールコースターで、ものづくりの未来を体験 |
青木あすなろ建設株式会社と株式会社 小松製作所 | 水中施工ロボットの大型模型とショートムービー、水中体験で未来の水中工事を紹介 |
CPコンクリートコンソーシアム | 建物が建ったあともCO₂を吸収し続ける次世代のCPコンクリートの技術を体験 |
株式会社クボタ | 未来の食と農業をテーマにした映像と未来の農業に触れるシミュレーションゲームを体験 |
よしもと waraii myraii館
お笑いの本場ならではの人気パビリオン
よしもと waraii myraii館は万博パビリオンに関する色々な人気投票の多くで上位に入る大人気パビリオンです。「笑いのチカラで、こころとからだの健康を」がテーマ。万博で最も笑い声が響くパビリオンを目指していています。
メインエントランスの丘の上に浮かんでいるのは、笑顔の球体タマー。さまざまなイベントやショーを楽しむことができる広場もあります。
また、ステージで毎日いろいろなショーを開催するのもよしもとならではです。表情や身振りで演じるコメディショーを毎日開催するComedy showや、ステージや広場を活用して、少し先の未来が楽しくなるような企画が開催される〇〇のアシタなど、イベントが多いですよ。
よしもと waraii myraii館の基本情報 | |
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エリア | 西ゲートゾーン(W10) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 自由入場 |
所要時間 | 30分 |
ORA外食パビリオン『宴~UTAGE~』
日本各地の名物料理が楽しめるパビリオン
ORA(大阪外食産業協会)が運営している『宴~UTAGE~』は日本各地の名物料理が集まり、食べ比べが楽しめるパビリオン。バラエティ豊かな料理がそろっていて、全国の有名シェフや人気店とのコラボメニューもたくさん食べることができます。約50社の食関連の会社などが参加していて、たくさんの試食メニューがあるのも魅力ですよ。
1階はテイクアウトフード販売エリアで、道頓堀に見立てて名付けられた宴一丁目~九丁目という名前、9つのブースを展開しています。常設ブースと期間限定ブースがあって、期間中の合計では40個以上のブースを出展予定です。
人気はおにぎり専門店
注目は象印マホービン株式会社が出店しているおにぎり専門店のONIGIRI WOW!。象印の最高級炊飯ジャーである炎舞炊きで炊き上げたご飯をおにぎりロボットが一つひとつていねいに握り、おいしいおにぎりに仕上げています。
定番具材のおにぎりのほかに、青森の帆立りんごバターなど日本の特産品おにぎりや、世界各国の郷土料理などを具材にした世界のおにぎりも提供。スイスとコラボレーションしたチーズフォンデュや、インドネシア西スマトラ州の郷土料理ルンダンのおにぎりなど、個性的な具材が味わえますよ。
大豆ミートのハンバーガーも注目
伊藤ハムが提供するハンバーガー・宴バーガーも注目です。大豆ミートのハンバーグをお好み焼き風の味付けに仕上げています。他にもソイミートソースを使った包みピザなどもありますよ。
食の体験・展示エリアも人気
2階は食の体験・展示エリア。食に関するさまざまなプログラムを展開しています。日本のお茶体験、親子参加での食育体験、シュガーアート展示などが人気。現代の健康的な食生活を考えるためのイベントではハラルやヴィーガンなど、多様な食文化についても学ぶことができます。
ORA外食パビリオン『宴~UTAGE~』の基本情報 | |
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エリア | 西ゲートゾーン(W05) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 自由入場 |
所要時間 | 20分 |
ユニークな展示がいっぱい!シグネチャーパビリオンの人気4選
シグネチャーパビリオンは8人のプロデューサーが主導するパビリオン。大阪・関西万博会場の中心エリアにあり、全体で「いのちの輝きプロジェクト」と呼ばれています。大阪・関西万博の中心的パビリオン。それぞれに工夫を凝らした展示をしているので、少なくともひとつは見ておきたいものです。
ここでは8つのパビリオンのなかからとくに人気の高い4つを紹介しましょう。
いのちの未来パビリオン
ロボット工学の第一人者・石黒浩教授がプロデュース
いのちの未来パビリオンは、ロボット工学の第一人者である石黒浩教授がプロデューサーを務めるシグネチャーパビリオン。「いのちを拡げる」がテーマで、人間とアンドロイドが共存し、高度なテクノロジーを使用したプロダクトが日常に溶け込んだ50年後の社会を体験できます。
未来のアンドロイドに遭遇
展示されるのは約20体のアンドロイドと約30体のロボット。日本の心を宿すヤマトロイドや、日本の高度な技術・文化を愛するアスカロイド、石器時代や神社をイメージしたペトラなど、さまざまなアンドロイド、ロボットと触れ合えます。パビリオンの中はまるでSF映画の中に入り込んだような世界です。
水に覆われたパビリオンもみどころ
パビリオンの外観もユニーク。台形の建物は真っ黒な塊です。外装材に使われているのは「膜」。12メートルの高さの屋根から勢いよく流れる水がパビリオンを包み込んでいるのはいのちの象徴で、無機物と有機物を結びつける水に着目したデザインです。
いのちの未来パビリオンの基本情報 | |
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エリア | シグネチャーゾーン(X02) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 キャンセル待ちあり |
所要時間 | 60分 |
いのちの遊び場 クラゲ館
ひと休みしたくなる癒やしのパビリオン
いのちの遊び場 クラゲ館は、幻想的な体験ができるパビリオン。漂うクラゲのように光と音がゆるやかに変化する空間に没入して癒やされることができます。ちょっとした休憩のタイミングにもぴったりなパビリオンです。
音楽家・数学研究者・STEAM教育家の中島さち子氏がプロデュース
いのちの遊び場 クラゲ館をプロデュースしたのは音楽家で数学研究者でもあり、STEAM教育家としても知られる中島さち子さん。STEAM教育とは科学(Science)、技術(Technology)工学・ものづくり(Engineering)、アート・リベラルアーツ(Art/Arts)、数学(Mathematics)という5つの頭文字を組み合わせたもので、幅広い分野を一緒に学び、自分の考えやアイデアを大切にする教育方法です。
このパビリオンでは「いのちを高める」をテーマに、子どもから大人まで全身と五感で遊べるさまざまなスポットを創造しています。
コンセプトはクラゲ
パビリオンのコンセプトは、命や創造性を象徴する「揺らぎのある遊び」を持つクラゲ。建物の屋根はクラゲのカサをモチーフにした特徴的な外観になっています。外側に出ているたくさんの木のパーツは、風でゆらゆら動くのが特徴。実際にクラゲが動いているように見え、夜にはクラゲの傘の部分がいろいろな色に光ります。
五感を使って参加できるあそび場
パビリオンの中は0歳から120歳までのさまざまな「子ども」が五感を使って楽しく参加できるあそび場というコンセプトです。
パビリオン入り口のプレイマウンテンは誰でも入れる開かれたスポットで、登っている途中で音が鳴るなどのギミックを楽しめます。パビリオン2階の「地上」と呼ばれる予約なしで入れるエリアでは、触ると音が出る場所があり、世界の誰かが奏でた音楽も聞こえてきます。
いのちの遊び場 クラゲ館の基本情報 | |
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エリア | シグネチャーゾーン(X03) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 一部自由入場エリアあり |
所要時間 | 37分 |
いのち動的平衡館
生物の進化や細胞の変化を視覚的に学べる
いのち動的平衡館は、38億年の生命史を10分間で体験することができるパビリオン。生物学者で作家の福岡伸一教授がプロデュースしています。テーマは「いのちを知る」。パビリオンの中には大規模なシアターシステムがあり、32万個のLED電球の光の粒子によって分解と合成を繰り返す生命の動的平衡を体験できます。
動的平衡が感覚的にわかる
動的平衡とは、絶え間ない流れの中で一種のバランスが取れた状態のこと。わたしたち人間も個体ではなく液体で、ミクロの目で見れば絶えず自分自身を壊す「分解」をしながら、同時に周囲の環境から物質やエネルギーが流れ込む「合成」をしています。
シアターで動的平衡を体験することで、自分も動的平衡の中にいること、いのちはずっと同じではなく変わり続けていることが感じられるはずです。
生き物好き、科学好きなら見逃せない
パビリオン内には「細胞の中を旅してみる」「進化の過程をバーチャル体験する」など、生物学や科学に関する仕掛けがいっぱい。未来のバイオテクノロジーの展示もあり、生き物好きや科学好きなら見逃せないパビリオンになっています。こどもたちが科学に興味を持つきっかけになるかもしれませんよ。
いのち動的平衡館の基本情報 | |
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エリア | シグネチャーゾーン(X05) |
開館時間 | 9:30~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 キャンセル待ちあり |
所要時間 | 15分 |
null²(ヌルヌル)
デジタルと物理世界の融合を体験
null²(ヌルヌル)は、デジタルと自然の共存を探求するメディアアーティストで研究者の落合陽一氏がプロデュースしているパビリオン。「いのちを磨く」がテーマで、デジタルと物理世界が融合する新しい体験を提供しています。
インタラクティブな世界で現実とデジタルの境が曖昧に
館内ではARやVR、プロジェクション技術を駆使して目の前の環境が常に変化するインタラクティブな世界を展開。物理とデジタルの境界が曖昧になる感覚を実際に体験できる仕組みです。
ちなみにパビリオンの名前である null²(ヌルヌル)は、無(null)が2乗された状態のこと。ゼロから何かを生み出す、またあらゆるものがつながる可能性を持つ空間を意味しています。
伸縮する不思議な建物
null²のパビリオンは外観も独創的で、建物の一部が伸縮を繰り返すのがみどころ。鏡面になっている壁が人や風景を映し、ぬるぬると動くことで未知の風景が誕生します。膜のように湾曲する有機的な鏡面は素材から開発したものです。
null²の基本情報 | |
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エリア | シグネチャーゾーン(X04) |
開館時間 | 9:30〜21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 当日整理券あり 一部自由入場エリアあり |
所要時間 | 30分 |
大阪で世界旅行!海外パビリオンの人気11選
多くの万博でもっとも話題になるのは、海外のパビリオン。大阪・関西万博にも力の入った海外パビリオンがたくさん登場しています。入場が予約制ではないところも多く、長い行列ができているパビリオンも。
そのなかでとくに人気の高いパビリオンを紹介しましょう。
アメリカパビリオン
最先端技術と文化、多様性を発信
過去の多くの万博で目玉となってきたのがアメリカパビリオンです。今回のテーマは「Imagine What We Can Create Together(共に創出できることを想像しよう)」。エンターテイメント分野で最先端の国らしい、派手で楽しい体験型展示が中心。五感で楽しめる内容です。
アメリカパビリオンの建物は日本を意識したデザイン。中央部の通路は優美な日本の橋をモチーフにしたデザインで、三角形の木造建物には日本のわび・さびの美学が取り入れられています。
象徴的なキューブ
そんな建物のなかでも目を引く存在が、宙に浮いたように見える巨大なキューブ。透明な素材でできたキューブは昼間には光を透過し、夜にはライトアップで柔らかな光を放ちます。太陽と地球の関係をモチーフとしていて、未来的な雰囲気の中に宇宙や生命のつながりを感じさせる演出が行われ、同時に「共創」というパビリオンの理念を視覚的に体現しています。
アメリカを旅する没入型の展示
パビリオン内は複数のゾーンに分かれていて、いろいろな映像演出でアメリカの文化や景観を旅するように楽しめます。アメリカの峡谷や都市からはじまり、宇宙探査、教育、技術革新などの分野を探検。とくにパビリオン中心部の峡谷と呼ばれるスロープ状の空間には2面の大型LEDスクリーンが設置されていて、映像の中に入り込んだような没入感が味わえます。
ロケット打ち上げ体験と月の石
とくに人気を集めているのは宇宙探査をリアルに体験できる映像コンテンツ。壁3面と天井一面がスクリーンになっていて、ロケットの打ち上げ映像が映し出されます。最新技術を駆使した映像や音によってロケットで宇宙へ飛び立つような臨場感を味わえるのが魅力。
また1970年の大阪万博の目玉展示となった月の石も再び展示されていますよ。
アメリカパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P11) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 自由入場 5/1~事前予約受付スタート 6/1〜予約システム導入予定 |
所要時間 | 25分 |
イタリア・バチカンパビリオン
実物の芸術作品で話題
大阪・関西万博は映像を使った展示が多いのが特徴ですが、イタリア・バチカンパビリオンは、貴重な実物の芸術作品や歴史遺産を展示して人気を集めています。
イタリア・バチカンパビリオンの建物は、建築家マリオ・キュシネラが設計。ルネッサンスの理想都市を現代的に再解釈した建築となっています。
圧倒的な芸術品の数々
イタリア・バチカンパビリオンが人気の理由は、貴重な芸術品が公開されているから。なかでも古代ローマ時代の大理石彫刻『ファルネーゼ・アトラス像』は日本初公開です。ナポリ国立考古学博物館が所蔵している紀元2世紀の貴重な大理石彫刻で、長いマントで覆われ、両手で肩の天球儀を持っているアトラス像は、芸術愛好家にとってはこれだけでも万博に行く価値がある展示といわれていますよ。
ほかにもバロック期の巨匠カラヴァッジョの名画『キリストの埋葬』や、レオナルド・ダ・ヴィンチの直筆スケッチ『アトランティック・コード』など貴重な芸術品の数々を展示。イタリア本国の美術館でもまとめて見られない芸術品の数々は必見です。
イタリアンガーデンでリフレッシュ
イタリアパビリオンの屋上にあるイタリア式庭園も人気のスペース。彫刻や噴水、芸術家と技術者がデザインした緑地などで彩られていて、散策や休憩のスポットです。庭園前のレストランで食べられるイタリア料理もおすすめですよ。
イタリア・バチカンパビリオンの基本情報 | |
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エリア | セービングゾーン(S09) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約か当日登録が必要 |
所要時間 | 30分 |
スイスパビリオン
環境への影響が最も小さいパビリオンが目標
スイスパビリオンのテーマは、「生命(ライフ)、地球(プラネット)、人間拡張(オーグメンテッド・ヒューマン)」。大阪・関西万博でもっとも環境への影響が小さなパビリオンを目標にしています。
建物は「万博史上最も軽い」ことがコンセプト。5つの球体を膜素材で覆って組み合わせた形で、建物全体の重さは管理棟を除いてなんと400kg以下。これは一般的な建物の面積あたりの重さの約1%しかありません。まさに空気のように軽いパビリオンです。
3つの異なるテーマで展開
スイスパビリオンでは日程を3つに分け、「人間拡張」、「生命」、「地球」という異なるテーマで展示を行う予定。6月10日までの第1章のテーマである「人間拡張」では、スイスの最新技術を駆使した人間生活の未来像を展示しています。
食べられるロボットが登場
ロボットと食の融合をテーマとした展示では、動くロボットのクマが乗ったウェディングケーキが公開されています。このクマのロボットは主にゼラチンと砂糖でできたもので、食べられるロボットなんです。人間の作業を助けるなどロボットとしての役割を果たしながら、緊急事態では栄養源にもなってくれる「食用ロボット」。突拍子もないようでいて実は現実的なコンセプトです。
自分が別の顔になる鏡
AIによる顔の生成技術を使った鏡・ディープフェイクミラーでは、鏡の前に立つと自分の顔がアインシュタインやハイジに置き換わってしまいます。ディープフェイク技術によって本物のように見える偽の情報が広まる可能性があることもわたしたちに伝えています。
スイスパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P22) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 先着順 |
所要時間 | 20分 |
フランスパビリオン
エレガントな空間が続くブランド三昧のパビリオン
フランスパビリオンは大きな劇場のような建物。テーマは「愛の賛歌」です。特徴はメインパートナーのLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンのブランド力を前面に押し出した展示になっていること。豪華なショップとギャラリーの中間のようなエレガントな空間になっています。
ヴィトンのトランクライブラリーが圧巻
目玉展示のひとつはパリのロダン美術館に所蔵されているオーギュスト・ロダンのブロンズ像『合わさる手』。その周囲には、光るルイ・ヴィトンのトランクが積み上げられています。もうひとつのヴィトンワールドでは、トランクを組み合わせた巨大な球体が回転。ヴィトンのファンにとってはたまらない展示です。
ディオールのコーナーも
ディオールのコーナーはトリコロールのジャケットからはじまり、その先には真っ白な世界が広がっています。壁一面に飾られた約400点のホワイトのトワルは職人技へのオマージュの意味が込められたもの。ディオールのドレスをまとったモデルたちの映像が流されていて、ファッションショーに参加したような気分になれますよ。
フランスパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P12) |
開館時間 | 10:00~21:00 |
入場方法 | 先着順 |
所要時間 | 25分 |
ドイツパビリオン
わ!ドイツはサスティナブルなパビリオン
ドイツパビリオンは「わ!ドイツ」という名前。このパビリオン名には3つの意味が込められています。
- 環(わ)=循環 (持続可能な未来への取り組み)
- 和(わ)=調和 (自然と共生するサステナブルな社会)
- わ!(驚き)=新たな発見 (未来の可能性を体感できる)
建物も循環を表現
わ!ドイツの建物は未来の都市モデルとしても設計されています。循環・再利用・共生という3つの柱がコンセプト。
7つの円柱状の建築は「循環」を象徴し、持続可能な社会のあり方を可視化しています。自然との調和を重視し、都市と環境が「共生」する空間デザインです。
循環型社会の暮らしを体験
ドイツパビリオンの展示は循環型社会の暮らしを直感的に体験できることがコンセプト。マスコットキャラクターのサーキュラーがナビゲーターとなって、五感を刺激するインタラクティブな展示を案内してくれます。KAWAII(カワイイ)、EDUTAINMENT(エデュテインメント)、IMMERSION(没入感)という3つの要素を融合させて、遊びながら循環型社会の仕組みを学べる仕組みです。
レストランOishii! Germanyはドイツ料理と日本の融合
レストランスペースのOishii! Germanyでは本場のドイツ料理と日本の食文化が融合した特別な料理を提供しています。ベルリンの人気メニューであるカレーソーセージやドイツの伝統料理である牛肉の煮込みのペッファーポットハストは、万博を機に日本でも流行するかもしれません。日本の味覚と融合したオリジナル料理や本場のクラフトビールも見逃せませんよ。
ドイツパビリオンの基本情報 | |
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エリア | コネクティングゾーン(C03) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 先着順 |
所要時間 | 40分 |
チェコパビリオン
建物とレストランが注目のパビリオン
チェコパビリオンのテーマは「人生のための才能と創造性」。なんといってもパビリオンの美しい建物が注目の的になっています。
パビリオンの建物はチェコの最新技術を使ったCLT(直交集成板)パネルと、チェコの木材、芸術的なボヘミアン・クリスタルを外壁に採用。らせん状のユニークな形で、美しい回廊を歩きながら展示を鑑賞できます。
チェコで加工されたCLTパネルとボヘミアンガラスを船で日本へ運び、会場ではチェコの職人と日本の職人が共同で作業。1枚700kgのガラスを慎重に設置しながら、全220枚のガラスファサードを半年で完成させました。
伝統文化とデジタルの展示
展示の目玉もボヘミアングラス。ガラスがメインの展示も多く、緑色ウランガラスを使用した芸術作品や、ガラス加工の実演、歴史的ガラス作品などを見ることができます。またチェコ出身の画家・アルフォンス・ミュシャの作品を現代的に再解釈したアートの展示や全長250メートルの壁画もみどころです。
さらにチェコは技術力の高い企業が多いのも特徴。そんな企業のデジタル技術を生かした展示も行われます。建物のらせん構造を活かしたVRコンテンツや、チェコ発のゲームの展示は注目です。
絶景のルーフトップバーも人気
もうひとつの飲食スペースはルーフトップバー。ここではチェコビールやワインを片手に絶景を楽しめます。とくに夕方から夜にかけてはぜひルーフトップバーに行くべき。イルミネーションや水上ショーを眺めながら優雅なひとときを過ごせますよ。
チェコパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P38) |
開館時間 | 9:30~20:30 |
入場方法 | 自由入場 |
所要時間 | 30分 |
中華人民共和国パビリオン
3500㎡の巨大なパビリオン
中国パビリオンの敷地面積は約3,500平方メートル。これは海外パビリオンの中でも最大級の規模を誇ります。パビリオンは最新のARやVR技術を使った仮想体験も魅力です。人気はVRゴーグルを装着して行う中国各地の歴史的スポットのバーチャル観光。まるで現地にいるような臨場感を味わえますよ。
月の裏側の砂や国宝級の歴史遺産は万博の目玉展示のひとつ
中国パビリオンの目玉展示は、月の裏側の砂です。これは無人月面探査機・嫦娥(じょうが)6号が2024年6月に世界で初めて採取したもの。嫦娥5号が採取した月の表側の砂も合わせて公開しています。月の表側と裏側の砂が同時に公開されるのは世界初。とても貴重な科学資料として注目を集めています。
また数千年前の古代文明の出土品や鑑真の彫刻像など国宝級の展示物も公開され、話題になっています。
AI孫悟空と対話
中国の最新AI技術を体験できるのも魅力。多言語に対応したAIシステムによって、来場者は西遊記の孫悟空と会話を楽しみながら見学することができます。一方的な情報提供ではなく対話を楽しめるのは新鮮な体験ですよ。また人型ロボットもパビリオン内で来場者をサポートしてくれます。
中華人民共和国パビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P28) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 自由入場 |
所要時間 | 30分 |
サウジアラビアパビリオン
巨大なパビリオンは市場のような雰囲気
サウジアラビアのパビリオンも海外パビリオンでは最大級。アラブの伝統的な泥レンガ建築のような棟がいくつも立ち並び、ひとつの町のような作りになっています。これは市場をイメージしたもので、各棟を巡りながらサウジアラビアの魅力を体験できます。
中庭でのパフォーマンスは必見
市場風の曲がりくねった路地を歩いていくと到着するのは中庭。サウジの伝統舞踊や音楽・DJパフォーマンスなど、日替わりのパフォーマンスが披露されます。周囲を泥レンガの建物に囲まれた中庭でショーを見ていると、本当にサウジアラビアに訪れたような気分になれますよ。
王国のビジョンは必見!
サウジアラビアはこれまでの石油依存から抜け出して新しい形の国に進化中。パビリオンの「王国のビジョン」ではサウジアラビアが計画しているNEOM(ネオム)という未来都市のビジョンを体験できます。
NEOMは砂漠の中に最先端都市をつくるという壮大なプロジェクト。AIや再生可能エネルギー、スマートシティ技術を駆使した街づくりを行います。VR技術を活用した没入型展示などで、未来都市を実際に歩いているような感覚が楽しめますよ。
サウジアラビアパビリオンの基本情報 | |
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エリア | コネクティングゾーン(C14) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 自由入場 |
所要時間 | 25分 |
UAEパビリオン
ナツメヤシをアピールするユニークなパビリオン
アラブ首長国連邦(UAE)のパビリオンは、高さ16mの柱が90本も立ち並ぶユニークな空間。総ガラスの外壁から透けて見えるこの柱は伝統的な建築様式であるアリーシュを再解釈したもので、ナツメヤシの農業廃棄物と日本の匠の木工技術を融合させた建築デザインです。
UAEならではの森をイメージしたナツメヤシでできた90本の柱は、迫力があると同時にほっとくつろげる空間。天空へと伸びるナツメヤシは、UAEの人々の精神を象徴する証で、すべての生命を大地から天空へと力づけるメッセージが込められています。
アラブの伝統料理やギフトも魅力
パビリオン内にあるレストランではアラブ伝統のエミラティ料理を味わえます。デーツシードのアイスコーヒーやラクダミルクなど珍しい食材もいっぱい。スパイスが効いた料理をいただくと、まるで本当にUAEにいるような気分になれます。
またギフトショップが充実しているのもうれしいポイント。デザインもお洒落でセンスのいい商品がそろっていると評判です。
ガチャガチャでパビリオンのかけらをゲット
万博会場にマニアックなガチャガチャがあると話題なのが、このUAEパビリオン。隅の方にナツメヤシのカプセルのガチャガチャがあるのです。
カプセルに入っているのは、ナツメヤシの木の枝やデーツなどを原材料にしたバイオ複合素材のアイテム。ナツメヤシの形のクリップや、ナツメヤシ柄のマスキングテープなどです。「UAEパビリオンのかけら」としてナツメヤシの廃材そのものが入ったカプセルがアタリと言われていますよ。
UAEパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P18) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 事前予約 先着順・自由入場あり |
所要時間 | 15分 |
オーストリアパビリオン
音楽を体験できるパビリオン
オーストリアパビリオンの象徴は高さ約16mのらせん状のループ。モーツァルトやベートーヴェンなどで知られ、音楽の国と呼ばれるオーストリアらしく、五線譜をモチーフにしています。内部にも音楽に関連した展示がいっぱいで、音楽好きにはたまらないパビリオンです。
世界に16台しかないピアノ
中に入ると最初に現れるスペースは「関係性の部屋」。葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』をモチーフとした限定モデルのグランドピアノ、The Great Wave off Kanagawaが展示されています。
このピアノは現存する世界最古のピアノメーカーであるベーゼンドルファーのもの。世界に16台しかないうちの1台です。オーストリアの熟練した職人が作ったピアノは、実は遠隔操作機能と自動演奏機能を備えたハイテクピアノでもあります。
未来の作曲体験に感動
AIを使った作曲が体験できる「未来の部屋」は、オーストリアパビリオンの目玉展示。作曲体験用のタッチパネルで、17種類あるSDGsの目標から1つを選び、奏でる楽器を選んでからタッチパネルをたたくなどの操作をすることで、世界にひとつだけの音楽が誕生します。
レストランでは名物料理も楽しめる
3階のレストランでは、オーストリアの料理が楽しめます。伝統的なオーストリア風カツレツのシュニッツェルや、チョコレートケーキのザッハトルテ、レーズン入りパンケーキのカイザーシュマーレンなど日本人の好みにも合うメニューが充実。1階にはテイクアウトコーナーとショップもあるので、レストランが満席でも一部のメニューは楽しめますよ。
オーストリアパビリオンの基本情報 | |
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エリア | エンパワーリングゾーン(P23) |
開館時間 | 9:00~21:00 |
入場方法 | 先着順 |
所要時間 | 30分 |
多様な国・地域の文化に触れる!コモンズ館
世界旅行した気分になれる人気の共同館
コモンズ館は、複数の国や地域が同じ建物内でパビリオンを出展している共同館のこと。万博では1つの国が出展している大規模なパビリオンに注目が集まりがちですが、今回の大阪・関西万博ではコモンズ館にも多くの人が訪れています。
1つのパビリオンを訪れるだけでたくさんの国の展示を見ることができて、世界旅行をしたような気分になるでしょう。コモンズ館にはAからFまでの5棟(Eは現在未使用)があり、約90の国と地域のミニパビリオンをまとめて楽しめます。
コモンズAの参加国と地域
エンパワーリングゾーンにあるコモンズAには、以下の国と地域のパビリオンが入っています。
北マケドニア共和国、ルワンダ共和国、モーリシャス共和国、マラウイ共和国、ボリビア多民族国、ブルンジ共和国、バルバドス、パラオ、パプアニューギニア独立国、バヌアツ、トンガ、トリニダード・トバゴ共和国、ソロモン、セントルシア、セントクリストファー・ネービス、セーシェル共和国、スリランカ、スリナム共和国、サモア/コモロ連合、コソボ共和国、ケニア共和国、グレナダ、キルギス、ギニアビサウ共和国、ガーナ共和国、エスワティニ王国、ウガンダ共和国、イエメン |
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素朴で楽しい展示が多いのはコモンズ館の魅力。たとえばラム酒発祥の国といわれるカリブ海に浮かぶ島国バルバドスでは、小さなパビリオンスペースにたくさんのお酒が展示されています。
またイエメンのパビリオンでは現地の市場を再現され、アクセサリーなどを販売していて、リアルな市場の雰囲気を感じられますよ。
コモンズBの参加国と地域
コネクティングゾーンにあるコモンズBには、以下の国と地域のパビリオンが入っています。
東ティモール民主共和国、中央アフリカ共和国、レソト王国、モーリタニア・イスラム共和国、ミクロネシア連邦、ベナン共和国、フィジー共和国、パラグアイ共和国、ハイチ共和国、ナウル共和国、ドミニカ共和国、ツバル、チャド共和国、タンザニア連合共和国、ソマリア連邦共和国、セントビンセント及びグレナディーン諸島、ジンバブエ共和国、ジャマイカ、ジブチ共和国、シエラレオネ、ザンビア共和国、コートジボワール共和国、ガンビア共和国、ガイアナ協同共和国、カーボベルデ共和国、エチオピア連邦民主共和国 |
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注目はジャマイカのパビリオン。最近映画でも話題になったボブ・マーリーやウサイン・ボルトの等身大レプリカのフォトスポットで記念撮影ができるほか、名物料理のジャークチキンが味わえます。
コモンズCの参加国と地域
セービングゾーンにあるコモンズCには、以下の国と地域のパビリオンが入っています。
モンテネグロ、パナマ、スロベニア、スロバキア、サンマリノ、クロアチア、グアテマラ、ガボン、ウルグアイ、ウクライナ、イスラエル |
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コモンズCではウクライナのパビリオンに長い行列ができています。展示エリアの棚に展示物が並び、スマートフォンを搭載したバーコードリーダーで展示品のバーコードを読み取ると、その展示物が戦争でどのように使われていたかなど、ウクライナの現状や考え方を知られます。
コモンズDの参加国と地域
セービングゾーンにあるコモンズDには、以下の国と地域のパビリオンが入っています。
南スーダン共和国、赤道ギニア共和国、リベリア共和国、ラオス人民民主共和国、モンゴル国、モルドバ共和国、マリ共和国、マダガスカル共和国、マーシャル諸島共和国、ホンジュラス共和国、ベリーズ、ブルキナファソ、ブータン王国、パレスチナ、パキスタン・イスラム共和国、ナイジェリア連邦共和国、トーゴ共和国、タジキスタン共和国、スーダン共和国、サントメ・プリンシペ民主共和国、コンゴ民主共和国、キューバ共和国、ギニア共和国、カメルーン共和国、アンティグア・バーブーダ |
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注目のパビリオンは、パキスタン。全体が床もオブジェも特産のピンクソルトと呼ばれる岩塩でできた「塩の庭」になっています。パンジャブ州にある世界最大級の鉱山から約12トンの岩塩を採掘して送って作ったもの。パキスタンでは塩分を含んだ空気を吸うことで病気の治療などに効果があるといわれていて、パビリオンでは50分に1回、塩分入りの空気を噴射しています。
コモンズFの参加国と地域
コネクティングゾーンにあるコモンズFには、以下の国のパビリオンが入っています。
ブルネイ・ダルサラーム国、カザフスタン、アルメニア |
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アルメニアは当初、独自のパビリオンを建設する予定でしたが、資材や人件費の高騰、国内で発生した大雨による洪水災害の復興を優先するなどの理由で断念し、コモンズでの出展となりました。コモンズFには三カ国しか入っていませんが、応援のためにもぜひ訪れてみてください。
しっかり準備して人気パビリオンを見に行こう!

国内パビリオンや民間パビリオン、シグネチャーパビリオンのほとんどは事前予約制。チケットを購入したらパビリオンをどう巡るかしっかり計画を立て、早めに予約してから出かけるようにしてください。
ただし行ってみたら意外な楽しみが見つかるのも万博のおもしろいところ。人気のパビリオンをいくつか楽しんだら、ふらっとマイナーなパビリオンに入ってみるのもおすすめですよ!
cover photo 提供:2025年日本国際博覧会協会