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仏国寺は6つの国宝を有するユネスコ世界遺産!行き方や見どころを解説

仏国寺(プルグッサ​​)は慶州にある、統一新羅(シルラ​​)時代に建立された韓国を代表する寺院。この記事では、仏国寺の歴史や見どころ、アクセス方法、観光の注意点などを解説!

ライター
amica
書籍、雑誌、web等を通じて旅行ガイド情報を発信。ファミリー向け情報やマニアックな穴場スポットの紹介などが得意分野。月イチ韓国族なので、最新トレンドスポットから誰も知らない地方ネタまで、韓国情報を実際に足で訪ねて情報発信しています。
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仏国寺(プルグッサ​​)は慶州にある、統一新羅(シルラ​​)時代に建立された韓国を代表する寺院。6つの国宝を有し、世界遺産にも登録されています。

この記事では、仏国寺の歴史や見どころ、アクセス方法、観光の注意点などを解説!ぜひ仏国寺へ行く前に情報をチェックして、観光を楽しむための参考にしてくださいね!

Contents

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仏国寺の基本情報

photo by PIXTA

日本では飛鳥時代に相当する時代に創建され、韓国の仏教寺院を代表する存在である仏国寺。まずは、仏国寺の歴史や特徴などの基本情報を解説します。

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仏国寺とは?

仏国寺は、韓国仏教の代表的宗派である曹渓宗(チョゲジョン)の寺院。三国時代に3国の中のひとつ、新羅の宰相であった金大城​​(キム・デソン​​)により751年に創建が始まり、774年​​に完成しました(創建年は諸説あり)。

仏様が暮らす理想郷とされる仏国土をこの世に再現することを目的に建立されたもので、新羅の首都があった​慶州にある吐含(トハム)山の中腹​​にあります。

仏国寺は、新羅の文化を今に伝える石造建造物​​が数多く残されているのが特徴。6つの国宝があり、吐含山の山頂近くにある石窟寺院・石窟庵(ソックラム​​)と共に、1995年にはユネスコ世界遺産​​に認定されています。

仏国寺の歴史

仏国寺の創建の時期については、諸説あります。『仏国寺古今創記』には528年、『三国遺事』には751年と記載があり、これまでは751年説が有力でしたが、最近742年創建という新たな資料が発見されています。創建当初は約80棟の建物と、現在の10倍の規模を誇る大伽藍があったと伝えられています。

朝鮮王朝時代になり仏教弾圧が起こりましたが、仏国寺はその難を逃れました。しかし1592年の文禄の役で木造建造物は焼失。石段といった石造建築物は残り、1765年に焼け残った石垣の上に大雄殿​​が再建されるなど修復作業が行われました。

朝鮮王朝時代末期には、事実上廃寺状態になりましたが、日本統治時代に大雄殿や多宝塔が補修され、その後も復元を重ねて1973年に現在の状態になりました。

仏国寺のある慶州ってどんな街?

韓国の東南に位置する慶州(キョンジュ)は慶尚北道(キョンサンブクト​​)に属しており、ソウルからは韓国高速鉄道KTXで2時間、釜山からなら30分ほどでアクセスできます。三国時代を経て朝鮮半島を初めて統一した新羅の都があった場所で、市内には当時の古墳や史跡が点在しており、一帯は慶州歴史地域​​として 2000年に世界遺産に登録されています。

また、韓国歴史ドラマの人気作品『善徳女王(ソントッヨワン​​)』の舞台になった地であり、ドラマの登場人物の墓である善徳女王陵(ソントッヨワンミョ)や金庾信墓(キム・ユシンミョ)、善徳女王の時につくられた、東洋で現存する最も古い天文台​​瞻星台(チョムソンデ)などが現存。韓国の学生たちが修学旅行で訪問することも多く、韓国における京都や奈良のような場所とたとえられています。

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仏国寺観光の見どころ

photo by PIXTA

仏国寺は、1000年続いた新羅王朝の栄華や当時の仏教文化を今に伝える大切な場所。当時から残る石造物やその後再建されたものなど多くの建物や石造物、仏像が残されています。国宝だけでも6つあり、周辺と合わせて丸1日ゆっくりと観光を楽しむのがおすすめ!

ここでは、仏国寺観光で絶対に見逃せないポイントを絞って解説します。

国宝に指定されている多宝塔・釈迦塔

photo by PIXTA

仏国寺内にある多くの国宝や重要文化財の中でも、特に有名なのが多宝塔(タボタプ)と釈迦塔(ソッカタプ)!

2つの塔は大雄殿の前に横並びに位置していますが、多宝塔は国宝第20号に認定されています。花崗岩でつくられた高さ約10メートルの塔で、韓国の石塔としては特殊なデザイン​​をしているのが特徴。複雑で美しい彫刻が施されていますが、それらは仏教の教えを象徴する多くの要素を反映したものです。

釈迦塔は、多宝塔とは対照的にシンプルなフォルムが特徴。この塔は釈迦の遺骨(仏舎利)を安置するために建てられたとされ、1966年には復元作業中に実際に仏舎利を納めていたとされる空間が発見されています。いずれも仏国寺創建当時につくられたものですが、盗難などで一部の造物は失われたままになっています。

現世と仏国土をつなぐ国宝の石造の橋(階段)群

photo by PIXTA

仏国寺では、石造りの階段の上に門があり、その奥に主要な建物がある作りが散見されます。この門は地上の世界と彼岸の世界の境界を示すもの。そのため門の前の階段は、現世と彼岸を橋渡しするという意味で階段ではなく、橋と呼ばれています。

大雄殿に通じる紫霞門(チャハムン)の前には、途中に踊り場があり2段式になっている青雲橋(チョンウンギョ・下段)と白雲橋(ペグンギョ・上段)があります。

極楽殿に通じる安養門(アニャンムン)前にある橋も同様の作りで、下段が蓮華橋(ヨナギョ)、上段が七宝橋(チルボギョ)。この橋は極楽世界への悟りを開いた者だけが利用できるとされており、繊細に施された彫刻が特徴です。

4つの橋はいずれも国宝に指定されており、通行は禁止。紫霞門・安養門より奥に進む場合は、紫霞門の右側にある坂道を利用しましょう!

国宝に指定されているものも!仏国寺の仏像群

photo by PIXTA

仏国寺では、仏像も必見ポイントのひとつ。天王門には仏法を守護する四天王(持国天・増長天・広目天・多門天)像があり、その鋭い眼力で寺を邪悪なものから守り続けています。

韓国では統一新羅時代から残る仏像として、三大金銅(銅で鋳造して金メッキを施したもの)​​仏像と呼ばれるものがあり、そのうちの2体が仏国寺に。ひとつは、毘盧殿(ピロジョン)の中に安置されている金銅毘盧遮那仏座像(こんどうぶつるしゃなぶつざぞう)。 毘盧遮那仏は日本では東大寺の大仏様としてなじみがあるもので、大乗仏教において全宇宙を照らす存在。この仏像は国宝第26号に指定されています。

もうひとつは、極楽殿に安置されている金銅阿弥陀如来坐像。阿弥陀如来はすべての人を救済し、西方極楽浄土に往生させるとされるもので、こちらの像も国宝第27号​​に指定されています。

仏国寺の木像建築物にも注目!

photo by PIXTA

仏国寺の木造建築物のなかで中心となるのは、寺の本尊である大雄殿(テウンジョン)。釈迦牟尼(シャカムニ)像が安置されている場所で、多宝塔と釈迦塔は大雄殿の前に置かれています。大雄殿の裏手にある建物は無説殿(ムソルジョン)で、華厳経の講義を行う場所だったと伝えられていますよ。

そして大雄殿と並ぶ代表的な建造物が極楽殿で、ここには前述のように阿弥陀如来像が安置されています。現在の極楽殿は、1925年に再建されたもの。小さな木造建造物ですが、見逃せないのが毘盧殿の脇にある舎利塔(サリタッ)!高麗時代初期に建てられたものと推定され、現在は宝物第61号に指定されています。そして毘盧殿に隣接する場所にあるのが観音殿で、その名のとおり観音菩薩がまつられています。

触ると願いが叶うといわれる黄金の豚

photo by PIXTA

ここまでご紹介してきたのは、仏教的、歴史的にみて貴重な施設の数々でしたが、最後に少し世俗的な観光ポイントをご紹介しておきます。

極楽殿の前には、『黄金の豚』と呼ばれる像が置かれています。これは2007年に敷地内で金色に塗られた木製の豚の彫像が発見されたことを記念して設置されたのですが、そもそも韓国では豚は幸運のシンボルとされていることもあり、この黄金の豚に触ると幸せが舞い込むといわれています。

噂ではこの豚をなでて実際に韓国の宝くじに当たった人がいるとか、いないとか。仏国寺を訪れたらありがたくなでておきましょう!

仏国寺を訪れたら必ず足を伸ばしたい石窟庵

photo by pixabay

仏国寺から7キロほど離れた吐含山の山頂近くに​あり、仏国寺と同時に世界遺産に指定されたのが石窟庵​​。774年に完成したお寺で、新羅の宰相だった金大城(キム・デソン)が自分の両親のために建立したと伝えられており、当初は石仏寺(ソップルサ)と呼ばれていたといいます。

一般的な寺院とは異なり、花崗岩を切り出してドーム型に組んで建てられた洞窟寺院で、前室と呼ばれる四角い部分と、通路を通った後にあるご本尊が置かれた円形の場所・主室があります。

​​円形の主室には高さが約3.4メートルある釈迦如来坐像が安置されており、前室から通路、そして主室の周囲には仁王像、四天王像、菩薩像など数多くの仏像が配されています。二酸化炭素による花崗岩の劣化を防ぐ目的で前室の前に木造の前室が建てられており、本来の前室および主室はこのガラス越しにしか観覧できません。

仏国寺を訪れる際は、ぜひ石窟庵にも足を運んでみてくださいね!

石窟庵(ソックラム)の基本情報

住所

238 Seokgul-ro, Gyeongju-si, Gyeongsangbuk-do, 韓国

電話

+82 54-746-9933

営業時間

9:00〜17:00(10月・2月〜3月中旬)、6:30〜18:00(3月中旬〜9月)、7:00〜17:00(11月〜1月)

休業日

なし

アクセス

仏国寺駐車場からシャトルバスで約20分

料金

無料

公式サイト

http://jpn.seokguram.org

仏国寺観光に最適なシーズンは?

photo by PIXTA

仏国寺は屋外にも貴重な国宝があるだけに、快適に観光できる季節に訪れたいもの。そこで仏国寺観光に最適なシーズンについて、解説します。

ベストシーズンは快適に過ごせる春と秋

仏国寺観光のベストシーズンは、やはり過ごしやすい気候の春と秋です。春には桜が、そして秋には見事な紅葉と歴史ある石造物とのコントラストが楽しめます。紅葉を楽しむなら、11月中旬~下旬がおすすめ!ただし紅葉のシーズンには渋滞が起きるので、時間にはゆとりを持って計画を立ててください。

また、山の中腹にあるだけに、気温は平地よりやや低めに感じることがあるため、手軽に温度が調整できる羽織ものなどを1枚持参すると安心ですよ!

仏教寺院本来の静けさを求めるなら冬もおすすめ!

仏教寺院本来の静けさを求めるなら、寒さが厳しく観光客の数も少なくなる冬がおすすめ。

ただし仏国寺は山の中腹にあるので市内よりも寒さは厳しく、雪が降ると道が閉鎖されることもあります。とくに石窟庵も合わせて観光する場合には、厳重に寒さ対策をして、足元は滑りにくい靴を履くといった対策が必要です。

石窟庵は東向きに建てられているため日の出の名所として知られていますが、夏至と冬至には洞窟内​​に朝日が差し込むように設計されているのだとか。冬なら冬至の日の早朝も狙い目ですよ!

仏国寺・石窟庵の見学方法は?予約は必要?

photo by PIXTA

国宝が数多く残る仏国寺。ここでは合わせて行きたい石窟庵​​も含め、入場料などの基本情報を解説します。

仏国寺・石窟庵​​は無料で入場できる!

仏国寺、石窟庵共に入場は無料。ただし、駐車場を利用する場合は共に小型車で1,000ウォン(約117円・石窟庵の場合は中型車2,000ウォン<約233円>)の駐車料金がかかります。

仏国寺から石窟庵へのアクセスは、仏国寺から出発するシャトルバス(12番)の利用が便利です。所要時間は約20分で、仏国寺から石窟庵へは毎時40分に、その逆は毎正時に出発します。

仏国寺から石窟庵へは、山歩きが好き、風景をゆっくり楽しみたい場合には、徒歩でアクセスも可能。所要時間は行きが約1時間、帰りが40分ほど。石畳の道が整備されていますが、山道なので履き物や服装には注意を!この道は秋には見事な紅葉が楽しめます。

 オプショナルツアーに参加するのもおすすめ

仏国寺のある慶州は、慶尚北道にあります。拠点となる駅は慶州駅、そしてソウルや釜山から高速鉄道KTXを利用する場合は新慶州駅になり、そこからバスやタクシーを利用してアクセスします。

仏国寺や石窟庵だけではなく、慶州は慶州歴史地域​​として一帯が世界遺産に指定されています。そのためソウルや釜山から慶州一帯を巡るオプショナルツアーが各種あるので、効率的に巡るにはこうしたツアーに参加するのも便利ですよ!

仏国寺へのアクセス・行き方

photo by PIXTA

慶州には地下鉄がありません。そのため公共交通機関を利用して仏国寺にアクセスする場合、最寄駅から市内バスを利用する必要があります。ここでは、バスやタクシーでアクセスした場合の行き方を解説します。

バスでアクセス

慶州駅から仏国寺までのアクセスは市内バス10・11番の利用が便利!所要時間は35〜40分程度ですが、11番を使用した方が若干早く到着します。この2つの系統のバスはバスターミナルも通っているので、慶州まで高速バスを利用した場合も乗るバスは同じです。

バスの運行間隔は15〜20分程度。慶州のバスには一般バスと座席バスの2種類があり、料金は一般バス1,300ウォン(約152円)、座席バス1,700ウォン(約198円)。この2つのバスの違いは各駅停車か急行かの違いのようなものです。

高速鉄道KTXを利用して新慶州駅に到着した場合には、50、51番バスで高速バス・市外バスターミナルまで移動し、そこから10番、11番バスに乗り換えが必要。所要時間は11番バスを利用した場合でおよそ1時間です。料金は30分以内の乗り換えであれば乗り換えなしの場合と同様ですが、一般バスから座席バスに乗り換える場合にはプラス400ウォン(約47円)加算されます。

タクシーでアクセス

慶州駅から仏国寺までのアクセスはタクシーを利用した場合、所要時間は約23分。料金の目安は18,000ウォン(約2,101円)です。バスターミナルから出発すると、所要時間は約26分で、料金の目安は22,340ウォン(約2,607円)。そして、新慶州駅からタクシーで移動する場合の所要時間は約35分で、料金の目安は30,240ウォン(約3,529円)です。

タクシーを利用すれば仏国寺まで直接行けるので、重い荷物を持っている方やスムーズに移動したい方は、ぜひ上記の所要時間と料金を参考にしてくださいね!

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​​仏国寺観光における注意点

photo by PIXTA

最後に、仏国寺観光における注意点や気をつけるべきポイントについて解説します。しっかり確認して、現地での観光を楽しんでくださいね!

見学時と拝観時はマナーを守る

仏国寺は有名な観光地ではありますが、あくまで宗教施設。拝観の際には厳粛な態度が求められます。施設内で決められた場所以外で食べ歩きしながら拝観したり、過度に露出の多い服などはやはり避けるべきです。

写真撮影については、禁止の案内が出ている場所ではそのルールを守るのはもちろんのこと、仏像に対してや祈りの場などでは撮影はできるだけ控えるようにしましょう。

仏国寺観光は移動時間を必ず考慮する

仏国寺は市内からバスで30分程以上かかり、施設内のすべての建物をゆっくりと巡ると、それだけでもかなり時間がかかります。さらに石窟庵まで足を伸ばす場合には、仏国寺から1時間に1本のシャトルバスを利用して移動する必要があります。

そのため特に仏国寺と合わせて石窟庵まで足を伸ばす場合には、まずはシャトルバスの時間を確認し、そこから逆算して仏国寺​​観光の時間を決めるようにすると効率的に回れますよ!

仏国寺の観光を満喫しよう

photo by PIXTA

この記事では、仏国寺観光に関する見どころや歴史、見学方法、アクセスなどをご紹介しました。仏国寺は古代韓国の歴史や雰囲気を今に残す貴重な施設です。ぜひ紹介した情報を参考に、仏国寺観光を満喫してみてくださいね!

仏国寺(プルグッサ)の基本情報

住所

385 Bulguk-ro, Gyeongju-si, Gyeongsangbuk-do, 韓国

電話

+82 54-746-9913

営業時間

季節により異なるため公式サイトをご確認ください

休業日

なし

アクセス

慶州高速バスターミナル・市外バスターミナルから約40分

料金

無料

公式サイト

http://jpn.bulguksa.or.kr

※記事内の金額は2024年7月1日のレート、1ウォン=0.1167円で計算​​しています。

cover photo by PIXTA

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