インドの世界遺産・タージマハル!観光情報や観光の見どころ、行き方などを解説
インドの世界遺産タージマハル。白い玉ねぎ型のドームが目印の霊廟・タージマハルには、数々の歴史的な魅力がいっぱいです。今回はインドが誇る世界遺産・タージマハルの歴史や観光の魅力、行き方などをご紹介します。
インドの世界遺産タージマハル。白い玉ねぎ型のドームが目印の霊廟・タージマハルには、数々の歴史的な魅力がいっぱいです。今回はインドが誇る世界遺産・タージマハルの歴史や観光の魅力、行き方などをご紹介します。
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タージマハルの基本情報
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インド北部ウッタルブラデシュ州のアーグラにあり、世界遺産として知られるタージマハル。まずはタージマハルの基本情報を解説します。
タージマハルとは?
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タージマハルは1632年から建設が始まり、22年の歳月を経て1648年に完成しました。ムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンが最愛の妻ムムターズ・マハルのために建てた霊廟、つまりお墓で、ペルシア風の外観をしたイスラーム建築となっており、世界的にもその美しさで知られています。1983年には世界遺産にも登録されました。
タージマハルと関係のある宗教は?
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霊廟であるタージマハルですが、この霊廟とは祖霊を祀る施設のことを指します。ムガル帝国の第5代皇帝シャー・ジャハーン(Shah Jahan)が愛妻ムムターズ・マハル(Mumtaz Mahal)の死を悼んで建てました。
インドと聞くとヒンドゥー教を信仰しているイメージですが、ムガル帝国はイスラーム教を信仰していたバーブルによって建国されたイスラーム教の帝国です。そのためタージマハルはインドにあるにもかかわらず、イスラーム教が影響している建物になっており、墓廟の白大理石の外壁にはアラビア文字の装飾で「コーラン」の章句が刻まれています。
また外観はペルシア風の造りで内装はインド的な造りのタージマハルは、インド・イスラーム建築の最高峰といわれています。
タージマハルが建てられた理由|誰が建てた?
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1631年、ムガル帝国の皇帝シャー・ジャハーンは勢力を広げるためにデカン高原の方へ遠征していました。妻であるムムターズ・マハルもその遠征に同行していましたが、病に倒れ亡くなってしまいます。ムムターズは死の間際、後世に残る美しい廟の建設を望んでいたといわれています。
シャーは愛する妻の願いを叶えるため、1632年からタージマハルの建設を始めました。タージマハルはデリーにあるフマユーン廟をモデルに造られ、腕利きの世界各地の職人のべ2万人が建設に携わったといわれています。世界中から大理石や宝石を買い求めたこともあり完成には約22年かかり、1648年に完成しました。
タージマハルはどこの国にある?
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※画像はイメージです。
タージマハルは前述した通りインドが誇る世界遺産です。インドと聞いて思い浮かべる建物のひとつといっても過言ではないでしょう。
シンメトリーが美しい総大理石でできたタージマハルはインドで一番人気の観光名所でもあるので、インドを訪れる際は必ず行きたいスポットでもあります。
タージマハルがある町アーグラはどんな町?
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※画像はイメージです。
タージマハルがあるのはインド北部のウッタルプラデシュ州の都市アーグラ(Agra)です。アーグラはインドの首都ニューデリー(New Delhi)から南へ約200キロメートル下ったところにあり、車で約3時間20分のところにあります。
アーグラにはタージマハルのほかにも、アーグラ城やファテープル・シークリーといった世界遺産があるため世界中から観光客が訪れるインドでは有数の観光都市となっています。アーグラの町の観光も1日あれば回れるので、ニューデリーから日帰りでアクセスするのもおすすめです。
タージマハルの大きさ
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ムガル帝国時代に建築されたタージマハルは南北560メートル、東西303メートルの敷地の中にあります。建物も庭園も全て完璧な左右対称で、その美しさに言葉を失う方も多いかもしれません。
庭園の奥、その中央にあるのが白い玉ねぎ型のドームが目印の霊廟。一辺95メートルで高さ5.5メートルの基壇の上に建てられていて、地上からの高さは74.2メートルです。これはビル20階分の高さにあたります。またドームの上には約9.3メートルの飾りが付けられています。
霊廟の中の天井の高さは24メートルしかないため低く感じるかもしれませんが、これは二重殻ドームと呼ばれる構造で、外観と屋内のバランスを取るために用いられています。
タージマハルが世界遺産になった理由
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タージマハルは1983年に世界遺産に登録されました。登録された理由は「人類の創造的才能を表現する傑作」という条件を満たしたからです。
タージマハルは大理石職人やモザイク職人、装飾職人など、ムガル帝国時代の腕利きの職人2万人を集めて造られたイスラーム建築の傑作です。もちろん費用や詳細は定かではないものの、人材と財力を注ぎ込んで造られたということは間違いないでしょう。そのためタージマハルは世界遺産に登録されたと考えられます。
美しいタージマハルの建築様式
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タージマハルは、ムガル帝国時代の芸術を集結させた大事業だったといわれています。建築の詳細はわかっていないことが多いですが、わかっているだけでも玉ねぎ型のドームの設計士はトルコから、外壁に刻まれているコーランの文字はシリアやペルシアの書家が、石組にはアラブの専門家が駆けつけて請け負ったのだそうです。
またタージマハルは、正門から見ると最も美しく見えるように緻密に設計されています。正門に近づくと正門出口いっぱいにタージマハルが、逆に出口に近づくとタージマハルが遠ざかります。門越しにみた際に、ミナレットがないとどこか寂しいタージマハルに見えるので、訪れた際に正面からみてみると面白いかもしれません。
建築までどれくらいかかったの?
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タージマハルと聞いて思い浮かべる玉ねぎ型のドームがある霊廟は、1636年に完成したといわれています。しかし霊廟周辺に建てられた4本のミナレット(尖塔)やモスク、庭園などの建物の工事が終わったのは1653年なのだそう。
諸説がいろいろありますが、シャーが建築を開始してから完成までには約22年の歳月がかかったといわれています。
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タージマハルの見どころ
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広い敷地内にあるタージマハルですが、せっかく訪れたなら見落とすことなくしっかりと見学したいですよね。タージマハルの見どころをご紹介するのでぜひ参考にしてください。
写真を撮るなら朝がおすすめ
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タージマハルは日の出の30分前から日の入りの30分前まで入場することができます。
季節によって日の出や日の入りが変わるので入場時間も変わることがありますが、おすすめの時間帯は早朝。また10月、11月、2月、3月なら暑さも避けることができます。早朝なら朝焼けの美しい様子も写真に残せるので、きれいな写真が撮りたい方には早朝がおすすめです。
観光客は9時~16時ごろに訪れることが多いので、人混みを避けたい方も早朝に訪れることがいいでしょう。
現地のカメラマンに撮影してもらえる
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タージマハルをバッグに写真を撮ろうとしても、一人旅だったり友人数人での旅行だったりすると第三者に頼らないといけない場面もあります。タージマハルには記念写真を撮影してくれるカメラマンがいるのでそのようなときに頼ってみるのもおすすめです。
しかし中には、渡したカメラやスマホの盗難にあったり、撮影料金を過剰に請求されたりする場合も。海外旅行に慣れている方なら見分けがつくかもしれませんが、初めて海外旅行だったりと慣れていない方は気をつけましょう。
アーグラ城から見えるタージマハルは絶景!
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アーグラ城はアーグラにある当時のムガル帝国の強大な力と繁栄を見ることができる観光名所です。約2.5キロメートルに及ぶ城塞は1573年に完成しました。タージマハルを建てたシャー・ジャハーンをはじめ第3代皇帝や第4代皇帝も暮らしていた居城で、赤い城とも呼ばれていました。
そのアーグラ城ですが、シャーの息子である第6代皇帝アウラングゼーブは皇帝の座を狙い、父シャーをタージマハルが見える囚われの塔に幽閉しました。シャーはその部屋で亡くなってしまいますが、そこから見えるタージマハルは美しいことでも知られていて、シャーも亡き愛妻へ想いを馳せていたことでしょう。見学する際は、シャーが幽閉されていた小部屋へは入れませんが、その隣から景色を眺めることができます。
アーグラを訪れた際はぜひアーグラ城へも足を伸ばし、そこから見えるタージマハルの絶景も楽しんでみてください。
アーグラ城(Agra Fort)の基本情報
住所:Agra Fort, Rakabganj, Agra, Uttar Pradesh 282003, India
電話:+91-562-222-6431
営業時間:6:00~18:00
休業日:なし
アクセス:アーグラ・フォート(Agra Fort)駅からすぐ、アーグラ遺産センターから車で約13分
料金:入場チケット550ルピー(約981円)、15歳以下無料
※2023年8月30日のレート、1ルピー1.76円で計算
公式サイト:http://www.agrafort.gov.in/indexNew/index.html
タージマハル観光は10~3月がベストシーズン
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タージマハルがある北インドには雨季と乾季があり、雨季は7月~9月、乾季は10月~6月です。雨季だと晴れることが少なく、乾季でも4月~6月は暑さが厳しい時期なので観光にはおすすめしません。
よく写真で見かける青空をバッグに真っ白なタージマハルを撮影したい場合は10月~3月がおすすめ。中でも10月、11月、2月、3月の4か月は高確率で晴れの日が多いのできれいなタージマハルを写真に収めたい方はこの時期に訪れてみるといいかもしれません。
タージマハル観光の注意点
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タージマハルは世界遺産で観光名所なので気を付けなければいけない点がたくさんあります。観光客に対してももちろんルールを設けています。気を付けなければいけない点をまとめたので参考にしてください。
1. セキュリティチェックが厳しい
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タージマハルに入場するには厳しいセキュリティチェックがあります。スマホや自撮り棒、パンフレットなどは問題ありませんが、それ以外の持ち物は持込ができないのでロッカーに預ける必要があります。飲食物はもちろん、バッグなども持ち込めません。ただし受付後に渡されるミネラルウォーターは持ち込みできます。
セキュリティチェックに引っ掛かってしまうとロッカーまで戻り、始めからやり直しなので気を付けましょう。
2. 宮殿の内部は写真撮影が一切禁止
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タージマハルは写真が撮れるところが限られています。庭園の手前までは動画撮影ができ、宮殿に入るまでは写真撮影ができますが、宮殿内は一切撮影できません。
また場所によって土足厳禁のところもあります。土足厳禁のところはチケット売り場で配布されるシューズカバーを靴に被せて観光するようにしましょう。
タージマハルの観光・アクセス方法
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タージマハルを目的にインドを訪れたのに、入場方法やアクセス方法がわからないと時間を無駄にしてしまう可能性があります。タージマハルの観光で気を付けたいことや適切なアクセス方法についてまとめたので、訪れる際の参考にしてください。
タージマハルの観光方法
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タージマハルへ入場するためにはチケットを購入する必要があります。チケットには種類があったり入場時間が指定されていたりすることも。またタージマハルの観光に要する時間もまとめました。詳しくみていきましょう。
1. 入場チケットを購入する
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タージマハルに着いたら入場チケットを購入します。入場口は、東西にある門と南にある門の3か所。車などで乗り入れる際は、南の門からのみ入場できます。また南の門のみ8:00〜17:00が開門時間なので、早朝にタージマハルを訪れる場合は注意しておきましょう。
入場チケットには2種類あり、タージマハルのみの入場とタージマハルと霊廊に入場できるチケットとなります。価格は以下の通りです。
・タージマハル入場:1,050ルピー(約1,874円)、15歳以下無料
・タージマハル+霊廊入場:1,250ルピー(約2,231円)、15歳以下無料
※2023年8月30日のレート、1ルピー1.76円で計算
入場料には、水・シューズカバー・ミニマップ・チケット売り場からの送迎代金が含まれています。またチケット売り場でもらえる水のみタージマハル内に持ち込みができます。
またチケットは、タージマハルの公式サイトから購入することもできます。チケット購入の列に並ばずに入場できるため、スムーズに観光したい方におすすめ。
オンラインチケットを購入する際には、名前や性別に加えパスポートの番号なども必要になるので用意しておきましょう。ただし日本語にすると「Online Ticket」のページが出ないため、英語のページで確認するようにしましょう。また払い戻しもできないので、確実に訪れることができる日のチケットを購入しましょう。
2. 入場時間を確認しておく
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チケットを購入したら入場時間を確認しましょう。チケット売り場で購入すると、入場時間の指定がないこともありますが、オンラインで購入すると入場時間の指定がある場合もあります。入場時間に遅れてしまうと入場できないこともあるので気を付けましょう。
また、西門と東門の開門時間は日の出から日没まで、南の門は8:00~17:00と開門時間が異なるので気を付けましょう。
3. 墓所で並ぶ列に注意する
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霊廊(墓所)に入場するチケットを購入した場合は、霊廊に入るための列に並ぶ必要があります。ただし霊廊に入るための列には国内観光客用と国外観光客用の列があるので間違えないようにしましょう。
また霊廊に入るにはシューズカバーの着用が義務付けられています。その場でもらえるので必ず付けるようにしましょう。
観光時間は2時間程度が目安
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タージマハルの観光に要する時間は1時間ほどです。ゆっくり見学したい方でも2時間ほどあればしっかりと回れます。
ただし時間制限が設けられているので、3時間以上の見学はできないという点で注意が必要です。ゆっくり見たい場合でも3時間以内に退場するようにしましょう。
タージマハルへの適切なアクセス方法
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タージマハルのあるアーグラはニューデリーから少し離れたところにあります。鉄道やバスなどいくつかアクセス方法があるので確認していきましょう。
鉄道
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鉄道を使用すると首都ニューデリーからタージマハルまでは約2時間15分かかります。始発は朝6時台に出ているので、それに乗ると開門時間に到着することも可能です。日帰りで観光を検討している方は、鉄道を利用するのもいいでしょう。アクセス方法は以下の通りです。
①ニューデリー(New Delhi)駅からアーグラカント(Agra Cantt)駅に行く
②リクシャー(三輪タクシー)に乗りタージマハルへ
運賃:鉄道約500ルピー(約890円)、リクシャー約80ルピー(約45円)
※2023年8月30日のレート、1ルピー1.76円で計算
バス・車
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バスや車を利用してニューデリーからタージマハルに行く場合は約5時間かかります。時間がかかるので、タージマハルのあるアーグラで宿泊を検討している方はいいかもしれませんが、日帰りの観光には不向きです。
しかしバスや車だとタージマハルに直接行けるので、鉄道が不安な方にはいいかもしれません。
オプショナルツアー
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ニューデリーからタージマハルへ行くには、プライベートツアーもあります。そのため慣れない道を運転したくない方や鉄道は不安という方はオプショナルツアーを申し込むのもいいでしょう。ただし列車や電車と比べると、いくぶん費用が高くなるので注意しましょう。
タージマハルの絶景を楽しもう!
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タージマハルの歴史や見どころを中心にご紹介しました。ムガル帝国の強大な力はもちろん、皇帝シャー・ジャハーンの亡き妻ムムターズ・マハルへ対する愛を感じることもできる場所です。ぜひこちらを参考にタージマハルを訪れて、イスラーム建築の最高峰を楽しんでください。
タージマハル(Taj Mahal)の基本情報
住所:Dharmapuri, Forest Colony, Tajganj, Agra, Uttar Pradesh 282001, India
電話:+91-562-222-7261
営業時間:日の出30分前~日の入り30分前
休業日:金曜
アクセス:アーグラ・フォート(Agra Fort)駅から車で約10分、アーグラ遺産センターから車で約21分
料金:タージマハル入場:1,050ルピー(約1,874円)、15歳以下無料
タージマハル+霊廊入場:1,250ルピー(約2,231円)、15歳以下無料
※2023年8月30日のレート、1ルピー1.76円で計算
公式サイト:https://www.tajmahal.gov.in/
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