公用語
香港では、中国語と英語の2つが公用語として定められています。中国語の中でも広東語が日常的に使われており、テレビやラジオ、学校教育でも広く浸透しているのが特徴です。一方で、香港は長い間イギリスの植民地であった関係から英語も公用語として認められています。観光地では、英語で通じる場合が多いでしょう。一方、香港の人が話す英語は広東語の影響から独特のアクセントを感じる場合もあるため、訪れる前に事前にポイントを押さえておくと安心です。
宗教
香港では仏教や道教、キリスト教をはじめ、イスラム教やヒンドゥー教なども信仰されています。寺院や教会、モスクが街の各地に点在しています。宗教行事や伝統的な祭礼も盛んで、地域の人々がそれぞれの信仰を大切に守りながら暮らしています。
通貨
香港では香港ドル(HKD)が通貨として使用されています。紙幣は10〜1,000香港ドル、硬貨は10ドル以下の単位で流通しています。日本円からの両替は空港や銀行、市内の両替所で行えますが、場所によってレートや手数料に差があるため事前の確認が大切です。都市部ではキャッシュレス決済が進んでおり、クレジットカードや電子マネーが幅広く利用されていますが、ローカルな飲食店や小規模店舗では現金が求められる場面もあるので小銭を持っておきましょう。
クレジットカード、キャッシュレス決済
香港ではクレジットカードやキャッシュレス決済が広く普及しており、都市部を中心に現金を使わずに買い物や飲食ができます。VISAやMastercardなどの主要ブランドが多くの店舗で対応しているほか、地下鉄やバスなどの公共交通機関も「オクトパスカード」というICカードが便利です。近年はスマートフォンを使った電子決済も増えており、AlipayやWeChat Payなどのアプリを利用する人も多く見られます。
費用
香港旅行にかかる費用は、3泊4日で1人あたりおおよそ15~20万円が目安とされています。
主な内訳は以下の通りです。
航空券代:6万円~
宿泊費:4万5,000円~(1泊あたり1万5,000円を想定)
現地交通費:5,000円~(オクトパスカード利用を想定)
食費:2万5,000円~(1日8,000円程度)
観光費:1万円~
雑費:1万円~(お土産や通信費など)
ホテルのグレードや食事のスタイルによって金額に差が出るため、目的に合わせた予算設定が大切です。都市部のため物価は高めですが、ローカルな選択肢を上手に活用すればコストを抑えた旅行も楽しめるでしょう。
ビザ
日本国籍を持つ方が観光目的で香港を訪れる場合、90日以内の滞在であればビザは不要です。ただし、入国時にはパスポートの残存有効期間が滞在日数+1カ月以上必要とされており、入国審査では簡単な質問を受けることもあります。ビザが不要とはいえ、現地での就労や長期滞在を希望する場合は別途申請が必要なため、渡航前には最新の情報を確認しておくといいでしょう。
日本との時差
香港と日本の時差は1時間です。日本の方が1時間早く進んでおり、日本が朝9:00のとき、香港では朝8:00となります。どちらもサマータイムを導入していないため、年間を通して時差に変動はありません。時差が少ないことから、旅行中のスケジュール調整や現地での連絡も比較的スムーズに行える旅行先と言えるでしょう。
気候
香港は亜熱帯気候に属し、年間を通して比較的温暖な気温が続きます。夏が長く蒸し暑く、冬は短く乾燥しているのが特徴です。特に春から夏にかけては湿度が高く、6月〜9月は蒸し暑い日が多くなります。この時期は台風が接近することもあるため、天気予報の確認が欠かせません。一方、秋から冬にかけては乾燥して過ごしやすく、特に10月〜12月は観光に適した穏やかな気候が広がります。冬でも気温が10℃を下回ることは少ないですが、朝晩はかなり冷え込むことが多いので、念の為コートを手放さないようにしましょう。
服装
香港は季節によって気温や湿度の差があるため、時期に合った服装が求められます。春や秋は湿度が高く、蒸し暑いので軽めの長袖が快適です。朝晩の冷え込みに備えて薄手の羽織りがあるといいでしょう。また、夏は高温多湿の日が多く、通気性の良い半袖やリネン素材の服が適しています。室内は冷房が強めなため、冷え対策としてカーディガンなどを携帯すると便利です。一方、冬は10℃程度と日本の秋のような気候ですが、念の為厚手の上着やマフラーがあると快適に過ごせます。
旅行のベストシーズン
香港を訪れる時期として特に過ごしやすいのは、湿度が低く晴天の日が多い10月〜12月にかけてです。気温が20℃前後と快適で、街歩きや観光にぴったりの気候が続きます。また、台風の心配も少なく、空気も澄んでいるため、ビクトリア・ピークからの景色もいっそう美しく感じられる時期と言えるでしょう。一方、日本の冬休み時期や旧正月(1月末〜2月初旬)と被ると旅行費用が高額になる可能性があるため、予算と考慮して選択するようにしてください。
治安
香港全体として治安は比較的安定していますが、エリアによって雰囲気や注意点に違いがあります。中環(セントラル)や尖沙咀(チムサーチョイ)は観光客も多く、警備が行き届いているため安心して歩けるエリアです。夜遅くまで開いている店も多いため、にぎわいがありますが、混雑に紛れてスリが発生することもあるため荷物の管理には注意が必要です。一方で旺角(モンコック)や油麻地(ヤウマテイ)などはローカル色が強く、夜市などが楽しめますが、人通りの少ない裏通りでは警戒心を持って行動するのが安心です。深夜の移動はタクシーを利用するなど、安全を意識した行動が求められます。
物価
香港の物価はアジアの中でも高めで、特に住宅や宿泊費は日本よりも高水準にあります。観光で訪れる場合、ホテル代やレストランでの食事は東京と同程度かそれ以上になることもあり、繁華街では一杯のコーヒーが1,000円近くになるケースもあります。ただし、ローカルな飲食店や市場を利用すれば、比較的手頃な価格で食事を楽しむことも可能です。公共交通は安価で便利に使え、買い物も選ぶ場所によって価格帯が大きく変わるため、工夫次第で予算を調整しやすい環境です。
交通手段
香港では交通網が発達しており、観光客にとっても移動がしやすい環境が整っています。地下鉄(MTR)は主要エリアを効率よく結んでおり、路線もわかりやすく清潔で時間通りの運行が魅力です。市内を走る2階建てバスやミニバスも多く、景色を楽しみながらの移動が可能です。また、トラムやフェリーといった香港ならではの交通手段も健在で、旅の楽しみのひとつと言えるでしょう。オクトパスカードを使えば、ほとんどの公共交通でスムーズに支払いができるため、滞在中の移動が一段と快適になります。
空港から市街地へのアクセス方法
香港国際空港から市街地への移動には、3つの手段があります。もっともスピーディーなのは「エアポート・エクスプレス」で、空港から九龍駅まで約22分、香港駅までは約24分です。車内は清潔で快適なため、スーツケースを持ったままでも安心して利用できます。また、バスの利用もおすすめ。多くの路線が空港と各エリアを結んでおり、料金は手頃で市内の景色を楽しみながら移動できるのが魅力です。他にも、タクシーを使えば目的地まで直行できる利便性がありますが、時間帯によっては渋滞する場合があるので時間に余裕を持った選択がおすすめです。
インターネット
香港ではインターネット環境が整っており、旅行中も不便を感じる場面はほとんどありません。ホテルやカフェ、空港など多くの場所で無料Wi-Fiが利用でき、街中でも公共のWi-Fiスポットが豊富に用意されています。また、現地の通信会社が提供するプリペイドSIMカードやモバイルWi-Fiルーターも充実しており、空港や市内のコンビニで手軽に入手できるのが特徴です。主要なSNSや検索サービスも問題なく使用できるため、日本とほぼ同じ感覚でインターネットにアクセスできるのが魅力です。
電源プラグ
香港で使用されている電源プラグの形状は「BFタイプ」で、三つ穴の角ばった形が特徴です。電圧は220ボルト、周波数は50ヘルツとなっており、日本の電化製品を使用する場合は、変換プラグと電圧対応の確認が必要です。対応していない製品を使う場合は、変圧器を準備しましょう。最近のスマートフォンやノートパソコンの充電器は国際対応のものが多く、そのまま使用できることが一般的ですが、プラグの形状は異なるため変換プラグは必須です。宿泊施設によっては貸し出している場合もありますが、スムーズに対応するには日本出発前にひとつ用意しておくと安心です。
飲水
香港の水道水は、WHOの基準を満たしており安全とされていますが日本の水道水とは異なり硬水なため、ミネラルウォーターを購入するのがおすすめです。コンビニやスーパーでは500mlから大容量のボトルまで手軽に手に入り、価格も比較的リーズナブルです。また、ホテルや一部の観光施設ではウォーターサーバーが設置されていることもあり、無料で飲めるケースもあります。熱中症対策としても、こまめな水分補給を意識すると快適に過ごせるでしょう。
トイレ
香港のトイレ事情は整っており、ショッピングモールやホテル、空港などの公共施設では清潔で使いやすい洋式トイレが一般的です。観光客が多く訪れるエリアでは設備が整っており、トイレットペーパーも備え付けられていることがほとんどですが、まれに設置されていない場所もあるため、ポケットティッシュを持ち歩くと安心です。トイレットペーパーは基本的に流せる仕様になっていますが、一部の古い施設ではごみ箱に捨てるよう表示されていることもあるため、現地の表示に従うことが大切です。
海外旅行保険
現地で体調を崩し治療や入院が必要になってしまった際や、スリや盗難などのトラブルにあった際に海外旅行保険に入っていると安心です。NEWTではツアーやホテルのご予約完了後に任意で簡単に加入することができます。