ルツェルン駅
ルツェルン駅はルツェルンの一等地にあるスイス国鉄の駅です。旧駅舎はヨーロッパでよく見られる重厚な石造りの建物でしたが、1971年に火災で焼失し、スペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバによってモダンな駅舎に生まれ変わりました。再建された駅はガラスとコンクリートの支柱が印象的で、近代建築好きの方にとっては外観を見学するだけでも訪れる価値のあるスポットです。駅前広場には旧駅舎で唯一焼け落ちなかったファサードが残されており、昔の面影を垣間見ることができます。駅には年中無休で早朝から深夜まで営業しているショッピングセンターが併設されているため、旅行中のちょっとした買い物にも便利な場所といえるでしょう。
スポット情報
ルツェルン旅行におすすめの観光スポット
カペル橋
カペル橋は、14世紀前半にルツェルンに建設された歴史的な木造橋です。ロイス川に架かる全長約200mの橋はルツェルンのシンボルで、町と聖ペテロ礼拝堂を結んでいます。橋の特徴は、1300年頃建造の八角形の石造り塔と17世紀制作の110枚の板絵です。屋根の下に並ぶ絵画は、スイスの豊かな歴史や守護聖人の物語を鑑賞できる、まるで屋根付きの美術館のようなスポットです。周囲の山々とルツェルン湖の風景も美しく、夜のライトアップも見どころです。近隣のムーゼック城壁やシュプロイヤー橋、ライオン記念碑と合わせて観光するのがおすすめ。朝は比較的空いているので、ゆっくりと橋を散策し、歴史を感じてみてください。
シュプロイヤー橋
シュプロイヤー橋は、ルツェルン旧市街の西に位置する、小さな木造の屋根が特徴的な橋です。有名観光スポットであるカペル橋から西に500m歩いたところにあり、カペル橋に比べて人通りが少ないため、写真撮影スポットとして人気を博しています。シュプロイヤー橋の中央には、17世紀に建設された礼拝堂があり、小さいながらも厳かな雰囲気が漂います。礼拝堂の北側にかかる橋は19世紀初頭に再建されたものですが、南側の橋は1408年に建てられたオリジナルのものが現在も使われています。橋の天井に飾られている「死の舞踏」と呼ばれる絵は、後期ルネッサンス時代のスイス絵画の傑作として知られているので、ぜひじっくりと鑑賞してみてください。
瀕死のライオン像
瀕死のライオン像は、ルツェルンの中心に位置する公園の一角にある、岩の洞窟に囲まれた像です。フランス革命下の1792年、革命家の攻撃から王家を守り亡くなったスイスの警備兵たちを記念してつくられたため「ライオン記念碑」とも呼ばれています。崖の岩から掘り出されたライオンのレリーフは悲しみに満ちた表情をしており、歴史的に重要な資料であるとともに、芸術作品としても高く評価されています。今ではスイスでもっとも人気がある記念碑の一つに数えられ「瀕死のライオン像」を一目見ようと世界中からルツェルンに観光客が訪れます。周囲は緑豊かで散策にも適しているので、ぜひ足を運んでみてください。清々しい空気に包まれる朝の時間帯は特におすすめです。
ルツェルンの旧市街
スイスの古都ルツェルンの中でもひときわ中世らしい街並みが残るエリアが旧市街です。有名観光スポットのムーゼック城壁から、イエズス会教会周辺までの石畳が敷き詰められたエリアを旧市街と捉えるのが一般的です。タイムスリップしたかのような街並みは、歩いているだけで楽しく、どこを切り取っても絵になります。旧市街はルツェルン湖畔に位置しているため、歴史的建造物だけでなく、ルツェルン湖やそこから流れるロイス川など、自然の景色も楽しめるのが魅力です。旧市街にはスイスの伝統料理を提供するレストランが数多くあり、ルツェルンの郷土料理も味わえます。お酒がお好きな方は、ぜひワインと一緒に堪能してみてください。
ムーゼック城壁
ムーゼック城壁はルツェルンの街をぐるっと囲むように建てられ、現存する城壁としてはスイス最長を誇ります。14世紀後半に敵から街を守るためにつくられた見張り塔が、現在も9つ残っています。「シルマー」「ツィート」「メンリ」「ワハト」の4つの塔は一般公開されており、観光客が登ることも可能です。ツィート塔に掲げられている時計は1535年に建てられて以来、ずっとルツェルンの街に時を知らせ続けてきました。この歴史ある時計は、他の時計よりも1分早く鐘を鳴らす特権を持っています。塔内には、時計の中世から20世紀までの変遷を紹介する展示があるため、歴史好きの方には特におすすめです。
ホーフ教会
ホーフ教会は、ルツェルン湖畔に位置する2本の鋭い尖塔が印象的な教会です。聖レオデガルと聖マウリシウスがまつられており、ルツェルンの地元住民にも親しまれています。8世紀に修道院として建てられ、13世紀には一度ハプスブルク家の手に渡ったものの、1433年には再びルツェルン市のものとなりました。1633年のイースターに発生した火災により元の建物は焼失しましたが、1644年に現在のルネサンス様式の教会が再建されました。この火災を免れた祭壇や、ヨーロッパ最大規模のパイプオルガンのコンサートが有名です。内部には大理石がふんだんに使われており、シンプルながらも厳かな雰囲気が漂います。