山寺観光で外せないおすすめスポット12選！モデルコースも紹介

山寺とは？断崖絶壁に刻まれた信仰の地

「山寺」は、「宝珠山 立石寺（ほうじゅさん りっしゃくじ）」通称で知られています。今から1,100年以上も前の貞観2年（860年）、天台宗の偉いお坊さんである慈覚大師円仁（じかくたいしえんにん）によって開かれました。

険しい岩山に堂宇が点在する独特の景観は、古くから人々の信仰を集める修行の場でした。麓の門前町から奥之院までは、なんと1,015段もの石段が続きます。この石段を一段登るごとに、一つずつ煩悩が消えていくといわれています。

春の桜、夏には芭蕉の句そのままに蝉しぐれが響く新緑、秋には山全体が燃えるような紅葉、そして冬には水墨画のような雪景色と、四季折々の顔を見せてくれるのも山寺観光の大きな魅力です。歴史と自然が織りなす絶景を求めて、心洗われる旅に出かけてみませんか？

絶対行きたい！山寺観光の定番スポット9選

まずは「これだけは押さえておきたい！」という山寺観光の王道スポットをご紹介します。麓から山頂へ、参拝ルートに沿ってめぐっていきましょう！

宝珠山 立石寺

1,015段の石段を登り、心洗われる天空の霊場へ

山寺観光のすべては、ここから始まります。立石寺は、山全体が一つの巨大な境内。一歩足を踏み入れると、ひんやりとした空気が肌を撫で、樹齢数百年の杉木立が荘厳な雰囲気を醸し出します。

目の前に現れるのは、天空へと続くかのような1,015段の石段。息を切らしながら一歩一歩進む道中は、まさに修行そのもの。でも、すれ違う人との挨拶や、木々の間から差し込む光、鳥のさえずりが、疲れた体を優しく癒してくれます。この道のりこそが、山寺観光の醍醐味！さあ、深呼吸をして、絶景が待つ山頂を目指しましょう！

根本中堂（立石寺）

日本最古のブナ建築に灯る、1200年以上続く「不滅の法灯」

登山口の正面に堂々と構えるのが、国指定重要文化財の「根本中堂（こんぽんちゅうどう）」です。ブナ材の建築としては日本最古といわれ、その風格あるたたずまいに思わず息をのみます。

お堂の中では、比叡山延暦寺から分けられた「不滅の法灯」が、1200年以上の時を超えて静かに燃え続けています。この神聖な灯りを前にすると、心がすーっと落ち着いていくのを感じられるはず。また、お堂の入口にある「招福布袋尊（しょうふくほていそん）」は、体をなでるとご利益があると言われています。たくさんの人に撫でられてツヤツヤになった体を、そっと撫でて幸運を祈願しましょう！

せみ塚（立石寺）

「閑さや岩にしみ入る蝉の声」―芭蕉の句が生まれた静寂の地

山門をくぐり、本格的な石段の登りが始まってすぐの場所にあるのが「せみ塚」。ここは、あの松尾芭蕉が名句「閑さや 岩にしみ入る 蝉の声」を詠んだ短冊を、後世の人々が埋めて建てた塚です。

夏に訪れれば、まるで句の世界に迷い込んだかのように、力強い蝉の声が降り注ぎ、周囲の静けさを一層際立たせます。それ以外の季節でも、木々に囲まれたこの場所はどこか神秘的。芭蕉が感じたであろう、時が止まったかのような静寂に耳を澄ませてみてください。山寺観光の中でも特に風情を感じられる、人気のパワースポットです！

開山堂＆納経堂（立石寺）

断崖にたたずむ山寺で最も古い建物と開祖を祀るお堂

仁王門を抜けて視界が開けると、そこには山寺を象徴する景色が広がっています。断崖絶壁に寄り添うように建つ「開山堂（かいさんどう）」と、その左上の岩場にちょこんと乗った赤い「納経堂（のうきょうどう）」。この風景こそ、パンフレットやポスターで誰もが一度は目にしたことのある、山寺のハイライトです！

開山堂には、立石寺を開いた慈覚大師が祀られており、朝夕のお勤めが今も欠かさず行われています。そして、小さな納経堂は、なんと山内で最も古い建物。厳しい自然の中で静かに時を刻んできたその姿は、見る者の心に深く響きます。記念撮影の定番スポットなので、ぜひカメラの準備を！

五大堂（立石寺）

まるで空に浮かぶ舞台！山寺随一の絶景を望む展望台

開山堂の右側にある細い階段を登った先にあるのが、断崖から突き出すように建てられた「五大堂（ごだいどう）」。ここからの眺めは、1,015段の石段を登りきった者だけが味わえる、最高のご褒美です！

舞台に立つと、遮るものは何もなく、眼下には山寺の門前町やのどかな田園風景がミニチュアのように広がります。吹き抜ける風が心地よく、汗もすっと引いていくよう。遠くの山々まで見渡せる大パノラマは、まさに絶景の一言。山寺観光で一番の思い出になること間違いなしの、感動的なビュースポットです。

奥之院＆大仏殿（立石寺）

悪縁を断ち切り、新たな一歩を。1015段の終着点

石段の最終地点に静かにたたずむのが「奥之院（おくのいん）」と「大仏殿（だいぶつでん）」です。ここまで来れば、あなたも立派な山寺マスター！達成感もひとしおです。

奥之院は悪縁切りのご利益があるパワースポットとして有名。過去の悩みや断ち切りたい人間関係など、心の中のモヤモヤをすっきりと洗い流してくれるかもしれません。隣の大仏殿には、高さ約5mの黄金に輝く阿弥陀如来像が安置されており、その荘厳な姿に圧倒されます。静かな心で手を合わせ、新たな一歩を踏み出す力をいただきましょう。

山寺芭蕉記念館

芭蕉の世界に浸る。山寺を一望できる風光明媚な記念館

山寺観光の魅力をさらに深めたいなら、「山寺芭蕉記念館」は外せません。松尾芭蕉が山寺を訪れてから300年を記念して、平成元年（1989年）に建てられました。

館内には芭蕉直筆の句など、貴重な資料が展示されており、「奥の細道」の世界にどっぷりと浸ることができます。そして、この記念館のもう一つの魅力は、なんといってもそのロケーション！高台に建っているため、館内や庭から、先ほど登った立石寺の全景を一望できるんです。参拝後にここから自分が登った道のりを眺めるのは、感慨深いものがありますよ。

焔蔵（えんぞう） 山寺店

山寺駅前で味わう絶品郷土料理！こだわりの十割蕎麦と山形名物

山寺観光のランチにぴったりなのが、JR山寺駅の目の前にある「焔蔵（えんぞう）」。山寺発祥の山形そば店で、古民家風の趣ある建物が目印です。店内は広々としていて、窓際の席からは山寺の景色を眺めながら食事を楽しめる最高のロケーション！

看板メニューは、『十割板そば』。コシが強く、蕎麦本来の風味を存分に味わえます。参拝で疲れた体に、冷たいスープが染み渡ります。山形の郷土料理が一度に楽しめるのもうれしいポイントです。

美登屋

手打ちそばと名物ぼたもち！門前町の風情を感じる老舗の味

山寺の門前町で長年愛される老舗「美登屋（みとや）」。手打ちそばと手作りぼたもちが名物で、店内はいつも多くの観光客で賑わっています。窓際の席からは立谷川の流れを望むことができ、風情たっぷり！

夏から秋にかけての限定メニュー『だしそば』は、きゅうりやナス、みょうがなどを細かく刻んだ山形の郷土料理「だし」がたっぷり乗った逸品。さっぱりとした味わいとネバネバ食感が、暑い日のランチや参拝後の体にぴったりです。また、ずんだやあんこがたっぷり乗った、甘さ控えめの『ぼたもち』も必食！どこか懐かしい、優しい味わいに心も体も癒されます。

もっとディープに！山寺観光の穴場スポット3選

定番を押さえたら、次は少し足を延ばして、よりディープな山寺の魅力に触れてみませんか？知る人ぞ知る、通好みの穴場スポットをご紹介します。

垂水遺跡

知る人ぞ知るパワースポット！蜂の巣状の奇岩が創り出す神秘の空間

「裏山寺（うらやまでら）」とも呼ばれるエリアにひっそりと存在する、山寺観光最強の穴場スポットが「垂水遺跡（たるみずいせき）」です。山道を歩いていくと、突如として現れる蜂の巣状の巨大な岩肌と、その中に立つ鳥居。まるで異世界に迷い込んだかのような、神秘的で厳かな空気に包まれています。

ここは、慈覚大師が山寺を開く前に修行した場所ともいわれ、その歴史の深さを肌で感じることができます。苔むした岩や静寂に包まれた森は、訪れるだけで心が浄化されるよう。他の観光客も少なく、静かに自然と向き合いたい人にぴったりの、特別なパワースポットです。

千手院観音

「ついてる鳥居」で運気アップ！裏山寺への静かなる入り口

垂水遺跡を目指すなら、まず訪れたいのが「千手院観音（せんじゅいんかんのん）」。裏山寺エリアの玄関口ともいえる、静かで趣のあるお寺です。

ここの見どころは、なんといってもユニークな「ついてる鳥居」！鳥居の柱に抱きつきながら「ついてる」と10回唱えると、右は恋愛運、左は金運がアップすると言われています。欲張らず、どちらか一つに願いを込めてみてください！お堂までの参道にはJR仙山線の線路が横切っており、踏切なしで線路を渡るという、ちょっと珍しい体験もできます。ディープな山寺観光のスタートにぴったりの、隠れた名所です。

山寺の力こんにゃく

登る前に、登った後に！醤油の香りがたまらない名物「力こんにゃく」

山寺観光のグルメといえば、絶対に外せないのが「力こんにゃく」！門前町を歩いていると、あちこちのお店から醤油のいい香りが漂ってきて、思わず足が止まってしまいます。

大きな鍋でグツグツと煮込まれた熱々の玉こんにゃくは、中までしっかりと味が染み込んでいて、プリプリの食感がたまりません！からしをたっぷりつけて、ハフハフしながら食べるのが山寺流です。石段を登るための力をつける「力こんにゃく」という名前の通り、参拝前の腹ごしらえにも、下山後の小腹満たしにも最高！山寺のソウルフードをぜひ味わってみてください。

1日で満喫！山寺おすすめモデルコース

山寺の魅力を1日で効率よくめぐる、おすすめのモデルコースをご紹介します。体力に合わせて、穴場スポットへの訪問を調整してみてくださいね！

10:00 JR山寺駅 到着

旅の始まりは、レトロな雰囲気が素敵なJR山寺駅。ホームからも山寺の姿が見え、これからの冒険に期待が膨らみます！

10:15 登山開始！

まずは登山口にある根本中堂で旅の安全を祈願。その後、山門で入山料を払い、いよいよ1,015段の石段へ挑戦です。

10:45～11:45 絶景と歴史をめぐる

途中、せみ塚や仁王門などの見どころに立ち寄りながら、ゆっくり自分のペースで登りましょう。クライマックスは、山寺のシンボルである開山堂・納経堂と、最高のビュースポット五大堂！頑張って登った人だけが見られる絶景に、疲れも吹き飛びます。最終地点の奥之院で静かに手を合わせ、達成感を味わいましょう。

12:45 絶品！山寺ランチ

下山したら、お腹はぺこぺこのはず！駅前の「焔蔵」でスタイリッシュに山形そばをいただくか、門前町の「美登屋」で伝統のだしそばやぼたもちを味わうか、その日の気分でチョイス！

14:15 山寺芭蕉記念館でクールダウン

食後は、芭蕉記念館へ。涼しい館内で芭蕉の世界に触れながら、先ほど登った山寺の全景を眺める時間は格別です。

15:30 門前町をぶらり散策

旅の締めくくりは、門前町でのお楽しみタイム！名物の力こんにゃくをハフハフしながら食べ歩いたり、お土産屋さんをのぞいたり。山寺の思い出をたくさん持ち帰りましょう。

まとめ

いかがでしたか？山寺は、ただ景色が美しいだけでなく、自らの足で登ることで得られる達成感や、歴史の奥深さ、そしておいしいグルメまで、五感をフルに使って楽しめる特別な場所です。

今回ご紹介したスポットやモデルコースを参考に、あなただけの山寺観光プランを立ててみてください。きっと、心に残る素晴らしい旅行になるはずですよ！

※本記事は情報整理、ライティング補助、誤字チェックなどでAIを活用しています。構成と最終的な確認はNEWT編集部が行っています🧳

cover photo by PIXTA