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負の記録をたどって。禁断・ダークツーリズムで巡る、日本の裏側

人々の記憶や歴史の影に触れる旅、戦争・災害・産業の歴史など、「負の記録」をたどる「ダークツーリズム」。 今回は日本各地の“知る人ぞ知る”ダークツーリズムスポットをピックアップ。観光地とはひと味違う「知る・感じる・考える」旅のスポット5選を、写真とともにご紹介します。

ライター
Arisa
渡航回数は100回近く!年に数回は海外へ飛び出す、旅好きライターです。 現在はフリーランスライターとして活動中。旅先での出会いや発見を大切にしながら、旅を楽しみつつ、幅広いジャンルのおすすめ旅行情報を発信しています!
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人々の記憶や歴史の影に触れる旅、戦争・災害・産業の歴史など、「負の記録」をたどる「ダークツーリズム」。

今回は日本各地の“知る人ぞ知る”ダークツーリズムスポットをピックアップ。観光地とはひと味違う「知る・感じる・考える」旅のスポット5選を、写真とともにご紹介します。

Contents

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静かに深く旅する。ダークツーリズムとは

photo by PIXTA

戦争や災害、産業の栄枯盛衰──。  

かつての悲劇や歴史の記憶をたどる“ダークツーリズム”が、いま静かに注目を集めています。

「ダークツーリズム」とは、歴史的な出来事や負の遺産に触れる旅のこと。たとえば、原爆ドームや戦争遺構、かつて栄えた鉱山の廃墟など。楽しい観光とは一線を画す旅ですが、そこには今を生きる意味や未来へとつなぐ記憶を考えるきっかけがあります。

こうした場所を訪れることは、単なる観光ではなく、当時を生きた人々や地域に対する敬意をもって向き合う行為。だからこそ、どこか心を揺さぶられ、旅の記憶に深く残るのかもしれません。

次の旅先は、いつもの観光とはひと味違う、観光の裏側へ思いを馳せる場所を訪れてみるのはいかが?今回は、そんな“ちょっとディープで考えさせられる”ダークツーリズムの旅先を、日本各地からピックアップしてご紹介します。

1990年代から広まったダークツーリズム

ダークツーリズムという言葉が注目されはじめたのは、1990年代後半のヨーロッパです。特に研究者ジョン・レノンとマルコム・フォーリーがこの概念を提唱したことで、観光の新たな視点として知られるようになりました。

アウシュビッツ強制収容所やチェルノブイリ原発事故の跡地など、戦争や災害、社会的悲劇の舞台を訪れる旅は、記憶を継承する手段として、今も世界中で静かに広がりを見せています。

日本のダークツーリズムスポットは?

日本にも、戦争、災害、産業の栄枯盛衰など、歴史の深い記憶をたどる場所が数多く存在します。広島の原爆ドームや長崎の軍艦島、東日本大震災の被災地、かつて栄えた鉱山跡など、どの場所にも忘れてはいけない過去が刻まれています。

近年では、こうした場所を巡る旅が「考える観光」として静かに注目されており、資料館やガイドツアーの充実など、地域と連携した継承の取り組みも進んでいます。歴史を肌で感じ、自分ごととして向き合う旅、それが日本におけるダークツーリズムの魅力です。

ダークツーリズムの意義とは

ダークツーリズムの本質は、“知ること”“忘れないこと”。過去に起きた悲劇や災害の現場を実際に訪れることで、教科書では得られない「生の記憶」に触れることができます。

単なる観光ではなく、当時そこにあった人々の生活や苦しみ、選択を想像する。それは、現代を生きる私たちが未来に向けてどう歩むかを考えるきっかけにもなります。

記憶の継承、歴史への敬意、そして平和や命の尊さを見つめ直す時間。ダークツーリズムは、静かで深い学びの旅でもあるのです。

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足尾銅山観光(栃木県)

photo by PIXTA

かつては日本最大級の銅山として栄えた栃木県足尾。しかしその一方で、深刻な鉱毒による公害問題の舞台でもありました。現在では坑道の内部を見学できる観光施設として整備され、過酷な労働環境や当時の採掘技術をリアルに感じられる貴重な場所です。

産業の栄光と、その影にあった問題を一度に体感できる、記憶の旅の出発点としておすすめです。

かつては公害問題の舞台に

足尾銅山といえば、日本で最初の大規模公害問題として知られる「足尾鉱毒事件」が特に有名です。

採掘により生じた鉱毒が渡良瀬川流域に流れ込み、農作物の壊滅や住民の健康被害が発生。田中正造が命をかけて訴え続けたことで社会問題として注目を集め、日本の公害史に名を刻みました。

現在は坑道の内部が見学可能

現在、足尾銅山は観光地として整備されており、トロッコ列車で全長約460mの坑道内へ入るユニークな体験が可能です。

内部には当時の作業風景を再現した人形や機械が展示され、明治から昭和にかけての採掘技術の移り変わりを学べます。資料館では鉱山町として栄えた足尾の歴史や鉱毒問題についても丁寧に解説されており、産業遺産と社会問題を一度に体感できるでしょう。

足尾銅山観光の基本情報

住所

栃木県日光市足尾町通洞9-2

電話

0288-93-3240

営業時間

9:00~17:00

休業日

なし

アクセス

清滝ICから車で約20分、日光ICから車で約30分

料金

大人(高校生以上) 830円、小・中学生 410円、未就学児 無料

公式サイト

https://www.city.nikko.lg.jp/soshiki/6/1027/4/1826.html

軍艦島(長崎県)

photo by PIXTA

かつて炭鉱の島として日本の近代化を支え、今は無人島となった長崎県の「軍艦島」。正式名称は「端島(はしま)」で、その独特なシルエットが軍艦に似ていることからこの名で呼ばれています。

1974年に閉山してからは人が住まなくなりましたが、島にはガイドツアーでのみ上陸可能で、当時の生活の跡や過酷な労働の名残を目の当たりにできます。時間が止まったような非日常空間を、静かに歩いてみるのもこの旅の醍醐味です。

廃墟と化した海上の炭鉱都市

軍艦島は明治から昭和にかけて炭鉱開発によって急成長し、最盛期には約5,300人が暮らしていました。鉄筋コンクリートの集合住宅が所狭しと建てられ、日本初の高層住宅も登場。

狭い島に密集した都市は異様なまでの人口密度で、炭鉱労働の過酷さや労働災害も多く、今なおその痕跡が残っています。

現在は世界遺産として注目を集める

軍艦島は2015年に「明治日本の産業革命遺産」の構成遺産として世界文化遺産に登録されました。現在は、天候や安全基準を満たせば島に上陸することも可能で、見学ルートを歩きながらガイドの解説を受けられます。

崩壊が進む建造物の姿は、かつての繁栄とその終焉を静かに物語っています。当時の人々の暮らしに思いを馳せながら眺めてみてください。

軍艦島の基本情報

住所

長崎県長崎市高島町端島

電話

095-822-8888(長崎市コールセンターあじさいコール)

営業時間

見学:上陸するには各船会社が運航している軍艦島上陸ツアーに参加する必要あり ※ただし、天候等により上陸できない場合あり

休業日

ツアーにより異なる

アクセス

長崎港から軍艦島上陸ツアー船に乗船、約40分

料金

軍艦島上陸料 大人・中高生 310円、小学生 150円、未就学児 無料

※各船会社が運航する軍艦島上陸ツアーの乗船料は別途かかります

公式サイト

https://www.nagasaki-tabinet.com/guide/51797

松代大本営跡(長野県)

photo by PIXTA

太平洋戦争末期、本土決戦に備えて天皇や政府中枢機関を東京から疎開させるための地下指令部が計画され、政府中枢の最終避難先として秘密裏に建設された「松代大本営」。

掘削に動員されたのは、学徒や地元住民、朝鮮人労働者など多くの人々。当時の状況を物語る地下壕が今も残されており、暗く湿った通路を歩くと戦争の現実を肌で感じられます。現地ではガイドツアーも開催されており、表層的な観光地とは一線を画す、重みある体験ができるでしょう。

本土決戦を想定した巨大地下壕

1944年、戦局悪化に伴い日本政府は長野の山中に地下に逃れる場所の準備を開始。旧陸軍が動員され、地元住民や学徒、さらには朝鮮人労働者も使役される形で工事が進められました。

完成を急ぐあまり過酷な労働環境となり、事故や犠牲者も出たとされています。最終的に終戦により使用されることはありませんでしたが、その存在は長らくタブー視されてきました。

現在は戦争遺跡として一部を公開

現在では「松代象山地下壕」として一般公開されており、約500mの区間を歩いて見学できます。内部はひんやりとした岩肌がそのまま残され、当時の様子を今に伝えます。

案内パネルや映像資料もあり、戦時下の空気感を肌で感じられる貴重な場所。ガイド付きツアーも用意されており、学びの多いダークツーリズムスポットとなっています。

松代大本営跡の基本情報

住所

長野県長野市松代町西条479-11

電話

026-214-1557(松代大本営平和祈念館)

営業時間

9:00~16:00 (入壕は15:30まで)

休業日

第3火曜日、年末年始(12月29日~1月3日)

※点検等による臨時休壕があります

アクセス

長野ICから車で約10分、JR長野駅から松代行きバス約30分・松代八十二銀行前下車・徒歩約20分

料金

無料

公式サイト

https://www.matsushiro-kankou.com/spot/spot-645/

原爆ドーム/広島平和記念資料館(広島県)

photo by PIXTA

戦争と平和を象徴する日本の代表的なダークツーリズムスポットです。1945年に投下された原子爆弾によって壊滅的な被害を受けた広島。第二次世界大戦の悲惨な歴史を伝える重要な場所です。

原爆の惨劇を今に伝える「原爆ドーム」と、証言や遺品を通じてその記憶を継承する「平和記念資料館」は、誰もが一度は訪れるべき場所。静かな空気の中に込められた思いに、自然と心が動かされることでしょう。世界中の人々が訪れる平和の象徴ともなっています。

核兵器の惨禍を伝える遺構

原爆ドームは、爆心地からわずか160mの位置にあった広島県産業奨励館の遺構です。爆風と熱線により建物のほとんどが崩壊しましたが、中心部の鉄骨部分が奇跡的に残りました。

資料館には、当時の被爆者の遺品や記録写真、証言などが展示されており、戦争の悲惨さと核兵器の脅威を直に感じられます。

平和への願いを世界へと発信

原爆ドームは1996年にユネスコの世界遺産に登録されました。現在では、毎年8月6日に開催される平和記念式典をはじめ、多くの人々が平和への誓いを新たにする場所となっています。

資料館も改修を経て展示内容が一新され、より多くの人に伝わる工夫が凝らされています。

広島平和記念資料館の基本情報

住所

広島県広島市中区中島町1-2

電話

082-241-4004

営業時間

【3月~7月・9月~11月】7:30~19:00

【8月】7:30~20:00(8月5・6日は21:00閉館)

【12月~2月】7:30~18:00

休業日

12月30日及び31日および2月中旬の3日間

アクセス

JR広島駅から路線バスで約20分・平和記念公園下車すぐ

料金

大人(大学生以上) 200円、高校生 100円、中学生以下 無料

公式サイト

https://hpmmuseum.jp/

大久野島(広島県)

photo by PIXTA

「うさぎの島」として知られる広島県の離島・大久野島。現在は癒やしの観光地として人気ですが、実は戦時中、日本陸軍によって秘密裏に毒ガス兵器の製造工場が作られ「地図から消された島」という過去を持ちます。

島内には資料館もあり、自然と歴史が共存する不思議な空間です。可愛いウサギたちに癒やされつつ、知られざる過去に思いを馳せる体験を。

毒ガス製造の軍事施設が存在

1929年から終戦までの間、大久野島では化学兵器(主にマスタードガス)が製造されていました。島は極秘扱いとされ、地図からもその存在が抹消されます。

現在でも当時の貯蔵庫や研究施設の遺構が点在し、「毒ガス資料館」では当時の歴史や被害者の証言が展示されています。

今ではウサギの楽園として人気

戦後、島は自然に囲まれた観光地として整備され、今では700羽以上の野生のウサギが生息することで話題となっています。レンタサイクルで遺構を巡ったり、キャンプや釣りを楽しんだりすることも可能。

毒ガス製造の暗い歴史に思いを馳せて平和の大切さを学びながらも、自然や動物とのふれあいができるユニークなスポットです。

大久野島の基本情報

住所

広島県竹原市忠海町大久野島

電話

0846-26-0321(休暇村大久野島)

営業時間

24時間

休業日

なし

アクセス

広島空港から車で約45分、忠海港から船で約15分

料金

無料

公式サイト

https://www.takeharakankou.jp/spot/4304

ダークツーリズムは過去と静かに向き合う旅

photo by PIXTA

ダークツーリズムの目的は、過去の出来事から学び、未来へ活かすこと。だからこそ、観光地として訪れる際にも、敬意と配慮の気持ちは忘れてはいけません。

写真撮影やSNS投稿が可能な場所でも、その場の空気感や他の来訪者への配慮を大切に。軽い気持ちや「映え」目的での訪問は、現地の方々や遺された記録に対して無神経と受け取られることもあります。

訪れる前に歴史的背景を知っておくことも、より深い理解と心の準備につながるでしょう。

戦争、災害、産業の終焉──その場所に残された「負の遺産」は、私たちが目をそらしてはならない現実です。

ダークツーリズムは、ただの“観光”ではなく、過去や歴史と静かに向き合う時間。知ることから始まる気づき、そしてその記憶を受け継ぐ責任。少し重く感じるかもしれませんが、そんな旅だからこそ心に残り、今をより大切に思えるきっかけになるはずです。

観光地の“裏側”にこそ、知るべき物語がある。

今回ご紹介したダークツーリズムスポットは、過去の悲惨な歴史と向き合うために最適な場所ばかり。次の旅先は、いつもの観光とはひと味違う、静かな発見ができるスポットを訪れてみてはいかがでしょうか?

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