世界遺産の絶景10選！一生に一度は見たいおすすめ世界遺産をご紹介！

絶景が見れる世界遺産10選

絶景が見られる有名な世界遺産のうち、世界遺産そのものだけではなく周辺での散策やグルメも楽しめるような世界遺産をご紹介！

それぞれの世界遺産が登録された背景や見どころもあわせてお伝えしているのでぜひこの記事をもとに旅行計画を立ててみてくださいね。

アマルフィ海岸【イタリア】

イタリア南部にあるソレント半島からサレルノ湾までの約30キロメートルにわたるアマルフィ海岸は1997年に登録された自然遺産です。イタリア随一のリゾート地として世界中から多くの観光客がバカンスに訪れます。

海のうつくしさはさることながら、断崖に所狭しに建つ家々の景色もうつくしく、アマルフィ独特の景観が評価され世界遺産登録に至りました。

地中海に面したアマルフィは、他国や異文化との交流が積極的に行われてきたため、街ではさまざまな文化の建築物が見られます。たとえばアマルフィ大聖堂は、ゴシックやルネサンスやバロック、外観にイスラム風の幾何学模様が特徴のアラブ・ノルマン様式を取り入れており、文化の融合が見られるめずらしい観光スポットです。

異国情緒が感じられるアマルフィ海岸はハネムーンや友人との旅行におすすめなので、ぜひ足を運んでみてくださいね！

おすすめポイント1：ポジターノで街歩きを楽しむ

ポジターノはアマルフィのなかでも高級リゾートがひしめく街。高台からアマルフィ海岸を見下ろすことができ、写真を撮るのに絶好のスポットです。

さらにポジターノの醍醐味といえば、ショッピング。人とぎりぎりすれ違えるほどの小さな路地には、イタリアらしいおしゃれなお店がたくさん！

おすすめはリネンのシャツ。シンプルなデザインからカラフルなものまで種類豊富にそろっているので、ぜひ購入してポジターノの暑さを涼しげなリネンのシャツで乗り切りましょう。

おすすめポイント2：少し足を伸ばして青の洞窟観光も！

アマルフィ海岸で3泊ほどする予定であれば、少し足を伸ばして、“青の洞窟”として世界的に有名なカプリ島へ行くのもおすすめ。船で約1時間で行けますよ。

カプリ島にある青の洞窟は、断崖絶壁にわずかに開いた空間から入った場所にあります。まるで水面が青白く発光しているかのように見える青の洞窟は、すき間からわずかに入ってくる太陽光が海底に反射して起きる現象なので、晴れの日しかその絶景が見られません。

また波が高いと入れなかったりと、条件が重ならないと青の輝きが見られないので、一度で見れたらとってもラッキー！アマルフィ海岸観光とあわせて、ぜひカプリ島へも行ってみてくださいね。

モン・サン・ミシェルとその湾【フランス】

神秘的な姿が世界中の観光客を魅了するモン・サン・ミシェルとその湾は、1979年に世界遺産の文化遺産に登録されました。フランスのノルマンディー地方にあります。

708年頃にこの地に聖堂が建てられてから、何度も増改築が行われ写真のような姿になっていきました。あるときは難攻不落の城塞として、またあるときは修道院や囚人を投獄しておく場所としてさまざまな歴史を刻んできた世界遺産です。

モン・サン・ミシェルへは、パリから電車とバスで約3時間30分かかります。日帰り旅行も可能ですが、ゆっくり見学したいなら1泊するのがおすすめですよ！

おすすめポイント1：時間とともに変化する景観を楽しんで！

モン・サン・ミシェルには、王の門やサンピエール教会、ラメルベイユの回廊といった見どころがたくさんありますが、ぜひ遠くからモン・サン・ミシェルの幻想的な姿も楽しんでほしいところ。

晴れた日は、空の青とモン・サン・ミシェルの白が映えてうつくしいですが、日没時間の姿も絵画のようにきれいですよ。また大潮のときは、モン・サン・ミシェルが水面に反射して風光明媚な景色を楽しめます。

ぜひ時間をかけて何度も表情を変えるモン・サン・ミシェルを満喫してくださいね。

おすすめポイント2：モン・サン・ミシェル名物を満喫しよう

モン・サン・ミシェルでは、観光がひと段落したらグルメやショッピングも楽しみましょう。名物のオムレツはラ・メール・プラールというお店が人気。ふわふわの食感がやみつきになります！想像以上に大きいので、シェアしたり、味を変えたりしてモン・サン・ミシェル名物を堪能してください。

またグランド・リュというメインストリートには、レストランやお土産やさんが軒を連ねているので、ショッピングや休憩におすすめです。ただし、日中はかなり混みあうので、お目当ての店へ行くのであれば、時間に余裕を持って行きましょう！

プリトヴィッチェ湖沼群国立公園【クロアチア】

クロアチアの首都ザグレブからバスで約3時間の場所にあるクロアチアにあるプリトヴィッチェ湖群国立公園は1979年に世界遺産に登録されました。

プリトヴィッチェ湖群国立公園では、エメラルドグリーンがうつくしい大小16の湖が、92の滝でつながっているという世界的にもめずらしい景色が魅力の観光スポットです。

この特異な景観はプリトヴィッチェ川の水質にあるそう。炭酸カルシウム濃度が高い水が特徴で、長い年月をかけて沈殿した炭酸カルシウムが石灰華となり、川の水をせき止めたことで湖が形成されていったのだとか。

さらにプリトヴィッチェ湖群国立公園では、オオカミ、ワイルドキャットといった動物や多数の鳥類が確認される生物の多様性に富んだスポットであることも、世界遺産登録の決め手となっています。

おすすめポイント1：ハイキングでマイナスイオンをたっぷり感じよう！

面積が約300平方キロメートルあるプリトヴィッチェ湖群国立公園では、ハイキングや遊覧船、バスなどで観光できるようになっています。とくにおすすめなのは、ハイキングでプリトヴィッチェ湖群国立公園の自然を体いっぱいに感じること。

ハイキングコースは体力にあわせていくつか分かれており、プリトヴィッチェ湖群国立公園のエメラルドグリーンの湖や滝の絶景を間近で見られますよ。

公園内は上湖畔と下湖畔に分かれており、入り口も2カ所あるので、都合の良い方から入りましょう。雪の影響で、冬季は上湖畔から入場できないので注意してくださいね。

おすすめポイント2：四季によって変化する景色

プリトヴィッチェ湖群国立公園へは、行く時期によっても景色が大きく異なります。おすすめのシーズンは夏と秋。夏はエメラルドグリーンの湖が太陽光に反射してより一層幻想的な雰囲気を楽しめます。周囲の緑の自然もあいまって、ほかでは見られない絶景が見られるでしょう。

また秋になれば紅葉も楽しめるだけでなく、気温的にも過ごしやすいので快適に観光できます。プリトヴィッチェ湖群国立公園は緑に覆われているので、日陰もあって観光しやすいですが、夏は気温が高くなることも。基本的に屋外観光になるので、事前に暑さや日差し対策をして歩きやすい格好で見学しましょう。

秋は寒暖差が激しくなるので、カーディガンなどの羽織ものがあると便利ですよ。

ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群【トルコ】

見渡すかぎりに岩が続く景色に、まるで異世界に来たような錯覚をおぼえる絶景のカッパドキアは、「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」という名称で1985年に世界遺産に登録されています。

カッパドキアはトルコのアナトリア高原に広がっており、さまざまな見どころがある国内屈指の観光スポットです。大昔は火山が噴火する地帯だったので、火山活動で形成されたキノコのようなフォルムが特徴の3姉妹の岩をはじめ、たくさんの奇岩が見られます。

さらにこの地帯には4世紀頃に当時迫害されていたキリスト教徒たちが移り住み、洞窟内に住居や、教会、修道院などをつくりました。ほかでは見られないユニークな景観が楽しめますよ。

当時の暮らしが分かることや、ビザンツ美術品が残っていること、またカッパドキア独特の景観が評価され、自然遺産ではなく複合遺産としての登録であることもカッパドキアの特徴です。

おすすめポイント1：気球ツアーで上空からの景色を楽しもう！

カッパドキアと聞くと気球のイメージを持つ人もいるでしょう。上空に数えきれないほどの気球が舞っている景色はまさにカッパドキアの風物詩。

地上から眺めるのももちろん美しいですが、カッパドキアへ行くからには、ぜひ気球ツアーに参加してみるのもおすすめです！上空からカッパドキアの奇岩群が見られるだけでなく、ほかのカラフルな気球が見られるのもポイントです。

気球ツアーへ参加するには事前予約が必須となっています。料金の相場は約3万～約3万5,000円ほど。プランによって軽食やシャンパンつきのものもあったりするので、さまざまな気球ツアーを比較してから予約すると良いでしょう。

おすすめポイント2：洞窟ホテルで非日常体験が叶う

カッパドキアには、キリスト教徒の生活実態が分かるギョレメ野外博物館やその名の通り、鳩が多くいる鳩の谷、岩山を削ってつくられたとされるウチヒサル城など見どころがいっぱいなので、ぜひ時間が許す限り観光したいところ。

カッパドキアで宿泊するなら洞窟ホテルを利用してみてはいかがでしょうか。もともとカッパドキアの奇岩を掘って住居としていたところをホテルに改修して宿泊できるようになっています。

洞窟ならではの迷路のような通路を散策したり、自然が感じられたりするホテルが多数ありますよ。洞窟ホテルに泊まれば、好きなときにカッパドキアの絶景が満喫できるのでぜひ検討してみてくださいね。

ウルル、カタ・ジュタ国立公園【オーストラリア】

巨大な一枚岩が遠くからでもひときわ目立つエアーズロックは先住民アボリジニの言葉でウルルという名前で親しまれている世界遺産です。1987年にウルル、カタ・ジュタ国立公園という名で自然遺産として登録されましたが、先住民アボリジニの文化も見られることから1994年に複合遺産になりました。

エアーズロック（ウルル）はオーストラリア大陸のほぼ中央に位置していますが、この地はかつては海だったのだとか。地殻変動と造山運動により海底にあった堆積層が隆起してエアーズロック（ウルル）が誕生しました。

その高さは約335メートル、周囲の長さは約9.6キロメートルもあり、見ごたえバツグンです。現在は登れませんが、周囲との景色との調和がうつくしい人気スポットなのでぜひ足を運んでみてくださいね。

おすすめポイント1：刻々と表情を変える姿が圧巻！

赤い岩肌がうつくしいエアーズロック（ウルル）は、太陽の陽の当たり方によっても表情を変え、幻想的な姿を見せてくれます。

とくに日の出や日没の時刻は空の色ともあいまって壮麗で、息を吞むような光景を楽しめますよ。

またエアーズロック（ウルル）は、夜もおすすめなんです！夜空を見上げると、満点の星空が楽しめるので、日中はハイキングやサイクリングでエアーズロック（ウルル）周辺を観光して、夕方は遠くからの姿を楽しんで、夜は星空を堪能してくださいね。

おすすめポイント2：カタ・ジュタ国立公園のウォルパ渓谷を散策

エアーズロック（ウルル）へ行くのであれば、約20キロメートルほど離れた場所にあるカタ・ジュタ国立公園へ行くのもおすすめです。

カタ・ジュタ国立公園は36の奇岩が集まってできており、その特異な景観は一見の価値があります。

奇岩の間を散策したい人は、ウォルパ渓谷に行ってみましょう。ほかにも散策路はありますが、ウォルパ渓谷の散策路は約1時間と散策路のなかでは短時間で渓谷をまわれます。赤土の高い断崖の渓谷は迫力満点のスポットです。歩きやすい靴で参加してくださいね。

武陵源（ぶりょうげん）の自然景観と歴史地域【中国】

中国の湖南省張家界市にある武陵源は、1992年に世界遺産の自然遺産に登録された人気の観光スポットです。映画『アバター』の舞台になったことでも有名で、連日多くの観光客が訪れています。

武陵源というと、白く反りたつ奇岩群が特徴ですが、その光景の起源ははいまから約3億8,000万年前にまでさかのぼるのだとか！当時、武陵源一帯は海の底だったそう。地殻変動を繰り返しながら長い年月をかけて、武陵源の特異な景観をつくりあげました。

約369平方キロメートルと広大な武陵源のなかには、張家界国家森林公園、天子山自然保護区、索渓峪自然保護区，楊家界風景区などが含まれており、それぞれでさまざまな観光スポットを楽しめますよ。

おすすめポイント1：まるで山水画のような景色が圧巻

広大な面積がある武陵源を観光するのであれば、まずは天子山自然保護区は必見です。保護区内には約200メートルを超える石柱が数えきれないほどあり、ほかでは見られない圧巻の景色に感動するでしょう。

晴れの日ももちろん良いですが、武陵源は霧が発生しているタイミングがおすすめです。石柱が霧におおわれている様子は、まるでうつくしい山水画を見ているよう。

石柱は天子山頂上の展望台からだとよく見えるので、ロープウェイを使って行ってみてくださいね。

おすすめポイント2：昔ながらの雰囲気を残す鳳凰古城を散策

武陵源へ行くなら一緒に鳳凰古城（ほうおうこじょう）を散策するのもおすすめ！鳳凰古城は、中国の昔ながらの街並みが楽しめる一番うつくしい古城と言われている穴場観光地です。

沱江（だこう）沿いに立ち並ぶ吊脚楼（ちょうきゃくろう）が特徴の家々を見ると昔にタイムスリップしたような気分になれます。

鳳凰古城には少数民族のトゥチャ族とミャオ族が暮らしている地域で、文化や伝統の数々を感じられるスポットです。グルメでは血鴨粑(シュエヤーバー)という、もち米と鴨の血を混ぜ合わせ固めて蒸し揚げにした料理が名物で、漬物もおいしいと評判だそう！

夜になると周囲がライトアップされて、さらに幻想的な姿になるので、ぜひ写真に収めてくださいね。

アンコールの遺跡群【カンボジア】

カンボジアのシェムリアップにあるアンコール遺跡群は、1992年に登録された世界遺産です。9世紀〜15世紀にかけて栄えたクメール王国時代の建築物で、その数は700以上にのぼり、現在でも未発掘のものも多数あるのだとか。

この地は、インドシナ半島一帯を支配したクメール王朝時代の首都で文化や経済の中心地でもありました。クメール美術であるアンコールワットやバイヨン寺院、パンテアイ・スレイといった傑作が残っていることや、クメール王国時代の存在を示していること、さらにクメール美術が東南アジアに与えた影響などが世界遺産登録の決め手となりました。

アンコールの遺跡群がある場所はかつての内戦で、遺跡がなくなってしまう可能性があったので、危機遺産にもなったという背景も。国際協力による活動を経て2004年には危機遺産から削除されています。

おすすめポイント1：幾何学的な構造のうつくしさが人気のアンコール・ワット

アンコール遺跡群のなかでも、とりわけ人気なのがアンコール・ワット。12世紀に当時の王・スールヤヴァルマン2世によって、もともとはヒンドゥー教の寺院として建造されました。アンコール遺跡群のなかでは最大規模のもので、面積は約2平方キロメートルにのぼります。

アンコール・ワットは、3重の回廊に囲まれた5つの祠堂が並んでいる構造をしており、この配置はヒンドゥー教の宇宙観を示しているのだとか。当時は中央にヒンドゥー教の神様であるヴィシュヌ神がまつられていたそう。王都が移ってからは徐々に仏教寺院に変えられていったので、現在は仏像が置かれています。

また、インド古代の叙事詩を描いた聖地で見事な彫刻も見られますよ！

おすすめポイント2：精緻な彫刻が見どころのアンコール・トム

アンコール遺跡のなかでもアンコール・ワットに匹敵するといわれるアンコール・トムも人気の世界遺産です。

アンコール・ワットから約1.5キロメートル離れた場所にあり、アンコール・トムは城砦の機能を持ち合わせた遺跡でもあります。中央には、4つの人面像が配置されており、ほほえんでいる表情が特徴的です。

アンコール・トムを建てたジャヤーヴァルマン7世は、仏教徒だったので、アンコール・ワットは仏教寺院として当時から多くの人に信仰されていました。

アンコールの遺跡群は約400平方キロメートルと広大な世界遺産なので、ゆっくり見てまわりたいなら2泊以上がおすすめですよ。

グランドキャニオン国立公園【アメリカ】

1979年に世界遺産の自然遺産に登録されたグランドキャニオン国立公園は、浸食と風化を気が遠くなるほど長い時間繰り返してできた世界最大規模の峡谷です。アメリカのアリゾナ州北西部に広がっています。

地球の進化の歴史が見られる点や、景観美、絶滅危惧の生息スポットであること、さらに標高にあわせて進化した動植物が見られることから自然遺産の登録指標4つをすべて満たす形で登録へと至りました。

グランドキャニオン国立公園には、ノースリムとサウスリムという場所から入るのが一般的で、それぞれ人気の見どころがあるので事前にチェックしてから行きましょうね！

おすすめポイント1：グランドキャニオン国立公園で地球生成の歴史をたどる

グランドキャニオンができはじめたのは、今からおよそ7000万年前なのだとか！当時、カイバブ・アップリフトといわれる地殻変動が起きたのをきっかけに隆起がはじまり、約200万年前には現在の姿になりました。

さまざまな時代の地層が幾重にもなっており、一番古いものは今から20億年以上前の先カンブリア時代のもの。グランドキャニオン国立公園では、さまざまな時代の化石が発見されており、まさに地球の歴史を凝縮したような場所となっています。その壮大さに圧倒されるとともに感動も覚えるでしょう。

自然が織りなす峡谷の絶景を前に、ぜひ地球の生成の歴史に思いを馳せてみてくださいね。

おすすめポイント2：貴重な生き物の宝庫！

雄大な自然が魅力のグランドキャニオン国立公園には、植物が1500種類以上、鳥類が355種、哺乳類が88種、爬虫類は47種、両生類が9種、魚類が17種と多種多様な動植物が生息・自生しています。

なかでもグランドキャニオン国立公園で見られたらラッキーなのは、カリフォルニアコンドル。世界でも数百羽しか確認されていない絶滅危惧種で、翼を広げると約3メートル近くにもなります。グランドキャニオンの断崖を優雅に飛ぶ姿は遠くからでも圧巻です。

またビッグホーンシープも人気です。名前の通り大きな角を持つヒツジで、グランドキャニオン国立公園の岩場に生息しているのだとか！断崖の険しい環境に適して崖を駆け上る様子は見どころのひとつですよ。峡谷の自然だけでなく生き物や植物にも着目してグランドキャニオン国立公園を満喫してくださいね！

マチュ・ピチュの歴史保護区【ペルー】

マチュピチュは「マチュ・ピチュの歴史保護区」として1983年に世界遺産に登録されました。インカ帝国時代の遺跡がきわめて保存状態がよいままで残っていることや、絶滅の危機にあるアンデスイワドリやオセロットなどの生息域であることから複合遺産として登録されています。

標高2,400メートルという高地に築かれたマチュピチュは、15世紀頃につくられたといわれていますが、インカ帝国最後の皇帝・アタワルパがスペイン人の侵略者によって殺害され、放棄されたのだそう。マチュピチュがあるのはアンデスの山奥にあったこともあり、マチュピチュがふたたび日の目を浴びたのは1911年のことでした。

インカ帝国は文字を持たない文明だったので、なぜマチュピチュがつくられたかや、遺跡づくりに使用した花こう岩の積み出し方法などもいまだ謎なのだとか。マチュピチュは神秘と謎に包まれた世界遺産として、今日も私たちのロマンを掻き立てる人気観光地です。

おすすめポイント1：どこか日本に似てる？！マチュピチュ村で散策を楽しむ

マチュピチュへ行くには、観光の足がかりとなるマチュピチュ村をまずは目指しましょう。マチュピチュ村から出ているシャトルバスでマチュピチュを目指すのが一般的です。そんなマチュピチュ村に行くと、どことなく日本に似た雰囲気が感じられるはず。

それもそのはず、じつはマチュピチュ村の初代村長が日本の人なのです。マチュピチュの鉄道建設や発電所、ホテルといった村の発展に寄与した野内与吉（のうち・よきち）という人。マチュピチュ村では、お土産を購入したり、レストランで食事をしたり、散策したり、なんと温泉に入れたりと楽しみ方もさまざま。

レストランのなかでは、アルパカの肉を使った料理を提供しているところもあるので、興味がある人はぜひチャレンジしてみてくださいね！

おすすめポイント2：高度なインカ文明の遺産をたどろう

ひとつの都市として機能していたマチュピチュでは、総面積5平方キロメートルのなかに、見張り小屋や、段々畑、神殿、日時計（インティタワナ）といった見どころがたくさん！

全体の写真を撮りたいなら見張り小屋に行くのがおすすめです。イメージ画像のような絶景を楽しめます。さらにワイナピチュという山も人気。登山できる人数に制限があるので、予定が決まり次第早めにチケットを購入しておきましょう。ワイナピチュからは段々畑の様子もきれいに見えておすすめですよ。

さらに太陽崇拝を行っていたインカ帝国独特の日時計（インティタワナ）の見学も外せません！インティタワナには“太陽を縛るもの”という意味があり、一番高い場所にあります。大きな花こう岩でできており、暦を読むのに使ったり、日時計として使用されたり、ときには太陽を崇拝したりする大切な場所だったのだとか。ぜひ直接足を運んで、太陽のエネルギーを感じ取ってくださいね。

キリマンジャロ国立公園【タンザニア】

タンザニアにあるキリマンジャロ国立公園は、1987年に世界遺産の自然遺産に登録されました。キリマンジャロには、スワヒリ語で“輝く山”という意味があります。標高約5,895メートルとアフリカ大陸最高峰です。世界規模でも8番目に大きな山ではありますが、標高が高い山の中では比較的登りやすい山として登山家たちを魅了し続けています。

キリマンジャロの独特なテーブルのような形は、約75万年以上前から続いた火山活動によるもの。何度も噴火を繰り返しながら火口からあふれてくる溶岩が何層にも重なったなだらかな曲線が特徴の山になりました。

現在でもキリマンジャロ中央部分にあるキボ峰は火山活動が行われており、地球の息吹を感じられるスポットですよ！遠くからだとサバンナの雰囲気とバックにあるキリマンジャロの雪景色が映えて写真にもおすすめです。

おすすめポイント1：登山などのさまざまなアクティビティに参加できる

キリマンジャロ国立公園では、その雄大な自然がたっぷり感じられるツアーが多数行われています。キリマンジャロ国立公園では、登山にチャレンジしてみるのももちろんおすすめですが、植物観察を楽しみながらハイキングをしたりするのも可能です。本格的な登山では5泊ほどしながら登っていくので、時間には余裕を持って計画を組みましょうね。あまり時間がないという人は日帰り登山ツアーなんかもあるので検討してみてくださいね！

またキリマンジャロ国立公園近くにあるマサイ族の村での文化体験をするツアーもあります。

さらにアフリカゾウやキリンなどの動物を観察するサファリ－ツアーもあるので、自身の旅のスタイルに照らし合わせて、キリマンジャロ国立公園を満喫しましょう。

おすすめポイント2：標高によって異なる植生や動物を楽しめる

さまざまな楽しみ方があるキリマンジャロ国立公園ですが、標高が高いからこそ、観察できる植物もぜひ見たいところ。キリマンジャロだけで5つの気候帯に分かれており、まるで地球の気候を凝縮したような場所となっています。

標高約1,500メートルまではサバンナの気候を楽しめ、3,000メートル程度まではジャングルの熱帯雨林が続きます。森では、ヒョウやライオンといった大型肉食獣からブルーモンキーなどのサル類といったさまざまな動物が見られるのだそう！さらに高くなると一部は湿地帯になりますが、ヒースといった低木が見られます。4,500メートルを超えてくると氷河が見られるのだとか。

キリマンジャロの氷河は地球温暖化の影響で面積が年々減ってきており、近い将来見られなくなるだろうとの声も。アフリカのシンボルであるキリマンジャロの白い山の絶景がこれからも永く楽しめるようにと願わずにはいられません。

世界の絶景を満喫しよう！

この記事では、絶景が楽しめる世界遺産で人気の観光地をご紹介しました。歴史や文化、自然を肌で感じることができる世界遺産は、人生で一度は見る価値があり、一生の思い出になるでしょう。

世界遺産には構成資産もあるので、たとえばアンコールの遺跡群であれば、アンコール・ワットやアンコール・トムのように複数の構成資産をあわせて観光すると、より世界遺産への理解が深まるかもしれません。

ぜひ推しの世界遺産を見つけて、心ふるえるワクワク体験を楽しんでくださいね！

※記事のレートは、※2024年6月25日現在、1ユーロ＝171.22円、1USドル＝159.42円、1ペルーソル＝41.92円、1オーストラリア・ドル＝106.19円で計算しています。

cover photo by PIXTA