サマータイムとは?日本と各国の時差で注意すべきことも解説!
サマータイムは、海外旅行やビジネスの際に注意しなければならない制度。うっかり忘れていて困ったことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、ぜひ覚えておきたいサマータイム制度についてわかりやすく紹介!サマータイムを行う意味や、実施している国、日本との時差の計り方、注意すべきことについても解説します。
サマータイムは、海外旅行やビジネスの際に注意しなければならない制度。うっかり忘れていて困ったことがある人も多いのではないでしょうか。
今回は、ぜひ覚えておきたいサマータイム制度についてわかりやすく紹介!サマータイムを行う意味や、実施している国、日本との時差の計り方、注意すべきことについても解説します。
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サマータイムとは
サマータイムは、春から秋に時間を1時間早く進める制度のこと。そうすることで昼間の時間を長く活用できるようにします。
実施しているのは主にヨーロッパや北米、オセアニアなどの国々。日本ではサマータイムや夏時間、アメリカではデイライトセービングタイム(Daylight Saving Time)と呼ばれます。
サマータイムを導入する理由
サマータイムを導入するのは、節電や省エネが主な目的です。日照時間が長い季節には、とくに朝起きるまでの明るい時間が無駄になりがち。そこで1時間早く行動できるようにして、明るい時間を活用します。そうすれば照明器具ではなく太陽の光を使って生活できるので、電力消費を減らせるのです。
また明るい時間帯に行動することで生産性が向上するなど経済効果もあるといわれています。
サマータイムを導入している国としていない国の違い
現在サマータイムを導入しているのは、主に高緯度の国です。その理由は、高緯度になるほど夏と冬の日照時間の差が大きいから。逆に赤道に近い地域では夏と冬で日照時間の差が少ないためサマータイムの意味がないとされています。
日本のサマータイム
実は日本も戦後の1948年から1951年までサマータイムを実施していました。しかし残業時間が伸びて寝不足になるなど日本人に合わないことがわかり廃止に。
現在も省エネの観点から再導入が検討されていますが、蒸し暑い日本では昼間に長く働くとエアコンの使用量が増えて経済効果が薄いともいわれています。
サマータイム中の日本との時差
日本は世界の中でも日付変更線に近い国。そのため多くの国は日本と比べて◯時間遅れという時差になります。ではサマータイム中はどうなるのでしょうか?
サマータイム期間中は相手国が1時間進むことになるため、サマータイムではないときの時差よりマイナス1時間の遅れになります。
例えばフランスは冬時間なら日本より8時間遅れですが、サマータイム中は7時間遅れです。
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サマータイムを導入している国
では現在サマータイムを導入しているのはどの国で、その期間はいつからいつまでなのでしょうか。開始と終了の時期別についてご紹介していきましょう!
サマータイムの開始と終了の時期は、地域別に大きく分けられます。
北中米エリア | 3月第2日曜〜11月第1日曜が多い |
ヨーロッパ | 3月最終日曜〜10月最終日曜が多い |
その他の北半球 | 各国で異なる |
南半球 | 各国で異なる |
だいたいの傾向は表のようになりますが、国によって異なることもあります。
そして注意が必要なのは、サマータイムを実施している国でも一部に実施しない州や地域があることです。
注意が必要な国や地域はとくに解説しますので、参考にしてくださいね!
3月第2日曜スタートの国と地域
北中米を中心としたエリアでは、以下の国と地域がサマータイムを実施しています。
アメリカ、カナダ、ハイチ、バハマ、バミューダ諸島、メキシコ、サンピエール島、ミクロン島、タークス・カイコス諸島 |
---|
開始:3月第2日曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:11月第1日曜の午前2時 → 午前1時に戻す |
ただし、注意が必要な国もありますよ!
アメリカ
実はアメリカには一部サマータイムを導入していない地域があります。
それはハワイ州と、ナバホ・ネイションを除くアリゾナ州。この2つの州だけはサマータイムで考えないように注意が必要です。
とくに要注意なのがアリゾナ州。グランドサークルの旅をしていると、アリゾナ州を出た途端に1時間も進んでしまい、予約や開館時間に間に合わないということになりがちです。
カナダ
カナダもサマータイムを実施していない州がある国。
オンタリオ州、ケベック州、サスカチュワン州の多くの部分、ブリティッシュコロンビア州の一部、ヌナブト準州、ユーコン準州では実施していないため、こちらも移動する場合には注意が必要です。
キューバ
北中米地域でもキューバだけは開始と終了の時間が1時間だけ違います。
開始:3月第2日曜の0時 → 午前1時に進める |
終了:11月第1日曜の午前1時 → 0時に戻す |
3月最終日曜スタートの国と地域
ヨーロッパでは一部を除く以下の国と地域でサマータイムを導入。実施期間も統一されています。
欧州連合のすべての国、アルバニア、アンドラ、イギリス、ウクライナ、北キプロス、北マケドニア共和国、コソボ、サンマリノ、スイス、セルビア、ノルウェー、バチカン市国、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モナコ、モンテネグロ、リヒテンシュタイン、アクロティリ・デケリア、ガーンジー、グリーンランド、ジブラルタル、ジャージー島、フェロー諸島、マン島 |
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開始:3月最終日曜の午前1時 → 午前2時に進める |
終了:10月最終日曜の午前2時 → 午前1時に戻す |
グリーンランド
グリーンランドは少し注意が必要です。基本的にはヨーロッパに合わせてサマータイムを実施しますが、チューレ空軍基地はアメリカやカナダに合わせて実施。またデンマークシャンは夏時間を実施していません。
その他の期間に行われる国
その他の国と地域はサマータイムを導入していないところが多くなりますが、一部はそれぞれ独自の期間にサマータイムを実施しています。
モルドバ・沿ドニエストル共和国
開始:3月最終日曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:10月最終日曜の午前3時 → 午前2時に戻す |
イスラエル
開始:3月最終日曜前の金曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:10月最終日曜の午前2時 → 午前1時に戻す |
レバノン
開始:4月第3金曜の0時 → 午前1時に進める |
終了:10月最終日曜の0時 → 前日23時に戻す |
エジプト
開始:4月最終金曜の0時 → 午前1時に進める |
終了:10月最終木曜の0時 → 前日23時に戻す |
パレスチナ
開始:4月最終土曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:10月最終日曜前の土曜の午前2時 → 午前1時に戻す |
南半球は逆の期間に実施
南半球の国は季節が北半球とは逆。一部の国では日本の秋から春にかけての期間にサマータイムを導入しています。
チリ
開始:9月第1土曜の0時 → 午前1時に進める |
終了:4月第1土曜の0時 → 前日23時に戻す |
ただしマガジャネス地方では夏時間は実施されていません。
パラグアイ
開始:10月第1日曜の0時 → 午前1時に進める |
終了:3月第4日曜の0時 → 前日23時に戻す |
ニュージーランド
開始:9月最終日曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:4月第1日曜の午前3時 → 午前2時に戻す |
オーストラリア
オーストラリアは実施している地域としていない地域があるため注意が必要です。大きく分けると赤道に近い北半分は実施せず、南極に近い南半分は実施しているイメージ。
具体的に実施していないのは、クイーンズランド州、西オーストラリア州、ノーザンテリトリーです。
そして実施しているのは、ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州、タスマニア州、ビクトリア州、オーストラリア首都特別地域、ジャービス湾特別地域、ノーフォーク島です。
開始:10月第1日曜の午前2時 → 午前3時に進める |
終了:4月第1日曜の午前3時 → 午前2時に戻す |
ただし同じオーストラリアでもロード・ハウ島はかなり特殊。世界で唯一、サマータイムでの時刻の変更がプラス1時間ではなく、プラス30分となっています。
旅行前にはサマータイムをしっかり調べよう!
サマータイムは、旅行にはメリットが大きい制度。1時間早く行動して明るい昼間を長く過ごせるので、おトクな気分になれます。
ただし実施している国や地域をしっかり調べておかないと予約に遅れてしまうことも。とくにアメリカ、カナダ、オーストラリアなど、同じ国の中でも導入しているエリアとそうでないエリアがある場合には注意してくださいね。
サマータイムをしっかり把握して、旅を楽しみましょう!
cover photo by Pixta