路面電車のある観光地一覧とおすすめ10選!車両の特徴や魅力を紹介
路面電車は地域の交通機関として活躍してきた乗り物。自動車が普及していなかった時代によく走っていた路面電車は、今ではその多くが廃線となった貴重な存在。旅先で見かけたらぜひ乗ってみたいものです。 この記事では、日本全国の路面電車を徹底調査!路面電車のある県や観光地についてや、魅力的な路面電車もあわせて紹介します!
路面電車は地域の交通機関として活躍してきた乗り物。自動車が普及していなかった時代によく走っていた路面電車は、今ではその多くが廃線となった貴重な存在。旅先で見かけたらぜひ乗ってみたいものです。
この記事では、日本全国の路面電車を徹底調査!路面電車のある県や観光地についてや、魅力的な路面電車もあわせて紹介します!
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路面電車とはどんな電車?
路面電車は、自動車が走る道路上にレールがあって、自動車と並走する電車のこと。道路で車と並走する区間は併用軌道という名前で、路線の全体ではなく一部が道路上という路面電車もあります。
都市部のバスのように短い距離の移動に使われることが多く、停留場の間隔が短いのもポイント。車両も小さく、トコトコとゆっくり走る姿が多くの人に愛されています。
路面電車がある都道府県一覧
まずは2024年現在で路面電車がある都道府県から。路線名とあわせて一覧で紹介します。
日本の路面電車一覧
所在地 | 名称 |
---|---|
北海道
| 札幌市電 函館市電 |
栃木県 | 宇都宮ライトライン |
東京都
| 都電荒川線 東急世田谷線 |
富山県
| 富山軌道線 富山港線 万葉線 |
愛知県 | 豊橋鉄道市内線 |
福井県 | 福井鉄道福武線 |
滋賀県 | 京阪京津線 |
京都府 | 京福電鉄嵐山線 |
大阪府 | 阪堺電車 |
岡山県 | 岡山電気軌道 |
広島県 | 広島電鉄 |
高知県 | とさでん交通 |
愛媛県 | 伊予鉄道松山市内線 |
長崎県 | 長崎電気軌道 |
熊本県 | 熊本市電 |
鹿児島県 | 鹿児島市電 |
路面電車が残っているのは、16都道府県で20路線。昔よりかなり減ったとはいえ、大きな街には意外に多くの路面電車が残っています。
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観光におすすめの路面電車
2024年現在で営業している路面電車のうち、最も新しいものは2023年の開業。しかしほとんどは20世紀前半の開業で、最も古いものは120年以上という長い歴史をもっています。
情緒あふれる路面電車。ここからはぜひ乗ってみたいおすすめの路線をご紹介しましょう!
ササラ電車が名物!札幌市電
札幌市電は、北海道札幌市の中央区を走る路面電車。もともと石材を運ぶ馬車鉄道だった路線を利用し、1918(大正7)年に開業しました。
札幌市電の名物は冬の間に走る除雪のための車両、ササラ電車。竹製のブラシで雪を跳ね飛ばしながら走ります。レトロな車両と低床で窓の大きな近未来型の車両が共存しているのも札幌市電の魅力です。
観光の足としても人気!函館市電
函館市電は北海道函館市の路面電車。こちらも明治時代の馬車鉄道をルーツとする路線です。北海道三大温泉郷のひとつである湯の川温泉や、五稜郭、元町やベイエリアなど、函館観光の人気エリアを結んでいるのも特徴。地元の人だけでなく、観光の足としても人気を集めています。
人気は大正時代のチンチン電車を復元した箱館ハイカラ號。また1951年から走っている最も古い現役車両の530号も見かけたらぜひ乗ってみたい車両です。
新時代の路面電車!宇都宮ライトレール
宇都宮ライトレールは2023年に誕生した次世代型路面電車。日本では75年ぶりとなる新しい路面電車です。栃木県宇都宮市のJR宇都宮駅東口から芳賀町の芳賀・高根沢工業団地までを結ぶ約14.6キロの路線。雷が多い宇都宮の呼び名となっている雷都(らいと)からライトライン(LRT)と名づけられました。
もともと路面電車は自動車が普及していなかった時代の市民の足として登場しましたが、次世代型路面電車は増えすぎた都市部での車の利用を減らすことが目的。乗り降りのしやすい低い床、振動や騒音の少なさなど、車に代わる魅力的な乗り物として作られています。
桜やバラの季節がおすすめ!都電荒川線
正式名称が東京都電車が運営する路面電車は、最盛期の1955(昭和30)年頃には総延長約213キロの日本最大の路面電車でしたが、その後は縮小されて現在は都電荒川線と呼ばれる12.2キロだけが残っています。
とくに路面電車らしい光景が見られるのは飛鳥山から王子駅前の区間。この間は自動車と並走する併用軌道で、春には咲き誇る桜を眺められます。
また荒川区内の約4キロの区間も人気。ここではバラの植栽を進めていて、春と秋には約140種1万株以上のバラが咲き誇ります。
イベント列車が人気!豊橋鉄道市内線
豊橋鉄道の市内線の正式名称は東田本線。愛知県豊橋市内の路面電車で、シンプルに市電とも呼ばれています。
普段は市民の足となっている路線ですが、不定期に実施しているイベント列車が大人気。実際の車両を使った運転体験や、夏の風物詩となっている納涼ビール電車、おでんを提供してくれるおでんしゃなどで楽しませてくれます。
また豊橋ふるさと大使である松平健さんの市電おもてなしアナウンスも好評です。
人気の観光地・嵐山へ行ける!京福電鉄嵐山線
京福電鉄嵐山線は京都府の京都市内を走る路面電車。嵐山線と北野線があり、京都の人は2つの路線をまとめて嵐電(らんでん)と呼んでいます。開業は1910(明治43)年。京都らしい情緒ある街並みを走るのがこの路線の魅力です。
さらに嬉しいのは、嵐山や太秦方面への移動で大渋滞になる観光シーズンでも車の列を横目にスムーズに走れること。 タクシーやバスでは感じられない優越感を味わえます。
日本一短い路線を走る路面電車!岡山電気軌道
岡山県岡山市の中心部を走る岡山電気軌道は、略して岡電と呼ばれている路面鉄道。1910(明治43)年開業で、全長わずか4.7キロという日本一短い路線です。
路線は短いにもかかわらず、車両の種類が多いのも特徴。日光市内を走っていた元東武鉄道の車両や、最新式のライトレール車両など、11種類が走っています。
なかでも子どもに人気なのは、おかでんチャギントン。鉄道アニメ『チャギントン』に登場するウィルソンとブルースターが見事に再現されています。
まるで路面電車の博物館!広島電鉄
略して広電と呼ばれる広島電鉄は広島県広島市の路面電車。1日の平均乗客数は日本一で、広島のおもな観光地を結んでいるため観光客の足にもなっています。
戦時中に製造され、戦後の復興のシンボルとなった車両や、1928(昭和3)年にドイツで製造されたハノーバー電車、大阪、京都、兵庫、福岡から購入した車両など、数多くの車両が走っているのも魅力。このため広電は路面電車の博物館といわれています。
坊っちゃん列車が楽しい!伊予鉄道
伊予鉄道は愛媛県の松山市中心部と道後温泉を結ぶ路面電車。ルート上に人気の観光スポットが多く、観光客の足として人気の路線です。
なかでも人気なのは土日祝日限定で運行される坊っちゃん列車。明治時代の列車を復元した蒸気機関車風のディーゼル機関車です。
伊予鉄道は往復するタイプの路線があり、動き方が特徴的。客車を引っ張る機関車は電車のように前後どちらにも走れるわけではないので、路線の端まで来ると逆向きになる必要があります。その方法はとてもユニーク。機関車をジャッキで持ち上げ、職員さんが手で押して機関車を回転させるのです。松山市駅前ではその様子を見ることができます。
日本一の長さを走る路面電車!とさでん交通
とさでん交通は、高知県の高知市や南国市などを走る路面電車。25.3キロの路線網は日本一の長さです。
距離が長いこともあって14種類もの車両が走っているのも魅力。そのなかにはポルトガル、オーストリア、ノルウェーからやってきた電車もあります。
とくにユニークなのはノルウェーのオスロから来た198号。1939(昭和14)年に製造され、1985(昭和60)年までオスロ市内を走っていた車両は、大胆な流線型のデザインでゴールドフィッシュ(金魚電車)と呼ばれました。
路面電車に乗りにいこう!
宇都宮ライトレールの登場で再び見直されている路面電車。大都市の渋滞を解消する交通機関として今後も増えていくかもしれません。
観光地でも渋滞知らずで移動できるのが路面電車の大きな魅力。レトロ感あふれる車両に乗ることも楽しい旅行体験になるはずです!
次の旅の計画は、路面電車のある観光地を旅行先の候補として選んでみてはいかがでしょうか?
cover photo by Pixta