日本の三大中華街はどこ?それぞれの見どころや歴史をご紹介!
日本三大中華街は、幕末の開国に始まる歴史を持つ横浜中華街、神戸の南京町、長崎新地中華街のこと。訪れれば中国旅行をしているような気分が味わえる三大中華街は観光スポットとして人気を集めています。今回は日本の三大中華街の魅力をご紹介!横浜・神戸・長崎それぞれの中華街の特徴や見どころ、歴史について解説します。
日本三大中華街は、幕末の開国に始まる歴史を持つ横浜中華街、神戸の南京町、長崎新地中華街のこと。訪れれば中国旅行をしているような気分が味わえる三大中華街は観光スポットとして人気を集めています。
今回は日本の三大中華街の魅力をご紹介!横浜・神戸・長崎それぞれの中華街の特徴や見どころ、歴史について解説します。
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日本の三大中華街とは
三大中華街と同じように日本には他にもたくさんの三大◯◯があります。
日本三大祭、日本三大うどん、日本三大河川など。
そのほとんどはたくさんの候補がある中で3つが選ばれていますが、三大中華街はそうではありません。
1858年の日米修好通商条約で開かれたのは、函館・新潟・横浜・神戸・長崎の5つの港。そのなかで外国人居留地ができて華僑が集まり、中華街が発展したのが、横浜・神戸・長崎の3カ所だったのです。
つまり三大中華街はその歴史からみても他とは比較できない中華街ということになります。
三大中華街以外にも中華街はある?
中華街といえるエリアは、三大中華街以外にも存在します。
たとえば東京都の池袋駅、とくに北口の周辺には1980年代以降、中国人が経営する中国人向けの商店が多く集まるようになり、池袋チャイナタウンとも呼ばれています。
また埼玉県の西川口駅周辺も2000年代半ばから中国人が経営する店が急増したエリア。今では西川口チャイナタウンと呼ばれています。
観光におすすめな三大中華街
池袋や西川口などのチャイナタウンは、日常の中国を味わえる、ちょっとディープな中華街だといわれています。
一方の三大中華街は、はじめての人でもより訪れやすいのが特徴。観光スポットとしても横浜・神戸・長崎の三大中華街は圧倒的な人気を誇っています。
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横浜中華街
神奈川県横浜市の横浜中華街は500平方メートルの広さがある日本最大の中華街。そのエリアに中華料理店だけでなくその他の料理店、雑貨店、土産物店など600以上のお店が集まっています。
横浜中華街の歴史
横浜中華街の誕生につながったのは、1859(安政6)年の横浜開港。多くの中国の商人なども集まるようになりました。そして現在の山下町に関帝廟や中華学校などを建てたのが横浜中華街の原型です。
この頃から横浜は外国人居留地として開発されましたが、横浜新田と呼ばれるあたりには田んぼが残っていました。この田んぼの跡地を利用したのが現在の中華街。中華街の道が周囲の道路に対して約45度の角度になっているのは、田んぼのあぜ道をそのまま道路にしたからです。しかしそのおかげで偶然、横浜中華街は東西南北の方角に正しく向いていて、風水的にすぐれた土地になっているといわれています。
その中華街が観光の街として発展したのは昭和30年頃から。横浜市と横浜商工会議所が中心になったチャイナタウン復興計画で中華街の認知度が高まり、昭和39年に石川町駅が開業すると多くの観光客が訪れるようになりました。さらに平成16年にみなとみらい線の元町・中華街駅が開業。渋谷駅から直通運転されるようになるとその人気はさらに高まり、一大人気観光スポットになったのです。
横浜中華街の見どころ
横浜中華街は日本だけでなく東アジアでも最大の中華街。
それだけに多くの見どころがあります。
多彩な中華料理店
中華街といえば中華料理。
横浜に集まった華僑に広東出身者が多かったため、横浜中華街でとくに多いのは広東料理のお店です。
しかしそれだけではないのが横浜中華街の魅力。それぞれ特徴を持った上海料理、北京料理、四川料理、湖南料理の名店もたくさんあります。
お店をじっくり選んでコース料理を楽しむのも、異なる種類の料理を1品ずつ食べてはしごするのも、横浜中華街の楽しみ方です。
雑貨店で世界めぐり
横浜中華街の見どころのひとつが、豊富な雑貨店。
しかも定番の中国雑貨のほか、アジア雑貨、ヨーロッパ雑貨、ハワイ雑貨のお店まであり、世界の雑貨めぐりが楽しめます。
人気のパワースポット関帝廟
横浜中華街のほぼ中心にあるのが関帝廟(かんていびょう)。
風水的に良い立地にあるといわれる横浜中華街全体のなかでももっともパワーの集まる場所にあることから、パワースポットとして有名です。
ここは三国志の英雄である関羽を祀っている寺院。交通安全・商売繁盛・学問などにご利益があるといわれています。
横浜中華街の基本情報 | |
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住所 | 神奈川県横浜市中区山下町 |
電話 | 045-681-6022(インフォメーション・センターChinaTown80) |
営業時間 | 店舗により異なる |
休業日 | 店舗により異なる |
アクセス | みなとみらい線元町・ 中華街駅から徒歩3分、JR石川町駅から徒歩5分 |
料金 | 店舗により異なる |
公式サイト |
南京町
兵庫県神戸市にある中華街が、南京町。
もともと南京町という名前は中華街やチャイニーズタウンと同じ意味でしたが、現在は神戸の南京町が商標登録。ここだけの呼び名になっています。
南京町は、東西が約270メートル、南北が約110メートルの商店街。100店舗以上のお店があり、食べ歩きの名物料理が多いことで知られています。
南京町の歴史
南京町が生まれるきっかけとなったのは、1867(明治元)年の神戸港開港。
当時から世界中で商売をしていた華僑の人々は欧米人と日本人の間の通訳としても活躍し、神戸にも多く移り住むようになりました。その中国商人たちが集まったのが、現在の南京町のあたり。
昭和初期の南京町は、ここに行けば何でもある商店街になり、関西の台所と呼ばれました。しかし昭和20年の神戸大空襲で一帯は焼け野原に。その後の南京町は以前のような活気がない裏通りとなってしまいました。
この状況を変えるため、昭和50年に南京町商店街振興組合が設立され、中華街としての町づくりがスタート。数年で人気の観光地に変貌したのです。
南京町名物のテイクアウトは、1995(平成7)年の阪神・淡路大震災がきっかけ。ライフラインが停止して厨房が使えなくなったため、プロパンガスとポリタンクの水を使って点心のテイクアウト販売を行ったところ、それが評判を呼んで名物になったのです。
南京町の見どころ
南京町は本格的な食事だけでなく、散歩も楽しめるエリア。地元神戸の人には休日の散歩コースとしても愛されています。
食べ歩きのお店
南京町の名物はなんといっても食べ歩き。
中華総菜のお店や持ち帰り専門のお店が多く、気軽に楽しむことができます。本場中国のローカルな市場にいるような雰囲気が味わえるのは大きな魅力。
とくに人気なのは、豚まん。肉まんではなく豚まんという呼び名は、南京町のお店が発祥になっています。
南京町広場でのんびり
南京町の中心、メインストリートの十字路にあるのが、南京町広場。
中国風のあづまやは、散歩の休憩や軽食、記念撮影のスポットとして人気です。石造の小財天には、触れると幸せが訪れるという伝説が。ここを訪れたら忘れずに触ってくださいね。
季節のイベント
一年を通して多彩なイベントが開かれるのも南京町の魅力。
なかでも盛り上がるのは、中国の旧暦の正月である春節をアレンジした春節祭や、旧暦の5月5日に合わせて開催されるチマキフェア、旧暦の8月15日の十五夜に秋の収穫を祝う節句の中秋節、そして12月に開催されるイルミネーションイベントのランターンフェアです。
多くのイベントでは、南京町広場がメイン会場になります。
南京町の基本情報 | |
---|---|
住所 | 兵庫県神戸市中央区元町通1 |
電話 | 078-332-2896(南京町商店街振興組合事務局) |
営業時間 | 店舗により異なる |
休業日 | 店舗により異なる |
アクセス | 地下鉄山手線県庁前駅から徒歩約7分 |
料金 | 店舗により異なる |
公式サイト |
長崎新地中華街
長崎県長崎市の長崎新地中華街は、長い歴史を誇る中華街。
東西と南北合わせて250メートルの十字路に中華料理店、中国菓子、雑貨店など約40軒の店が並んでいます。
長崎新地中華街の歴史
長崎新地中華街のルーツは、江戸中期の元禄時代。
鎖国中の日本で唯一海外交流の窓口となっていた長崎では、中国との貿易も盛んに行われていました。この当時、オランダ人の住む出島と同じようにつくられていた中国人の居留地が唐人屋敷。当時は長崎の人口6万人に対して1万人の中国人が暮らしていたそうです。
1698(元禄11)年には唐人屋敷の前の海を埋め立てて荷物のための蔵が完成。新しくできた場所という意味で、新地や新地蔵所と呼ばれました。
そして明治維新後、唐人屋敷と新地蔵所が廃止になると、長崎の華僑は港に近い新地蔵所の跡地に移り住み、長崎新地の中国人街ができていったのです。
長崎新地中華街の見どころ
長崎は中国の影響を受けたユニークな文化が見られる街。長崎新地中華街でも長崎ならではといえる雰囲気を味わうことができます。
長崎名物の食べ歩き
他の中華街にはない長崎名物を楽しめるのが長崎新地中華街の魅力です。
たとえば角煮まんじゅうは、豚の三枚肉をつかった杭州の伝統料理トンポーローをパオに挟んだ料理。明治時代に長崎で生まれました。
ハトシは、エビのすり身をトーストに挟んで揚げた中華風揚げトースト。エビだけを使用したものやエビに豚のひき肉を加えたものがあります。
どちらも長崎ならではの食べ歩きメニューとして人気ですよ!
長崎名物の長崎ちゃんぽんと皿うどん
長崎ちゃんぽんや皿うどんは明治末期に長崎で生まれた料理。長崎新地中華街でも本格的な長崎ちゃんぽんと皿うどんを食べることができます。
お店ごとにスープや具材、麺などにこだわりがあるのもポイント。正統派から変り種まであるため、何度でも楽しめます!
長崎ランタンフェスティバル
中国の旧正月である春節の期間にあわせて、長崎新地中華街や湊公園を中心にしたエリアでは長崎ランタンフェスティバルが開催されます。
長崎新地中華街や浜市、観光通りなど長崎市内の中心部に約1万5000個の中国ランタンや巨大なオブジェが飾られ、皇帝パレードや媽祖(まそ)行列、龍踊り、中国獅子舞などを披露。
2月中旬の15日間にわたって開催される長崎ランタンフェスティバルは長崎の冬を彩る一大風物詩です。
長崎新地中華街の基本情報 | |
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住所 | 長崎県長崎市新地町 |
電話 | 095-822-6540(長崎新地中華街商店街振興組合) |
営業時間 | 店舗により異なる |
休業日 | 店舗により異なる |
アクセス | JR長崎駅から路面電車に乗り、新地中華街で下車、徒歩1分 |
料金 | 店舗により異なる |
公式サイト |
三大中華街を楽しもう!
横浜・神戸・長崎、それぞれに特徴のある三大中華街は何度でも通いたくなる観光スポット。訪れるたびに新しい魅力を発見できます。
横浜や神戸、長崎に旅行するときには、中華街にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
cover photo by Pixta