今のスリランカの治安は?ここだけ気をつけたい危険な場所や日本人の注意点をナビ
スリランカは親切な人が多く、旅行者にも優しい国の1つですが、治安が良くないエリアも存在します。今回は魅力たっぷりの観光地であるスリランカの治安について、夜の様子や治安の悪い場所、女性が気を付けたいポイントなど知っておきたい情報を紹介します。スリランカで旅行する時は参考にしてくださいね。
スリランカは親切な人が多く、旅行者にも優しい国の1つですが、治安が良くないエリアも存在します。今回は魅力たっぷりの観光地であるスリランカの治安について、夜の様子や治安の悪い場所、女性が気を付けたいポイントなど知っておきたい情報を紹介します。スリランカで旅行する時は参考にしてくださいね。
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スリランカの治安に関する最新情報
“インド洋の真珠” と呼ばれるほど、緑豊かでうつくしい国であるスリランカ。親日の人も多く、比較的安全に旅行できる国の一つです。
現在の治安は落ち着いてはいますが、2009年までは民族間での内戦が続いていたほか、2019年にはホテルを狙ったテロ、2022年には国内の経済悪化によるデモ活動の影響で当時の大統領が退陣に追い込まれたこともありました。何かのきっかけで状況が一変してしまう可能性はあるため、そのことは常に意識しながら行動するのがおすすめです。
日中であれば、女性のひとり歩きも大きな問題はありませんが、人通りがない道を歩くのは避けましょう。夜の時間帯は性別関係なく、事件に巻き込まれる可能性があるのでおすすめできません。
また外務省の海外安全ホームページでは、国や地域ごとの危険度を4レベルに分けています。スリランカは2024年現在、全域においてレベル1(十分注意してください)に設定されていますが、注意しておけば大きな問題はないでしょう。
今回はスリランカの夜の様子や治安の悪い場所、注意すべきポイントなどを紹介します。
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スリランカで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット
外務省の海外安全ホームページではスリランカ全域において、危険レベルが1と設定されていますが、エリアによって治安の悪さの種類が変わってくるので、筆者の経験を交えながら詳しく紹介していきます。
①コロンボ市内は観光客を狙った犯罪が多発!
コロンボ周辺には人気のビーチエリアや魅力的なスポットが多く点在しています。なかには、観光スポットに来た観光客に目をつけ、声をかけてくる人がいるので注意が必要です。
とくに、スリランカ国内でもめずらしいイスラム教のジャミ ウル アルファーモスクは、観光客に人気のスポット。筆者が訪れた際には、建物の前でお腹が空いたという名目で金銭を要求されました。ちょうどまだ口につけていない食べ物があったので渡そうとしたところ、食べ物は受け取らず、とにかく金をくれと執拗に要求してきたのです。すぐに詐欺だと気づき離れたのでよかったものの、ひとりだったらかなり怖かったと思います。
貴重品管理はしっかりと行い、手荷物は最低限にして行動するようにしましょう。日中であっても、薄暗い通りなどは歩くのを避け、金銭を要求されたらきっぱりとノーと言えるようにしておくことが大切です。
②北部州や北中央州および東部州では地雷原の表示を必ずチェック!
スリランカ北部の都市ジャフナをはじめとした北部州や北中央州、東部州へ行くのであれば地雷にも注意しましょう。スリランカは26年にわたって続いた内戦がありましたが、これらの地域は、その際に結成された反政府武装組織「タミル・イーラム解放の虎」(LTTE)の拠点であった場所です。街の治安自体は改善傾向にありますが、まだ地雷が埋まっているエリアがあり、現在も除去作業が行われています。
移動の際はできるだけ交通量の多い幹線道路を使用するようにし、森林や草原地帯にはむやみに近づかないようにしましょう。また、地すべりなどで地雷が移動している場合も考えられるので、万一不審なものを発見したら触れずに、すぐにその場から離れるようにしてください。
これらの地域では警察などが検問をしていることがあります。身分を証明できるものを携行して行動するようにしましょう。
スリランカの夜の治安は?
スリランカのなかでも大都市はカジノやディスコといったナイトスポットが多くあり、夜まで楽しめる場所です。とくに、旧首都で最大の経済都市であるコロンボは、若者も多く朝から夜までにぎわっているので、ついつい夜遅くまで遊びたくなるかもしれません。
ナイトスポットに出かける際は、どんな場所でもひとり歩きはやめておきましょう。万一帰りが遅くなってしまった場合には、タクシー利用がおすすめ。ただし、タクシーのトラブルもあるため、配車アプリなどを使って安全な方法で移動すると良いでしょう。到着地までの料金を事前に確認できるため、ぼったくりの心配もなく安心です。
夜のひとり歩きは、とくに危険が大きいので可能な限り避けてください。
スリランカで観光客が被害にあいやすい犯罪は?
スリランカ旅行で、観光客が被害にあう可能性のある犯罪を紹介します。犯罪が少ない日本と同じ感覚で旅行をしていると、犯罪に巻き込まれる可能性も。気をつけるべき犯罪を知って防犯意識を高めましょう。
①スリ・ひったくり
スリは日本人旅行者がもっとも巻き込まれやすい犯罪で、スリランカでは日本語で話しかけてくることをきっかけに起きるパターンが多いようです。このほか、宿泊先に貴重品をそのまま置いていたり、移動中にバッグから盗られたりするケースも考えられます。人混みを歩くときは、スリやひったくりにあいやすいので、とくに注意して行動しましょう。
スリやひったくりにあった場合は荷物を守ることも大切ですが、それ以上に命を守ることを意識しましょう。犯人を刺激してしまうと、さらに被害が大きくなる可能性もあるので、無理は禁物です。
②タクシーやトゥクトゥクなどのぼったくり
スリランカではタクシーやトゥクトゥクで、日本人を狙ったぼったくりも起こっているのが現状です。安くするからと言葉巧みにトゥクトゥクに乗せられ、支払い時に高額料金を請求されるケースが多発しています。
事前に目的地までの相場を調べて、ぼったくりにあわないようにしましょう。しつこく勧誘してくるドライバーにも注意です。とはいえ、小回りが利き、料金もほかと比べ安いのがトゥクトゥクの魅力。乗る際にはメーターが壊れていないかや、事前にドライバーに料金を確認して相場と比較するなどして、かしこく利用していきましょう。
③交通事故
スリランカの交通事情は日本とはまったく違います。トゥクトゥクが無理に割り込んできて、車線よりも多くの車が並ぶことは日常茶飯事。交通マナーの悪さは免許保持者の増加と比例しています。交通事故に巻き込まれてしまわないように旅行中は必ず注意しましょう。
④違法薬物
スリランカでは違法薬物による犯罪も見られます。過去には、街中で親しくなったスリランカ人からタバコをもらい、喫煙したらタバコではなく大麻で、警察に逮捕されてしまったというケースも報告されています。
スリランカ人の優しさを過信せずに、流ちょうな日本語で近づいてくる現地人のことはすぐに信用しないようにしましょう。
⑤暴行、恐喝、性犯罪
スリランカでは、日本人旅行者が暴行、恐喝、性犯罪の被害にあった事例もあるため、旅行中は十分注意しましょう。これまでには、トゥクトゥクで目的地と違う場所に連れて行かれ暴行にあった、ホテルの従業員が部屋に押し入り性的暴行を受けた、といった被害が報告されています。
さらに、旅行中に利用することの多いバンダラナイケ国際空港内においても、金銭を要求する恐喝被害が発生しているので、対策を講じて悲しい旅行とならないようにしましょう。
スリランカで被害にあわないための防犯対策
スリランカ旅行中に、犯罪の被害にあわないように、事前にできる防犯対策を紹介していきます。少しの工夫が防犯につながるのでぜひ参考にしてください!
①早朝・夜間は出歩かない
ただでさえ人通りがいなくなる早朝や夜間は、それだけで危険が増します。ホテルから近い場所であっても夜間に気軽に出歩くのは危険です。やむを得ない事情で外出しないといけない場合は、近くであってもタクシーなどの交通機関を利用しましょう。
②鉄道のクラスはできるだけ1等車か2等車を選ぶ
スリランカでは訪れる観光地によっては、移動に鉄道を利用することもあるでしょう。スリランカの鉄道は、おもに3種類の座席クラスに分かれています。3等車は料金も安く窓が大きく開くことがメリットですが、利用者が多く、スリや盗難といった被害にあうかもしれません。
できるだけ観光客の多い1、2等車を選ぶようにしましょう。とくに1等車は料金は上がりますが、エアコン付きなので快適に目的地まで行きたい人におすすめです。
③タクシーやトゥクトゥクの利用には配車アプリを使う
便利なタクシーやトゥクトゥクですが、ぼったくりなどの被害なども多いのが現状です。ぼったくりにあわないためにできることは、以下の通りです。
- 信頼できるタクシー会社を利用する
- トゥクトゥクでは、1人や女性だけでの利用、夜間の利用はできるだけ避ける
- 乗車時に目的地までの所要時間と料金を聞き、タクシーの場合は必ずメーター制で運転してもらう
- もし走行中にほかの人が急に乗ってきた場合はすぐに降りる
コロンボといった主要都市では、PickMeやUberなどの配車アプリが使える場合もあるので、活用しながら快適に移動ができると良いですね。
④貴重品管理は徹底的に行う
旅行中の貴重品管理もしっかり行いましょう。貴重品をカバンやリュックに入れて持ち歩く場合には、身体の前に持つなどして対策するのが大切です。できるだけ大金を持たないというのも、盗難などの被害を最小限に抑えるのに良いでしょう。
また、ホテルの選定にはセキュリティ対策が万全のところを選ぶようにして、宿泊先で被害にあわないように対策しておくと安心です。
日本大使館発行の「安全の手引き」も確認しよう
在スリランカ日本国大使館では、毎年、安全の手引きを発行しており、ホームページから無料でダウンロードできます。スリランカ在住者を対象としていますが、事件や事故に巻き込まれないために注意すべきことや、緊急時の対処法などが記載されていて、旅行者にも役立つ情報が多いので、渡航前に確認するようにしましょう!
もしスリランカで犯罪の被害にあってしまった時の連絡先
スリランカ旅行中に、もしなんらかの犯罪被害にあってしまったら、観光客が相談できるところに連絡しましょう。詳しい連絡先を紹介していきます。
緊急通報先
警察と消防の連絡先は日本と逆なので注意しましょう。警察が「119番」、消防が「110番」です。救急車はまた別の番号で「1990番」(または011-242-2222、011-243-3756)なので緊急時に連絡しましょう。
またコロンボ市内にいる時は、警察や消防は連絡先が異なるので注意が必要です。警察が011-243-3333、消防が011-242-2222となっています。
トラブルに巻き込まれても緊急でない場合には、ツーリストポリス(観光警察)の「1912番」に連絡してください。
在スリランカ日本大使館
スリランカで、パスポートの盗難や思わぬ犯罪の被害にあった時は、まずは最寄りの警察署で紛失(盗難)届出を立証する書類(ポリスレポート)を作成してもらいましょう。困った時は、在スリランカ大使館へ連絡することでサポートしてもらえることもあります。
在スリランカ大使館の方へは直接足を運ぶか、電話にて連絡が可能です。詳しくは在スリランカ大使館の公式サイトを参照してください。
在スリランカ日本国大使館連絡先
- 電話:(市外局番011)2693831~3 / 国外から(国番号94)-11-2693831~3
- メールアドレス:ryoujivisa@co.mofa.go.jp
- 公式サイト: http://www.lk.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
治安情報をチェックしてスリランカ旅行を楽しもう!
スリランカは比較的治安のいいエリアですが、スリやひったくり、ぼったくりなどの軽犯罪は日々発生しているので、細心の注意をはらって過ごすことが大切です。夜のひとり歩き、薄暗い路地、観光客が少ないローカルエリアは避けると安心でしょう。
犯罪に巻き込まれないためにも、カバンを前にかけておくなど、自分自身で対策することがポイントです。旅行の開放感から、ついつい気持ちが緩むことがあるかもしれませんが、日本とは文化や風習も違う異国に来ているということを、常に意識して旅行を楽しんでくださいね!
※治安は地域によっては短期間で変動する場合もあるため、渡航の際には必ず最新情報をお調べください。
cover photo by Unsplash