伊勢神宮のご利益や回り方、観光の見どころを紹介!おはらい町・おかげ横丁も解説
三重県を代表する観光スポット・伊勢神宮。皇室の祖先・天照大御神が祀られ、日本でもっとも格式高い神宮として親しまれています。この記事では、伊勢神宮の見どころや参拝方法、楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説します。ぜひ伊勢神宮へ行く前に情報をチェックして、観光を楽しむための参考にしてくださいね!
三重県を代表する観光スポット・伊勢神宮。皇室の祖先・天照大御神が祀られ、日本でもっとも格式高い神宮として親しまれています。
この記事では実際に伊勢神宮へ訪れた筆者が、伊勢神宮の見どころや参拝方法、楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説します。ぜひ伊勢神宮へ行く前に情報をチェックして、観光を楽しむための参考にしてくださいね!
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伊勢神宮の基本情報
日本の数ある神社のなかでも、一生に一度は訪れたい神社として知られる、伊勢神宮。まずは、伊勢神宮の歴史や特徴などの基本情報を解説します。
伊勢神宮とは?
伊勢神宮は三重県伊勢市にある神社で、正式名称を「神宮」といいます。ほかの神宮と区別をつけるために伊勢の地名を冠して伊勢神宮と通称され、ほかにも「お伊勢さん」「大神宮さん」と呼ばれることも。
伊勢神宮には天照大御神(あまてらしますすめおおみかみ)を祀る皇大神宮(内宮)と、衣食住や産業の守り神である豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀る豊受大神宮(外宮)の2つの正宮があります。
そのほか日本全国にある14ヶ所の別宮、43ヶ所の摂社、24ヶ所の末社、42ヶ所の所管社で構成され、皇大神宮がもっとも尊いお宮で、神宮の中心とされています。
そのうち内宮・外宮にあたる伊勢神宮は、神明造(日本の神社建築様式のひとつ)という、古代の建築様式を受け継いでいます。ほかの神社では見られない立派な造りも見どころのひとつですよ。
伊勢神宮はなんの神様?格式高い神宮といわれる由来
それぞれの神社にはその土地にまつわる神様が祀られていますが、伊勢神宮(内宮)の正宮には、日本神話に主神として登場する天照大御神(あまてらすおおみかみ)という女神が祀られています。
神話上の高天原を統率する主宰神で、日本における天皇の祖先(皇祖神:こうそしん)といわれているとても格式高い神様です。伊勢神宮が格式高い神宮といわれるのは、この神様が祀られているからなのです。
また、外宮の正宮には天照大御神の食を司る豊受大御神(とようけのおおみかみ)が鎮座し、どちらも神話上ではとても位の高い神様とされています。
伊勢神宮にはどんなご利益がある?
伊勢神宮は強い開運や厄除けのほか、漁業や農業などの産業振興に関するご利益があります。豊受大御神は衣食住や産業の守り神のため、漁業や農業などのご利益があるとされているのです。
しかし、伊勢神宮の正宮には皇室の祖先である天照大御神が祀られているため、基本的には個人的なお願いはせず、神様へ日ごろの感謝を伝える場とされています。
叶えたい願いがある場合は、地域ごとの氏神様へ参拝するか、荒祭宮や多賀宮などの伊勢神宮の別宮でお願いをするようにしましょう。また、神楽殿でご祈祷を受けることもできますよ。
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伊勢神宮観光の見どころ・回り方は?
伊勢神宮は大きく外宮と内宮の2つの神宮がありますが、正式な参拝順路は外宮から内宮の順とされています。どちらか一方だけを参拝する「片参り」は避けるべきといわれているため、外宮と内宮のどちらも参拝できるよう時間を確保しましょう!
ここでは、伊勢神宮の回り方と同じ順番で、外宮と内宮それぞれの見どころをご紹介します。伊勢神宮を参拝するときの参考にしてくださいね。
正宮・豊受大御神本宮(外宮)
外宮の中心となる正宮・豊受大御神本宮は、約1,500年前に天照大御神の食事を司る神様として、丹波国から迎え入れられた豊受大御神(とようけおおみかみ)が祀られているところです。
衣食住・産業の守護神であるといわれ、皇大神宮(内宮)から見て外にある宮として「外宮」と呼ばれるようになりました。
豊受大御神本宮は日ごろの感謝を伝える場所であるため、個人的なお願いは避けましょう。
土宮 (外宮)
正宮に次ぐお宮は別宮と呼ばれ、外宮には、多賀宮、土宮、風宮が鎮座しています。なかでも土宮は、地主の神様である大土乃御祖神が祀られているお宮です。水防に功績のある土地の神様で、別宮のなかで唯一正面が東を向いています。
古くから山田原の鎮守の神様でしたが、外宮の鎮座以後に宮城の地主神、宮川堤防の守護神とされ、平安時代の末期に別宮へと昇格しました。
正宮では日ごろの感謝を伝えるため、個人的なお願いをしたい場合は土宮でおこなうとよいでしょう。
宇治橋鳥居(内宮)
五十鈴川にかかる宇治橋は、内宮の入口です。日常の世界から神聖な世界を結ぶ架け橋といわれています。欄干の上に16個の擬宝珠(ぎぼし)を据えた、純日本風の反り橋であることが特徴のひとつです。
また、11月下旬から1月上旬の午前7時半ごろに、宇治橋の鳥居から日の出が昇る様子を見ることができます。そのなかでも、冬至のころには鳥居の正面から太陽が昇るため、朝の神秘的な雰囲気のなかでの参拝もおすすめですよ。
周りの風景もぜひ楽しみながら、橋をわたってみてくださいね。
正宮・皇大神宮(内宮)
皇大神宮は、約2,000年前に鎮座した皇室の祖先である天照大御神が祀られています。三種の神器のひとつである八咫鏡(やたのかがみ)をご神体として、全125社からなる伊勢神宮のなかでもっとも位の高い場所です。
古来は天皇が国家の平安や五穀豊穣を祈る場所であったため、私的なお供えやご祈祷は禁止されていましたが、平安時代の末期から庶民のお参りも許されるようになりました。
江戸時代には御師(おんし)と呼ばれる伝道者が登場し、伊勢神宮のお参りが庶民にも広がったといわれています。
荒祭宮(内宮)
荒祭宮は、内宮に所属する10ヶ所の別宮のうち、第一に位置する内宮の別宮です。正宮に次ぐ大きさの殿舎には、天照大御神の荒御魂(あらみたま)が御祭神として祀られています。
荒御魂とは、荒々しく活発な御魂の働きのことを指し、何か物事を始める際にご加護を得ようと参拝者が絶えないのだとか。
古くから尊ばれてきた荒祭宮では、天照大御神に神御衣(かんみそ)を奉る神御衣祭が行われることでも有名。神御衣祭は正宮の皇大神宮と荒祭宮のみで行われることからも、特別な神位であることが分かりますね。
神楽殿(外宮・内宮)
内宮と外宮にそれぞれある一般的なご祈祷や、奏楽・舞をともなう御神楽をおこなう御殿です。内宮では、宇治橋から皇大神宮へ参拝する中間地点に、下宮では豊受⼤神宮へ向かう参道の途中に位置しています。
大御神の広大な御神徳に感謝を伝えるため神楽を奏し、皇室の発展、国家の平安、家内の安全などのご祈祷をおこなっています。
神楽殿のすぐ隣にお神札授与所があり、ご朱印やお神札・お守りの購入もできますよ。それぞれの授与は朝6時から。参拝のお土産に購入してみてはいかがでしょうか。
伊勢神宮の観光に最適なシーズンは?
伊勢神宮は神社なので観光に適した明確なシーズンはありませんが、境内に広がる自然を満喫できるシーズンがあります。
ここでは、伊勢神宮の観光にぴったりなシーズンをご紹介します!伊勢神宮観光のスケジュールを立てるときに、ぜひ参考にしてくださいね。
ベストシーズンは桜や紅葉が見頃の3・4・11・12月
伊勢神宮のベストシーズンは、神宮内で育てられている桜や紅葉が見頃を迎える季節です。桜は3月下旬から4月上旬、紅葉は11月下旬から12月上旬に見頃を迎えます。
そのほか、5月から6月にかけては新緑が鮮やかで、神宮内が緑にあふれ心が癒やされる光景が広がります。御手洗場の近くにある五十鈴川のほとりで、川のせせらぎを聞きながら自然を感じるのもおすすめですよ。
観光客が少ない時期を狙うなら梅雨の6月
伊勢神宮に明確なオフシーズンはありませんが、観光客が少ない時期を狙うなら梅雨の6月ごろがよいでしょう。
雨が降りやすく参拝には向いていませんが、梅雨の時期はアクティブな観光を避ける人が多くなるため、タイミングによってはゆっくりと参拝できるかもしれません。
雨が降り湿度が高くなった神宮は、晴れの日とは違った神秘的な魅力を楽しめますよ。
伊勢神宮をもっと楽しむ方法は?
伊勢神宮はほかの神社とは異なる魅力があり、参拝するだけで満足できるスポットです。しかし、周辺の通りや神社もあわせて観光すると、より伊勢神宮の観光が充実したものになりますよ。
ここでは、伊勢神宮をもっと楽しむ方法をご紹介します!事前にチェックして充実した伊勢神宮の観光に役立ててくださいね。
伊勢神宮の参拝に要する時間は3~4時間くらい
伊勢神宮の外宮・内宮の代表的な見どころを巡るコースの所要時間は、各1時間〜1時間30分ほどです。外宮から内宮への移動時間も含めると、3〜4時間ほどあればゆっくり参拝できるでしょう。
宇治橋のすぐ隣に案内所があるので、はじめて参拝する方はマップをもらうのもおすすめですよ。
内宮の前にあるおはらい町やおかげ横丁で食事やお土産を買うことを加味すると、1日たっぷり遊べるのではないでしょうか。
朔日(ついたち)参りで新しい月を気持ちよく迎えよう
朔日参りとは、月の最初の日に伊勢神宮へお参りし、日ごろの感謝を伝える参拝方法のひとつです。月を区切りとして神様へ感謝の気持ちを伝え、新しい気持ちで月のはじまりを迎えてみてはいかがでしょうか。
朝早い時間帯の神宮は清々しく、日中とは異なる凛とした心持ちにもなるため、早朝に参拝してみるのもおすすめです。
鳥居前にあるおはらい町やおかげ横丁では、朔日参りの参拝者をもてなすため、早朝から朝粥や朔日餅などが販売されています。参拝後はぜひ立ち寄ってみてくださいね。
おはらい町やおかげ横丁でグルメも満喫
伊勢神宮(内宮)の宇治橋から猿田彦神社まで真っすぐ続く石畳みの通りを「おはらい町」といい、おはらい町の真ん中あたりに「おかげ横丁」という横丁が広がっています。
通りにはたくさんの魅力的なお土産店や飲食店が立ち並び、伊勢のお土産で有名な赤福の本店があることで有名です。
おかげ横丁は伊勢神宮の参拝でにぎわった江戸時代末期から明治時代初期の鳥居前の町並みが再現され、レトロな光景はタイムスリップしたかのような気分にさせてくれますよ。
おはらい町・おかげ横丁ともに入場は無料なので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね!
伊勢神宮と関係の深い猿田彦神社もおすすめ
猿田彦神社は、天照大御神の孫にあたる瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の道案内をしたといわれる、猿田彦大神と大田命(おおたのみこと)が祀られている神社です。
伊勢神宮とは直接の関わりがない神社ですが、猿田彦大神が開拓した五十鈴川の川上が伊勢神宮・内宮の場所になっていることから、神話上では関わりの深い神社といわれています。
猿田彦大神は導きの神様であることから、方位除け、事業開運、交通安全などのご利益があるといわれ、みちひらきの神として親しまれています。
内宮からおはらい町を通り、歩いて15分ほどでアクセスできるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
伊勢神宮へのアクセス・行き方
伊勢神宮へのアクセスは、電車やバスを利用するのがおすすめです。最寄り駅から各神宮行きのバスも運行しているので、アクセスに困ることはありませんよ。
ここでは、それぞれの駅から伊勢神宮までのアクセス方法を解説します。
外宮へのアクセスで便利なのはJR・近鉄の伊勢市駅
外宮へのアクセスは、JR・近鉄の伊勢市駅の利用が便利です。伊勢市駅から外宮まで伊勢神宮外宮参道を歩いて5分ほどで到着します。伊勢神宮は外宮から参拝するのがならわしとされているため、伊勢市駅をスタートとしてスケジュールを組むのがおすすめです。
また、伊勢市駅では、三重交通バスの10番乗り場から、内宮行きのバスが運行しています。伊勢市駅から内宮へアクセスすることもできますよ。
内宮に行くなら近鉄の五十鈴川駅
内宮へのアクセスは、近鉄の五十鈴川駅の利用が便利です。五十鈴川駅から内宮までは歩いて35分ほど、バスを利用すると17分ほどで到着します。
駅前から三重交通バスの内宮行きが15〜20分間隔で運行しているため、大きな待ち時間もなくスムーズにアクセスできますよ。
五十鈴川駅から内宮までの道筋には、おはらい町やおかげ横丁があるので、参拝前におはらい町やおかげ横丁を観光したい場合は、のんびり歩いてアクセスするのもいいかもしれません!
外宮から内宮への移動はバスが便利
外宮から内宮までの移動は、歩くと1時間くらいかかるのでバスを利用するのがおすすめです。三重交通バスの外宮前から内宮前行きのバスが、15~20分に1本ほどの間隔で運行しています。
料金は片道で大人 470円、子ども 240円です。所要時間は20分ほど、車窓からの景色を楽しみながらアクセスできますよ。
歩くのが好きな方や、周辺を観光しながら移動したい方は、古市街道の雰囲気を楽しみながらのんびり歩くのも楽しいかもしれませんね。
\中部国際空港から伊勢神宮へのアクセス方法はこちら/
\名古屋駅から伊勢神宮へのアクセス方法はこちら/
伊勢神宮観光における注意点
ここからは、伊勢神宮を観光するときの注意点をいくつかご紹介します。事前にチェックしておけば、当日のスケジュールを立てやすくなりますよ。
伊勢神宮を気持ちよく楽しむためにも、ぜひ参考にしてください。
皇大神宮・豊受大御神本宮の写真撮影は禁止
伊勢神宮で写真撮影が可能なエリアは、一般参道内に限られています。写真撮影は、外宮は板垣御門の外から、内宮は石階下の外からおこなうようにしましょう。
また、ドローンを使用した空撮や、三脚を用いた長時間撮影、脚立の使用、ライブ配信をすることも禁止されています。神楽殿のお神札やお守り授与などにかかわる職員の写真を撮ることも避けましょう。
とはいえ、すべての記念撮影が禁止されているわけではありません!伊勢神宮は神聖な場所であるという意識を持ち、マナーを守りながら思い出に残る写真を撮ってみてくださいね。
開門は朝の5時、御朱印の授与は朝の6時から
伊勢神宮の開門は5時から、ご朱印の授与は6時からです。閉門は季節により17〜19時と、立ち入れる時間が決まっています。
参拝だけであれば24時間可能というわけではないため、日中に参拝するスケジュールを立てておくとよいでしょう。
また、冬の早朝の参拝はあたりがうす暗く、日中とは異なる神聖な雰囲気を味わえます。時間帯によって異なる感じ方を楽しむのもおすすめです。
祭典や催しがあるときは混雑する
伊勢神宮では、1月1日の歳旦祭からはじまり、一月十一日御饌、祈年祭、神御衣祭、神嘗祭など、年中を通してさまざまな祭典や催しがおこなわれています。
一般公開されている祭典や催しがある日は混雑が予想されるため、観光には注意が必要です。公式ホームページで直近3ヶ月の祭典・催しを確認できます。混雑を避けたい方は、予定にあわせて観光する時間を調整しましょう。
予定している日に祭典や催しがある場合は、せっかくの機会に見学してみるのも楽しいですよ。
伊勢神宮の観光を満喫しよう
この記事では、伊勢神宮の見どころや回り方、アクセス方法、注意点などをご紹介しました。
伊勢神宮は一生に一度は訪れたいといわれる格式高い神社で、今も昔も多くの方が参拝に訪れています。
ぜひ紹介した情報を参考に、伊勢神宮の観光を満喫してみてくださいね!
伊勢神宮の基本情報 | |
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住所 | 皇大神宮(内宮) 〒516-0023 三重県伊勢市宇治館町1 豊受大神宮(外宮) 〒516-0042 三重県伊勢市豊川町279 |
電話 | 0596-24-1111 |
営業時間 | 【1~4月・9月】5:00~18:00【5~8月】5:00~19:00【10~12月】5:00~17:00 |
休業日 | なし |
アクセス | 皇大神宮(内宮) JR・近鉄 伊勢市駅から徒歩5分 豊受大神宮(外宮) 近鉄 五十ス鈴川駅からバスで17分 |
料金 | 無料 |
公式サイト |
cover photo by PIXTA