【2024年最新】ジンベエザメに会える水族館3選!見どころも解説
ジンベエザメは水族館のスター!世界最大の魚類であるジンベエザメの姿には誰もが圧倒されます。そんなジンベエザメ、日本ではどこの水族館に行けば見られるのでしょうか? この記事では、ジンベエザメに会える水族館を紹介。各水族館でのみどころやジンベエザメの注目ポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
ジンベエザメは水族館のスター!世界最大の魚類であるジンベエザメの姿には誰もが圧倒されます。そんなジンベエザメ、日本ではどこの水族館に行けば見られるのでしょうか?
この記事では、ジンベエザメに会える水族館を紹介。各水族館での見どころやジンベエザメの注目ポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
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ジンベエザメってどんな魚?
そもそもジンベエザメとはどんな魚なのでしょうか?まずはその特徴と興味深い雑学から紹介しましょう。
ジンベエザメは本当にサメ?
ジンベエザメは英語でホエールシャークと呼ばれます。つまりクジラザメ。名前の由来はクジラのような大きさで、クジラのようにプランクトンを食べることから。しかしジンベエザメはもちろん魚で、サメの一種です。
サメの特徴は、軟骨魚類でエラが6対の穴になっていることなど。サメと呼ばれる魚の中でも、キャビアの親のチョウザメは硬骨魚類でサメではなく一般的な魚です。しかしサメにしてはあまり凶暴そうに見えないジンベエザメは軟骨魚類で、よく見ると6対のエラ穴もあるちゃんとしたサメの一種なのです。
ジンベエザメの大きさは?
ジンベエザメはよく最大で体長20メートルと紹介されています。しかしそれはかなり古い論文に書かれた最大サイズ。信ぴょう性は低く、実際にはそこまでの大きさに育つことはほぼないと考えられています。実際は大きい個体であっても10メートルから12メートルが一般的。またそこまで生きるのは難しいので、自然界で見られるジンベエザメの多くは体長4メートル程度となっています。
ジンベエザメは長生き!
ジンベエザメは他のサメにもみられるような卵胎生で、卵ではなく赤ちゃんを産みます。卵よりは食べられにくいものの、子どものうちは他のサメやシャチなどに襲われるため、大人になれるのは1割ほど。それでも無事に成長すると、その寿命は最大で70年から100年といわれています。ちょうど人間と同じくらいなんですね。
水族館のジンベエザメはいつでも会えるわけではない?
実は水族館のジンベエザメは常に見られるとは限りません。なぜかというと、ジンベエザメは大きくなると海に放流することがあるから。
魚は大人になってから生きている間は成長を続けます。飼育している水族館の水槽の大きさによっては余裕を持って泳げる大きさがあるため、搬出できる大きさのうちに海に帰すのです。そして水族館では主に定置網に迷い込んだジンベエザメを保護し、飼育しています。水族館によっては同じ名前のジンベエザメを公開していますが、実は◯代目ということもあるのです。
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日本でジンベエザメに会える水族館
2024年8月現在、日本でジンベエザメに会える水族館は3カ所です。
- 海遊館(大阪府)
- いおワールド かごしま水族館(鹿児島県)
- 美ら海水族館(沖縄県)
それぞれの水族館とジンベエザメの特徴や見どころを紹介していきましょう!
海遊館(大阪府)
世界最大級の水族園では2頭のジンベエザメに会える!
大阪府にある海遊館は、太平洋とその周辺の自然環境を忠実に再現している水族館。屋内水槽の規模は世界最大級で、約620種、3万点の生き物を飼育展示しています。
ジンベエザメがいるのは太平洋水槽
海遊館の中心にあるのが、ジンベエザメが泳ぐ太平洋水槽。深さ9メートル、水量約5,400トンの巨大水槽です。飼育しているのはメスの遊(ゆう)ちゃんとオスの海(かい)くんで、2頭のジンベエザメがいるのは現在は日本で海遊館のみ。ちなみに海遊館のジンベエザメはずっと同じ名前ですがどんどん入れ替わっていて、遊ちゃんは4代目、海くんは8代目です。
遊ちゃんのデータ
- 体長:約6.00メートル
- 体重:1.65トン
- 年齢:15〜16歳
海くんのデータ
- 体長:約5.25メートル
- 体重:1.05トン
- 年齢:7〜8歳
見分け方はおなか
海くんと遊ちゃんはどこで見分ければいいのでしょうか?
オスの海くんの特徴は3つあります。
- 背びれが少し倒れている
- おなかが白い
- 水槽内の中層から下層を泳いでいることが多い
メスの遊ちゃんの特徴も3つあります。
- 背びれがまっすぐ
- おなかに黒い模様がある
- 水槽の表層を泳いでいることが多い
背びれの傾きは微妙な違いで、わかりやすいのはおなかの色。おなかが白ければ海くん、おなかに黒い模様があれば遊ちゃんです。
見どころのお食事タイムはいつ?
ジンベエザメの見どころはなんといっても食事の時間。海遊館では毎日10時30分と15時がお食事タイムになっています。普段はゆったりと泳いでいるジンベエザメですが、この時間が近づくとソワソワ。落ち着きがなくなって水面近くをスピードを上げて泳ぎはじめます。さらに直前になると口をフライングでパクパク。エサをもらえる場所を小回りで泳ぐ動作もみられます。
飼育係が水面をひしゃくで叩くのが食事の合図。ジンベエザメは口を大きく開けて近寄ってきます。ひしゃくでエサを流し込むと大量の海水と一緒に吸い込むのが見もの。このときジンベエザメは立ち泳ぎのような状態になります。
バックヤードツアーもおすすめ!
水族館で人気なのが、裏側を見ることができるバックヤードツアー。海遊館でも太平洋水槽で3種類のバックヤードツアーを行なっています。
ジンベエバックヤード(お食事タイム)
太平洋水槽の給餌作業の様子をバックヤードから見ることができるプラン。ジンベエザメが大きな口で餌を吸い込む姿を間近で見ることができます。太平洋水槽で暮らす生き物たちの生態や給餌作業のひみつなどについて楽しい解説を聞けるのも魅力です。
- 開催時間:10:15〜10:45 (土日祝)、14:45〜15:15
- 料金:2,500円
- 対象:小学生以上(小学生は保護者の同伴が必要)
ジンベエバックヤード
太平洋水槽をバックヤードから見るプラン。お食事タイム以外に開催されます。
- 開催時間:11:00、11:30、12:00、12:30、13:00、13:30、14:00、15:30(各回20分間)
- 料金:1,500円
- 対象:小学生以上(小学生は保護者の同伴が必要)
週末限定!パーソナルバックヤードツアー
太平洋水槽の上にある作業用通路(キャットウォーク)や、生き物たちの餌を保管しているマイナス30度の冷凍庫など、普段は飼育員だけが入れるバックヤードをめぐる特別なツアーです。各回1組(2名~5名)だけの開催。
- 開催時間:10:00〜11:00、14:30〜15:30
- 料金:2名1組14,000円(税込)、3名以上は1名増えるごとに追加で7,000円
- 対象:16歳以上
海遊館の基本情報 | |
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住所 | 大阪府大阪市港区海岸通1-1-10 |
電話 | 06-6576-5501 |
営業時間 | 8:00~21:00 ※日により異なる ※最終入場は閉館の60分前まで |
休業日 | 2025年1月8日・9日 ※最新情報は公式サイトでご確認ください。 |
アクセス | 大阪メトロ中央線大阪港駅から徒歩約5分 |
料金 | 大人 2,700~3,500円、小・中学生 1,400~1,800円、3歳以上 700~900円、2歳以下 無料 ※日によって入場料が異なるため、くわしくは公式サイトでご確認ください。 |
公式サイト |
いおワールド かごしま水族館(鹿児島県)
ジンベエザメがどんどん入れ替わるかごしま方式の水族館
いおワールド鹿児島水族館は、鹿児島名所の桜島を望む錦江湾に面した水族館。桜島へ渡るフェリー乗り場の近くという観光に便利な位置にあります。
主に鹿児島近海に生息する海の生きものたちや美しいサンゴを展示。日本で初めてうみうしの常設展示に成功したうみうし研究所も人気です。
ジンベエザメがいるのは黒潮大水槽
この水族館の目玉は総水量1,500トンで最も大きな黒潮大水槽。ジンベエザメもその水槽にいます。ほかにもマダラトビエイやクロマグロ、カツオなど大きな魚がいっぱいで大迫力ですよ。
ここのジンベエザメの名前はユウユウ。現在のユウユウは10代目で、体長は4.7メートルです。
ジンベエザメは成長したら海に帰す
かごしま水族館の黒潮大水槽は、横25メートル、縦13メートル、深さ5メートルという大きさがあります。これは日本でもトップレベル。それでもこの水族館ではジンベエザメが完全に成長するまで水槽で生きるのは難しいと判断しています。そこで黒潮大水槽で展示するのはじゅうぶんに泳ぐことができる大きさのジンベエザメに限定し、全長5.5メートルになる前に海へ帰すという方法を採用。海へ帰す前には野生復帰のトレーニングを行なっています。
これができるのは鹿児島県の定置網にジンベエザメがよく迷い込むから。全長3.8メートルから約10メートルのジンベエザメが、年間に5頭から8頭も網にかかっているのです。このようにジンベエザメを次々に入れ替えていく展示は、かごしま方式として有名になっています。
10代目のユウユウの体長ももうすぐ5.5メートル。もうすぐ海に帰される予定です。
見どころのお食事時間は?
かごしま水族館でもジンベエザメの食事の時間は人気のイベントになっています。その時間は10時15分から。5分ほどで終わってしまうので、遅れないように黒潮大水槽前に行ってくださいね。
バックヤードツアーは無料
かごしま水族館では土日祝日に無料のバックヤードツアーを開催しています。水の浄化の仕組みなどの解説を聞きながら水族館の裏側を見るツアー。ジンベエザメを真上から見ることもできます。無料で参加できるのはうれしいポイント。ただし先着順で、館内が混雑しているときや混雑が予想されるときなどは中止になることもあります。
- 参加方法:本館1階インフォメーションで受付(先着10名)
- 時間:土日祝日の15:00(約50分間)
- 料金:無料
いおワールドかごしま水族館の基本情報 | |
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住所 | 鹿児島県鹿児島市本港新町3-1 |
電話 | 099-226-2233 |
営業時間 | 9:30~18:00(入館は17:00まで) ゴールデンウィーク、夏休み期間の土日祝日、お盆などは21:00まで開館する『夜の水族館』を開催 |
休業日 | 12月の第1月曜日から4日間 |
アクセス | JR九州 鹿児島中央駅からバスに乗り、かごしま水族館前バス停で下車、徒歩3分 九州自動車道 薩摩吉田ICから車で約20分 九州自動車道 鹿児島北ICから車で約20分 |
料金 | 大人(高校生以上)1,500円、小人(小・中学生)750円、幼児(4歳以上)350円 |
公式サイト |
美ら海水族館(沖縄県)
日本最大のジンベエザメに会える!
沖縄美ら海水族館は、沖縄県を代表する人気観光スポット。家族旅行や修学旅行など、沖縄本島の観光に来た人の多くが訪れます。
人気No.1はやはりジンベエザメですが、巨大サメの水槽やマナティー館、ウミガメ館もみどころ。沖縄のカラフルな海を再現した水槽も人気です。
ジンベエザメがいるのは、黒潮の海大水槽
水族館の数多くの水槽の中でももっとも目立つのは、なんといってもジンベエザメがいる黒潮の海大水槽。ジンベエザメのほかにも巨大なナンヨウマンタも泳いでいて、まさに沖縄の海の中にいるような気分を味わえます。
この黒潮の海大水槽は、幅35メートル、奥行き27メートル、深さ10メートル、容量7,500立方メートルという巨大さ。容量では圧倒的な日本一です。水槽は正面だけでなく、美ら海シアターの観覧窓から覗くようにして見るのもおすすめ。シアターの窓は大水槽の中層にあって、違った角度からジンベエザメをじっくり観察できますよ!
世界最長飼育記録のジンベエザメ
ここにいるジンベエザメのジンタくんは、世界最長飼育記録を持っているジンベエザメ。2024年で29年を迎え、記録を更新し続けています。
ジンタくんのデータ
- 体長:8.8メートル
- 体重:推定6トン
- 年齢:推定30〜35歳
データを見て分かるように、ジンタくんは日本の水族館にいるジンベエザメの中では最大の大きさ。美ら海水族館に来たときのジンタくんは体長4.6メートル、体重800キロだったそうなので、ずいぶん大きくなったんですね。大阪の海遊館と鹿児島のかごしま水族館は大きくなったジンベエザメを放流する方針なので、今後もこのレベルの大きさのジンベエザメを水槽で見られるのは美ら海水族館だけかもしれません。
見どころの水槽給餌解説はいつ?
水族館内ではたくさんの解説プログラムを開催していますが、そのなかでも大人気なのはジンベエザメやマンタにエサを与える黒潮の海水槽給餌解説です。
時間は15時と17時の2回。この時間には黒潮の海の水槽前にたくさんの人が集まります。そんなときも美ら海シアターの水槽近くに座ることができれば、迫力の食事風景を見ることができますよ。また左上のスクリーンには水槽の上からエサをあげるバックヤードの様子も映り、給餌時間ならではの生き物紹介も楽しめます。
バックヤードツアーもおすすめ!
沖縄美ら海水族館でおすすめしたいのが、裏側まるごとウォッチング。通常では入れないバックヤードにガイドさんと一緒に入り、解説をしてもらえるツアーです。これはなかなかレアなツアー。1回1グループ(5人まで)限定、1日4回のみの実施で、予約はできず先着順なので、参加するにはオープン前から並んでおく必要があります。参加できればとてもラッキーですよ。
大水槽の上からジンベエザメを見ることができるほか、魚たちのエサを作っているところや、冷凍庫、新しい魚の搬入口、魚の病院、深海魚を普通の水圧に慣れさせるための水槽などを見学可能。タイミングが良ければジンベエザメのエサやりタイムも真上から見ることができます。
- 開催時間:10:00、11:00、12:00、13:00
- 料金:一組5,000円(1組5名まで)
沖縄美ら海水族館の基本情報 | |
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住所 | 沖縄県国頭郡本部町字石川424 |
電話 | 0980-48-3748 |
営業時間 | 通常期8:30~18:30(入館締切17:30)、繁忙期8:30~20:00(入館締切19:00) |
休業日 | 毎年12月第1水曜日とその翌日(2024年は8月15日現在調整中) |
アクセス | 那覇空港から車で約2時間(高速道路利用)、バス(高速バス使用)で約2時間30分 |
料金 | 大人 2,180円、中人(高校生) 1,440円、小人(小・中学生) 710円、6歳未満 無料 |
公式サイト |
ジンベエザメのおもしろ観察ポイント!
せっかく水族館でジンベエザメを見るなら、細かいところまでじっくり観察してみるのがおすすめ。最後にジンベエザメのおもしろ観察ポイントをご紹介しましょう。
ジンベエザメの歯は8,000本!
ジンベエザメはホオジロザメのように恐ろしい歯で噛むことはありません。しかしよく見ると口の中には8,000本ほどの歯が生えています。1本の歯の大きさは2.5センチ以下。これでも小さな魚やプランクトンを丸呑みするときに役立っているそうです。
ジンベエザメの目は引っ込む!
多くのサメはまぶたを持っていて、捕食するときなどに傷つけられないよう目を守っています。しかしジンベエザメはいわゆるまぶたがありません。その代わり、なんと目を皮膚の奥に引っ込めることができます。しかも目の周りの皮膚には硬い鱗が歯のように並んでいて、目を保護するのです。ジンベエザメが近づいてきたらよく観察してみてください。もし目を引っ込めるところが見られたらすごいですね!
立ち泳ぎの謎
普段はゆっくり泳いでいる水族館のジンベエザメ。これは少しでもエネルギーの消費を抑えるためだそうです。
そんなジンベエザメが唯一アクティブに動くのがお食事タイム。口を水面に向けて垂直に立ち、水面に浮かぶプランクトンを吸い込んで食べますが、実はこの行動は長年研究者を悩ませてきました。というのもサメの体は水より比重が重いのに、食べている間は沈んでしまわないから。しかも食事中はヒレの動きを完全に止めて縦に浮かんでいるので、なぜ浮いていられるのか不思議だといわれているのです。
沖縄美ら海水族館では、餌と一緒に吸い込む空気を口の中やエラ蓋に溜め込んで浮力にしているのではないかと推測しています。いったいどうなっているのか、観察しながら推理してみるのも楽しいですよ。
水族館に行ってジンベエザメに会おう!
石川県ののとじま臨海公園水族館では、2024年1月1日の能登半島地震の影響でジンベエザメが死亡してしまいました。7月20日から水族館は一部営業を再開しましたが、ジンベエザメの展示は休止中。一刻も早く完全復旧できるよう、多くの人が願っています。
そして2024年夏現在、日本でジンベエザメに会える水族館は3つ。海遊館とかごしま水族館では大きくなると海に帰すので、タイミングが悪いと会えないこともあります。ぜひチャンスを見つけてジンベエザメに会いに行ってみてくださいね。
cover photo by PIXTA