【2024年】中国で使えるSIMカードは?他の方法との比較や使い方を解説
旅行などで中国に行く場合、現地で必要になるのが通信手段の確保です。主な選択肢は国際ローミング、SIMカード、eSIM、Wi-Fiルーターの4つ。どれがいいのでしょうか。 この記事では、中国旅行で通信手段を確保する方法をご紹介。とくに一般的になりつつあるSIMカードの準備についてくわしく解説します!
旅行などで中国に行く場合、現地で必要になるのが通信手段の確保。中国ではインターネットの規制があり、接続の仕方によってはLINEや Googleなどの利用が制限されるので注意が必要です。主な選択肢は国際ローミング、SIMカード、eSIM、Wi-Fiルーターの4つ。どれがいいのでしょうか。
この記事では、中国旅行で通信手段を確保する方法をご紹介。とくに一般的になりつつあるSIMカードの準備についてくわしく解説します!
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中国ではインターネットの規制に注意!
中国ではGreat Firewallと呼ばれるネット規制があり、接続の仕方によってはLINEやTwitter、Instagram、YouTube、Googleなどが利用できなくなります。そのため中国でスマホを使うには、インターネット規制のことも考慮することが大切。
それぞれの接続方法を確認して、通信方法を確保するようにしてくださいね。
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中国での通信方法を比較
中国の通信方法として一般的な方法には国際ローミング、SIMカード・eSIM・Wi-Fiルーターの4つがあります。そのメリットとデメリットを比較しましょう。
国際ローミングを利用する
日本人にとってもっとも一般的な方法は、各携帯会社が提供している国際ローミングです。docomoやau、ソフトバンク、楽天モバイルなど日本の主な通信キャリアは中国での国際ローミングに対応しています。日本で使用手続きをしておけば、中国でもスマホを利用できるので簡単です。
国際ローミングは、中国政府のインターネット制限を受けずに利用できますよ。
国際ローミングのメリット
- 日本で簡単な手続きをしておけば現地ですぐに使える
- 日本と同じ電話番号でスマホを使用できる
- 中国政府のインターネット規制の対象外
日本の電話番号がそのまま使えるのが大きなメリットです。中国滞在中にも日本の電話番号に着信がある人は最適な方法になりますね。インターネット規制の対象外なのもうれしいポイントです。
国際ローミングのデメリット
- 他の方法よりも料金が高くなる可能性がある
- 日本のギガをそのまま消費する
- 旅行前に手続きをしないと高額請求が発生する
料金設定は通信キャリアによって異なりますが、一般的に他の方法より高くなります。旅行前に手続きをしないと高額請求がきてしまうので注意してください。
また旅行先では調べ物が多く、データを消費しがちです。プランによってはギガを使いきってしまう可能性があるので注意してください。
中国向けのSIMカードを購入する
ヨーロッパやアジアで一般的なのは、プリペイドのSIMカードを使う方法です。中国にいる間だけ使えるSIMカードを購入し、日本で使っているスマホのSIMカードと交換、またはダブルスロットなら追加で入れることで、旅行中だけ現地の通信キャリアに切り替えて使います。
通信キャリアによっては、中国政府のインターネット規制の対象になってしまうので、購入する際は必ず確認しましょう。
SIMカードのメリット
- 現地の通信キャリアに接続するため、一般的にインターネットの速度が速い
- 海外ローミングより料金が安いことが多い
- モバイルWi-Fiとの比較では、スマホ以外の機器がかさばらず、機器の充電も不要
- 電話番号つきプランなら中国の電話番号を持つことができる
旅行中でもお店の予約や順番待ちで電話番号が必要なことも。電話番号つきプランなら、現地の電話番号を持つことができます。
SIMカードのデメリット
- 旅行中は日本の電話番号が使えなくなる
- SIMフリーのスマホが必要(最近のスマホはSIMフリーが主流)
- SIMフリーではない場合、SIMロックを解除する必要がある
- 通信キャリアによっては中国政府のインターネット規制の対象になる
日本の電話番号が使えなくなるのは、日本の電話番号に大事な着信がある人にとってはデメリットです。普段からLINE電話やSkypeなどを利用している人なら電話番号は必要ないかもしれませんが、ここで問題となるのが中国のインターネット規制。中国の通信キャリアが発売しているSIMカードは規制の対象になるので、LINE電話やSkypeなどを使いたい場合は工夫が必要です。
eSIMを利用する
最近増えているeSIMは、スマホ内蔵型SIMのこと。従来のSIMのように抜き差しする必要がありません。eSIM対応機種ならオンラインで回線契約をするだけで、中国でもスマホが使えるようになります。
こちらも通信キャリアによっては、インターネット規制の対象となってしまいます。
eSIMのメリット
- カードの出し入れがないのでSIMカードの破損の心配がない
- オンラインで手続きするだけなので、慣れた人なら簡単
- その他のメリットはSIMカードと同じ。
eSIMは現在急速に拡大中。対応機種が増えれば今後の主力になっていくかもしれません。
eSIMのデメリット
- 使えるスマホやキャリアが限定される(iPhoneの場合、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR 以降なら使用可能)
- 日本でもeSIMを使っている場合、プロファイルを一度削除するため帰国時に再発行手続き(有料)が必要
- オンラインでの手続きや設定に慣れていない人は手間取る可能性がある
- その他のデメリットはSIMカードと同じ
Wi-Fiルーターを利用する
従来はもっとも安価で一般的だったのがWi-Fiルーター。日本では今でも人気のある方法です。Wi-Fiルーターの端末を持ち歩き、スマホはWi-Fiで接続して使います。
レンタルする際はLINEやSNS、Googleなどが対応可能かを確認することをおすすめします。
Wi-Fiルーターのメリット
- 複数台が同時に接続できる
- スマホのキャリア設定を変更しなくても使える
- 中国政府のインターネット規制の対象外
複数台が同時に接続できるので、数人が一緒に行動する場合は便利。各自が通信方法を確保しなくてもスマホを使うことができます。こちらもインターネット規制の対象外であるのはうれしいですね。
Wi-Fiルーターのデメリット
- Wi-Fiルーターを持ち運ぶ必要がある
- 電池残量を気にして、定期的に充電する必要がある
- 端末の受け取りと返却に手間がかかる
- 旅行中に日本の電話番号が一時的に使えなくなる
中国でSIMカードを使う方法
スマホの通信手段を確保するとき、アジアで一般的な方法がプリペイドのSIMカード。ではSIMカードを中国で使う場合、どのような準備をすればいいのでしょうか。
スマホがSIMフリーであることを確認する
まずは自分のスマホがSIMフリーの端末かどうかを確認します。SIMフリーとはどの通信会社のSIMカードでも使える状態のこと。最近はSIMフリーのスマホが一般的です。ただしdocomoやau、ソフトバンクなどの通信キャリアから購入して長く使っているスマホは、SIMフリーではない可能性もあります。
SIMフリーでない場合はSIMロックを解除する
スマホがSIMフリーではなかった場合、SIMロックを解除してSIMフリーにします。通信キャリアの店舗窓口やネットから申し込み、SIMロックを解除してもらうのが一般的です。
海外SIMカードを購入する
SIMフリーの状態になっていたら、次は海外SIMカードを購入します。買うのは簡単。日本の通販などで買う方法と、現地で買う方法があります。
中国のSIMカードの選び方
海外SIMカードを買うときは、以下の3つの項目で比較して選びます。
- 通信キャリア
- 使用日数・必要な容量(ギガ数)
- 音声通話プランの有無・無料通話の時間
中国の通信キャリア
中国の3大キャリアと呼ばれているのは、以下の3つです。
- 中国電信(China Telecom)
- 中国聯通(China Unicom)
- 中国移動(China Mobile)
中国移動(China Mobile)は全国で利用可能。中国聯通(China Unicom)は中国北部がメインで、中国電信(China Telecom)は中国南部がメインエリアです。
中国政府のインターネット規制をどうするか
中国用のSIMカードを購入する際、注意しなければならないのがインターネット規制。
中国では政府の方針によってインターネットの利用が規制・制限されているため、例えば以下のようなアプリやサービスは利用できません。
- Google(Googleマップ・Gmailなど)
- YouTube
- LINE
この規制は中国国内の通信キャリアなどに適用されているもの。SIMカードを使いつつ規制を回避する方法としては、VPNサービスや香港で発売され中国でも使用可能なSIMカードを使う方法があります。
VPNサービスを利用する
VPNとは仮想プライベートネットワークのこと。VPNを利用すれば、中国にいながらも国内からのアクセスではなく、他の国からアクセスしていることになり、インターネット規制を受けないようにする方法です。しかし近年は規制が強化されているため注意が必要です。
VPNサービスはスマホでアプリをダウンロードして、使用するのが一般的です。サービスによっては返金保証があるものも多いので、インターネット利用できるものを探してくださいね。
インターネット規制対象外のSIMカードを日本で購入する
中国用のSIMカードは日本でも簡単に買うことができます。店舗に行かなくてもamazonで購入可能。いくつもある種類の中から、通信会社や必要な日数、データ容量、そしてインターネット規制などを考えて選びます。
amazonで販売されているSIMカードの中から、インターネット規制対象外となっているものの一例をご紹介しましょう。
中国本土のみで使用可能なSIMカードの例
- 8日間5GBタイプで1,280円〜(一例)
- 中国ネット規制対象外(Google、LINE、YouTubeなど利用可能)
- 中国聯通 China Unicomの回線を利用
- データ通信専用(音声通話はLINEやSkypeで対応)
- 5GBを超過すると速度制限がかかり、7GBを超過すると通信停止
中国 香港 マカオで使用可能なSIMカードの例
- 3日間/1日1.5GBタイプで1,480円〜(一例)
- 中国ネット規制対象外(Google、LINE、YouTubeなど利用可能)
- 中国ではChina Telecom、香港では3HK、マカオではCTM
- 1日の使用量が1.5GBに達すると通信停止(翌日0時に回復)
- データ通信専用(音声通話はLINEやSkypeで対応)
- カスタマーサポートはLINE公式アカウントで日本語、英語、中国語に対応
中国のSIMカードを現地で購入する
中国に到着してからプリペイドのSIMカードを購入する場合は、空港でも買うことができます。
ただし中国でSIMカードを購入するとインターネット規制によってLINEやGoogle、Facebookなどが使えなくなるため、気になる方は日本で規制対象外のSIMカードを購入するようにしてください。
中国用SIMカードの設定方法
中国用のSIMを購入したら、使えるように設定する必要があります。ここでは海外SIMの使い方の基本を解説しましょう。
元のSIMカードを取り出す
まずは専用の取り出しピンでスマホ側面の小さな穴を押してスロットを出します。日本の通信キャリアのSIMカードが入っているので、ていねいに取り出してください。日本のSIMカードは帰国後すぐに使うはず。旅行荷物の中で破損しないよう大切に保管しましょう。デュアルスロットの場合はSIMを取り出す必要はありません。
中国のSIMカードを挿入する
日本のSIMカードを取り出した部分に中国用のSIMカードを載せてスマホに戻します。カードの向きに注意してください。デュアルスロットの場合は2つ目のスロットに中国用のSIMカードを挿入します。
中国のSIMカードをセットアップする
SIMカードを挿入したらセットアップ(アクティベート)をします。PLUG TO GOでとくにセットアップが必要ないものなど、機種や通信会社によってやり方は異なるため、説明書に従って行なってください。
中国用のSIMを購入する際に気をつけること
中国用のSIMカードの購入には、いくつか気をつけるべきことがあります。続いては失敗しないためのポイントを解説します。
インターネット規制に注意
前述のように中国にはインターネット規制があります。気になる方はVPNサービスの利用や日本の通販で規制対象外と明記されたSIMカードを購入するようにしてください。
eSIMと間違えないように注意
通販で購入するとき、SIMカードと検索してもeSIMがたくさん混ざって出てきます。対応機種ならとくに問題なく使用できますが、未対応のスマホの場合は購入しても使えません。間違えて購入しないよう注意してください。ただしスマホがeSIM対応機種で、日本ではSIMカードを使っている場合、eSIMの方が便利かもしれません。
SIMカードの大きさに注意
SIMカードには3種類(標準SIM、MicroSIM、NanoSIM)の大きさがあります。一般的なのはNanoSIM。アダプターを使って全てのタイプに対応するSIMカードも増えています。まずは自分のスマホのSIMカードの大きさを確認してください。
SIMカードのサービスの違いに注意
音声通話をしたい人は、SIMカードを選ぶ際に音声通話プランの有無に気をつけてください。データ通信専用タイプは、電話番号を使った音声通話はできず、通話はLINE電話やSkypeなどのアプリでの対応となります。データ通信専用でインターネット規制対象のSIMカードだと使い方が限られてしまうため注意が必要です。
またSIMカードには、使用可能日数やデータ容量のほか、データ上限が1日単位のものと総量のもの、データ上限を超えた場合に速度が落ちるものと一切使えなくなるものといった違いがあります。データ無制限と書かれていても1日の使用量が多いとスピード制限がかかるタイプも。説明をよく読んで自分の使い方に合うものを選びましょう。とくに旅行の日程より短かいタイプを購入すると途中で使えなくなるので注意が必要。逆に長すぎても無駄になるので、日程はしっかりチェックしてください。
サービススタートになるタイミングに注意
国内で購入した場合、まずはSIMカードがどの段階でサービススタートになるかを確認してください。設定不要タイプのSIMカードの場合、旅行前に挿入して電源を入れるとサービスがスタートし、終了までのカウントダウンがはじまってしまうので、注意が必要です。
中国での電話番号やアカウントを必要な人に伝えておく
中国用のSIMを利用すると日本の通信会社とはつながらず、日本の電話番号は一時的に使用できなくなります。音声通話プランつきの海外SIMなら現地の電話番号が与えられるので、日本から電話の着信を受ける必要がある場合、中国での電話番号を伝えるようにしてください。
またデータ通信のみのプランの場合、音声通話はアプリで行うことになります。インターネット規制対象外ならLINEやSkypeを使用。インターネット規制対象のSIMカードを使う場合は中国版LINEといわれるWeChatを使うのが一般的。そのアカウントを伝えておくのもおすすめです。
中国でも快適にスマホを使おう!
この記事ではプリペイドのSIMカードを中心に、中国でスマホの通信手段を確保する方法を解説しました。海外ローミングやSIMカード、eSIM、Wi-Fiルーターにはそれぞれに特徴があるので、メリットとデメリットをよく考えて選択することが大切。また中国ではインターネット規制のことも考慮する必要があります。上手に選んで、中国でもスマホを快適に使ってくださいね!
cover photo by PIXTA