【2024年】フィリピンの治安を在住者が解説!危険なエリアや安全に観光する注意点も
フィリピンは、首都マニラやリゾート地のセブ島などもあり、数年前と比べ治安も良くなってきているため、注意すれば観光を十分楽しむことができます。今回はフィリピンの治安について、現地在住の著者が治安の悪い場所、夜の様子、トラブル事例、安全に観光するためのポイントなど、最新情報をマップ付きで解説します。
フィリピンは親切な人が多くて旅行者にもやさしい国ですが、治安が良くないエリアも存在します。今回は人気の観光地であるフィリピンの治安について、フィリピン在住の著者が徹底解説!
観光都市別に治安の悪いスポット、夜の様子、観光時の注意点など、現地情報をまとめました。マップ付きなので、フィリピンを旅行する時は参考にしてくださいね。
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フィリピンの治安に関する最新情報
フィリピンの治安は、数年前と比べて良くなってきましたが、マニラ首都圏や近郊地域においては、日本人が被害にあう事例も多く発生しているため、十分な注意が必要です。
日本人が巻き込まれる事件で多いのは、ひったくり、スリ、置き引き、睡眠薬(昏睡)強盗、拳銃強盗、タクシーのぼったくり、美人局(つつもたせ)などがあげられます。クリスマスシーズンを迎えると、犯罪が増加する傾向があるため、年末に旅行に行く際はとくに気をつけましょう。
外務省の海外安全ホームページでは、国や地域ごとの危険度を4レベルに分けています。フィリピン全土の危険度は、2024年11月現在、以下のようになっています。
危険レベル | 対象地域 |
---|---|
レベル1 (十分注意) | ミンダナオ地域の一部の州および都市 (カミギン州、ディナガット諸島、東ミサミス州カガヤン・デ・オロ市、ハサアン町、ビリャヌエバ町およびタゴロアン町、南ダバオ州ダバオ市およびディゴス市、北ダバオ州タグム市およびサマル市、東ダバオ州マティ市、南コタバト州ジェネラル・サントス市、北アグサン州ブトゥアン市、北スリガオ州シャルガオ市) ならびに、上記以外のマニラ首都圏を含む全地域 |
レベル2 (不要不急の渡航の中止) | パラワン州南部(プエルト・プリンセサ市以南地域) ミンダナオ地域の中部以東 (ただし、上記のレベル1発出の州および都市を除く。周辺海域を含む) |
レベル3 (渡航中止勧告) | ミンダナオ地域の中部以西(周辺海域を含む) |
※参照:外務省の海外安全ホームページ
首都マニラやセブ島はレベル1に設定されていますが、東南アジアのほとんどの国はレベル1以上に設定されていることから、注意すれば観光をじゅうぶん楽しむことができます。
今回はフィリピンの夜の様子や治安の悪い場所、注意すべきポイントなどを紹介します。
フィリピンで犯罪の被害にあってしまった時の連絡先
連絡先 | 電話番号 |
---|---|
警察 | すべて 911 ※警察のみ、911 または 117 |
在フィリピン日本国大使館 | 領事班直通(日本語): 02-8834-7508(フィリピン国内からかける場合) +63-2-8834-7508(フィリピン国外からかける場合) |
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フィリピンで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット
ここではフィリピンの中でも日本人の渡航が多い、首都マニラとリゾート地セブ島の治安が悪いエリアを紹介します。マニラ・セブ島の治安が悪いエリアの中には観光客も利用する場所もあるので、注意しながら観光しましょう。
①マニラ・マラテ付近は夜間の犯罪に注意
マラテエリアは日本の居酒屋や韓国料理屋が多く、日本人を含む観光客やフィリピン在住外国人が多いエリアです。夜になるとゴーゴーバーやナイトクラブが目立つネオン街になります。
このエリアは、スリやひったくりの他に、偽物の警官による詐欺や美人局(つつもたせ)といった犯罪が多いことでも有名。
拳銃をつきつけて強盗をするホールドアップの被害もまれに起こるエリアなので、夜間のひとり歩きは危険です。万が一、ホールドアップにあった場合は抵抗しないようにしましょう。
②マニラ・イントラムロス(旧市街)は観光客を狙った犯罪が多発!
マニラ首都圏のイントラムロスはスペイン植民地時代に建てられた教会や要塞がある地域で、マニラを代表する観光スポットです。
そのため観光客をねらったスリやひったくりが発生するエリアでもあります。大金は持ち歩かず、高価なアクセサリーや衣服を身につけるのも控えましょう。
イントラムロスにはスペイン時代をほうふつさせる馬車もあり、観光スポット間を移動することもできます。ただ、乗車前にしっかり料金を確認しないとツアー終了後にぼったくりにあうこともあるので注意しましょう。
③セブ・パシル地区を観光する際は要注意!
人気リゾート地のセブ島は、リゾートホテルが立ち並ぶマクタン島とセブ島随一の繁華街セブシティに大きくエリアが分かれます。特にセブシティのダウンタウンには注意が必要です。
中でも治安が悪いと評判なのが、パシル地区。セブ島の有名な魚介市場・カルボンマーケットからも1kmほどの距離にありますが、犯罪の温床となっており地元も人も避けているエリアですので、近寄ることは避けましょう。
④セブ・SMモール周辺ではスリに気をつけよう!
セブ島最大級のショッピングスポット、セブシティにあるSMシティ・セブ周辺も注意が必要です。
ショッピングモールの周辺にはストリートチルドレンが多く、カバンを開けられたり、近寄ってきて持ち物をすられたりするので注意しましょう。
フィリピンの夜の治安は?
フィリピンの首都マニラや人気観光地セブ島にはナイトライフを楽しめるバーや繁華街があります。しかし、夜のひとり歩きは危険なのでやめましょう。夜の街では、ストリートチルドレンや物乞いが増え、スリの危険も増します。
バイクから強引に荷物をひったくられるケースもあるので、移動はできるだけ車がおすすめ。タクシーでのぼったくり被害を避けるため、できるだけ配車アプリのGrab(グラブ)を利用しましょう。
フィリピンで観光客が被害にあいやすい犯罪は?
フィリピンではスリやひったくりの軽犯罪が多いです。混み合うショッピングモールや市場では地元の人も被害にあうほど。観光客や外国人は、タクシーでのぼったくりや睡眠強盗の被害にもあいやすいので注意しましょう。
①スリ・ひったくり
ショッピングモールや市場など人が多いエリアではスリに注意が必要!エスカレーターや通路で距離を近づけてくる人がいたら、すぐに離れましょう。
足元にわざとものを落とし注意を引いて、別の仲間がスリを働くこともあります。フィリピンはストリートチルドレンが多いため、子どものスリにも注意しましょう。数人の子どもたちに囲まれ、ポケットやバッグからものを奪い逃げていくケースもあります。
道路沿いではバイクからカバンをひったくられるケースも多いので、道路側にカバンをかけて歩くのはやめましょう
②タクシーのぼったくり
タクシー乗車時に注意したいのがメーターです。乗車時からメーターを回さずに運転し、到着時に本来より高い金額を請求されるケースがあります。
必ず、タクシーにメーターがあるか、乗車前と乗車時にメーターを回すよう運転手に確認しましょう。ただメーターを回したとしてもわざと遠回りをして料金を高くもらおうとするドライバーや、お釣りを払わないドライバーもいます。
そのため、フィリピンでの移動は配車アプリのGrab(グラブ)を利用することをおすすめします。
③睡眠強盗
フィリピンの地元の人は明るくフレンドリーな人が多いです。ただ、そういった人柄を悪いように利用する人もいます。
観光地やバー、レストランで観光客に声をかけ、飲み物や食べ物をご馳走し、そこに睡眠薬をこっそり入れ、被害者が意識を失った際に貴重品を盗む睡眠強盗を働く人たちです。現地で外食する際は、話しかけてくる人に注意しましょう。
フィリピンで被害にあわないための防犯対策
上記ではフィリピンで治安の悪いエリアや被害の多い犯罪を紹介しました。しかし防犯対策をすれば、フィリピン旅行を安全に過ごすことができます。しっかり気をつけながらフィリピン旅行を楽しみましょう。
①荷物は最低限にし、服装も軽装で
フィリピンで犯罪にあわないためにはターゲットにされないことが大切。そのため高価なアクセサリーを身につけたり、裕福そうな格好をしないようにしましょう。道ではお財布やスマートフォンをむやみに出さないようにします。
万が一、ひったくりやスリにあってしまった際に被害を最小限にするため、財布を2つにわけ、大金は持ち歩かないようにしましょう。パスポートも原本はホテルの金庫や鍵付きスーツケースに入れて、コピーを持ち歩くことをおすすめします。
②夜間はひとりで出歩かない
先述の治安が悪いエリアだけでなく、他のエリアでも夜のひとり歩きはできるだけ避けましょう。夜は強姦被害や窃盗被害にあう可能性が高くなります。少しの距離でもバッグはしっかり前に構え、ひったくりにも気をつけましょう。
③レストランや繁華街で声をかけてくるフィリピン人には注意が必要
先述の睡眠強盗にあわないためにも、初めて会ったフィリピン人が与えてくれる飲み物や食べ物は口にしないようにしましょう。
また、仲良くなって、家や飲食店に誘われ、そこから詐欺まがいの賭博や美人局に巻き込まれることもあるので、一緒に移動するのも危険です。
日本大使館発行の「安全の手引き」も確認しよう
在フィリピン日本国大使館では、毎年、安全の手引きを発行しており、ホームページから無料でダウンロードできます。
フィリピン在住者を対象としていますが、事件や事故に巻き込まれないために注意すべきことや、緊急時の対処法などが記載されていて、旅行者にも役立つ情報が多いので、渡航前に確認するようにしましょう
※在フィリピン日本国大使館による安全の手引きはこちら
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もしフィリピンで犯罪の被害にあってしまった時の連絡先
万が一、フィリピンで犯罪の被害にあってしまったら緊急連絡先に問い合わせしましょう。
最寄りの警察署に被害届を出すのが先決ですが、フィリピンの警察は外国人に対して書類発行料や手数料など本来請求されない料金を請求してくる場合があります。
言語のかべもあるので、在フィリピン日本国大使館や病院のジャパニーズヘルプデスクに問い合わせすることをおすすめします。海外旅行保険に加入している場合は、その後の補償などについて保険の緊急連絡先に問い合わせしましょう。
緊急通報先
日本では警察は「110番」、消防や救急車は「119番」ですが、フィリピンでは警察は「911」または「117」、消防や救急車は「911」です。
病院での治療が必要な場合、日本語の通じるジャパニーズ・ヘルプ・デスクがある病院がいくつかあるので、そこに電話することをおすすめします。マニラには日本人会診療所もあります。
マニラ
マカティ・メディカル・センター(Makati Medical Center):8888-8999
(ジャパニーズ・ヘルプ・デスク:7618-9802、0917-716-9007)
マニラ日本人会診療所:8818-0880、8819-2762
セブ島
セブ・ドクターズ・ユニバーシティ・ホスピタル(Cebu Doctors University Hospital):255-5555
(ジャパニーズ・ヘルプ・デスク :318-6507、0917-571-7436)
チョンワ・ホスピタル: 255-8000
(ジャパニーズ・ヘルプ・デスク:032-318-6057)
海外旅行保険に加入している場合は、保険の緊急連絡先に問い合わせするのもおすすめです。パニックになっていると英語での意思疎通が難しいため、まずは日本語で指示をあおぎましょう。
在フィリピン日本国大使館、在セブ日本国総領事館
在フィリピン日本国大使館では日本人が事件・事故にあったり、緊急入院した場合、解決方法の相談にのってくれます。
窓口は平日8時30分〜12時30分、 13時30分〜17時15分の時間帯のみ開いているので、その時間外の場合は24時間対応の邦人援護ホットラインに問い合わせとなります。訪問の前に事前に電話することをおすすめします。
在フィリピン日本国大使館(Embassy of Japan in the Philippines)の基本情報 | |
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住所 | 2627 Roxas Blvd., Pasay City, Metro Manila, 1300, Philippines |
電話 | 領事班直通(日本語): |
メールアドレス | ryoji@ma.mofa.go.jp |
営業時間 | (申請受付)旅券・証明・戸籍・国籍窓口:8:40~12:00/13:30~16:30 (交付時間)旅券・証明窓口:9:30~12:00/13:30~15:30 |
休業日 | 土日・祝日 ※邦人の人命に係わる緊急案件に関しては24時間対応 |
公式サイト |
在セブ日本国総領事館(Consular-General of Japan in Cebu) の基本情報 | |
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住所 | 8th Floor, 2Quad Building, Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park, Cebu City, Philippines |
電話 | 代表: |
メールアドレス | cebucoj@ce.mofa.go.jp |
営業時間 | (開館時間)8:30~12:30/13:30~17:15 (領事窓口開館時間)8:40~12:30/14:00~16:30 |
休業日 | 土日・祝日 |
公式サイト |
治安情報をチェックしてフィリピン旅行を楽しもう!
フィリピンは比較的治安のいいエリアですが、スリやひったくり、ぼったくりなどの軽犯罪は日々発生しているので、細心の注意をはらって過ごすことが大切です。
女性の場合は、夜のひとり歩き、薄暗い路地、観光客が少ないローカルエリアは避けると安心でしょう。 犯罪に巻き込まれないために、カバンを前にかけておくなど、自分自身で対策することがポイントです。
旅行の開放感とフィリピンの人柄に、ついつい気持ちが緩むことがあるかもしれませんが、日本とは文化や風習も違う異国に来ているということを、常に意識して旅行を楽しんでくださいね!
※治安は地域によっては短期間で変動する場合もあるため、渡航の際には必ず最新情報をお調べください。
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