スターアライアンスの世界一周航空券とは？特徴や料金、メリット、購入方法を解説

世界一周航空券とは？

世界一周旅行といえば、世界の多くの国を巡る長い旅というのが一般的なイメージです。しかし世界一周航空券が定義する世界一周は、太平洋と大西洋をそれぞれ1回だけ、一方向に渡って出発地に戻ること。つまり地球を一周することです。

世界一周航空券は各アライアンスが販売

世界一周航空券は1つの航空会社ではなく、アライアンスが販売しています。アライアンスとは、複数の航空会社が集まって業務提携しているグループのこと。世界一周航空券はアライアンス内の多くの航空会社を使うことで、世界中の都市に行くことができます。

世界のアライアンスのなかでも主要3グループといわれているのが、スターアライアンス、ワンワールド、スカイチーム。世界の主要航空会社のほとんどが主要3グループのいずれかに加盟しています。

この記事では、ANA系列のスターアライアンスの世界一周航空券について解説しましょう！

世界一周航空券のメリット

まずは世界一周航空券の一般的なメリットがこちら！

• 料金がおトクになる可能性がある
• 通年で料金が変わらない
• ビジネスクラスやファーストクラスはとくに割安
• 有効期限が1年もある
• オープンジョーに対応

料金がおトクになる可能性がある！

世界一周航空券の最大のメリットは、なんといっても料金がおトクになることです。

訪れる国や都市が2カ所など少ない場合には意味がない場合もありますが、距離が伸び、滞在先が少し増えてくれば世界一周航空券の方が安くなる場合がほとんど。

スターアライアンスの世界一周航空券は一定の距離内の料金が均一なので、その条件内でフライト数が多ければ多いほど、価格面でかなりおトクになります。

通年で料金が変わらない！

一般の航空券はゴールデンウイークや夏休み、年末年始には料金が上がりますが、世界一周航空券なら、料金は通年変わりません。つまり航空料金が上がるオンシーズンに旅行をする人ならおトクになる可能性が高いのです。

ビジネスクラスやファーストクラスはとくに割安！

なかでもとくにおトクになりやすいのが、ビジネスクラスやファーストクラス。1都市のみの往復航空券と比較しても驚くほどの安さになることがあります。

ぜひ一度比べてみるのがおすすめですよ！

有効期限が1年もある！

実は大きなメリットなのが、有効期限が1年間もあることです。

1年間有効の往復航空券もありますが、その場合、価格は高くなることがほとんど。つまり出張や留学などで長期間海外滞在する場合も、世界一周航空券を利用した方が料金的におトクになることが多いのです。

オープンジョーに対応！

世界一周航空券はオープンジョーに対応しているのもメリットです。オープンジョーとは到着した空港と出発する空港が異なるケースのこと。ある空港に到着後、鉄道やバス、レンタカーで大きく移動して別の空港から飛行機に乗ることができます。これができれば旅の自由度が大きく広がりますね！

スターアライアンスの世界一周航空券

ANAが加盟しているスターアライアンスはもっとも多くの航空会社が集まっているグループ。就航便が多く、幅広い都市をカバーしているのが特徴です。さまざまな都市へ移動できるのは、世界一周航空券として大きなメリットとなります。

スターアライアンスとは

スターアライアンスは、1997年に誕生した世界初の航空アライアンス。加盟している航空会社は現在26社で、世界最大の規模を誇っています。就航している空港は1,200カ所以上！日本の航空会社ではANAが加盟しています。

スターアライアンスの加盟航空会社一覧

スターアライアンスには以下の航空会社が加盟しています。

• エーゲ航空
• エア・カナダ
• エアチャイナ
• エア インディア
• ニュージーランド航空
• ANA
• アシアナ航空
• オーストリア航空
• アビアンカ航空
• ブリュッセル航空
• コパ航空
• クロアチア航空
• エジプト航空
• エチオピア航空
• エバー航空
• LOT ポーランド航空
• ルフトハンザ ドイツ航空
• スカンジナビア航空
• 深セン航空
• シンガポール航空
• 南アフリカ航空
• スイス・インターナショナル・エアラインズ
• TAP ポルトガル航空
• タイ国際航空
• トルコ航空
• ユナイテッド航空

スターアライアンスの世界一周航空券の主な特徴

スターアライアンスの世界一周航空券の特徴は、マイル制を採用していること。29,000マイル、34,000マイル、39,000マイル以内の3段階で、それぞれの運賃があります。

最初と最後の国際線区間がエコノミークラスは最低3日、ビジネスクラスやファーストクラスは最低10日あることが条件。最低途中降機数は2回、最高は15回です。

料金とプラン

スターアライアンスの世界一周航空券の料金は、マイルと旅客クラスに応じて、以下のようになっています。

燃油サーチャージと現地空港税は別途。航空券の有効期限は1年間となっています。

スターアライアンスの世界一周航空券のルール

価格面のメリットがとても大きい世界一周航空券ですが、いくつかのルールがあります。場合によってはデメリットになることもあるので、理解しておくことが重要。スターアライアンスの世界一周航空券に関して覚えていきたいルールをまとめると、このようになります。

• ルートは基本的に一方向
• スターアライアンスの就航便がある地域にしか行けない
• 滞在都市数に制限がある
• 最低旅行日数の制限がある
• 事前にルートと日付を決めなければならない

ルートは基本的に一方向

世界一周航空券の基本的なルールが、ルートは一方向であるということです。一方向というのは、地球を東方向または西方向の同じ方向に進み、一周するということ。途中で大きく逆戻りを入れることはできません。

また、世界一周航空券ではIATA（国際航空運送協会）により決められた3つの地域で区分されています。

• TC1：北アメリカ、中央アメリカ、南アメリカ、グリーンランド、カリブ海諸国、ハワイ諸島
• TC2：ヨーロッパ（ユーラシア大陸西部）、アゾレス、アイスランド、中近東、アフリカ、セイシェル諸島
• TC3：アジア（ユーラシア大陸東部）、オセアニア（オーストラリア、ニュージーランド、南太平洋諸島）

大陸から別の大陸へは同じ方向で移動すること、かつTC間の横断は1回のみとなります。一方、北米から南米やヨーロッパからアフリカなど、TC内での縦のラインの場合、基本的には同じ大陸に戻ってもOKです。

スターアライアンスの就航便がある地域にしか行けない

世界一周航空券はアライアンスが販売するもの。スターアライアンスには世界最高の26社が加盟しており、もっとも多くの都市に行くことができますが、それでも就航便がない地域には行くことができません。つまり行きたい地域によってはスターアライアンスを利用できない場合もあるということ。

スターアライアンスの就航便がない都市への移動には、別途費用がかかりますが、その部分だけ別の航空会社を利用するという方法があります。

滞在都市数に制限がある

滞在都市数の制限については、とくに多くの都市を周遊したい場合に関係してきます。スターアライアンスの場合、最大16フライトで滞在都市数は2から15までとなっています。

最低旅行日数の制限がある

スターアライアンスのルールでは、日本を出発した日から帰国便の出発日までの最低旅行日数が10日以上（エコノミークラスは3日以上）となっています。日程がこれよりも短い場合は使用できないので、ビジネスクラスやファーストクラスでの弾丸ツアーには向いていません。

事前にルートと日付を決めなければならない

事前にルートと日付を決めなければならないのも世界一周航空券の特徴です。ただしまったく変更が不可能というわけではなく、到着日と出発日の変更は可能。また周遊中に経路を変更する場合は、手数料を払って変更手続きをすることができます。

スターアライアンスの世界一周航空券のメリット

渡航できる都市の数がもっとも多い

世界一周航空券では行きたい都市が決まっている場合、就航便があるアライアンスを選ぶことになります。現地で往復航空券を別途購入することは可能ですが、その場合は別料金です。

スターアライアンスは加盟している航空会社がもっとも多いのが特徴。就航している空港も多いため、渡航先を選びやすいのが大きなメリットです。

多くの大陸を訪れる場合、おトク

比較対象となるワンワールドの世界一周航空券は、大陸制。渡航した大陸の数によって料金が変わります。そのためフライトの距離が少なく多くの大陸を訪問する場合は、スターアライアンスの方が料金はおトクになる場合があります。

大陸内での滞在回数制限がない

ワンワールドの世界一周航空券は、大陸内での滞在回数は4回までという制限があります。スターアライアンスは世界一周全体で15回までという制限はあるものの、基本的に大陸内での滞在回数に制限はない（北米大陸のみ5回まで）のがメリットです。

スターアライアンスの世界一周航空券はどんな人に向いている？

世界一周航空券は、途中で計画を変更する可能性が低く、1年以内の期間で世界一周旅行をしたい人にはぴったりの航空券になります。

しかしそれだけではなく、料金的にかなりおトクなのも特徴。場合によっては1都市への往復航空券より安く世界一周ができてしまう可能性もあるのです。つまりアメリカやヨーロッパなど、ある程度遠い国に行く予定がある人なら誰でも向いている可能性があるということです。

その上でスターアライアンスの航空券はどのような人に向いているのでしょうか？

ワンワールドにはない都市に滞在したい人

航空会社の数に関しては、ワンワールドと比較してスターアライアンスの方が優勢。選べる都市が多いのは大きなメリットです。ただしワンワールドにも得意な地域があるので、一概にはいえない面もあります。

行きたい都市に就航しているのか、まずは各アライアンスの就航先一覧で調べてみるのがおすすめです。

移動する大陸数が多く距離は短い人

価格についてはどちらもかなりおトクですが、料金がマイルで決まるか、大陸数で決まるかという大きな違いがあります。ワンワールドは移動する大陸数が多いと価格が高くなるので、比較的移動距離が少なく、大陸数が多い人はスターアライアンスの方が有利です。

もちろん移動する大陸数が増えれば距離も伸びるはず。実際の価格がどうなるのかは、ルートを計画しながら比較するのがおすすめです。

1つの大陸内で多く移動したい人

ワンワールドには1つの大陸内の滞在回数は4回までという制限がありますが、スターアライアンスには北米大陸以外の大陸内での滞在回数制限はありません。そのためヨーロッパ周遊、南米周遊など、同じ大陸内で多くの都市に滞在したい人はスターアライアンスの方が有利になります。

ANAのマイルを貯めている人

スターアライアンスの世界一周航空券なら、ANAのマイルを貯めることができます。世界一周は距離が伸びるので、ANAのマイルを貯めている人なら、ワンワールドではなくスターアライアンスを選ぶメリットが大きいのではないでしょうか。

比較一覧表

距離に応じて価格が変わるのがスターアライアンス、訪れる大陸数に応じて価格が変わるのがワンワールド。大陸内の移動回数や距離によって料金は大きく変わります。

旅行プランを立ててシミュレーションをしてみれば、選ぶべきアライアンスの世界一周航空券が見つかるはず。ただしANAかJALのマイルを貯めている人はそちらを優先すべきかもしれませんね。

スターアライアンスの世界一周航空券の購入方法

世界一周航空券は、アライアンスのサイトから購入する方法と、旅行代理店で購入する方法があります。

スターアライアンスのサイトから予約

スターアライアンスの世界一周航空券は公式サイトから購入できます。ANAの世界一周航空券のサイトからもスターアライアンスの公式サイトにアクセスでき、直接予約することになります。

公式サイトは、世界一周航空券の購入に慣れていて渡航スケジュールがすべて決まっている場合は、シンプルに予約できるのが特徴です。一方で海外サイトのため、いろいろと不安に感じる部分が多いかもしれません。

旅行代理店で予約

スターアライアンスの公式サイトでの購入が不安という方は、旅行代理店で予約することも可能です。

こちらのメリットは、旅の間のサポートサービスが受けられること。世界一周旅行でははじめての都市に到着して不安になりがちですが、旅先での急なトラブルにも旅行会社が対応してくれます。

またスターアライアンスとワンワールドの比較など、航空券選びをプロに相談できるのもメリット。自分だけでは気づけないポイントが見つかるかもしれません。

そして世界一周航空券だけでなく、プラスαの予約ができるのは大きな魅力です。アライアンスが網羅していない追加の国内線や滞在先のホテルの予約などを一人でするのは大変。旅行代理店ならまとめてできるので安心です。

しかもNEWTなら追加の航空券やホテルがとにかく格安！豊富な候補の中から宿泊先を選んで、よりおトクに旅を楽しむことができますよ。

スターアライアンスの世界一周航空券には魅力がいっぱい！

一般的な往復航空券よりも安く旅行できる可能性がある世界一周航空券。スターアライアンスは世界最大規模のアライアンスで幅広い空港をカバーしているのが大きな魅力です。

ライバルのワンワールドとも比較して、おトクな世界一周航空券をぜひ利用してみてくださいね。

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