湊川神社は神戸で人気のパワースポット！授かれるご利益やお守り、アクセスなどを解説

湊川神社の基本情報

神戸に多くある神社の中でも、特に人気のパワースポットとして知られる湊川神社。まずは湊川神社の歴史や特徴、授かれるご利益などの基本情報を解説します。

湊川神社とは？

湊川神社は、兵庫を代表する観光エリア・神戸に位置する神社です。南北朝時代の名将楠木正成公を主祭神として祀っており、地元民からは楠公さんの愛称で親しまれています。

神戸屈指の名社としても有名で、正月にはご利益を求めて全国から100万人を超える崇拝者が訪れるんだとか。人生の節目のご祈祷においても兵庫県内有数の祈祷者数を誇り、名実ともに由緒正しき神社だと言えるでしょう。

湊川神社の周辺にはランチを楽しめる飲食店も多く、神戸観光がてらにふらっと立ち寄れる立地の良さも魅力ですよ。

湊川神社の歴史と特徴

湊川神社は、1336年の湊川の戦いで自刃された、楠木正成公を弔う目的で明治5年に創建されました。

そもそも楠木正成公とは、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて活躍した武将です。後醍醐天皇の勅命を受け、鎌倉幕府勢力や新たな政権確立を目論んだ足利高氏らと戦い、劣勢となってもなお天皇への正義と忠誠を示して最期を遂げられたと伝えられています。

その忠誠心の高さは多くの幕末志士達からの尊敬を集め、江戸時代には正成公を非常に崇敬されたという徳川光圀公（水戸黄門）によってお墓が建立されました。お墓建立後は精神の拠り所として吉田松陰や坂本龍馬をはじめとする多くの志士らが訪れ、正成公を慕いしのんだと言われています。

その後明治天皇の命によって、正成公の墓があった神戸の地に神社が創建されました。現在の湊川神社にも、正成公の御殉節地や徳川光圀公自筆による墓碑が残されており、幕末時代の歴史を感じられるでしょう。

湊川神社で授かれるご利益は？

湊川神社は、楠木正成公とそのご一族を含む23の神様を祀る神社です。授かれるご利益も開運招福・厄除・家内安全・夫婦良縁・学業成就・商売繁盛など多岐にわたります。

ちなみに正成公の忠誠心は智・仁・勇として先祖代々受け継がれ、私たち日本人の精神にも多大な影響を及ぼしたと言われているそう。湊川神社を参拝すれば、純忠至誠の楠公精神を改めて感じるきっかけになるかもしれませんね。

安産祈願・お宮参り・結婚式など人生の節目に訪れる祈祷者も

実に多彩なご利益を授かれる湊川神社では、安産祈願・お宮参り・結婚式といった人生の節目に訪れる祈祷者も少なくありません。日々のお参りはもちろんですが、正成公の御神徳を授かりたいという方はご祈祷を受けてみるのがおすすめです。

一般の祈祷は予約制ではなく、希望日に神社の社務所で申込めば順次案内してもらえます。受付時間や場所など詳しい情報は公式サイトで確認するようにしてください。

湊川神社のある神戸ってどんな街？

湊川神社が鎮座する神戸は、日本を代表する港町として知られる兵庫県の県庁所在地です。かつて神戸港開港をきっかけに外国人居留地が設けられたことから、現在も海外文化を感じられる建築物が数多く残っており、異国情緒あふれる街並みが観光客から人気を集めています。

特に神戸の三宮・元町・北野エリアは、商業施設や飲食店、ホテルなどが立ち並んでおり神戸屈指の繁華街として有名です。大阪や京都からもアクセスしやすいので、日帰り旅行でも十分楽しめますよ！

湊川神社観光の見どころ

多彩なご利益を授かれる湊川神社は、神戸で人気のパワースポットです。なかには歴史を感じる国指定文化財もあるので、見逃さないよう事前に見どころを押さえておきましょう。ここからは湊川神社の見どころをはじめ、授かれるお守りや御朱印などを詳しく解説します。

全国の著名画家から奉納された、豪華絢爛な本殿天井画

湊川神社の境内に入ってまず目につくのが、荘厳な雰囲気がただよう本社社殿。昭和20年の神戸大空襲によって焼失しましたが、昭和27年に再建され、現在は鉄筋コンクリート造で建てられています。

本殿には3つの御扉があり、中央に主神の正成公、向かって右に正成公夫人、向かって左には御子の正行公を含むご一族をお祀りしているんですよ。

本社社殿を参拝するときに必ず注目しておきたいのが、拝殿で見られる豪華絢爛な天井画です。神戸大空襲後の再建にあたって全国の著名画家から奉納されたもので、その数はなんと約164点！

福田眉仙による大青龍をはじめとする作品が、折り上げ格天井を華やかに彩っています。図録もはんぷしているので、参拝時はぜひ天井にも注目してみてくださいね。

境内にそびえる日本最古のオリーブ樹は必見！

表神門を通り抜けて左側にそびえ立っているのが、樹齢約150年を誇るオリーブ樹です。日本最古のオリーブ樹として有名で、明治11年のパリ万博から持ち帰られたとされています。

台風や地震にも耐え、ずっしりと伸びる姿からは正成公さながらの力強い意思を感じられるでしょう。当時は日本初の国営オリーブ園が神戸に開設されており、こちらのオリーブ樹は日本におけるオリーブの起源とも言われています。

正成公の生きた歴史を感じる、楠公史跡もはずせない

歴史好きの方は、楠公史跡も忘れずにチェックしておきましょう。殉節地は、湊川の戦いの末に正成公とご一族が最期を迎えられた場所。激戦にて敗北を認めざるを得なかった正成公と73人の一族郎党が並び、七生滅賊を誓って一斉に腹を切ることで、その短い生涯を閉じたと言われています。

大楠公殉節から約500年後に、湊川神社の境内が殉節地として定められ、大楠公を祀る社が建てられました。緑に囲まれた殉節地は、境内の中でも特に静かで厳かな雰囲気。筆者も実際に参拝しましたが、ゆっくりとした時の流れや正成公の生きた証を感じられる、不思議なスポットでした。

境内の末社・楠本稲荷神社にも忘れず参拝を

湊川神社を訪れるなら、境内の末社である楠本稲荷神社も一緒に参拝するのがおすすめです。倉稲魂命（うかのみたまのかみ）・大宮女命（おおみやめのみこと）・猿田彦命（さるたひこのみこと）の御祭神を祀っており、商売繁盛や五穀豊穣のご利益を授かれるとされています。

実は楠本稲荷神社は、徳川光圀が正成公の墓碑を建てる前から鎮座していたと言われており、非常に歴史の古い神社なんです。社の天井からは多くの赤提灯が吊り下がっており、神社とは思えないほどの異空間が広がっています。ぜひカメラを片手に参拝し、フォトジェニックな光景を写真に収めてみては？

神社で授かれる御朱印やお守りもチェックして

湊川神社の授与所では、ご利益のある御札やお守りを授かることができます。湊川大神様の御分身である錦守をはじめ、難関突破守や香氣守、しあわせ守、相生水引縁むすび守などユニークなお守りもあるので、気になる方はチェックしてみましょう。

御札やお守りは郵送での授与も可能なので、諸事情で参拝が困難な方は社務所に問い合わせてみてください。もちろん御朱印や御朱印長の授与もあるので、神戸の寺社仏閣で御朱印巡りをするのも楽しそうですね。

湊川神社観光に最適なシーズンは？

ここからは、湊川神社の観光におすすめのシーズンをご紹介します。基本的には日の出から日没まで終日参拝できますが、初詣期間は参拝客で混雑するため、ゆっくり参拝したい場合はなるべく避けるのが無難です。詳しく解説するので、確認してみましょう。

湊川神社は1年中参拝可能！

湊川神社本殿への参拝は、基本的に1年中可能となっています。自分の好きなタイミングで訪れられるので、神戸旅行のスケジュールにも組み込みやすいですよ。平日・土日問わず空いているので、特別な神事がない限りはゆっくり境内を回れるでしょう。

ただし授与所や祈祷の受付は9時から17時30分までなので、お守りを授かりたい方やご祈祷を受けたい方は注意してくださいね。

初詣期間は多くの参拝客で混雑

毎年1月1日から3日までの初詣期間は、多くの参拝客で混雑する傾向にあります。本殿への参拝に長蛇の列ができることも少なくないので、混雑を避けたい方は初詣期間以外に訪れるようにしましょう。

とはいえ初詣の時期には参道に多くの屋台が出店し、普段とは違ったにぎわいを見せます。お正月らしい雰囲気を味わえるので、初詣に合わせて訪れるのもおすすめですよ！

湊川神社へのアクセス・行き方

神戸の市街地に位置する湊川神社は、比較的アクセスに優れているのが魅力です。JRまたは阪急電車を使用するのが一般的ですが、楽に移動したい方はタクシーや車を利用するのも良いでしょう。ここでは、電車、タクシー、車それぞれの行き方を解説します。

最も一般的な移動はJRまたは阪急電車

湊川神社までは、JRまたは阪急電車を使って移動するのが一般的です。JR・神戸駅からは徒歩約3分、阪急・高速神戸駅からは徒歩1分で到着します。

どちらを利用しても徒歩5分圏内なので、迷う心配も少ないでしょう。料金は乗車駅によって異なるため、ルートと共に確認しておいてくださいね。

JR・神戸駅や阪急・高速神戸駅周辺には、ハーバーランドやメリケンパークなどの有名観光スポットも多いので、同じ日に観光地を巡るのもおすすめですよ。

最短で向かいたいならタクシー

できるだけ最短で移動したい、荷物が多いという方は、タクシーの利用を検討してみましょう。新幹線が到着する新神戸駅からの所要時間は約15分、料金は約1,700円前後が目安です。

タクシーに乗車さえすれば、湊川神社まで連れて行ってもらえるため、土地勘がない方にとっても魅力的な移動手段だと言えます。人数が多くなればなるほど料金もお得になるので、グループ観光の際は積極的に利用するのがおすすめです。

車での観光もおすすめ！参拝者専用駐車場を利用可能

運転免許を所持している場合は、レンタカーを使ってアクセスする方法もあります。湊川神社には参拝者や祈祷者専用の無料駐車場が用意されているため、駐車場所に困ることもありません。車の場合の所要時間は、新神戸駅から約15分、神戸空港から約30分前後が目安です。

ただし、駐車場の利用可能時間は9時から17時までとなっているので、早朝や夜間に参拝する場合は公共交通機関を利用するようにしましょう。

湊川神社観光における注意点

最後に、湊神社観光における注意点を2つ解説します。スムーズに参拝するためにも、ぜひチェックしてみてくださいね。

正しい神門・鳥居のくぐり方や参拝方法を把握しておく

せっかく湊川神社へ訪れるのであれば、正しい神門・鳥居のくぐり方や参拝方法は事前に確認しておくことが大切です。たとえば本社社殿への参拝は、二拝二拍手一拝が基本となります。

正しい参拝マナーについては公式サイトで紹介されているので事前に確認しておきましょう。丁寧な作法を心がけていればいるほど、神様の御利益を最大限に授かれるかもしれませんよ。

正式参拝をするなら服装にも配慮を

正式参拝をする場合やご祈祷を受ける場合は、参拝マナーだけでなく服装にも気を配るようにしましょう。基本的に正式参拝で社殿の中に入る場合は、男性はスーツにネクタイ着用、女性も同等の服装が好ましいとされています。

普段の参拝では自由な服装で問題ありませんが、神聖なる神前ではマフラーや帽子を外したり、カバンを肩から下ろしたりと失礼のないような格好で参拝することがポイントです。

湊川神社の観光を満喫しよう

この記事では、湊川神社の観光に関する見どころや歴史、授かれるご利益、アクセスなどをご紹介しました。湊川神社は、神戸に来たら一度は行ってみたい人気の観光スポットです。

ぜひ紹介した情報を参考に、湊川神社の観光を満喫してみてくださいね！

cover photo by Nana