中国の国慶節とは?時期や混雑・料金など中国旅行への影響を解説
国慶節は10月初旬の祝日。中国の建国記念日で、1日だけの休日ではなく大型連休となるため、中国は主に国内の旅行客で大混雑します。 この記事では、中国の国慶節についてや、国慶節の期間の旅行への影響を解説します。秋に中国旅行を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
国慶節は10月初旬の祝日。中国の建国記念日で、1日だけの休日ではなく大型連休となるため、中国は主に国内の旅行客で大混雑します。
この記事では、中国の国慶節についてや、国慶節の期間の旅行への影響を解説します。秋に中国旅行を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
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国慶節とは
そもそも国慶節とはどのような休日なのでしょうか。その意味や期間、2024年と2025年の国慶節の期日などをご紹介します。
国慶節の意味
国慶節とは、中国の建国記念日です。天安門広場で毛沢東によって中華人民共和国の成立が宣言され、建国式典が行われたのが1949年10月1日。以来毎年10月1日が国慶節と定められました。その数字から中国では、十一(シィーイー)と呼ばれています。
国慶節は国をあげての祝日なので、花火やパレードなどのイベントが中国各地で開催されます。
台湾の国慶節
中国だけでなく台湾にも国慶節(国慶日)があり、台湾の国慶節は中国とは日にちが異なります。台湾では10月10日が国慶節で、双十節(そうじゅうせつ)と呼ばれています。こちらは1911年10月10日に発生し、辛亥革命の発端となった武昌起義を記念した祝日です。混同しないように気をつけてください。
中国の祝日は国が毎年発表
中国の祝祭日は日本と異なり、国が振替出勤日というものを設定して連休を作るため、中国国務院によって毎年発表されます。
国慶節の場合、本来は10月1日から3日までの3連休と定められているのですが、国が前後の土曜日や日曜日に振替出勤日を設定して、その分の休日を国慶節前後の平日に加えます。そのようにして大型連休を作っているのです。
中国国務院が翌年の祝日カレンダーを発表する日時は決まっていません。前年の秋から年末までが一般的で、2023年の祝日カレンダーは2022年12月8日、2024年の祝日カレンダーは2023年10月25日に発表されました。
2024年の国慶節
中国国務院が発表した2024年の国慶節は、以下のようになっています。
- 10月1日(火)から7日(月)までの7連休
- 9月29日(日)と10月12日(土)が振替出勤日
国慶節はその前の中秋節(旧暦8月15日)と重なることもあり、2023年には8連休となりましたが、2024年の中秋節は時期が早く、9月15日(日)から17日(火)までの3連休。国慶節とは重なりませんでした。
2025年の国慶節
2025年の国慶節はまだ発表されていませんが、以下のように予想されています。
- 10月1日(水)から8日(水)までの8連休
- 振替出勤日は9月28日(日)と10月11日(土)
2024年の秋から年末までに正式な発表があるまで確定ではないのでご注意ください。
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国慶節の観光への影響
国慶節は中国の国民にとっては春節に続く大型連休。多くの人が海外旅行や国内旅行に出かけます。2023年の場合、国慶節の間に移動した国民の延べ人数は、なんと22億人!当然ながら観光地や空港、道路や列車、ホテルには大きな影響が出ます。
春節の場合
中国の大型連休といえば、旧正月にあたる春節が有名です。こちらは延べ90億人が大移動!国慶節の4倍以上です。では春節と比べれば国慶節には大きな混雑はないのかというと、そうではありません。
旧暦1月1日から7日の春節は、中国では主に実家に帰省する休日。日本のお盆やお正月のようなもので、交通は最も混乱し、航空券や列車の予約を取ることは難しくなりますが、その後は実家でのんびり過ごします。
そのため中国国内の観光地は人が少なく、むしろ静かになることも。飛行機や列車などの予約さえ取れれば、国際便の切符は平日より安くなることもあるほどで、中国旅行に適した時期だともいえます。
国慶節の方が観光地は混雑する
一方の国慶節は、帰省をする習慣はない大型連休。人々は実家に帰るのではなく観光地に繰り出します。その意味で国慶節は、日本でいうとゴールデンウイークのようなイメージです。
さらに国慶節は国を挙げての祝日で多くのイベントも開催されるため、大都市や人気観光地に観光客が集まり、たいへんな人混みになります。交通も混雑し、国際便の料金やホテル代も高騰。しかも北京や上海など人気都市への切符はすぐに売り切れてしまいます。
もし時期を選べるなら、国慶節の期間中の中国旅行は避けた方がよいでしょう。
国慶節に中国旅行をするなら
もしこの時期に中国旅行を計画しているなら、なるべく大型観光地を避けるのがおすすめ。また航空券やホテルはすぐに売り切れてしまうので、なるべく早い時期に予約することが大切です。
列車の切符やアクティビティも同様で、予約が可能なものはできるだけ早いうちにしておく必要があります。
観光の時間を遅くするのも有効
観光地では食事やツアーが混雑する時間を避けるのも有効です。日本人の場合、観光で混雑を避けるときは早朝から行動するのが鉄則ですが、中国では逆。中国人のツアーや食事は朝が早く、早朝の方がむしろ混雑しがちです。
人気の観光地やレストランは、オープン直後ではなく少し遅めに行った方が混んでいないことがよくあるので、空いている時間帯を上手に見つけるようにしてください。
国慶節にとくに混雑するのはどこ?
中国国内が混雑しやすい国慶節。ではとくにどういった都市や観光地に多くの人が集まるのでしょうか。
北京
国慶節は国を挙げての祝日ということで、首都の北京にはとくに多くの人が集まります。2023年には延べ503万6,000人が市外から訪れ、延べ681万3,000人の市民が市内観光をしました。
国慶節に人気だった北京の景勝地はこちらです。
順位 | 観光地 | 延べ人数 |
---|---|---|
1位 | 王府井(大通り) | 296万人 |
2位 | 前門大街(大通り) | 154万人 |
3位 | 頤和園(庭園公園) | 102万9,000人 |
4位 | 天壇公園(祭天建築群) | 95万9,000人 |
5位 | 円明園(離宮の遺構) | 63万7,000人 |
6位 | ソラナ(ショッピングモール) | 60万4,000人 |
7位 | 北京首創アウトレット | 57万8,000人 |
8位 | 北京動物園 | 55万3,000人 |
9位 | 八達嶺長城(万里の長城) | 50万2,000人 |
10位 | 北海公園(宮廷庭園) | 47万8,000人 |
参考:北京市文化観光局
とくに人通りの多いところを見にいきたいというのでもない限り、混雑しやすいこのあたりの観光スポットは避けた方がいいかもしれませんね。
その他の人気都市
北京以外の観光地では、以下の都市が国内の観光客の人気を集めています。
- 上海:中国の経済・金融の中心で、人口も最大の国際都市
- 成都:四川で急発展している都市。ジャイアントパンダの繁殖研究所も有名
- 深セン:広東省の南部にあり、本土と香港を結ぶ近代的な都市
- 広州:香港の北西部にある湾岸都市。摩天楼と歴史的名所が共存
- 杭州:上海の南にある中国8大都市のひとつ。世界遺産の西湖が人気
- 重慶:内陸部にあり、長江の重要な港のひとつ
- 長沙:2,400年以上の歴史を持つ古都で、現在は世界建設機械の都とも呼ばれる
- 三亜:海南省の最南端で亜熱帯気候。中国のハワイと称されるリゾート地
- 武漢:長江と漢江の合流点にあり、川城とも呼ばれる街
これらの都市は国内の観光客で混み合うため、できれば国慶節の期間は避けた方が無難。一方で新疆や貴州など、西部や西南部の都市を選べば、比較的混雑を避けることができます。
国慶節の中国旅行は要注意!
この記事では国慶節の中国の観光事情をご紹介しました。国慶節には中国国内の観光客で観光地や道路などは大変混み合い、航空券やホテルも争奪戦となります。中国旅行はできれば国慶節の時期を外すのがおすすめ。
どうしてもこの時期に訪れる場合は、とくに混み合うエリアや観光スポットを避け、できるだけ早めに予約をとるようにしてくださいね。
cover photo by PIXTA