マッターホルンで大自然を満喫!歴史や観光、みどころを徹底解説
古くから登山家を魅了する崇高なアルプスの山マッターホルン。観光名所として世界中から多くの人々が訪れます。この記事ではマッターホルンの魅力や歴史、アクセス方法などを紹介します。誰もが一度は見てみたい絶景を、その目で見てみませんか。
アルプス山脈に切り立った美しい独立峰のマッターホルンは、登山家の憧れの名峰。スイスとイタリアにまたがり、方角や季節によって異なる景観を楽しめる観光名所としても有名です。
この記事ではマッターホルンの登山や観光のために抑えておきたい情報と、山の歴史などを紹介します。湖に映るマッターホルンのおすすめスポットも紹介しているので、旅行を計画している方は参考にしてくださいね。
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マッターホルンの基本情報
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アルプス山脈に切り立った美しい独立峰のマッターホルンは、スイスとイタリアにまたがり、方角や季節によって異なる景観を楽しめる観光名所としても有名です。まずはマッターホルンの基本情報から詳細まで詳しく紹介します。
マッターホルンとは?
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マッターホルンはアルプス山脈に属する独立峰で、山脈から角のように突出してそびえ立つ独特な景観を持つ標高4,478メートルの山です。万年雪に覆われた凛々しい山景は美しく、アルプスの女王とも呼ばれています。
山頂にはスイスとイタリアの国境が通っており、麓にはスイス側にツェルマット、イタリア側にチェルヴィニアの町を眺望できますよ!2つの町どちらからも登山をすることができ、登山基地としての役割があります。
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山の形は東西南北に4つの尾根を持つピラミッド型で、ヘルンリ尾根・ツムット尾根・リオン尾根・フルッケン尾根を有します。また東壁・北壁・南壁・西壁があり、特に切り立った北壁は、アイガー及びグランド・ジョラスと合わせた三大北壁です。
マッターホルンを初登頂したのは、1865年7月14日にエドワード・ウィンパー、チャールズ・ハドソン、フランシス・ダグラス卿、ダグラス・ハドウのイギリス人パーティーです。
これまで困難とされていた急傾斜のスイス側ツェルマットから登山を開始し、無事に登頂を達成した登山史に残る大きな功績でした。
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しかし、そのような喜ばしいニュースばかりではなく、同時期に下山中パーティーのうちの4名が滑落死するという悲劇も発生してしまいました。何らかの原因でクライミングロープが切れて大きな登山事故が起きてしまったことは、安全管理の面での教訓として今も語り継がれています。
今や多くの登山家がマッターホルンの頂に到達していますが、1865年の歴史的初登頂までは、登頂困難な山として人々を寄せ付けませんでした。その恐ろしく切り立った斜面は、今も多くの登山家や冒険家のチャレンジ精神に火を付けています。
マッターホルンの標高は4,478メートル
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マッターホルンの標高は4,478メートルであり、アルプス山脈ではモンブラン(4,810メートル)、モンテローザ(4,609メートル)に次ぐ高峰です。
18世紀まで、4,000メートル級の山では夜を過ごすことはできないとされており、マッターホルンは長らく未踏の山でした。1786年にモンブランの登頂が達成され、アルプスの登山ブームが到来しますが、切り立った斜面を有したマッターホルンは長らく誰も登頂できませんでした。
また、地域の古くからの言い伝えで魔物が住む霊峰として、人は立ち入ってはいけないとされており、登山ルートの開発が進まない原因ともなりました。神聖な山として民族の信仰の対象でもあったということです。
マッターホルンはアルプスの山々の中でも標高以上に難易度の高い名峰として、登山家や冒険家を魅了して止みません。
マッターホルンの構造
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マッターホルン全体の構造は基本的にピラミッド型になっており、4つの尾根と、4つの面(東壁・北壁・南壁・西壁)があります。
東壁の落差は1,000メートル、北・南・西壁はそれぞれ1,200メートル・1,350メートル・1,400メートルほどです。傾斜が激しい斜面では氷雪はわずかに残るのみで、雪は雪崩を起こして滑り落ち、場所によっては氷河を造りだします。
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もともとこの絶壁はアルプス造山活動による隆起と、マッターホルンよりもはるかに高い厚さでアルプス全体を覆った氷河による浸食作用によってできたものです。こういった地形は氷食尖峰と呼ばれます。
もともとは草原にあったひとつの岩が隆起したものとされており、長い年月を賭けた氷河の浸食により切り立った角のような景観をみせています。マッターホルンは高地の牧草地の角と直訳できることから、地質学的にも興味深いことが魅力!
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マッターホルンをスイス側のツェルマットから見るのと、イタリア側のチェルヴィニアから見るのでは景観とイメージが異なります。チェルヴィニアから見るとピラミッド型のボコボコした岩山のようで、スイス側ほど景観はよくありません。
ツェルマットから見た切り立った角の様な景観は観光写真でも多用される美しいマッターホルンの景観として人気を呼んでいます。このことからマッターホルンはスイスの山としてのイメージが定着しているのでしょう。
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マッターホルンの見どころ
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マッターホルンは登山だけではなく、見どころが満載の観光地として人気を博しています。
湖面に映る逆さマッターホルンや季節ごとに違った様相を魅せる山肌は見る人を魅了します。ヨーロッパの一大観光名所ということもあって日本人でも一度は訪れてみたい場所ではないでしょうか。ここでは、マッターホルンを観光で訪れる際の見どころをお伝えします!
湖に映る逆さマッターホルン
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マッターホルンの山景が湖面に鏡のように映っている、逆さマッターホルンを見るのがこの地の観光の醍醐味!まるでポスターのような美しい景色が眺められますよ。
逆さマッターホルンが見られる場所としては、ゴルナーグラート鉄道で行くスネガ展望台があります。またハイキングコースでも、シュテリゼー湖、リッフェル湖、シュバツ湖、グリンジ湖がアクセスできる景観スポットとして人気です。
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とくに、リッフェル湖の湖面に映るマッターホルンは美しいミラーレイクとして有名です。絶景が広がる展望台ゴルナーグラートへ結ぶゴルナーグラート鉄道の途中駅からすぐのところにあるので、アクセスしやすい絶景スポットとして人気ですよ。
またシュテリゼー湖は標高2,537メートルの高い場所からさえぎるものがなくミラーレイクを見ることができるために、美しさに定評があります。ブラウンヘルト駅から歩いて約30分のハイキングを楽しめば逆さマッターホルンが見えてくるので、気軽に絶景を堪能できますよ。
季節が変わるごとに魅せる山の表情
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マッターホルンの山肌は雪や高山植物の彩りで、季節ごとに景観が変わるのが魅力のひとつです。
観光シーズンの春から夏にかけては高山植物の可憐な花々が咲き誇って山に彩りを添えます。豊かな緑の植物に囲まれながら、万年雪を抱く夏のマッターホルンは清々しく、秋の紅葉も時期に合わせてさまざまな景観を楽しめますよ!
登山鉄道やロープウェイが整備されているので、移動の途中でさまざまな方向から季節の景観を楽しんでみて。なお夏でも標高が高い場所は、日本の冬のように寒いので防寒着を忘れないように準備しておきましょう。
ゴルナーグラートから見る大パノラマのマッターホルン
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麓の鉄道に乗って約40分すると終点駅のゴルナーグラートに到着し、マッターホルンの見える大パノラマが広がります。
ゴルナーグラート鉄道は標高3,089メートルの終着駅までゆっくり登る登山鉄道。宿泊観光地のツェルマットから発車しており、世界中の観光客が利用します。
ゴルナーグラートの展望台には3100 Kulmhotel Gornergrat(3100クルムホテル・ゴルナーグラート)というカフェ・レストランを備えたホテルがあります。マッターホルンの絶景を眺めながらテラスで食事をとるのは格別!快晴の日は大混雑が予想されるので気をつけくださいね。
ゴルナーグラートでゆっくりと食事と景観を楽しみたいのであれば、こちらのホテルに宿泊するのもおすすめ。夕日に染まるマッターホルン、朝日に照らされるマッターホルンの絶景を眺めてみませんか?
また、現地では天気が非常に変わりやすいため、確実にマッターホルンを見たい方はライブカメラを活用するのがおすすめ!
マッターホルンのベストシーズン
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マッターホルンを観光やハイキングで楽しむなら、ベストシーズンは6月から8月の夏季となります。
ハイキングで山の高山植物や、童話に出てくるような美しい緑の牧草を鑑賞したいのであれば気候のいい夏を選びましょう。
春~夏(5月~6月)
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6月中旬までは徐々に雪解けが始まり、登山鉄道やロープウェイなどの乗り物がオープンし始めます。
マッターホルンらしい雪景色で、自然の力強さと雄大さを感じることができるシーズン!シーズンの最盛期より早いことから、混雑を避けることができることができます。
ゴルナーグラート鉄道も例年6月中旬にオープンしますが、その年の残雪状況によって左右します。早く行きすぎてしまうと鉄道が閉まっている場合もあるので注意が必要。
またハイキングをする場合の装備にも防寒着の準備や残雪対策の道具も必要になる場合があります。不安がある方は時期を遅らせて旅のプランを組んでください。
夏(7月~8月)
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6月末~7月中旬はスイスの夏シーズン最盛期です。ヨーロッパのバカンスシーズンとも重なり、とても混雑する時期でもあります。
またスイス3大名花と呼ばれるエーデルワイス、アルペンローゼ、エンツゥアンなどの高山植物の見ごろのシーズンでもあるのでハイキング客で賑わいます。混雑期は旅の見ごろを楽しめる時期でもありますが、旅程の時間管理には余裕を持っておきましょう。
7月後半から8月頃になれば一部の高山植物の見頃は終わっていますが、春には見られない秋の花が姿を見せます。8月には残雪が消えてハイキングがしやすくなり、混雑も避けられるのでゆっくり旅を楽しみたいならこの時期がおすすめです。
またお盆のピーク時期を外せばツアーの申し込みが少ないので、マッターホルンをじっくり堪能できるかもしれませんよ。
マッターホルンへのアクセス方法
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マッターホルンの山頂はスイスとイタリアの国境をまたいでおり、2国からのアクセス方法があります。どちらも魅力ある観光名所を有しているのでお好きな方を選ぶとよいでしょう。
スイス側
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スイス側からマッターホルンへ行く場合は、ツェルマットからアクセスができます。
スイスのアルプス観光といえばツェルマットが有名な観光地です。ツェルマットへはチューリッヒ国際空港から列車で約3時間半、ジュネーブ国際空港から列車で約4時間、ミラノから国際列車で約4時間で行くことができます。
環境保護のため、ツェルマットまではガソリン車で行くことができないので、車やバスの人も電車に乗り換えることになります。美しい景観は人の手によって守っていかなければいけないという意識がみえますね。
イタリア側
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イタリア側からマッターホルンへ行く場合は、チェルヴィニアからアクセスします。
観光地としてはスイスのツェルマットより小さな人口700人ほどの町ですが、年間通して楽しめるスキーリゾート地としても人気なスポット。
ミラノやトリノからシャティヨン(Chatillon)という駅まで行き、そこからバスに乗って約1時間で到着します。スイス側よりマイナールートなので、チェルヴィニアからアクセスすればマッターホルンの旅の上級者になれるでしょう。
マッターホルンの予約方法
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マッターホルンを見学するときは登山鉄道やロープウェイなどの切符を準備する必要があります。
見学に便利なゴルナーグラート鉄道(登山鉄道)の場合、当日購入だと窓口が混んでいるので事前購入がおすすめ!さらに、スイストラベルパスを利用すると料金が半額になりますよ!ツェルマット駅で発券をして、改札でタッチをすれば簡単に乗車できます。
また、事前にツアーを組んでおけば、チケットが準備されていることも。事前予約で割引が適用されるサイトもあって便利です。現地でコミュニケーションに不安がある方も予めチケット類は準備しておいた方が無難でしょう。
マッターホルンの見学方法
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マッターホルンの雄大な景観を気軽に見たい方は、登山鉄道かロープウェイを利用しましょう。時間に余裕があれば高山植物を楽しみながらハイキングをするのもいいですね!
短時間で手間をかけずにマッターホルンの鑑賞を楽しみたい方は登山鉄道やロープウェイなどの交通機関を使って絶景の展望台に行くのもおすすめです。
目的地とする展望台によって移動手段や見学方法が異なるので、自分に合うルートを決めてくださいね!
ゴルナーグラート登山鉄道での見学
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気軽にマッターホルンの見学を楽しみたい方にはゴルナーグラート鉄道を使うのがおすすめです。ツェルマットから人気のゴルナーグラート展望台までの所要時間は約40分。
ゴルナーグラート鉄道はいろんな方面からマッターホルンの景色を見られるので、スイスらしい自然の美しさを堪能するのにはぴったり!座席はマッターホルンが見える進行方向右側の席に座るのがおすすめですよ。
ロープウェイでの見学
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ツェルマットやスネガからロープウェイを利用してマッターホルンを見学することもできます。出発地やルートによって6人乗りロープウェイや大型ロープウェイなど、異なるタイプのロープウェイがあるため事前にルートを確認しておくのがおすすめ。ロープウェイで高所から眺めるマッターホルンの景色は絶景ですよ!
ハイキングでの見学
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登山鉄道を使ってアルプスを登っていき、ハイキングで数々の湖から逆さマッターホルンを見ることもできます。
登山の重装備は不要で、動ける服装を準備すればトレッキング初心者でも十分歩き回れます。コースは観光客のために整備されているので、特に登山経験の必要はなく気軽にマッターホルンの見学が楽しめるでしょう。
マッターホルンの見学時間
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登山鉄道の運行時間は運行会社にもよりますが、夏季と冬季で運行時間が異なることがあります。多くは夏季8時30分から17時30分で、冬季は8時30分から16時20分です。
よってマッターホルンの見学時間は移動手段である登山鉄道の運行時間内ということになります。夜間は運行していないのでハイキングのときは時間管理に注意して行動しましょう。
また、夕焼けや朝焼けが見たい方は先ほどご紹介した3100 Kulmhotel Gornergratがあるホテルへの宿泊がおすすめです!
マッターホルン観光の際の注意点
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マッターホルンの絶景を楽しんで無事に日本に帰るためには、海外旅行でのトラブルや健康管理には気を付けたいところです。スイスの観光では旅を満喫するために注意したいこと3点にまとめました。
寒さ対策や体調管理に気をつける
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日本よりも緯度が高く、高地であるマッターホルン周辺では、寒さ対策に十分注意してください。
夏シーズンでも登山鉄道で高地に移動するときは、気温が低くなり体感温度も下がります。また酸素濃度も徐々に下がっていくので、ハイキングをする方は高山病で体調を崩す人もいます。
マッターホルン周辺の観光では年間を通して防寒着の準備は必ずしてください。登山用のウェアが機能性と持ち運びに便利なのでおすすめです。
登山鉄道やロープウェイの時間に注意する
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※画像はイメージです
登山鉄道やロープ―ウェイに乗ってマッターホルンを楽しむときは、帰りの運行時間には注意してください。
基本的には夕方までしか運行しておらず、さらに冬季の運行は早く終わります。ハイキングでゆっくり景色や植物鑑賞を楽しみたいといった方は、運行時間を把握して余裕をもって行動しましょう。
スリや盗難に気をつける
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マッターホルン観光ではビュースポットや登山鉄道などに多くの観光客がいます。治安のいいと言われるスイスといえど、観光地はあらゆる国の人たちであふれています。
クレジットカードだけではなく現金を持ち歩くことになると思いますが、不用意に目の離れたところに貴重品を置くことは避けてください。海外旅行でスリの被害や金銭トラブルにならないように十分気をつけましょう。
マッターホルン観光を楽しもう!
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天に向かってそびえ立つ美しい独立峰は、古より神聖な山として崇められ、現在はその美しさから、世界中の多くの観光客を魅了して止みません!
美しく神聖なマッターホルンは、四季折々の絶景を楽しめる観光名所です。今や登山鉄道やロープウェイなどの多様な移動手段があり、観光客に十二分にマッターホルンの景観を楽しんでもらうための環境が整っています。
湖に映る逆さマッターホルンや季節の高山植物を鑑賞してみませんか。マッターホルンの壮大な景観が目の前に広がった瞬間、きっとマッターホルンの虜になることでしょう。
マッターホルン(Matterhorn)の基本情報
住所:XMG5+J9 ツェルマット, スイス
電話:なし
営業日:-
休業日:-
アクセス:ツェルマットから登山鉄道やロープウェイで移動
※展望台によって所要時間は異なる
料金:ツェルマットからスネガ展望台までの往復の場合は24スイスフラン(約3,900円)
※2023年8月7日のレート、1スイスフラン=162.52円で計算
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