ジンバブエの世界遺産5選！スポット紹介＆注意点

2025年現在、ジンバブエの世界遺産の数は全部で5つ

ジンバブエの世界遺産は、文化遺産3つ、自然遺産2つと、バランスの取れた構成になっています。文化遺産では、古代から近世にかけての遺跡が中心で、ジンバブエの豊かな歴史を物語っています。自然遺産は、アフリカの雄大な自然を代表する景観や生態系を含んだ内容です。

特筆すべきは、マトボの丘群が文化遺産として登録されていることだといえるでしょう。これは、20億年以上前に形成された独特の地形と先史時代の岩絵群が共存する貴重な場所。自然の造形美と人類の文化活動が融合した稀有な例といえます。ジンバブエの世界遺産は国の歴史と自然の両面から、その価値と魅力を伝えてくれる貴重な存在です。

歴史と自然の宝庫をめぐるジンバブエの世界遺産5つ

ジンバブエには、5つの素晴らしい世界遺産があります。これらの遺産は古代の文明から壮大な自然の驚異まで、幅広い魅力を持っているのが特徴です。文化遺産3つ、自然遺産2つという多様な構成で、ジンバブエの豊かな歴史と自然を体感できます。

マトボの丘群

花崗岩の丘と岩絵が織りなす神秘的な景観

マトボの丘群は、20億年以上前に形成された花崗岩の丘陵地帯で、独特の地形と豊かな自然、そして古代の岩絵が融合した神秘的な世界遺産です。この地域には、巨大な花崗岩の岩塊が積み重なった奇岩が点在し、まるで巨人が積み木をしたかのような不思議な光景が広がっています。

マトボの丘群の最大の魅力は、サン人が残した岩絵群です。これらの岩絵は1万3000年以上前から描かれ始め、狩猟や儀式の様子など、当時の生活を生き生きと伝えています。この地域はクロサイやシロサイなどの野生動物の生息地としても知られ、自然保護区としての役割も果たしている場所。

歴史的には、イギリスの実業家セシル・ジョン・ローズの墓がある場所としても有名です。彼の名前を冠したワールズ・ビュー（World's View）展望台からは、マトボの丘群の壮大な景色を一望することができます。観光に適した時期は乾季になる5～10月。この期間に感動的な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか？

グレート・ジンバブエ遺跡

アフリカ最大級の石造建築群

グレート・ジンバブエ遺跡は、11世紀から15世紀にかけて栄えたショナ王国の中心地として知られる巨大な石造建築群です。この遺跡は、アフリカ大陸南部最大の中世都市遺跡であり、その規模と建築技術の高さから、当時の文明の発展を物語っています。

遺跡の中でもとくに印象的なのは、「大囲壁」とよばれる巨大な石壁です。高さ11メートル、周囲250メートルにも及ぶこの壁は、モルタルを使わずに石を積み上げる高度な技術で作られています。円錐塔や複雑な迷路のような通路など、独特の建築様式も見どころの一つです。

グレート・ジンバブエは、単なる遺跡ではなく、ショナ文化の精神的な中心地でもありました。出土した遺物からは、当時の人々の生活や信仰、そして遠く離れた地域との交易の様子がうかがえます。

現在も、ジンバブエの国旗や紙幣にその姿が描かれるなど、国のシンボルとして大切にされている場所です。グレート・ジンバブエ遺跡観光も乾季の5～10月で、この時期が適しています。

カミ遺跡群

トロンガ族の歴史を伝える石造遺跡

カミ遺跡群は、15世紀中期から17世紀ごろにかけて栄えたトロンガ族の文化を今に伝える貴重な遺跡群です。ジンバブエ南東部に位置するこの遺跡群は、複数の石造建築から成り、当時の社会構造や生活様式を知る上で重要な手がかりです。

カミ遺跡群は、グレート・ジンバブエ遺跡と同様の石積み技術を用いて建設されていますが、より小規模で地域的な特徴を持っています。出土した遺物からは、当時の人々の生活や信仰、そして周辺地域との交易の様子が明らかになっており、南部アフリカの歴史を理解する上で欠かせない存在だといえるでしょう。

マナ・プールズ国立公園

野生動物の楽園と壮大な自然景観

マナ・プールズ国立公園は、ジンバブエ北部に位置する広大な自然保護区で、その豊かな生態系と壮大な景観で知られています。ザンベジ川の氾濫原に形成された4つの大きな池（マナは現地語で「4」の意味）を中心に、多様な野生動物が生息する生物多様性の宝庫です。

この国立公園の最大の魅力は、間近で野生動物を観察できること。とくに、乾季になると水を求めて多くの動物が池に集まってきます。ゾウの大群、カバ、ライオン、ヒョウ、バッファロー、さらには450種以上の鳥類など、豊富な野生動物を見ることも。

マナ・プールズでは車でのサファリツアーだけでなく、徒歩やカヌーでのサファリも人気です。とくに、ザンベジ川でのカヌーサファリは、水辺の生き物たちを間近に観察できる貴重な体験となります。キャンプ場や宿泊施設も整っており、星空の下で野生動物の鳴き声を聞きながら過ごす夜は忘れられない思い出になるでしょう。

ヴィクトリアフォールズ

世界最大級の滝と壮大な自然の驚異

ヴィクトリアフォールズは、ジンバブエとザンビアの国境に位置する世界最大級の滝で、その圧倒的な規模とうつくしさと圧倒的な迫力で有名です。

幅1,708メートル、高さ108メートルの巨大な滝は、ザンベジ川の水量が最大になる雨季には毎分55万立方メートルもの水が落下する壮大な光景を生み出します。

この滝は1855年にスコットランドの探検家デイビッド・リビングストンによって発見され、当時のイギリス女王ヴィクトリアにちなんで名付けられました。

現地では”モシ・オ・トゥニャ（Mosi-oa-Tunya）”ロジ語で”雷鳴轟く水煙”とよばれ、滝から立ち上る水しぶきは数キロ先からも見ることができるほどです。

ジンバブエの世界遺産を楽しむためのポイント

ジンバブエの世界遺産は、歴史的な遺跡から壮大な自然まで、多様な魅力にあふれています。これらの貴重な遺産を楽しむためには、いくつかの注意点があるので覚えておいてください。ここでは、ジンバブエの世界遺産を最大限に楽しむためのポイントをご紹介します。

ベストシーズンを押さえて快適な旅を

ジンバブエの気候は、乾季と雨季に分かれています。世界遺産観光に最適なのは、5月から10月の乾季です。この時期は気温が比較的低く、雨も少ないので快適に観光できます。

とくに野生動物観察に適しているので、マナ・プールズ国立公園やマトボの丘群を訪れるなら、この時期がおすすめです。ただし、乾季の終わりごろは気温が上昇するので、日よけや水分補給を忘れずに。

現地ガイドを活用して安全で充実した体験を

ジンバブエの世界遺産を訪れる際は、現地ガイドの利用をおすすめします。とくに、グレート・ジンバブエ遺跡やカミ遺跡群では、ガイドの説明を聞いて歴史や文化をより深く理解できるでしょう。

マナ・プールズ国立公園では、経験豊富なガイドと一緒にサファリツアーに参加すると、安全に野生動物を観察できます。ガイドを利用して、単なる観光以上の充実した体験をしてください。

文化的配慮を忘れずに

ジンバブエの世界遺産には、重要な文化的・宗教的意味を持つ場所が多くあります。例えば、マトボの丘群にある岩絵は、現地の人々にとって神聖な場所です。

写真撮影の際は、必ず許可を得てから行いましょう。遺跡や自然公園内では、ゴミのポイ捨ては厳禁。持ち込んだものは必ず持ち帰るように。文化的配慮を忘れずに、現地の人々や環境を尊重する姿勢が大切です。

ジンバブエの世界遺産をめぐり、忘れられない体験を！

ジンバブエの世界遺産は、壮大な自然と豊かな文化遺産の宝庫です。マトボの丘群の神秘的な岩絵、グレート・ジンバブエ遺跡の壮大な石造建築、カミ遺跡群のトロンガ族の歴史、マナ・プールズ国立公園の野生動物、そしてヴィクトリアフォールズの圧倒的な滝の景観。

これらの世界遺産は、アフリカの魅力を凝縮しています。ジンバブエを訪れる際は、ぜひこれらの世界遺産をめぐり、歴史と自然の調和を肌で感じてください。きっと、生涯忘れられない思い出となるはずです。

※記事のレートは、2025年7月10日現在、1ドル＝150円で計算しています。
※本記事は情報整理、ライティング補助、誤字チェックなどでAIを活用しています。構成と最終的な確認はNEWT編集部が行っています🙋。

cover photo by PIXTA