
日本一のシルムマニアが解説!韓国の伝統格闘技シルムを知ってディープな韓国地方旅を楽しもう!
韓国が好きで月に1度は渡韓する「月1渡韓族」さえもはや珍しくありませんが、そんな韓国好きの皆さんでも、ひょっとしたら韓国の伝統格闘技「シルム(씨름)」を知る人は少ないかもしれません。シルムを知ることでよりディープな韓国旅行が楽しめるとなったら、少し興味が湧いてきませんか? そこで今回は、自他共に認める日本一のシルムオタクの筆者がシルムの魅力を徹底紹介します!


韓国が好きで月に1度は渡韓する「月1渡韓族」さえもはや珍しくありませんが、そんな韓国好きの皆さんでも、ひょっとしたら韓国の伝統格闘技「シルム(씨름)」を知る人は少ないかもしれません。
「Kポや韓ドラには興味あるけれど、格闘技まではちょっと…」というそこのあなた!シルムを知ることでよりディープな韓国旅行が楽しめるとなったら、少し興味が湧いてきませんか?
そこで今回は、自他共に認める日本一のシルムオタクの筆者がシルムの魅力を徹底紹介します!
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シルムの長い歴史をサクッと30秒で紹介!

シルムは韓国の伝統的な格闘技で、いつ、どこで誕生したのかは正確にはわかっていません。しかし高句麗時代の壁画に既に描かれていることから、4〜5世紀頃にはすでにシルムの原型のような競技が行われていたことがわかっています。
朝鮮王朝時代には、より大衆化して人気競技に。そして現在のような競技大会が初めて開催されたのは、1912年とされています。
その後1982年にプロリーグが発足(現在は消滅)し、大会中継の視聴率が68%を叩き出すなど大きな人気を集めました。日本でもその名を知る人が多い韓国の有名タレント カン・ホドンさんも、実はかつてシルム選手の最高の名誉である「天下壮士(천하장사)」のタイトルを何度も獲得しているレジェンドなんですよ!
韓国旅行の記念に気軽に観戦できる!

2018年には、シルムは初の韓国・北朝鮮共同でのユネスコ世界無形文化遺産に登録されました。さらに韓国の国営放送KBSが、2019年に「歓喜のシルム(邦題)」という番組を制作したことで、従来高齢の男性が中心だったファン層が一気に拡大!
若い女性ファンの姿を試合会場で見かけることが爆発的に増加し、今ではペンライトやスローガンタオルなどを振って、お気に入りの選手やチームを熱心に応援している姿をよく見かけます。
伝統競技と聞くと外国人には敷居が高いように感じますが、今やアイドルのコンサートに行くような感覚で、海外からの旅行者が韓国旅行の思い出として試合会場に気軽に足を運べる環境が整っていますよ!
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シルムってこんな競技です!

相撲は1度勝てばその試合はそこで終了しますが、シルムは1試合で2回勝った方がその試合の勝者。ただし、決勝戦だけは3回勝つ必要があります。つまり最低で3戦、最高で5戦もしないと優勝できません。
試合時間は基本が1分で、そこで勝負がつかないと30秒の延長戦になり、延長戦でも決着がつかない場合はまずは警告の数、それも同じ場合にはその場で計量して、体重が軽い方が勝者になります。
最初から組み合った姿勢から試合を始めるのが特徴で、膝から上の部分がより早くモレパンについた方が負けというシステムです。
組み合いこそがシルムの勝負の決め手!

シルムの特徴である試合前の組み合いですが、実はこれがシルムが体重別になっている秘密。ぶつかり合いの時に技を仕掛けられる相撲と異なり、組んだ姿勢から戦うシルムでは体重差の克服がより難しいためです。
組み合う姿勢には決まりがあり、まずは相撲でいうとまわしにあたるサッパを左足の付け根部分と、腰の部分とを掴みあいます。基本的にこの時より深い部分を握った方が有利に展開できますが、スパッツの横の白い部分を超えてつかむのはルール違反です。
サッパを掴んでからは、組み合った姿勢のまま立ち上がり、姿勢が整ったと審判が判断すればホイッスルが吹かれて試合開始です。
2回警告を受けると負け!

シルムには警告システムがあり、2回累積すると試合を行う前に警告負けに。そしてこの警告の多くは、組み合いの時に起こります。試合が始まる前に相手を引きつけた、ポジションを回転させたといった実践的なものから、無駄口を叩いたなんてものも。どんな理由で警告を受けたのかは、審判のジェスチャーでもわかります。
シルムを初めて観た時、組み合いの姿勢が決まるまでにとても時間がかかるなという印象をもつかもしれません。しかしサッパのどこを掴むのかを含め、組み合った時の姿勢で試合の有利、不利が決まるので選手としてもそこは譲れない部分。さらに細かい心理的な駆け引きなども行われているので、じっくり観察しているとよりシルムを楽しめますよ!
シルムに押し出しはなし!

相撲は土俵の外に押し出した場合も勝ちですが、シルムはあくまでモレパン(土俵)の中で決着をつけます。そのため試合中に選手たちが場外に近づくと、審判がセンターに押し戻すことも。倒れた時に体がモレパンの外に出ている場合もありますが、技を仕掛けた時に足がモレパンの中にあった場合には、技を仕掛けた選手の勝利です。
相撲の場合行司が1人で采配しますが、シルムではモレパンにいる主審のほかモレパンの外に2人の副審がつき、ジャッジは3人で行います。接戦になることが多く、審判が必要と感じた場合、そして監督が要求した場合にはビデオ判定を行い、もし判定の結果同体となった場合には、相撲同様再試合となります。

トーナメントは各階級2日に渡って開催され、1日目が予選でベスト8を決め(変則あり)、2日目に決勝戦を行います。試合前に韓服を着た入場セレモニーができるのも、決勝に残った人だけです。
優勝セレモニーはまさに韓国の伝統文化に触れられる瞬間で、クンジョル(큰절)と呼ばれる挨拶で優勝者の気運を受け取ったり、花で飾られたカゴに乗って優勝者が場内を1周する姿などは、特に海外からの観覧者にとっては興味がつきません。
セレモニーが終わったら、気軽に記念撮影をお願いしてみましょう。牛の形の優勝トロフィーにも、触れることができるチャンスですよ!
知ってると数倍楽しい!シルムの豆知識

ここまでシルムのルールについて簡単に解説してきましたが、少しはシルムに興味が湧いてきたでしょうか?
シルムがどんな競技なのかは、日本の相撲をイメージするとわかりやすいかもしれません。実は世界各国には、相撲と類似の競技があります。日本で力士として活躍する人も多いモンゴルには「ブフ」と呼ばれるモンゴル相撲が、そして遠くアフリカ・セネガルにも「ランブ」と呼ばれるセネガル相撲があります。
シルムもそのひとつで、日本では「韓国相撲」と呼ばれることがあります。ただ確かに形式としては相撲と似ている部分も多いのですが、実際に力士経験があり、シルムでも試合出場経験がある方にお話をうかがったところ、似ているようでまったく違う競技だと話していました。
ここからは、シルムを楽しむために知っておきたい基礎知識を少しご紹介します。
勝負の舞台「モレパン」には女性も入れる!

シルムで競技を行う場所は、「モレパン(모래판)」と呼ばれています。「モレ」は韓国語で砂を意味するので、直訳すると「砂場」といったニュアンスでしょうか。その名の通り、相撲の土俵と比較するとかなり厚めに砂が敷き詰められており、技が決まった瞬間にパッと砂が巻き上がる様子は、写真映えバッチリの瞬間です!
モレパンの直径は約8m。円形で土俵にとてもよく似ていますが、土俵にあるような仕切り線や徳俵(とくだわら)などはありません。そして相撲は神事の意味合いが強く土俵は女人禁制なのに対し、シルムでは女性もモレパンの中に入れますし、女子の競技者も数多くいます。
試合時男性はスパッツのみで女性はスパッツ+Tシャツ

シルムでは、競技の際に男性はスパッツ(写真は実物)を着用します。現在色には特に制限はなく、カラフルな色合いを用いているチームもありますが、両サイドには必ず白いラインが設けられており、ここには選手の名前がハングルで記載されています。
そして後ろには所属チームの名前の他に、チームがある地域の特産品やその自治体のキャッチフレーズなどが広告のように書かれている場合もあります(全国大会では地域名)。

女性選手の場合スパッツは男子選手よりも長めで、上半身にはTシャツを着用。スッピンの選手もいれば、試合時もバッチリメイクを決めている選手もいます。
相撲の回しのような存在・サッパ

相撲の「まわし(締め込み)」のようなものを、シルムではサッパ(샅바・写真は実物)と呼びます。素材は木綿。相撲とは異なり、腰と右大腿部に巻きつけるように身につけます。
相撲の場合、本場所では十両以上の力士はそれぞれが好きな色のまわしを着用しますが、シルムの場合は必ず片方が赤、片方が青という決まりがあります。赤はホンサッパ、青はチョンサッパと呼び、フロント部分にはチーム名と選手個人名などが入っています。
赤と青は試合ごとに異なるので、1試合目は赤だった選手が、勝ち進んだ2試合目では青をつけて登場することも普通。布製とはいいながら長さと厚みがあるので、重さは1.5kgくらいあります。
シルムの代表的な技

相撲同様、シルムにも多くの決まり手がありますが、大きく6つに分類され、およそ55種類の技があります。
手技 | アムロッチギ(앞무릎치기)など |
足技(太ももからふくらはぎにかけて) | パッタリチギ(밭다리치기)など |
足技(足首から下の部分) | ホミゴリ(호미걸이)など |
腰技 | チャドルチギ(호미걸이)など |
持ち上げて倒す技 | トゥロチャプチギ(들어잡채기)など |
混合技 | チャプチェギ(잡채기)など |
中でもテジッキ(뒤지기)という、相撲のうっちゃりに似た投げ技は「シルムの華」とも呼ばれる豪快な技!シルムを知らない人が初めてみても思わず唸るような華やかな大技!こうしたアクロバティックな技がみられるのも、軽量級があるシルムならではの魅力です。
選手にはそれぞれ得意技がある!
選手には、それぞれ得意技があります。その中で手技(밑씨름)が特技の選手は組み合いの時にとても低い姿勢をとるので、注目してみてくださいね!
それ以外にも、その選手しかなかなかできない得意技を持つ選手などもいます。自分のお気に入りの技を見つけると、シルムを観る楽しみが倍増しますよ!
シルムはボクシング同様に体重別!

シルムと相撲が最も異なる点、それはシルムは体重別に分かれている点です。最軽量と最重量の選手ではおよそ倍、体重が違います。
男子(5階級・全国大会の時にはさらに細分化) | |
---|---|
小白級(ソベク・소백) | -72kg |
太白級(テベク・태백) | -80kg |
金剛級(クンガン・금강) | -90kg |
漢拏級(ハルラ・한라) | -105kg |
白頭級(ペクト・백두) | -140kg |
女子(3階級) | |
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梅級(メファ・매화) | -60kg |
菊級(グクファ・국화) | -70kg |
ムクゲ級(ムグンファ・무궁화) | -80kg |
男子の5つの階級の名前は韓国、北朝鮮にある山や山脈の名前に、女子は花の名前に由来しています。
試合前日の夕方に計量が行われ、体重がオーバーしていれば翌日の試合に出場できません。そのため特に軽量級の多くの選手たちは、試合前には水も飲めないボクシング選手のような過酷な減量を行なっています。
試合はトーナメント方式で行われ、優勝した選手は「チャンサ(장사)」と呼ばれます。例えば金剛級で優勝した選手は「金剛壮士」(クンガン チャンサ)と呼ばれ、1度でも優勝すれば、その選手は永遠に壮士の称号で呼ばれます(優勝経験がない人は選手<ソンス・선수>)。
あなたも出場できる⁉年に1度の無差別級トーナメント!

年に1回、年末に行われる「天下壮士(チョナチャンサ)」大会だけは、通常のクラス別の対戦の他に無差別級でも行われるトーナメントが存在します。外国人選手、大学、高校生選手、さらには引退した選手の参加も可能です。
実際に2024年の同大会では、元力士軍の日本チームも参戦しています。あなたにも出場のチャンスがあるかもしれませんよ!
選手はどこかのチームに所属している!

シルム選手は、必ずどこかのチームに所属しています。現在男子シルムは19(完全なプロチームは1)、女子は6チームが存在します。
各チームの本拠地は全国にあり、それぞれのチームには7〜15名前後の選手が所属。大会によっては個人戦のほか、団体戦も開催されます。選手の所属先はシルム協会のホームページで確認できるほか、大会会場で配布される冊子(無料)には顔写真付きで掲載されているので、サインなどをもらうといい記念になりますよ!
チームの中には、ファンミーティングを開催するケースもあります。地方に本拠地を置くチームが多いので、ファンミーティングに参加すれば自然と韓国の地方旅が楽しめます!
日本からも全試合視聴可能!

いきなり試合会場に行くのはちょっと怖いという場合には、まずは日本で大会を視聴してみましょう。
視聴はYouTube内の専門チャンネル(サッパTV)から可能で、アーカイブも存在します。大会は5〜6日間開催されることがほとんどで、平日の昼間という、学生や会社員にはなかなかに視聴しづらい時間帯に行われているのが残念な部分です。
そのため熱心なファンは贔屓の選手の試合になると、スマホ片手にこっそり職場を抜け出して視聴するなど苦労しながら視聴しているようです。
4大メジャー大会及び民族リーグの各階級の決勝戦は、KBS NもしくはKBS1(地上波)で必ず放送されます。解説は韓国語のみです。
選手を知れば観戦の面白さが倍増!
シルムにハマるきっかけは、まさに人それぞれです。筆者は大型力士が増えて相撲ではめっきり見ることが少なくなった技による華麗な勝負が残っている世界をみて沼にはまりました。
特に女性の場合は、ご贔屓の選手を入口にハマる人も少なくありません。ここでは、注目の選手をご紹介します。
現在シルム界最強!キム・ミンジェ

誰がシルム界で1番強いのかといえば、それは無差別級の戦いを制した天下壮士ということになります。そして2024年に天下壮士を制したのが、キム・ミンジェ(김민재)天下壮士です。
彼は2002年生まれの若さながら、2022年には37年ぶりとなる大学生で天下壮士に。その後大学を中退してシルム選手になりましたが、デビュー後も続く快進撃についたあだ名が「怪物新人」。
最も重量級の白頭級の選手で、身長は190cm超え。余分な脂肪はなく、まるで筋肉の鎧をまとっているようです。勝っても激しく喜びの感情を表に出すことはありませんが、負けてモレパンを叩いている姿などを見ると、内に秘めた負けず嫌いの魂は相当なもののようです。
戦うレジェンド チェ・ジョンマン

23回タイトルに輝き、現在もトップ選手として輝き続けているまさにレジェンドが、金剛級のチェ・ジョンマン(최정만) チャンサです。どんなスポーツでも、天才型と努力型の2つのタイプがありますが、彼は自他共に認める後者のタイプ。
タイトルを取り続けるのはもちろん、どんな大会でも安定して決勝戦に残る安定した力も他の選手の追随を許さない点。「家族は私の力」が口グセで、良き家庭人としても有名です。
ハルラ級の新トロイカ チャ・ ミンス バク・ ミンギュ キム・ ムホ

どんなスポーツでも、ライバル物語があると面白さがグッと盛り上がります。近年は漢挐級の若手3人組(チャ・ミンス<차민수>バク・ ミンギュ<박민교>キム・ ムホ<김무호>)のライバル物語から目が離せません。
この3人は年齢も近く、学生時代からのライバル関係という組み合わせもあります。しかも仕事で筋トレが必要なのに趣味も筋トレ。屈強な選手同士でさえ「あれは別格」「もはや人間を通り越して動物レベル」と脱帽するほど、肉体を鍛えあげています。
それだけに力と力のぶつかり合い、100キロを超える人間を軽々と持ち上げて投げ飛ばす試合は見ていて本当に爽快ですよ!
とにかく大逆転劇が多くて大興奮!

とにかく逆転劇が多いのがシルムの魅力。「モレパン10cmの奇跡」という言葉があり、あと数cmでお尻がつくといった状況でも、投げ技などで一発逆転のスリリングな試合が数多く観られます。
そして体重別で、さらに140kgを超える選手はいないので、力対力の迫力ある試合があるかと思えば、技と技の熾烈な掛け合い、外し合いといった技対決も楽しめます。
実はシルム人気再燃のきっかけになったのが、とある大学生大会の動画をみた若い女性が「こんなに面白くて魅力ある選手が多い競技をおじいちゃんたちだけのものにさせておいたなんて!」というつぶやきが反響を呼び、その動画がバズったことからでした。きっとあなたも実際にシルムを観たら、この女性と同じことをつぶやくはずですよ!
シルムを通じて韓国の地方旅を楽しもう!

百聞は一見にしかず。シルムの真の魅力を知るためにはルールブックとにらめっこするよりも、1度試合会場に足を運んで生の試合を見るのが1番です。
現在シルムの大会は、地方都市で開催されることがほとんどです。都市部であれば京畿道の水原(スウォン)や安山(アンサン)、慶尚南道の蔚山(ウルサン)などでも開催されます。最も開催頻度が多いのが、シルムの故郷とも呼ばれる慶尚道。そのためシルムの大会に足を運ぶことで、韓国の地方旅も楽しめます。
そこでここからは、シルムを通じて韓国の地方旅を楽しむ方法について、ご紹介していきます。
シルムの大会を観に行こう!

シルムを観戦するためには、まずはどんな大会が、いつ開催されているのか知っておく必要があります。
シルムの大会は、大きく分けて4つのメジャー大会と民族リーグ、そして地域でシルムを楽しむ人たちも参加可能な全国大会があります。
4大メジャー大会 | |
---|---|
旧正月(ソルラル)大会(설날대회) | 1〜2月の旧正月当日を含む期間 |
端午の節句(タノ)大会(단오대회) | 陰暦5月5日を含む期間 |
秋夕(チュソク)大会(추석대회) | 陰暦8月15日を含む期間 |
天下壮士(チョナチャンサ)大祭 (천하장사 씨름대축제) | 11月頃 |
民族リーグは3月頃から10月頃まで、ほぼ月に1回程度の割合で開催されています。全国大会は数か月に1度開催されていますが、参加するチームはその時々で違うものの限定されており、プロ1チームは全国大会には参加できません。
シルムの全ての大会は入場無料!

シルムの全ての大会は入場無料。誰でも入れ、出入りも常に自由なんです!席がなくなればモレパンの側に座ってでも入れてくれるので心配は皆無です。そのため、たまたま旅行先で大会をやっていたから、ちょっとだけ試合を見てみよう!ということももちろん可能です。
大会がいつ、どこで開催されるのかはシルム協会の公式サイトやSNSからチェックしましょう。場所が未定の場合もありますが、シーズン初めには1年間の大会日程も発表されるので、それを目安に旅行の計画などを立てると便利ですよ!
地方の大会では周囲に飲食店などがない場合もありますが、キッチンカーが出ているほか、そこは配達天国の韓国、ランチタイムには会場に出前をとって食べているファンも少なくありません。
スポーツ観戦をしながら、こんなディープな韓国文化体験ができるのもシルムならではかもしれませんね!
会場では選手とファンの距離がとても近い!

シルムに限らず韓国のスポーツ全般の傾向ですが、日本と比較すると選手とファンの距離がとても近いのが特徴です。特にシルムの場合それが顕著で、優勝記念の団体写真などにファンも参加します。
さらに、サインや写真を撮ってもらうといったファンサービスも豊富で、時には前日優勝したチャンサが、会場のファンにコーヒーを振る舞ってくれるなんてことまでありますよ!
シルムではこうした選手とファンの距離の近さも、多くのファンが大会を観に地方の会場まで足をはこぶ理由のひとつになっています。
いざ大会へ!空港から地方へのアクセス方法

日本から直行便が飛んでいる韓国の空港は限られているため、韓国で地方旅を楽しむ場合は、一般的にはまずはソウルや釜山といった大都市の空港まで飛行機で飛んで、そこから韓国国内の交通機関を利用する必要があります。
空港経由で地方にアクセスする場合、大きく分けて鉄道を利用する方法とバスを利用する方法があります。ここではそれぞれのメリット、デメリットを含めて利用のポイントを解説します。
KTXや高速列車のチケットは日本からも予約できる!

大邱や蔚山、太田や光州などのように、韓国の新幹線であるKTXでアクセスできる地域であれば、鉄道の利用が安心です。チケットは日本からもネット予約ができ、列車内の案内にも日本語表示がされる場合があります。
KTXは新幹線ほど本数が多くないので、できる限り事前予約でチケットを確保しましょう。デメリットとしては料金が高い点や、訪問先によってはKTXの駅からさらにバス移動が必要な点などがあります。
韓国の地方旅では高速バスが頼れる存在!

韓国の地方旅でとにかく頼りになるもの、それは高速バスです。韓国では全国にバス網が張り巡らされているので、KTXではカバーされていないエリアへも、ソウルから直行で行くことができます。バスに乗るのは難しいと考えてしまいがちですが、行き先が決まっているため、そこまで座っているだけで到着!乗ってしまえばある意味鉄道よりラクです。
料金が安く、本数も多いのでKTXよりチケットが取りやすいのも魅力。ただし、韓国の電話番号がないと事前予約できないのがデメリットです。遠距離だと途中日本でいうサービスエリアのような場所にも立ち寄るのですが、これがまた楽しい!より乗り心地を追及したい場合には、ハイグレードなバスを選択できる路線もあります。
韓国の地方旅行でホテルはどうする?

地方であっても、通常のインターネット予約サイトでホテルの予約は可能です。しかし地方では、ホテルの数が限られています。
実は韓国では、日本でいうモーテルも一般旅行客も気軽に利用できます。地方ではホテルと比較するとパソコンが設置されていたり、価格的にも安いなどメリットも少なくありません。
ただし一部のモーテル兼ホテルのような施設は、韓国の電話番号があれば利用できる韓国語サイトからは予約できても、海外からのインターネット予約は難しい施設も少なくないので注意が必要です。当日飛び込みで宿を確保する、民泊なども探してみるといいかもしれません。
シルム大会開催地おすすめの旅行先3選

筆者はこれまでシルムの大会観覧のために、多くの韓国の地方都市を訪ねました。ここではその中で旅行先としておすすめの場所を3選ご紹介します。
どの程度ディープな地方ぶりかの基準を、筆者独自の視点で以下のように決めています。
- ディープ度⭐️:地方といえども十分都会。スタバだって複数ある!
- ディープ度⭐️⭐️ :地方とはいえ利便性は悪くない。スタバはないかあっても1店。オリーブヤング(化粧品店)やパリバスケット(ベーカリー)といった韓国の有名チェーン店はある!
- ディープ度⭐️⭐️⭐️:かなりディープな地方。街に韓国の有名チェーン店の影はない。ソウルでは必須のタクシー呼び出しアプリなどが使えないことも
ふらりと地元の店に入り、「うちの店に来た初めての日本人!」と呼ばれるようになれば、あなたも立派な韓国地方旅通ですよ!
京畿道・水原(ディープ度:⭐️)

水原は人気と実力を兼ね備えたシルムチームがあるため、数年に1度定期的に大会が開催されています。
水原は、なんといってもソウルからのアクセスが便利!金浦空港から直通バスも運行しています。都心なのでホテルの予約で苦労することもありません。観光地としての魅力もたっぷりで、1997年にユネスコ世界文化遺産に登録されえた水原華城(スウォンファソン)が有名です。
食の面では、牛のあばら骨の肉を使った韓国式バーベキューの水原カルビが有名。 佳甫亭(カポジョン)、本水原(ポンスウォン)カルビ、新羅(シンラ)カルビが3大水原カルビ店として人気です。
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慶尚南道・統営(ディープ度:⭐️⭐️)

慶尚南道の固城(コソン)では、例年何らかのシルムの大会が開催されています。固城も恐竜博物館などがあり旅行先としておすすめなのですが、バスで移動できる範囲にある統営(トンヨン)は、韓国の地方の港町の魅力が詰まっているおすすめの旅行先です。
別名・韓国のナポリとも呼ばれており、オーシャンビューの快適なホテルなどもあります。東ピラン壁画村は、現在では統営を代表する観光地。映画やドラマに登場したロケ地があったり、眺めの良いカフェなども点在しており、のんびりと散策を楽しめます。さらにここから少し足を伸ばして、巨済(コゼ)観光を楽しむのもおすすめです。
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全羅南道・霊岩(ディープ度:⭐️⭐️⭐️)

霊岩(ヨンアム)には現在最強といわれる「霊岩民族シルム団」があり、数年に1度の割合でシルムの大会が開催されています。
霊岩こそ、まさにシルムを知ってディープな韓国地方旅を楽しもう!というスローガンにピッタリな場所!地域にもよりますが、カカオタクシーや配達アプリが使えないことも。観光地としては、名峰と呼ばれる月出山(ウォルチュルサン)が有名です。
ソウルからはバスで直接アクセスできますが、KTXの駅がある木浦(モッポ)から直通バスが出ているので、ナッコプセや韓牛など全羅道の食を堪能するなら、宿は木浦で確保するのもおすすめ。さらに日程に余裕があれば、麗水(ヨス)や光州(クァンジュ)を回って、全羅道の魅力をたっぷり体験してみてはいかが?
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シルムを通じて韓国の地方旅を楽しもう!
いかがでしたか?まだまだ韓国の地方旅を楽しむ人は多くはありませんが、本当の韓国の魅力に触れるなら、地方旅こそおすすめです。
とはいえ地方に行くのはそれなりの苦労もあるので、何か背中を押すようなきっかけも必要。そこでシルムの大会を観に行くことをひとつのきっかけとして、韓国の地方旅を楽しんでみませんか?
cover Photo by 대한 씨름 협회
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