【2024年最新】葵祭は京都三大祭のひとつ!歴史やルート、見どころなどを解説
京都三大祭のひとつである葵祭は、上賀茂神社と下鴨神社の例祭です。平安王朝の優雅な風情を感じる路頭の儀が有名で、京都の初夏を華やかに彩ります。 この記事では、葵祭の歴史や起源、開催日程、見どころ、アクセス方法などを徹底解説!巡行ルートもご紹介するので、ぜひ葵祭を観覧する前に情報をチェックして、お祭りを楽しんでくださいね!
京都三大祭のひとつである葵祭は、上賀茂神社と下鴨神社の例祭です。平安王朝の優雅な風情を感じる路頭の儀が有名で、京都の初夏を華やかに彩ります。
この記事では、葵祭の歴史や起源、開催日程、見どころ、アクセス方法などを徹底解説!巡行ルートもご紹介するので、ぜひ葵祭を観覧する前に情報をチェックして、お祭りを楽しんでくださいね!
\NEWTでおトクに旅行しませんか✈️/
葵祭はどんな祭り?
毎年5月15日に開催される葵祭は、上賀茂神社と下鴨神社の例祭です。京都三大祭のひとつとして数えられており、紫式部による『源氏物語』に登場することでも知られています。まずは葵祭がどんな祭りなのか、基本情報を詳しく見ていきましょう。
葵祭の歴史や起源は?
葵祭は、今から約1500年前、欽明天皇の時代に始まった祭礼です。当時は風雨によって五穀が豊かに実らなかったことから、勅命によって太古御祭神・賀茂別雷大神をつかわし、神迎えの祭礼を行ったのが起源と言われています。
祭礼をしたことで風雨がおさまって五穀も豊富に実り、国民が安泰になったことから、平安時代以降は国家行事のひとつとして開催されてきました。当時は祭りと言えば葵祭というほど有名な祭りで、平安時代に書かれた枕草子や源氏物語にも登場しています。
葵祭は、元々賀茂祭という名称で親しまれており、現在の葵祭と呼ばれるようになったのは江戸時代に祭りが再興されてから。内裏宸殿の御簾や牛車、勅使、供奉者の衣冠などに葵の葉を飾るようになったことからその名が付けられました。
ちなみに祭りで使用されるのはフタバアオイの葉で、毎年下鴨神社と上賀茂神社から納められているんですよ。王朝風俗の伝統を受け継ぐ葵祭は全国的にも珍しく、一目見れば優雅な平安時代の変遷をたどることができるでしょう。
葵祭は上賀茂神社と下鴨神社の例祭
葵祭は、京都市北区にある上賀茂神社(賀茂別雷神社)と京都市左京区にある下鴨神社の例祭です。上賀茂神社では賀茂別雷神(かもわけいかづちのみこと)、下鴨神社では賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)と西殿玉依媛命(たまよりひめのみこと)が祀られており、それぞれの御祭神が血縁関係にあることから非常に縁の深い神社として知られています。
葵祭の開催期間になると、両社ではさまざまな神事が行われます。5月3日に行われる流鏑馬(やぶさめ)神事、5月4日の斎王代御禊の儀(さいおうだい・みそぎのぎ)、5月5日の歩射神事(ぶしゃしんじ)など見どころが満載なので、15日の葵祭以外の神事を見学してみるのも楽しそうですね。
葵祭の開催日程と所要時間
葵祭の2024年の開催日程は、5月15日(水)10:30からです。10:30に京都御所を出発し、下鴨神社、上賀茂神社へと行列が続きます。
路頭の儀と呼ばれる行列を先頭から最後まで観覧する場合、所要時間は約1時間弱が目安です。時間や場所によってはタイミングを逃してしまう可能性もあるので、次にご紹介する巡行ルートをしっかり確認しておくのがおすすめですよ。
雨天の場合は順延となるため、当日の開催状況は公式ホームページでチェックしましょう。
葵祭の巡行ルートは?
5月15日の葵祭当日は、王朝行列が約8キロメートルにわたって巡行する路頭の儀が実施されます。具体的な巡行ルートと通過時間を下記にまとめたので、確認してみましょう。
- 京都御所・出発(10:30)
- 堺町御門
- 丸太町通
- 河原町通
- 下鴨神社・到着(11:40)
- 下鴨神社・出発(14:20)
- 下鴨本通
- 洛北高校前(14:40)
- 北大路通
- 北大路橋(14:55)
- 賀茂川堤
- 上賀茂神社・到着(15:30)
※( )は行列通過予定時刻です。
行列の所要時間は約1時間弱で、下鴨神社と上賀茂神社到着時はそれぞれ社頭の儀が行われ、勅使が御幣物を奉納します。
なお路頭の儀の行列は、大きく本列と斎王代列に分かれており、順番は下記の通りです。
- 本列:第一列(検非違使志・検非違使尉・山城使)
- 本列:第二列(御幣櫃・内蔵寮史生・御馬2頭雨覆・馬寮使・牛車)
- 本列:第三列(舞人・替馬)
- 本列:第四列(陪従・内蔵使・近衛使代・牽馬)
- 斎王代列(命婦→女嬬→斎王代→騎女(むなのりおんな)→蔵人所陪従→牛車→釆女)
行列を最初から最後まで見る場合は問題ありませんが、一部だけ見る場合はお目当ての行列を見逃さないよう注意してくださいね!
\NEWTでおトクに旅行しませんか✈️/
葵祭の見どころ・楽しみ方
せっかく葵祭に訪れるなら、観覧すべきポイントはしっかり押さえておきたいところ。葵祭と言えば路頭の儀が有名ですが、王朝装束を身にまとった斎王代や祭りを彩る乗り物・道具類も見逃せません。
ここでは葵祭の見どころや楽しみ方をご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。
優雅な平安時代を感じる王朝行列・路頭の儀
葵祭のハイライトとも言える路頭の儀は、馬36頭・牛4頭・牛車2基・輿1台を伴った総勢500名にも及ぶ王朝行列です。平安貴族の装束を身にまとった人々が列をつくり、京都の街並みを背景にゆったりと練り歩きます。
優美で華やかな平安時代を象徴する行列は、まさに平安絵巻さながら。上品な宮廷装束はどれも精巧なつくりで、平安時代より伝わる伝統的な美意識を肌で感じられるでしょう。装束をチェックする際は、葵と桂の葉を絡ませてつくった髪飾り・葵桂にも注目してみてくださいね!
十二単を身にまとった葵祭のヒロイン・斎王代にうっとり
葵祭のヒロインとして知られる斎王代。下鴨神社・上賀茂神社に仕えた未婚の内親王・斎王の代わりを務める女性のことで、1956年から斎王代を中心とした斎王列(女人列)が創設されました。
現在の斎王代は、京都にゆかりのある由緒正しき家柄から、20代の未婚の女性が選ばれるのが通説です。葵祭の斎王代は女性の憧れとも言われており、斎王代決定のニュースは毎年大きな話題となるんですよ。
華やかな十二単を身にまとった斎王代は、思わずうっとりしてしまうほどのうつくしさ。斎王代を一目見ようと訪れる観光客も多く、まさに路頭の儀のメインとも言えるでしょう。豪華絢爛な斎王代列をぜひご自身の目で確かめてみては?
祭りを華やかに彩る、風流傘や御所車にも注目を
路頭の儀ではつい王朝装束に注目してしまいがちですが、豪華絢爛な乗り物や道具類にも目を向けてみましょう。特に見逃せないのが、藤の花で上品に装飾された牛車(御所車)です。
本列と斎王代列にそれぞれ1回ずつ登場し、斎王代列の牛車は葵・桂・桜などで飾り付けられています。花を揺らしながらゆっくりと進む牛車は、見ている人に癒やしを与えてくれるでしょう。
ほかにも、牡丹・杜若で彩られた大きな傘・風流傘や神前の奏楽用として運ばれる和琴など見どころが盛りだくさん!細かな装飾や道具にも着目すると、葵祭をよりいっそう楽しめそうですね。
葵祭の観覧方法は?チケットは必要?
葵祭は基本的に無料で観覧でき、チケットも不要です。しかし、無料の場合は立ち見での観覧となるため、混雑状況によってはうまく見られない可能性も。ゆっくり座って観覧したい、確実に路頭の儀を見学したいという場合は有料観覧席を購入しましょう。ここでは葵祭の観覧方法やおすすめの撮影場所を詳しく解説します。
無料で観覧可能!おすすめの撮影場所は?
葵祭は、誰でも無料で観覧できるお祭りです。チケットも必要ないので、当日は路頭の儀が巡行する場所で待機するようにしましょう。
基本的に巡行ルートであればどこでも撮影可能ですが、最もおすすめなのはスタート地点となる京都御苑(京都市上京区)内。東山連峰を背景に進む行列を捉えることができ、葵祭らしい写真を撮影できます。
ほかにも、下鴨神社の境内にある糺の森(ただすのもり)や鴨川沿いに続く加茂街道もおすすめの撮影スポットです。行列が始まると多くの人で混雑するため、最前列で見たい場合は開始1時間前を目途に訪れると良いですね。
間近で観覧するなら有料観覧席の購入がおすすめ!
葵祭を間近で観覧したいなら、有料観覧席の購入を検討してみましょう。有料観覧席は京都御苑と下鴨神社参道の2ヵ所に用意されており、椅子に座ってゆっくり観覧できます。
令和6年の葵祭の有料観覧席は、2024年4月上旬より受付開始予定です。詳細情報は3月下旬を目途に公表されるので、購入する場合は公式ホームページをチェックしてみてくださいね。
葵祭へのアクセス・行き方
続いて、葵祭へのアクセスや行き方を詳しくご紹介します。葵祭開催当日は交通規制が実施されるため、できるだけ公共交通機関を使って移動するのがおすすめです。今回は、京都御苑と下鴨神社参道へのアクセスを中心に解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
最も一般的な移動方法は京阪電車・地下鉄
葵祭のスタート地点となる京都御苑までは、地下鉄を使って移動するのが一般的です。地下鉄・丸太町駅が最寄り駅となり、1番または2番出口から徒歩約5分で到着します。
京都御苑では行列が通過する堺町御門以外の門も出入り可能なので、お好きな門から入場しましょう。
一方巡行ルートとなる下鴨神社参道までは、京阪電車・出町柳駅が最寄り駅となります。5番出口から約10分歩けば、境内にある糺の森へ行くことができますよ。料金は乗車駅によって異なるため、ルートと共に確認しておくのがおすすめです。
移動時間を短くするならタクシー
移動時間を短くしたい、他の観光スポットと一緒に訪れたいという方はタクシーを利用してみてはいかがでしょうか。JR・京都駅から京都御苑までの所要時間は約14分、下鴨神社までは約21分。料金はそれぞれ約2,200円、3,200円が目安です。
3人以上で利用するなら比較的コスパも良いので、複数人で旅行する場合は利用を検討してみましょう。
しかし、葵祭当日は交通規制が実施されるため、タクシーだと予想以上に時間がかかることも少なくありません。また京都ではタクシーが捕まらないことも多いので、できるだけ地下鉄や京阪電車を利用するのがおすすめですよ。
葵祭を観覧するときの注意点
最後に、葵祭を観覧するときの注意点を3つご紹介します。葵祭は毎年多くの人が訪れるため、混雑を想定して行動することが大切です。お祭りを存分に楽しむためにも、マナーを守って観覧するようにしてくださいね。
有料観覧席には余裕を持って入場する
有料観覧席を購入している場合は、入場時間に間に合うよう余裕をもって行動することが重要です。入場時間は、京都御苑は10時まで、下鴨神社参道は11時までとなっています。時間を過ぎると入場できないうえ、払い戻しも不可なので十分注意してください。
なお、有料観覧席エリアでの三脚は使用不可となっており、日傘を含む傘の使用も禁止されています。祭り途中で雨が予想される場合は、レインコートを持参するようにしましょう。
混雑を想定した行動を心がける
葵祭当日は多くの人が訪れるため、混雑を想定した行動を心がけることが大切です。特に路頭の儀が始まるとすぐに人垣ができてしまうため、直前に到着するとうまく見られない可能性もあります。
無料で観覧する場合は最低でも約30分前までに入場し、観覧スポットを確保しておくのがおすすめです。
雨天の場合は延期・中止の可能性も
葵祭開催当日の5月15日が雨天または荒天の場合、路頭の儀は翌日に順延となります。開催判断は開催日早朝に行われるため、公式ホームページで確認してください。
なお、翌16日も雨天または荒天の場合は中止となります。有料観覧席を購入している方は料金が払い戻されるため、京都市観光協会に問い合わせるようにしましょう。
葵祭を観覧して京都の初夏を満喫しよう
この記事では葵祭の起源や歴史をはじめ、行列の巡行ルートや所要時間、見どころなどを解説しました。京都三大祭のひとつにも数えられる葵祭は、王朝風俗の伝統を感じられる由緒正しきお祭りです。
ぜひご紹介した情報を参考に、葵祭を満喫してみてくださいね!
葵祭の基本情報 | |
---|---|
住所 | 〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑3(京都御苑) |
開催日 | 毎年5月15日 |
アクセス | 地下鉄・丸太町駅から徒歩約5分(京都御苑) 京阪電車・出町柳駅から徒歩約10分(下鴨神社) |
参加料金 | 無料 ※有料観覧席は別途料金 |
公式サイト | https://ja.kyoto.travel/event/major/aoi/request.php(京都市観光協会) |
cover photo by flickr