バリ州の文化的景観はインドネシアの世界遺産!スバックや観光の見どころを紹介
インドネシアのバリ島を代表する観光スポット・バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム。2012年に世界遺産に登録されました。 この記事では、バリ州の文化的景観として世界遺産に登録されている5つの構成資産の見どころや楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説!ぜひバリ州の文化的景観へ行く前に情報をチェックして、観光を楽しむための参考にしてくださいね!
インドネシアのバリ島を代表する観光スポット・バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム。2012年に世界遺産に登録されました。
この記事では、バリ州の文化的景観として世界遺産に登録されている5つの構成資産の見どころや楽しみ方、アクセス方法、観光の注意点などを解説!ぜひバリ州の文化的景観へ行く前に情報をチェックして、観光を楽しむための参考にしてくださいね!
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バリ州の文化的景観の基本情報
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バリ島を代表する観光スポット、バリ州の文化的景観。「バリ州の文化的景観:トリ・ヒタ・カラナの哲学を表現したスバック・システム」として世界遺産に登録されています。バトゥカル山のスバック景観や、ウルン ダヌ バトゥール寺院、タマン アユン寺院など、19,500ヘクタールに及ぶ5つの棚田地域で構成されているスポットです。
まずはバリ州の文化的景観が世界遺産に登録された背景や、バリ島について解説します。
バリ州の文化的景観が世界遺産に選ばれた理由
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バリ州の文化的景観が世界遺産に選ばれた理由には、トリ・ヒタ・カラナとスバックが影響しています。バリ州で見られる棚田の風景は、トリ・ヒタ・カラナとスバックという、2つの考えとシステムによって維持されているのです。
トリ・ヒタ・カラナとはバリ・ヒンドゥー哲学の考えです。サンスクリット語で、「トリ=3」、「ヒタ=安全・繁栄・喜び」、「カラナ=理由」を意味しています。これは、神・人・自然の調和を重視することで、人々は幸せに過ごし、喜びを感じることができるという哲学です。この哲学は2,000年以上前にバリとインドの文化的交流の中から生まれ、バリ島の景観形成に大きな影響を与えました。
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もう1つのスバックとは、バリ島の伝統的な水利組合のことを指します。9世紀頃から組織され、水源から来た水をダムのような場所に貯め、各水田に均等に配分するという灌漑システムです。また、1つのスバックごとに寺院があり、水源から流れてきた水はいったん寺院で清められ、各水田に分配されます。
このシステムにより、バリの稲作農家の人々に多くの実りをもたらしています。現在も約1,200の共同体があり、50から400の農家で1つのスバックを管理して棚田風景を維持しています。
バリ州の文化的景観のあるバリ島ってどんなところ?
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バリ島は“神々が住む島”とも呼ばれ、うつくしいビーチや雄大な自然に恵まれたアジアンリゾート。バリ・ヒンドゥー教にまつわる寺院も多くあり、神秘的な世界観を満喫できます。
エリアによって全く異なる雰囲気も持ち、ラグジュアリーホテルが多く立ち並ぶ高級リゾートエリアや、トレンド感のあるおしゃれエリアなどさまざまな世代がたのしめる旅行先です。
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バリ州の文化的景観5つの構成資産の観光の見どころ
バリ州の文化的景観は、5つの資産で構成されています。バトゥカル山のスバック景観、ウルン ダヌ バトゥール寺院、タマン アユン寺院、バトゥール湖、ペクリサン川流域のスバック景観、それぞれの構成資産の観光の見どころをまとめました。
バトゥカル山のスバック景観
一面に広がるうつくしいジャティルイ ライステラス
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バトゥカル山のスバック景観は、バリ島中部のバトゥ・カウ山のふもと一帯の丘陵地帯。なかでも他の棚田と比べて規模が大きいジャティルイ ライステラスが有名で、壮大な景色がたのしめると人気です。
この棚田には、ほとんど平らな場所がなく、水の便があまりよくないとされていました。そんな環境にもかかわらずこれほどまでの規模の棚田を築き上げられたのは、伝統的な水利システム、スバックのたまものとされています。
手付かずの自然が今もなお残されており、現地の人々が暮らす風景を垣間見ることができるのも魅力の1つです。
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ジャティルイ ライステラスには、一面に広がる棚田を一望できる展望台があります。また、周辺にはゆったりと景色を眺めながら食事をたのしめるカフェやレストランも!
現地の言葉で「本当にすばらしい」という意味のジャティルイ ライステラスならではの景色を楽しんでみてくださいね。
ジャティルイ ライステラス(Jatiluwih Rice Terraces)の基本情報
住所:Village, Jl. Jatiluwih Kawan No.Desa, Jatiluwih, Kec. Penebel, Kabupaten Tabanan, Bali 82152 インドネシア
電話:+6285692381416
営業時間:不明
休業日:なし
アクセス:ングラ・ライ国際空港から車で約1時間50分、ウブド市内から車で約1時間半
料金:大人 40,000ルピア(約380円)、子ども 30,000ルピア(約280円)※外国人向け料金
※2023年6月21日のレート、1ルピア=0.0095円で計算
公式サイト:https://jatiluwih.id/
ウルン ダヌ バトゥール寺院
バトゥール湖の女神を祀っている寺院
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ウルン ダヌ バトゥール寺院は、バトゥール湖の女神を祀っているとされる寺院。その女神はすべての川や泉の母神となったと信じられ、水田を管理するスバックにとって重要な役割を果たしています。
バドゥール湖にたたずむ寺院の姿はなんとも神秘的で、見るものを圧倒します。この寺院の特徴は、仏も祀られていることです。バリ島にヒンドゥー教が渡ってくる前までは仏教のお寺だったことが影響しています。1つの寺院内に複数の宗教が入り混じる様は、バリ島ならではの寺院の姿です。
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ウルン ダヌ バトゥール寺院は、50,000ルピア紙幣にも描かれていて、特に夕日でオレンジ色に染まった姿もまた人気があります。
バリ島は1年を通じて28度前後ですが、ウルン ダヌ バトゥール寺院は海抜1,200メートルに位置するため比較的気温が低く、避暑地としても知られているエリア。少し寒い日に訪れる際は、1枚羽織ものを持っていくと安心です。
近くにはフォトスポットとして有名な池があり、魚に餌やり体験もできます。
ウルン ダヌ バトゥール寺院(Pura Ulun Danu Batur)の基本情報
住所:Jl. Raya Kintamani, Batur Sel., Kec. Kintamani, Kabupaten Bangli, Bali 80652 インドネシア
電話:なし
営業時間:不明
休業日:なし
アクセス:ングラ・ライ国際空港から車で約2時間半、ウブド市内から車で約1時間
料金:不明
公式SNS:https://www.instagram.com/puraulundanubatur/
タマン アユン寺院
バリでいちばんうつくしいとも言われる寺院
photo by pixabay
たくさんの寺院が島内に点在するバリ島の中で、いちばんうつくしいと言われているのが、タマン アユン寺院です。以前までバリではタナ ロット寺院が有名でしたが、タマン アユン寺院が世界遺産に登録されたことを機に徐々に注目が集まっています。
タマン アユン寺院は厳格なヒンドゥー教徒の寺院のため、観光客は敷地内に入ることができません。しかし、周囲を囲う塀が低いため、敷地内に入らずともそのうつくしい姿を見られます。
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高くそびえるメルと呼ばれる塔が印象的な寺院ですが、実は建物の周りの庭園も見どころです。芝生がきれいに整備され南国の花々が咲き誇り、水に囲まれた景観は心安らぐことでしょう。
タマン・アユン寺院(Pura Taman Ayun)の基本情報
住所:Jl. Ayodya No.10, Mengwi, Kec. Mengwi, Kabupaten Badung, Bali 80351 インドネシア
電話:なし
営業時間:不明
休業日:なし
アクセス:ングラ・ライ国際空港から車で約1時間、ウブド市内から車で約30分
料金:不明
バトゥール湖
絶景バトゥール湖を見ながら入れる温泉も!
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バトゥール湖は近隣にあるバトゥール山の噴火によって生まれ、“バリの水がめ”とも呼ばれるスポットです。ここにはスベックに重要な川や泉を生み出した女神がいると考えられ、パワースポットとしても人気を博しています。
湖畔を進んでいくとバトゥール温泉があり、バトゥール湖の絶景を目の前にのんびりとリラックスできます。日帰り温泉のような設備があるので、気軽にバリ島で温泉につかれます。ただし、温泉と言っても水着の着用が必要なので、温泉に入りたい方は水着を忘れないようにしましょう。
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温泉でのんびりとした後は、近くのレストランやカフェでバトゥール湖の景色を眺めながらぜひ食事も満喫してみてください。
バトゥール湖(Danau Batur)の基本情報
住所:Songan B, キンタマーニ バンリ バリ州 インドネシア
電話:なし
営業時間:24時間
休業日:なし
アクセス:ングラ・ライ国際空港から車で約2時間、ウブド市内から車で約1時間
料金:無料
ペクリサン川流域のスバック景観
流域にある水の寺院、ティルタ エンプル寺院が有名
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ペクリサン川流域のスバック景観は、最古のスバックと言われている歴史あるスベックです。流域にはいくつものうつくしい田園風景が広がり、バリらしい景色が見られます。どこか懐かしさを感じられる絶景は、バリ観光においても人気のスポット。
ペクリサン川流域には、9世紀に建てられ、“聖なる泉の寺院”という意味を持つティルタ エンプル寺院があります。この寺院では多くのヒンドゥー教徒が沐浴している姿を見られることでも注目される有名スポットです。一説によると、魔王マヤ・ダナワと戦った神インドラが杖で大地を突き、不老不死の水を湧き出させた泉として伝えられています。
またこの泉から湧く聖水には、無病息災の力があると信じられ、ペットボトルやポリタンクを持って聖水を汲みにくる人の姿も見られます。
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観光客もマナーとルールを守れば沐浴は可能で、最近では外国人観光客が沐浴する姿も多くなりました。ただし気づかぬうちにマナー違反をしてしまうこともあるため、バリ人の友人やガイドに案内してもらうようにしましょう。
ティルタ ウンプル寺院(Pura Tirta Empul)の基本情報
住所:Tampaksiring, Gianyar Regency, Bali 80552 インドネシア
電話:なし
営業時間:不明
休業日:なし
アクセス:ングラ・ライ国際空港から車で約1時間20分、ウブド市内から車で約40分
料金:不明
公式SNS:https://www.instagram.com/tirtaempuls/
バリ島観光のベストシーズンは?
せっかくバリ旅行に行くなら、天気がいい時期やお得な時期に行きたいですよね。ここからは、バリ島観光のベストシーズンを紹介します。
ベストシーズンは快適に過ごせる5・6・9月
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バリ島観光のベストシーズンは、乾季を迎え、すごしやすい日が続く5・6・9月。1年を通して、平均気温が28℃前後と常夏のバリ島ですが、この時期は気温が上昇しやすくなります。雨が少なくカラッとした天気なので、マリンスポーツをたのしみたい方にぴったり!
暑い日が多いため、熱中症対策の帽子や涼しい洋服を持参するようにしましょう。ただし、寺院は露出の多い服装では入れません。寺院の観光をする予定の方は露出を抑えた服装も持参するようにしましょう。
またツアーの旅費は高騰しやすいシーズンなので、早めの予約が安心です。
観光客が少ない時期を狙うなら12~3月
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雨季を迎える12~3月は比較的バリ旅行が安くなる時期です。ただし、年末年始の大型連休は旅費が高くなるので、お得に行きたい場合は避けるようにしましょう。
バリ島の雨季は、日本の梅雨のように1日中しとしとと雨が降ることは少なく、スコールのように数時間雨が降ります。
雨季はフルーツがおいしい季節として有名で、フルーツ好きにはたまらない季節!幻想的な雰囲気の遺跡を見られることでも有名なので、ビーチ中心のバリ島旅行以外の方は、雨季の旅行もおすすめです!
観光中は突然の雨に備えて、雨具を持ち歩くようにすると安心です。
バリ州の文化的景観の見学方法・アクセス
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バリ州の文化的景観は、バリ島の北部に位置しています。バリ島の中心地であるクタ(バリ島南部のリゾートエリア)から一番手前に位置するタマン アユン寺院まで車で約1時間でアクセス可能です。
それぞれのスポットは車で30分〜1時間半ほど離れていて、5つのスポットをぐるっと一周しようとすると移動だけで約4時間かかります。移動は車やタクシーの利用が一般的です。
1日で周遊したい方は、自由度高く、効率的に各スポットをめぐれるカーチャーターがおすすめです。ただし、各スポットの滞在時間がそれほど長く確保できないため、見たいところをあらかじめチェックしておくといいでしょう。ガイド付きのオプショナルツアーに参加するのも、効率よく周れるのでおすすめですよ。
ゆったりと各スポットを観光したい方は、バリ州の文化的景観の5スポットのうち、2〜3スポットを厳選する、もしくはウブドなどバリ島北部に1泊するのがおすすめです。
バリ州の文化的景観の観光の注意点
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バリ州の文化的景観の観光では、寺院を訪れる際の服装に注意が必要です。肌を多く露出する服装はNGとされています。露出度が高いタンクトップやショートパンツなどは避け、長いパンツやスカートを着用するようにしましょう。
寺院の入口では露出部分をカバーできるサロンを貸し出していることが多くありますが、あらかじめ服装に注意しておくと安心です。不安な方は、事前に自分用のサロンを購入しておくのもおすすめです!
寺院は人々の信仰の場であり、島民の多くが日々訪れる場所です。寺院訪問の際はマナーを守り、バリ島の神々を敬う気持ちを忘れないようにしましょう。
また、バトゥール湖の温泉に入浴する際も女性はビキニなどの露出が激しい水着は避けるのがベター。バリ島はヒンドゥー教徒が多い地域ですが、インドネシアの人口の約9割はイスラム教徒で、人前での女性の肌の露出は禁止されています。その国の文化や価値観を尊重するという意味でも過剰な肌の露出は控えるようにしましょう。
バリ州の文化的景観の観光を満喫しよう
この記事では、バリ州の文化的景観の観光に関する見どころや見学方法、アクセスなどをご紹介しました。バリ州の文化的景観には、日本では見られないようなうつくしい景色が広がり、バリ島観光で一度は行ってみたい人気の観光スポットです。
ぜひ紹介した情報を参考に、バリ州の文化的景観の観光を満喫してみてくださいね!
※記事内の金額は2023年6月21日のレート、1ルピア=0.0095円で計算しています。
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