【2024年】トルコの治安は大丈夫?イスタンブールなどの危険な地域・安全対策も
トルコは周辺の中東国の治安状況によって、大きく影響を受ける国でもあります。今回はトルコの治安について、イスタンブールやカッパドキアなどの治安の悪い場所、夜の様子、ぼったくりなどのトラブル事例、女性が気を付けたいポイント、など、最新の現地情報を紹介します。
アジアとヨーロッパにまたがる国土を有し、さまざまな文化が感じられるトルコ。人懐っこい国民性ですが、その反面で、巧みな話術を使ったぼったくりや、親切心につけ込んだ詐欺などがあることも事実です。また、周辺の中東国の治安状況によって、大きく影響を受ける国でもあります。
今回は人気の観光地であるトルコの治安について、夜の様子や治安の悪い場所、女性が気を付けたいポイントなど知っておきたい現地情報を紹介します。トルコで旅行する時は参考にしてくださいね。
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トルコの治安に関する最新情報
トルコの治安は、場所によって大きく異なります。外務省の海外安全ホームページでは、国や地域ごとの危険度を4レベルに分けているので、訪れる前に必ず確認してください。
トルコ全土は2024年10月現在、以下のようになっています。
危険レベル | エリア |
---|---|
レベル1 (十分注意) | イスタンブール県 |
レベル2 (不要不急の渡航の中止) | ハッカーリ県 シュルナク県 ハタイ県 キリス県 ガジアンテプ県 シャンルウルファ県 マルディン県の一部(シリア又はイラクとの国境地帯を除く) |
レベル3 (渡航中止勧告・渡航は止めてください) | ディヤルバクル県とイラクとの国境地帯 |
レベル4 (退避勧告・退避してください、渡航は止めてください) | シリアとの国境地帯 |
トルコと他国の国境付近では、危険レベル4(退避勧告)に指定されている地域もあり、近隣国との衝突やテロが発生しています。ただ、危険とされる国境周辺には有名な観光地はないため、一般の人が旅行で訪れる機会はほぼないでしょう。イスタンブールやアンカラ、カッパドキアなど、トルコ西側の有名観光都市を訪れる分には、2024年10月現在では旅行を控えるほどの治安情勢ではありません。
ただし、直近の周辺国の治安情勢が影響しているのもたしかで、イスタンブールなどの多くの観光客が集まる繁華街などでは、周辺の国の治安や関係性によってデモが発生したり、テロの標的になったりすることがあります。
常に周囲を注意をはらう必要があるほか、治安状況は急に変わることもあるため、トルコに渡航する前や旅行中は、外務省のサイトなどを通して現地情報を確認するようにしてください。
ここからはトルコの治安の悪い場所やトラブル内容、夜の様子、注意すべきポイントなどを詳しく紹介します。
トルコで犯罪の被害にあってしまった時の連絡先
連絡先 | 電話番号 |
---|---|
警察・救急車・消防署 | すべて112 |
在トルコ日本国大使館 | +90-0312-446-0500(国外からかける場合) 0312-446-0500(国内からかける場合) |
在イスタンブール日本国総領事館 | +90-0212-317-4600(国外からかける場合) 0212-317-4600(国内からかける場合) |
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トルコで治安が悪いとされる要注意エリア・スポット
トルコの主な観光地は、比較的治安がいいとされていますが、人が多く集まる観光スポットや特定の地域では注意が必要です。ここでは、トルコで治安が悪いとされるスポットや地域を説明します。
①イスタンブール:スルタンアフメット地区やイスティクラル通りでは詐欺やスリに注意!
イスタンブールで人気の観光スポット、ブルーモスクやアヤソフィアのあるスルタンアフメット地区(旧市街)や、繁華街のあるタクシム地区などでは、観光客を狙った詐欺やスリなどが発生しています。
流暢な日本語も交えながら親しげに話しかけ、ある程度関係性を築いたところで、ぼったくりバーや悪徳じゅうたん店に連れて行くなどといった悪質な手口の犯罪が多いです。このほか、カッパドキアやパムッカレなどの国内各地への格安ツアーを案内されるなどの手口もあります。実際のツアーに参加してみると、路線バスに乗せられて、ホテルがひどかったりと、ぼったくりの場合が多いです。
異国の地で日本語で話しかけられると、思わず親切心のように感じてしまいますが、決して知らない人からの怪しげな誘いには乗らないようにしましょう。
②イスタンブール:タクシム地区ではテロやデモ活動に警戒を
近年、ヨーロッパにおけるイスラム教の聖典(コーラン)焼却などの抗議デモを受け、外国人が多く集まる繁華街にてテロリストによる報復攻撃の可能性が示唆されています。
イスタンブールのタクシム地区の繁華街イスティクラル通りでは、2022年11月に6名が死亡・81名が重軽傷を負った爆発事件が発生しています。タクシム地区は多くの観光客や地元民も集まるため、犯罪やテロの可能性や、デモ活動の場所となることがあり、注意が必要。特に混雑している場所には近づかず、不審者と見られる人がいる場合は直ちにその場を離れましょう。
万が一付近で爆音を聞いた場合は、爆風を避けるためまずはその場に伏せてください。その後、第2の爆発が起こり得るため、現場から速やかに離れましょう。
③カッパドキア:治安は比較的良いが基本的な防犯対策は必須
トルコの中でも、日本人にも大人気の観光地がカッパドキア。世界各国から観光客が集まってくることもあって、日本人にも過ごしやすく、トルコのほかの都市に比べても治安が良いエリアと言われています。とくに中心地のギョレメは、夜でも人通りが多いので、レストランに行ったり軽く散策する分には問題なく過ごせます。
ただし、イスタンブールのスルタンアフメット地区では、日本人がカッパドキアへの格安ツアーへの勧誘詐欺にあった事例も報告されています。カッパドキアへの観光の手配については、日本にいる段階で国内のツアー会社を利用するのがおすすめ。また特殊な事例ですが、過去には日本人女子大学生が殺傷される痛ましい事件も起きているため、人けのない渓谷の散策などはガイドツアーへの参加が安心です。
なお、治安の良いカッパドキアでもスリなどの被害は出ているので、あまり遅い時間帯までは出歩かない、人通りの少ない狭い路地を歩かない、貴重品は肌身離さず持ち歩くなど、海外旅行ですべき基本的な防犯対策は必須です。
④シリア国境周辺:待避勧告あり!付近への観光は絶対に止めて
トルコとシリアの関係性は不安定で、国境付近にある地域では度々衝突やテロが発生しており、緊張状態が続いています。ハタイ県、キリス県、シャンルウルファ県、マルディン県、シュルナク県、ガジアンテプ県の5つの県は、外務省からレベル2(不要不急の渡航の中止)の勧告となっていますが、国境付近の地域は退避勧告が出ています。
ガジアンテプ県はトルコの美食の街として、ディープな観光客に人気の観光地ではありますが、国境付近への滞在は絶対に止めましょう。
また、2023年のトルコ・シリア大地震のあとは、周辺の治安悪化なども報道されていました。現在は地震の影響は落ち着いているものの、武装勢力などにより不安定な地域であるには変わりませんので、渡航はできるだけ避けるようにしましょう。
⑤イスラエル・パレスチナ情勢にともなって宗教施設やナイトクラブは十分に注意
イスラエル・パレスチナ武装勢力間の衝突を受け、武装組織IISL(イラク・レバントのイスラム国)はイスラエル関連の大使館、宗教施設、ナイトクラブ、米軍基地などへの武力行使を示唆しています。
観光で宗教施設やナイトクラブを訪れる際は、テロや不測の事態に巻き込まれないように、十分注意を払いましょう。不自然な放置物や不自然な厚着、不審な動きをする人物がいたら直ちにその場から離れてください。万が一テロに遭遇したら、現地の指示や警察官の指示をよく聞き、冷静に行動しましょう。
トルコの夜の治安は?
トルコは比較的夜遅くでもレストランやショップが営業していることが多く、観光地であれば夜になってもにぎやかです。イスタンブールでは、ナイトクラブやバーなどもあり、朝まで盛り上がりを見せる店もあり、遊びに行きたくなるかもしれません。
繁華街であっても通りを1本外れただけでがらりと雰囲気が変わる場所もあるので、とくに女性の場合は、夜出歩く場合はかならず人通りのある大通りを歩きましょう。またナイトスポットに出かける際は、どんな場所でもひとり歩きはやめましょう。
タクシーでのトラブルも少なくないため、配車アプリなどを使って安全な方法で移動するのがおすすめです。トルコではBiTaksiという配車アプリが主流で、到着地までの料金を事前に確認できるのでぼったくりの心配もないほか、アプリで支払いもできるので、言葉が通じなくてもスムーズに利用できます。
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トルコで観光客が被害にあいやすい犯罪は?
トルコでは残念ながら観光客を標的にした詐欺やぼったくり、スリなどが比較的多いです。ここでは特に被害にあいやすい犯罪を紹介します。
①バーでのぼったくり
ぼったくりは、トルコで日本人が被害にあいやすい犯罪です。ぼったくりバーは、夕方や夜間の高揚感につけ込み、親しげに話しかけ会話がはずんだ後、「いい店があるから連れて行く」という口実で騙す手口です。
店に入ると女性が隣に座って接客され、数十万相当の金額を請求されます。支払いを渋ると別室に連れて行かされ、強面の男性に囲まれてしまい、支払わざるを得なかったというケースも。
繁華街でトルコ人やほかの外国人に食事などを誘われても、絶対に行かないようにしましょう。
②悪徳じゅうたん屋での詐欺
トルコじゅうたんはお土産としても人気が高く、良心的な店がほとんどです。しかし観光客が集まるスルタンアフメット地区などでは、悪質なじゅうたん屋も存在します。
詐欺の手口としては、スルタンアフメット地区を歩いているときに日本語で親しげに話しかけられ、親しくなった後に食事や無料の周辺観光に誘い出されます。その流れでじゅうたん屋に誘われ、高額なじゅうたんを勧められて購入に至ってしまう、というケースです。
この場合、断りにくい状況であっても買う気がないなら毅然と断りましょう。じゅうたんの購入を考えている場合は、向こうから声をかけてこないじゅうたん屋を選ぶのがベターです。
③恋愛詐欺
1人旅をしている女性の場合、トルコの男性から道端で声をかけられることも少なくありません。
親しげに日本語で声をかけられ、「君とは運命の出会いだ」などとの甘い言葉をかけられて、恋愛関係に発展した後、借金の肩代わりや家族の病気治療費、高いじゅうたんなどを買わされたりするケースがあります。
性犯罪に発展する場合もあるので、とくに女性は、初対面の人にどんなに親切にされても2人きりにならないようにしましょう。
④靴磨き詐欺
トルコでは、道端で靴磨き屋さんをよく見かけます。そのほとんどが職人技の光るお店ですが、中には靴磨きの道具を使った巧妙な手口を使った詐欺も。
観光客の目の前を歩く自称靴磨き職人が、わざとブラシを落として拾わせ、お礼と引き換えに靴を磨いて高額な金額を請求するという手口です。一度拾ってしまうと、ほかの詐欺師にも目をつけられかねないので、絶対に拾わないようにしましょう。
トルコで被害にあわないための防犯対策
トルコにはさまざまな犯罪手口があるため、防犯対策をしっかりとしましょう。知っておけば、犯罪を未然に防いで、安全に旅行をしましょう。
①知らない人からの怪しい誘いには絶対に乗らない
トルコ人はとにかく商売上手。イスタンブールなどの人気観光地では、日本語が流暢な人が親しげに声をかけてきて、色んな商品を勧められます。実際にいい品を勧めている場合もあれば、本来の価格の数倍の値段で売りつけられることも。お土産探しをしていても、親切にされたからといって知らない人についていかないようにしましょう。
向こう側から声をかけてこない店を選んだり、価格を事前にリサーチするなどの対策をするとよいでしょう。騙されそうになった場合でも、毅然した態度で断り、その場を立ち去りましょう。
②貴重品は肌身離さず持つ
多くの人が集まる観光スポットや繁華街などでは、スリに合う可能性があるため、貴重品には常に気を配りましょう。道路を歩く時は車道と反対側にカバンを持つといいでしょう。カバンをひったくられそうになったら、大声で「イムダート(imdat・助けての意味)」と言って助けを求めましょう。
③夜間のひとり歩きはできるだけしない
夕方から夜間にかけては特に詐欺被害にあいやすいので、ひとりで歩くのは避けましょう。もし話しかけられても安易に親しくせず、怪しいと思ったらすぐにその場から離れるようにしてください。またにぎやかな繁華街でも1本道を外れると、人通りが少なく治安の悪いエリアもあるので、十分に注意を!
④モスクなどの宗教施設に入る場合は過度な露出を避ける
モスクなどの宗教施設では、その宗教へのリスペクトの意やトラブルを避けるために過度な露出は避けましょう。特に女性の場合は、ノースリーブやミニスカートなどは避けるのが無難です。
モスク内では女性はスカーフを頭に覆うことが必須なので、トルコを訪れる際は持ち物リストに入れるのがいいでしょう。もしスカーフを持っていなくても、観光地にあるモスクではスカーフを貸し出していることもあるので、確認してみてくださいね。
⑤デモなどの群衆は避ける
イスタンブールや首都アンカラなどでは、大規模なデモが起こることもしばしば。人が大勢集まる場所では犯罪が起きやすく、なにかと目立ってしまう外国人が巻き込まれやすくなるため、注意が必要です。
デモは事前に日にちが公表されることもあるので、近くを訪れる際は事前に確認しておくといいでしょう。群衆に遭遇した場合は、速やかにその場から離れましょう。
⑥道路を横断する際は細心の注意を払う
トルコは日本とは異なり、交通マナーが良いとは言えず、信号無視、一方通行の逆走、猛スピードでの走行車両などがよく見られます。歩行者優先の意識がなく、道路を横断する歩行者のために一時停止する車両も少ないため、歩いて移動する場合は十分に注意が必要です。
日本大使館発行の「安全の手引き」も確認しよう
在トルコ日本国大使館では、毎年、安全の手引きを発行しており、ホームページから無料でダウンロードできます。観光客や現地在住者向けに事件や事故に巻き込まれないために注意すべきことや、緊急時の対処法などが記載されていて、旅行者にも役立つ情報が多いので、渡航前に確認するようにしましょう。
また、現地の安全情報を逐一メールで送信してくれる「たびレジ」にも登録しておくとより安心です。
安全の手引き:https://www.tr.emb-japan.go.jp/files/100463034.pdf
たびレジ:https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html
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もしトルコで犯罪の被害にあってしまった時の連絡先
万全に対策をしていても100パーセント被害を防ぐことはできませんが、被害を最小限にするために、困った時の緊急の連絡先を確認しておきましょう。
緊急通報先
日本では警察は「110番」、消防や救急車は「119番」ですが、トルコでは両方とも「112番」です。緊急事態が起きた時は「112」を回し、オペレーターが出るまで待ってください。
連絡先 | 電話番号 |
---|---|
警察・救急車・消防署 | すべて112 |
トルコでは英語が通じないことが多いので、「警察を呼んで! (polis cagirin/ポリス チャールン)」と助けを求めるのもいいでしょう。救急車は ambulans(アンビュランス)、泥棒は hirsiz(フルスズ)です。
また盗難などに遭ったなど、緊急ではない被害の場合は、近くを警備している警察官に声をかけたり、最寄りの警察署に足を運ぶようにしましょう。
在トルコ日本国大使館
トルコで、パスポートの盗難や思わぬ犯罪の被害に遭った時は、まずは最寄りの警察署に届け出し、それを立証する書類を発行してもらいましょう。もし書類を発行してもらえない場合など手続きなどで困った場合は、大使館や総領事館へ連絡することでサポートしてもらえることもあります。
イスタンブールを観光する場合は、在イスタンブール日本国総領事館、首都アンカラやカッパドキア周辺を観光する場合は、在トルコ日本国大使館がアクセスしやすいです。詳しくはそれぞれの公式サイトを参照してください。
在トルコ日本国大使館の基本情報 | |
---|---|
住所 | Japonya Buyukelciligi,Resit Galip Caddesi No. 81, Gaziosmanpasa, 06680, Cankaya, Ankara, Turkey |
電話 | +90-0312-446-0500(国外からかける場合) 0312-446-0500(国内からかける場合) |
メールアドレス | ryoji@an.mofa.go.jp |
営業時間 | 月~金 9:00~13:00、14:30~17:30 |
休業日 | 土曜・日曜・祝日 |
公式サイト |
在イスタンブール日本国総領事館の基本情報 | |
---|---|
住所 | Esentepe Mah. Buyukdere Cad. No:209, Tekfen Tower Kat:10, Sisli, 34394 Istanbul, Turkey |
電話 | +90-0212-317-4600(国外からかける場合) 0212-317-4600(国内からかける場合) |
メールアドレス | ryoji@it.mofa.go.jp |
営業時間 | 月~金 9:00~12:00、13:30~17:00 |
休業日 | 土曜・日曜・祝日 |
公式サイト |
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トルコは観光で人気の国ですが、地域により治安が異なり、国境付近では待避勧告も出ているので、渡航前に必ず安全情報を確認しましょう。観光エリアでは、詐欺やぼったくりなどの軽犯罪に細心の注意をはらって過ごすことが大切です。女性の場合は、夜のひとり歩き、薄暗い路地、観光客が少ないローカルエリアは避けると安心でしょう。
近年ではテロが発生したり、周辺国の情勢により大規模なデモが行われることがあるので、群衆には近寄らず、不審物や不審者を発見した場合には直ちにその場から離れましょう。日本とは文化や風習、社会情勢が違う異国に来ているということを、常に意識して旅行を安全に楽しんでくださいね。
※治安は地域によっては短期間で変動する場合もあるため、渡航の際には必ず最新情報をお調べください。
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