世界遺産・キラウエア火山の見どころを紹介!現在噴火の影響はあるの?
キラウエア火山はハワイ島に属する地球上でもっとも活動的な火山です。標高1,200メートルにも及ぶこの活火山は世界遺産に登録されており、毎年多くの観光客が訪れています。この記事では、キラウエア火山について、基本情報や最新の噴火状況をお伝えします。
キラウエア火山はハワイ島に属する地球上でもっとも活動的な火山です。標高1,200メートルにも及ぶこの活火山は世界遺産に登録されており、毎年多くの観光客が訪れています。
この記事では、キラウエア火山について、基本情報や最新の噴火状況をお伝えします。
\NEWTでおトクに旅行しませんか✈️/
キラウエア火山の基本情報
photo by pixabay
ハワイ州最大の島であるハワイ島。キラウエア火山はハワイ島に属する地球上でもっとも活動的な火山です。標高1,200メートルにも及ぶこの活火山は、1983年に噴火が始まりました。地面の割れ目から溶岩が噴出し、水のように流れ出すことが特徴です。これまでに50回以上の噴火を繰り返してきたキラウエア火山は、現在も島の面積を広げています。
今回は、ハワイ島が誇る世界遺産・キラウエア火山を紹介していきます。これから観光を考えている方に最新の情報を集めたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
キラウエア火山の大きさ
photo by unsplash
キラウエア火山は、標高1,247メートルの活火山です。北緯19度25分00秒、西経155度17分00秒に位置し、キラウエア火山国立公園は1,308平方キロメートルの面積を有します。市町村面積ランキング15位の福島県いわき市の面積が1,232平方キロメートルなので、規模の大きさは言うまでもありません。
体積も非常に大きく、1980年の研究では、18,700立方キロメートルという数字が出ています。富士山の400立方キロメートルの45倍もの大きさを誇っているのですね。1980年以降に噴火が活発化したことを踏まえると、今では45倍どころか50倍を超えているのかもしれません。
火山体の中心にあるキラウエア・カルデラの大きさは、縦4.7キロメートル、横3.1キロ、深さ165メートルにも及びます。カルデラのほかにも多数の火口をもつため、火山自体の総面積も非常に大きいことが予想できますね。
キラウエア火山の歴史
photo by unsplash
キラウエア火山がどのように形成されたのか、明確な始まりは不明です。しかし、約60万年〜30万年前に海底での堆積が始まり、10万年ほど前に海面から姿を現したと考えられています。ハワイ島近辺に位置する火山性ホットスポットが生み出した火山の中ではロイヒに次いで新しく、噴火活動が盛んな場所に位置しています。
キラウエア火山の近現代における噴火史
photo by unsplash
ここでは、1983年以降に噴火活動が活発になったキラウエア火山の近現代史を追っていきます。
キラウエア火山の噴火の頻度は?
photo by unsplash
キラウエア火山は、有史で1790年と1924年に噴火が確認できており、昔から噴火があったことが分かっています。1983年以降は継続して噴火が続いていますが、2022年12月現在では噴火が停止したとの見解が発表されました。
しかし、調査結果によると、頂上付近で噴火の再開、あるいは新たな噴火が起きる可能性があることも示唆されています。
キラウエア火山噴火の規模は?
photo by unsplash
キラウエアは穏やかな噴火で知られていましたが、1983年以降は継続して噴火し続けており、溶岩により集落に被害が出た事例も発生しました。1983年からの噴火により、1986年には溶岩流による住宅被害が発生し、1990年にはハワイ島東部にあるカラパナの集落を埋め尽くして海まで到達。2012年までに州道の14.3キロメートルを埋め、214件の建物を壊しました。
2018年の噴火では、溶岩流がレイラニ・エステーツとその付近の住宅を破壊し、カポホの集落を壊滅させカポホ湾を埋め立ててしまいました。8月上旬から住宅街の道路から溶岩の流出が弱まり、9月上旬に溶岩の流出が止まったようです。
火山の女神・ペレとの関係
photo by pixabay
ペレとは、ハワイに伝わる火山の女神のことです。ハワイの神の中ではもっとも有名で、炎、稲妻、ダンス、暴力などを司ります。ハワイ現地では気の荒い女性で、嫉妬や怒りから人々を焼き尽くす畏怖の対象とされています。
ペレに関してはさまざまな伝説がありますが、あるエピソードによると、火山の女神ペレはカヒキ(ハワイの外)からハワイに渡ってきたと言われています。故郷を追われたペレはマウイ島ハナで、姉のナマカオカハイとの衝突で命を失ってしまいました。ペレの魂は身体を離れると、ハワイ島キラウエア火山にたどり着き、ハレマウマウ火口に定着をし、終の棲家にしたそうです。
キラウエア火山が世界遺産に登録された理由は?
photo by unsplash
キラウエア火山国立公園は、1987年にユネスコの世界遺産に登録されました。世界的に見ても最も活発な火山があり、地球の歴史において地学的、生物学的に重要な特性があることが決定的な理由です。
溶岩流の跡や溶岩洞窟などの自然の脅威が分かることも、世界遺産登録の評価となっています。
\NEWTでおトクに旅行しませんか✈️/
キラウエア火山の観光に最適なシーズンは?
photo by unsplash
キラウエア火山はハワイ島に属するので、乾季と雨季があります。観光をする際にはどのシーズンが最適なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ベストシーズンは快適に過ごせる乾季の4~10月
photo by unsplush
キラウエア火山の観光に最適なのは乾季の4〜10月です。ハワイの夏は5月から始まりますが、貿易風の影響で蒸し暑さがないので、日本と比べて暑さを感じにくくなっています。
また、6月以降は台風やハリケーンの時期ですが、ハワイに直撃することは稀です。雨が降りにくくて動きやすい乾季のシーズンが観光に向いています。
観光客が少ない時期を狙うなら雨季の11~3月
photo by unsplush
雨季のシーズンは乾季に比べて観光客が少なくなります。ハワイの雨季は雨が降りやすく、朝や夕方にスコールが降ることも少なくはありません。レインコートなどの雨具が必須になります。
また、日中は暖かいのに対し、朝晩は冷え込みが厳しいので、調整できる衣類が必要です。1~2月はハワイで最も寒い時期にあたり、最高気温が25度前後になるので、日中から長袖を持っていくと良いでしょう。
キラウエア火山の見どころ
photo by pixabay
キラウエア火山には、自然の脅威を感じられるスポットがたくさん!その中でも、見どころのスポットを紹介していきます。
マウナ・ウル溶岩台地
photo by unsplash
マウナ・ウルとは、ハワイ語で成長している山という意味です。キラウエア火山の東の割れ目帯にある火口で、クレーターは約30メートルほど。1969年の噴火の際の噴火口がマウナ・ウルになりました。マウナ・ウルは5年後の1974年まで溶岩を流し続け、周辺の森や草原に被害を与えました。
このマウナ・ウルから流れ出た溶岩を見たい場合は、ケアラコモ展望台やムリワイ・ア・ペレ、アラヌイ・カヒコ、ホーレイ・パリなどのスポットがおすすめ。流れ出た溶岩が作った台地を一望できます。特にムリワイ・ア・ペレの展望台からは、海と溶岩の台地を一緒に見ることができるので、写真撮影にもおすすめです。
サーストン・ラバ・チューブ
photo by pixabay
サーストン・ラバ・チューブは約400〜500年前に形成されたとされる溶岩トンネルです。溶岩は冷えると固まりますが、冷えた表面の下では溶岩が流れ続けています。固まった表面の下を溶岩が流れ切った後に出来る空洞が溶岩トンネルです。サーストン・ラバ・チューブはパワースポットとして有名で、人気のスポットになっています。
人気スポットにもかかわらず、駐車場には14台しか駐車ができず、駐車時間も30分と短い時間です。じっくりと確実に楽しみたい方は、徒歩10分ほどのキラウエア・イキ展望台に駐車して歩いて行くようにしましょう。キラウエア・イキ展望台の駐車場からクレーター・リム・トレイルを歩いている間はキラウエア火山の火口や景色を楽しめます。
ハレマウマウ火口
2018年と2020年の噴火で姿を大きく変えている火口です。2018年以前は溶岩湖が人気でしたが、2018年の噴火で焼失しました。
しかし、2020年の噴火で溶岩湖が大きくなって復活。安全面から溶岩湖の見学はまだできませんが、ボルケーノハウスの展望台からハレマウマウの様子を眺めることができます。
キラウエア火山はツアー予約がおすすめ!
photo by unsplash
キラウエア火山は公共交通機関での移動が難しいため、観光する際はオプショナルツアーを利用するのがおすすめです。オプショナルツアーは、予約必須となります。また、ツアーにはウォークツアーからヘリコプターツアーまで幅広いオプショナルツアーがあります。
今回は、おすすめの3つのオプショナルツアーを紹介していきます。
おすすめはヘリコプターツアー
photo by unsplash
※画像はイメージです
迷ったらヘリコプターツアーがおすすめです。最安で45分約5万円からツアーを楽しめます。雄大なハワイ島を空から楽しめるプランで、キラウエア火山の火口も見ることが可能です。火口の一部は危険性から見学ができないこともあるので、上空からのツアーは火口見学の唯一のチャンス。
ヘリ遊覧と島内観光がセットのプランや、日本語ガイド付きプランなど、プランの幅もあるおすすめツアーです。所要時間は1〜3時間のものが多いので、短い時間で楽しみたい方にはもってこいのツアーと言えるでしょう。
溶岩ボートツアー
photo by pixabay
※画像はイメージです
溶岩周辺の海をボートで周遊、見学できるツアーです。陸上からは見ることができない溶岩の様子を見学できます。
溶岩洞窟が見学できるプランや、シュノーケリングとセットのプランがあり、1日をかけて楽しめるプランが多数。日本語ガイド在籍のプランもあるので、言語の不安なく観光を楽しめます。
火山の噴火状況によっては営業していない可能性があるので、事前に要確認が必要です。
溶岩ウォークツアー
photo by unsplash
キラウエア火山特有のドロドロ溶岩が冷え固まった上を歩くツアーです。溶岩の上に立つので、噴火でできた島であることを実感できます。
溶岩ウォークツアーの強みは価格の安さ。ヘリコプターでは10万円以上かかってしまう費用も、溶岩ウォークツアーなら半額程度で済みます。お手軽にハワイを楽しみたい方や、一日をかけてツアーを満喫したい方にはおすすめのツアーです。
キラウエア火山国立公園のアクセス方法・料金
photo by unsplash
キラウエア火山周辺は公共交通機関が発達しておらず、車での移動が基本です。ここでは、キラウエア火山国立公園へのアクセス方法を記していきます。
レンタカーでのアクセスが最適
photo by unsplash
キラウエア火山周辺は車以外でのアクセスが難しくなっています。オプショナルツアーやバス、タクシーでのアクセスも可能ですが、自由に使える時間が少なくなる点や金銭面での負担を考えるとレンタカーが最適であると言えるでしょう。
レンタカーはヒロ空港とカイルア・コナ空港で借りられます。ハワイ島へ行く際は、基本どちらかの空港で降りることになるので、それぞれのレンタカー会社の場所を調べておきましょう。
キラウエア火山は、ヒロ空港から車で約45分、カイルア・コナ空港から車で約2時間30分でアクセス可能です。キラウエア火山のみ観光したい方はヒロ空港着の飛行機を予約すると良いでしょう。
他の方法では行けない?
photo by unsplash
レンタカー以外では、オプショナルツアーやバス、タクシーを使う方法があります。オプショナルツアーの場合は、自由に行動できる時間に制限があるので、自分で計画を立てたい場合には向きません。バスの場合は、日本と異なり、時刻表通りにくるケースの方が少ないので、余裕を持ったプランニングが必要になります。タクシーの場合は移動費用が高額になりやすい点に注意が必要です。
自分で旅行計画を立てたい方はレンタカー、観光スポットはおまかせでも良い方はオプショナルツアーに参加するのが基本となります。
入場料は?
ハワイ火山国立公園では、入場料を支払う必要があります。定員15人以下の非商用車の場合は7日間で30ドル(約4,008円)、オートバイは7日間で1台25ドル(約3,340円)、歩行者と自転車は1人当たり7日間で15ドル(約2,004円)です。スタッフにその場で支払う方法と、事前に公式サイトでオンライン支払いをする方法があるので、好みのほうを選んでください。
【2022年現在】キラウエア火山は観光できる?
photo by unsplash
キラウエア火山は噴火の状況により、観光状況も左右されます。また、新型コロナウイルス蔓延防止を目的として、入場制限がされるケースもあるかもしれません。
キラウエア火山では2021年9月に規模が大きい噴火が発生しました。噴火は2022年に入っても継続していましたが、12月13日に米地質調査所により、噴火が停止したことが宣言されました。ただし、キラウエア頂上付近では、この噴火の再開、あるいは新たな噴火が起きる可能性があることも同時に発表されています。
最近では噴火が比較的落ち着いていたので見学は可能でしたが、再噴火した際には見学不可になる可能性があります。
キラウエア火山を観光する際の注意点
photo by unsplash
キラウエア火山は活火山のため、さまざまなリスクや注意点があります。今回は4つの注意点を見ていきましょう。
溶岩や砂を持ち帰るのはNG
photo by pixabay
キラウエア火山は国が管理している国立公園内にあるため、溶岩や砂は国の保有物となります。したがって、公園内にある溶岩を勝手に持ち帰ると窃盗として扱われる可能性が高いです。
また、キラウエア火山にはペレの呪いという伝承があります。キラウエア火山の溶岩石を持ち帰ると、火山に住む女神ペレに呪われるというものです。実際に溶岩を持ち帰った後に不幸が続いたケースもあるとか。
溶岩や砂をお土産として持ち帰るのはやめましょう。
キラウエア火山見学の服装に気を付ける
photo by unsplash
キラウエア火山近辺は、日中と朝晩、晴れている日と曇りの日で気温差があるので、調整しやすい服装を準備しておきましょう。
また、溶岩の上を歩くので、動きやすい靴と長ズボン、点灯した際の怪我防止に手袋を用意しましょう。雨に備えて雨具を用意しておくと尚良しです。
キラウエア火山は噴火する可能性がある
photo by pixabay
キラウエア火山は活火山のため、いつ噴火が起こるか分かりません。自分が観光しているときに噴火する可能性もあります。万が一に備え、噴火の際の避難所の確認をしておきましょう。
現地ではホテルスタッフやガイドの指示に従うようにしてください。
火山ガスには気を付ける
photo by pixabay
火山では、二酸化硫黄などの火山ガスが発生している場合があります。火山ガスを吸い込むと、呼吸器系の炎症を引き起こし、死に直結する可能性も。特に噴火直後はガスが発生しやすいので、リスクをしっかりと把握しておきましょう。
万が一ガスが発生した場合は、風上に避難することが大切です。
歴史の深いキラウエア火山を楽しもう!
photo by unsplash
数十万年もの歴史を持つとされているキラウエア火山。現在も活発な動きを見せるこの活火山は、ハワイ島でも有数の観光スポットです。
今回紹介した情報をキラウエア観光に活かしてくださいね!
キラウエア火山の基本情報
住所:Kilauea, Hawaii Volcanoes National Park, Hawaii 96778, USA
アクセス:ヒロ空港から車で約45分
カイルア・コナ空港から車で約2時間30分
公式HP:https://www.nps.gov/havo/index.htm
※記事内のレートは、2022年12月29日現在、1ドル=133.63円で計算しています
cover photo by pixabay