空中都市・マチュピチュを観光しよう!基本情報から見どころ、予約方法やアクセスまで解説
美しく謎めいたマチュピチュには、ここでしか見られない絶景や奥深い歴史の足跡が残されています。 空中都市マチュピチュについて、基本情報から見どころ、予約の有無やアクセスまでを徹底解説します。
美しく謎めいたマチュピチュには、ここでしか見られない絶景や奥深い歴史の足跡が残されていますが、観光に行きたくても何から始めていいかわからないと悩んでいる方も多いでしょう。
今回は空中都市マチュピチュについて、基本情報から見どころ、予約の有無やアクセスまでを徹底解説します。
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世界遺産・マチュピチュの基本情報
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マチュピチュは、標高2,400メートルのアンデスの山中に、突如として現れる都市遺跡で、世界遺産としても知られています。まずはマチュピチュの基本情報からみていきましょう。
マチュピチュの歴史
マチュピチュはペルーの山奥に築かれた、美しく神秘的な都市遺跡です。山のふもとからは遺跡を見ることはできないので、「空中都市」や「空中の楼閣」などと称されます。マチュピチュは15世紀に築かれ、かつてこの都市ではインカ帝国の人々が生活をしていたといわれていますが、人々が姿を消した明確な理由は分かっていません。
1911年7月24日、アメリカの探検家ハイラム・ビンガムによって発見され、マチュピチュは謎に包まれた都市遺跡として世界中に知れ渡りました。
マチュピチュは何文明?インカ帝国との関係は?
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マチュピチュは、アンデス文明の中で最も栄えたといわれるインカ帝国におけるインカ文明の都市でした。インカ帝国は文字をもたない文明でしたが、独自の石加工・建築技術などにより高度な文明を発達させました。インカ帝国の首都クスコでは、精巧な石垣の土台の上に宮殿や神殿が建てられています。
16世紀に起きたスペイン侵略の際、インカ帝国の滅亡とともにインカ時代の建造物は、ほとんどが破壊されました。しかしマチュピチュは、標高2,400mを超える山の尾根に築かれた都市だったため、遺跡への侵入はまぬがれました。今でもその姿を残しているため、石積み技術の高さが多くの人々に伝わることとなりました。
マチュピチュ遺跡の謎・何のために建てられた?
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マチュピチュが何のために建てられたのかは、多くの謎に包まれています。様々な説がありますが、インカ部族の太陽神インティを崇拝する場所として建てられたという説が有力です。
マチュピチュに数多くの神殿や天文観測をしていた場所があるためですが、あくまでも推測であり、実際にどのような目的でマチュピチュ遺跡が建てられたのか、はっきりとしたことは未だに解明されていません。
マチュピチュ遺跡はどこにある?
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マチュピチュは空中都市と呼ばれる通り、南米ペルーのアンデス山脈上、標高2,450mの位置にあり、地上からその姿を見ることができません。
首都クスコからは、列車とバスを乗り継ぎ、さらに険しい山道を10分ほど歩いていくと、ようやく目の前に空中都市マチュピチュが広がります。自然だけでなく、古代より人々が築き上げられてきた文明のパワーを全身で感じることができるでしょう。
マチュピチュはどうして世界遺産に?
マチュピチュは、「マチュ・ピチュの歴史保護区」として1983年に世界複合遺産として登録されました。インカ帝国時代の遺跡の中では保存状態がきわめていいことや、コンドルをはじめとする絶滅危惧種などが確認されていて、周辺の自然環境が優れていることが理由となっています。
またマチュピチュは、宮崎駿監督の名作アニメ映画『天空の城ラピュタ』のモデルになった都市の一つではないか、とも言われています。
マチュピチュのある「ペルー」ってどんな国?
ペルーは、南米大陸の中西部に位置している国です。北にコロンビア、北西にエクアドル、東にブラジル、南東にボリビア、南にチリとの国境に接し、西には太平洋があります。
正式名称はペルー共和国(Republic of Peru)で、首都はリマ。公用語はスペイン語で、そのほかにケチュア語やアイマラ語が使われています。国土は日本の約3.4倍あり、風土や気候によって、シエラ・コスタ・セルバの大きく3つの地域にわけられています。
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シエラは、壮大なアンデス山脈が連なる山岳地帯です。標高5,000m以上、6,000m級の雪の山々が数多く存在し、標高6,768mもあるペルー最高峰のワスカランがそびえたちます。
太平洋に面する海岸砂漠地帯であるコスタの大部分は、広大な砂漠が広がっています。通年ほとんど雨が降らない地域となっており、ナスカの地上絵でも有名です。
セルバは濃い密林が果てしなく広がる熱帯雨林地帯。国土の半分以上を占めており、様々なフルーツやコーヒーがこの地域で育ち、ペルー各地に届けられています。
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マチュピチュ観光の見どころ
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ここからは、マチュピチュの見どころをご紹介します。遺跡やその周辺の見どころにスポットをあてていますので、観光でマチュピチュを訪れる際には、ぜひ参考にしてください。
アンデネス(段々畑)
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アンデネスは、マチュピチュ遺跡の周囲に作られている階段のように連なっている段々畑です。マチュピチュ遺跡は山奥にあるため、このアンデネスで農耕をし、自給の生活をしていたといわれています。山岳地帯の厳しい環境の中で発展した、アンデス文明の知恵といえるでしょう。
このアンデネスはマチュピチュ遺跡だけでなく、インカトレイルの遺跡やチチカカ湖などにも広がっていて、今でも使われています。
太陽の神殿
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太陽の神殿は、石組みの技術を用いて曲線を表している大塔です。一般的に石組みでつくられている建物は直線的なものが多いですが、太陽の神殿は巧みな技術で曲線で組まれている貴重な建物となっています。
神殿には窓が2つあり、東の窓は冬至の朝、南の窓は夏至の朝に太陽が正確に差し込むように設計されていることから、太陽信仰に基づいてつくられた建築物と考えられています。
太陽の神殿の内部に入ることはできないので、周りから眺めて曲線がつくりあげる石組み技術の素晴らしさをじっくりと見学してください。
太陽を繋ぎ止める石(インティワタナ)
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太陽の神殿の中でも最も高くなっているエリアの頂上に、太陽を繋ぎ止める石(インティワタナ)は置かれています。花崗岩でできた造形物で、高さは1.8mもあります。
インカの公用語ケチュア語では、インティが「太陽」、ワタナが「結ぶ・つなぐ」なので、「太陽をつなぎとめる」という意味だと考えられています。石の四隅が東西南北を示していることから、日時計の役割または太陽をつかった暦の観測につかわれていたのではないかといわれています。
このインティワタナは、マチュピチュ遺跡の中でも最大のパワースポットとしても有名。世界中から訪れる人々が石に手をかざして、神聖な力を分け与えてもらっています。
見張り小屋
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見張り小屋は名前の通り、マチュピチュ遺跡を見渡せる場所につくられた小屋です。ガイドブックなどによく載っているマチュピチュ遺跡の全景は、この見張り小屋付近から見渡すことができます。
この場所から後ろを振り返ると、インカ道の奥の峠に標高2,693mのワイナピチュ山頂が見え、その山頂よりさらに高い場所にインティプンク(太陽の門・インカ帝国時代の関所のような場所)があり、さらに奥にはマチュピチュ山がそびえているのを、眺めることができます。
王の別荘
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王の別荘は、太陽の神殿と道を挟んで隣にあります。王の別荘は、マチュピチュを建設したインカの皇帝、パチャクティがクスコの寒さから逃れるために滞在していた別荘だといわれています。
王の別荘周辺には、マチュピチュ遺跡で唯一の水洗トイレや水汲み場と推測される場所がありますが、詳しいことは明らかになっていません。
遺跡だけじゃない!マチュピチュ周辺の見どころ
ここまで、マチュピチュ遺跡内の建物についてご紹介しましたが、よりマチュピチュ観光をより楽しむために、周辺の見どころについても解説します。
マチュピチュ村
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マチュピチュへは、山のふもとにあるマチュピチュ村から出るシャトルバスを利用して向かいます。シャトルバスは30分に1本あるので、マチュピチュへ行く際にはマチュピチュ村を拠点として滞在するのがおすすめです。
人口約3,000人の小さなマチュピチュ村には、なんと温泉があります!雰囲気もどこか日本の温泉街と似ていて、懐かしい気分になれるでしょう。観光客向けの温泉もあり、水着を着て入浴できますが、日本人には温泉がぬるく感じるかもしれませんね。
またマチュピチュ駅の前には、お土産物が販売されているマーケットがあり、中心部のアルマス広場周辺まで来ると、カフェやレストランも建ち並んでいます。Wi-Fi完備のお店も多く、両替も可能です。
リャマ
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マチュピチュ遺跡に行くと、必ず見かけるのがリャマです。リャマはラクダ科の動物で姿はラクダと似ていますが、背中にコブはなく全身が毛で覆われています。近縁にいるアルパカはふわふわの毛で顔まで覆われていますが、リャマはほっそりと背の高いラクダです。性格は基本的におとなしく人懐っこいですが、必要以上に刺激すると唾を吐いて威嚇してしまうので注意しましょう。
マチュピチュの美しい景色や神秘的な遺跡に夢中になりますが、リャマを間近でみる機会は多くありません。ぜひ、記念に近くで写真を撮ってみてください!
マチュピチュは予約が必要?見学方法や所要時間もご紹介
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※画像はイメージです
マチュピチュへ入場するためには、まずはチケットを購入して予約をする必要があります。旅行の日程が決まったら、予約サイトで空き状況を確認し、なるべく早めに予約するようにしましょう。
マチュピチュ入場のチケットは4種類
マチュピチュは世界中からたくさんの観光客が訪れます。そのためペルー政府によって、1日の入場人数の制限が設けられており、入場するためには必ずチケットの購入が必要です。
入場チケットは4種類あり、種類によって内容や料金、入場時間が異なります。マチュピチュを訪問される予定がある方は、必ずチェックしておきましょう。
マチュピチュシタデルチケット
シタデルチケットとは、マチュピチュ遺跡を4つのルートに沿って観光するチケットです。サーキット1〜4までを選択し、チケットを取るようにしましょう。
- シタデルチケット:マチュピチュのみ(サーキット1〜4から選択)
- 料金:大人 152$(約20,800円)、学生 77$(約10,500円)、子供 77$(約10,500円)
- 入場時間:6:00〜14:00
周辺の山のハイキングチケットは3種類
マチュピチュ遺跡への入場とマチュピチュ周辺にある山へのハイキングとセットになったチケットの販売もしています。
- サーキット4 + ワイナピチュ山
- マチュピチュ山 + サーキット3
- サーキット4 + フチュピチュ山
- 料金:大人 152$(約20,800円)、学生 77$(約10,500円)、子供 77$(約10,500円)
- 入場時間:サーキット4 + ワイナピチュ山 7:00〜10:00、マチュピチュ山 + サーキット3 7:00〜8:00、サーキット4 + フチュピチュ山 7:00〜14:00
マチュピチュは午前・午後のどちらかしか滞在できない
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2019年1月1日にマチュピチュ遺跡への入場に関する新たな規定ができ、最大滞在時間は4時間で、午前6時から7時に入場した人は午前10時から11時に退場するというような形で、入場時間枠によって退場時間が決定されています。
マチュピチュ遺跡へ入場するには午前および午後のどちらかを選び、滞在することができます。逆にいうと、1日中マチュピチュ遺跡を観光したい方は、午前と午後の両方のチケットを購入する必要があります。
マチュピチュのチケットを取得する方法
マチュピチュへ入場チケットを取得するには、公式サイトおよび現地の窓口で購入するという2つの方法があります。チケットの内容など毎年ルールの変更があるため、購入の際は最新の情報をしっかりと調べましょう。
公式サイトで取得する
公式サイトから取得する方法は、以下の流れになります。
- 公式サイトにアクセスし、チケットの種類とマチュピチュへの訪問日付、訪問人数(大人、学生、子供)を選択して空き状況を確認
- 金額を確認し、空いている時間を選択
- 購入者の情報を入力:País de origen(国名)、Tipo(身分証の種類)、Nro.documento(身分証番号)、Apellidos(姓)、Nombres(名)、Fecha nacimiento(生年月日)、Sexo(性別)
- 手順に従って項目をチェックする
- 滞在時のホテルの住所、メールアドレスを入力
- 支払い方法を選択し、クレジットカードの情報を入力。次に進むと購入完了
- 購入完了後、入力したメールアドレス宛てに詳細メールが届くので、印刷して訪問当日に持参orマチュピチュ遺跡入口でメール画面を見せる
万が一携帯の充電が切れたことを想定し、詳細メールを印刷しておいた方が安心です。
現地の窓口で購入する
現地の窓口では、「クスコのペルー文化庁」と「マチュピチュ村のチケットセンター」の2ヶ所でチケットの購入が可能です。
支払いは現地通貨またはクレジットカードがつかえます。ただし、ペルー文化庁でクレジットカードをつかうと支払い手数料がかかるので、注意しましょう。また、支払う際には、パスポートの提示が必要です。
マチュピチュ村のチケットセンター(Centro Cultural MachuPicchu)
営業時間:7:00〜19:00
支払い方法:現金またはクレジットカード(手数料不要)
必要書類:パスポート
https://goo.gl/maps/EFtCoeACn3tj4RRm9
クスコのペルー文化庁(Boletos a Machupicchu)
営業時間:9:00〜17:00(日曜日のみ9:00〜16:00)
支払い方法:現金またはクレジットカード(カード支払いの場合、手数料必要)
必要書類:パスポート
https://goo.gl/maps/ZsWncF8W49UtMiuq5
マチュピチュへのへの行き方・アクセス
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日本からマチュピチュへの行き方について、移動時間や移動方法をまとめました。
移動時間
日本からマチュピチュまでの移動時間は合計32時間です。航空ルートによって所要時間が異なりますが、フライトの所要時間は約27時間、空港からマチュピチュまで電車とバスを乗り継いで約4時間半かかります。
移動ルート
マチュピチュに最も近い空港は、ペルーの古都クスコにある「アレハンドロ・ベラスコ・アステテ国際空港」です。日本からクスコまでは直行便が飛んでいませんので、アメリカまたはヨーロッパの主要空港を経由して、ペルーの首都リマへ一度立ち寄ってから、ペルー国内線でクスコまで行くルートが一般的となっています。
主な経路は以下の通りです。
①東京・羽田発(乗り継ぎ2回)
羽田⇒ロサンゼルス⇒リマ⇒クスコ
羽田⇒ニューヨーク⇒リマ⇒クスコ
②東京・成田発(乗り継ぎ2回)
成田⇒ロサンゼルス⇒リマ⇒クスコ
成田⇒ヒューストン⇒リマ⇒クスコ
成田⇒メキシコシティ⇒リマ⇒クスコ
成田⇒マドリード⇒リマ⇒クスコ
③大阪・関西発(乗り継ぎ2回)
関西⇒ロサンゼルス⇒リマ⇒クスコ
アメリカ経由は、ヨーロッパ経由よりも時間を短縮して移動できるのが便利です。アメリカと日本とでは時差が大きいので、機内で睡眠をとったり現地で休息をとるなど調整をしましょう。
マチュピチュ観光の注意点
マチュピチュへ観光する際も注意点をしっかりと確認し、急なトラブルにも対策がとれるように万全の状態をとっておきましょう。マチュピチュ観光の注意点をご紹介します。
気温と虫・日差しに注意
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南半球に位置するペルーは日本とは季節が真逆で、日本のようにはっきりとした四季はありません。気温にも大きな変化はなく、平均気温は通年20℃前後と快適です。晴れの日はTシャツや薄手のシャツでも問題ないのですが、朝晩は10℃以下と冷え込むため、防寒具の用意をしておきましょう。
この地域には雨季と乾季があり、乾季の5月〜9月頃がマチュピチュ観光のベストシーズンと言えます。雨季の1月〜3月頃は霧がかったマチュピチュも見られますが、山道を歩くことを考えると、雨の少ない乾季がおすすめです。ただし乾季はブヨや蚊などの小さな虫がたくさん発生しますので、虫除けスプレーをお忘れなく!
また、乾季であってもマチュピチュは標高の高い場所にあるため、極端な暑さは感じられませんが紫外線は強いです。日焼け止めを塗るのはもちろんのこと、長袖の上着や帽子を持参して紫外線対策を整えておきましょう。
マチュピチュにはトイレがない
日本はどこでも基本的にトイレがあるのが当たり前ですが、マチュピチュの遺跡内にはトイレがありません。
また遺跡へは再入場は不可なため、滞在するホテルまたは入場口のすぐそばにある有料のトイレで、事前に済ませておきましょう。
高山病対策を入念に
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高山病は、標高の高い場所で空気中の酸素が薄くなることで起こる、二日酔いのような症状です。マチュピチュのある標高2,500mくらいから、高山病が発症しやすくなると言われています。
時差ぼけや睡眠不足、疲労がたまっている人は高山病にかかりやすい傾向があるので、十分な休息をとることが大事です。深呼吸をして気分を落ちつかせる心掛けもしましょう。
飛行機で現地に到着した日は、なるべくホテルでゆっくりと休息をとってから、翌日にマチュピチュへ向かうようにしましょう。
マチュピチュ観光を楽しもう!
マチュピチュの基本情報や観光する際の見どころ、チケットの購入、アクセス方法などをご紹介してきました。
マチュピチュ遺跡はもちろんですが、遺跡周辺も含めてどこを切り取っても見どころが多く、世界中から多くの人が訪れる観光地です。インカ帝国が築き上げてきた歴史を感じながら、絶景とともにマチュピチュ観光を楽しんでください!
※記事内の金額は2022年12月6日のレート、1ドル=137円で計算しています。
マチュピチュ(Machu Picchu)の基本情報
営業時間:6:00〜17:30
料金:大人 152$(約20,800円)、学生 77$(約10,500円)
※2022年12月現在の情報です。時間・料金など変更の可能性があります
※2022年12月6日のレート、1ドル=137円で計算
アクセス:リマークスコ間:飛行機:空路で約1時間15分、クスコーオリャンタイタンボ間:バスまたは自動車による陸路で約1時間半、オリャンタイタンボーマチュピチュ間:鉄道で約2時間半
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