タ・プローム遺跡
その特徴は、大自然が取り込んだような状態で残された石造建築物と、巨大な樹木が絡み合った風景です。カジュマルという大樹の根で覆われた建築物はなんとも幻想的で、自然の迫力に目を奪われてしまいます。今にも大樹に押しつぶされそうに見えますが、建築物が崩壊しないよう大樹が支えているという見方もあるそうです。周りには、緑いっぱいのジャングルが広がっており、まるで異世界に迷い込んだかのよう。境内には三重の回廊があり、中小合わせて39カ所もの祠堂が並んでいます。荒廃が進んでいる場所が多いため、観光の際は動きやすい服装で訪れるのがおすすめ。もともとは仏教寺院でしたが、年月と自然の力で徐々に草木が侵食し、一種独特な雰囲気を醸し出しています。
スポット情報
シェムリアップ旅行におすすめの観光スポット
アンコールワット
世界遺産にも登録された神秘的な遺跡群。かつてカンボジアがクメール王国だった12世紀頃に建設され、約400平米もの広大な面積に大小さまざまな歴史遺跡が残されています。遺跡には、岩やレンガ、緑豊かな木々などの建材を使っているのが特徴で、そのうつくしさはクメール建築の最高傑作といわれるほど。密林の敷地に堂々とたたずむ遺跡群は、まさに圧巻。美しい石造りの神殿群が広がり、迫力ある彫刻や詳細な彫刻が見どころです。ショートパンツやノースリーブなど露出度の高い服装での入場ができません。また、遺跡内には階段が多くあり、石畳で歩きにくい道が続くので、スニーカーで行くのがおすすめ。
アンコール・トム(バイヨン寺院)
クメール時代の12世紀末に建築された都市遺跡。かつて王が住んでいたという古の王宮都市で、一時は約10万人もの人々が生活していたんだとか。アンコールワットの約3倍ともいわれる大きさには、思わず圧倒されてしまいます。長い歴史のある遺跡なので、戦争の名残を残した施設が多いのも特徴です。最大の名所といわれているのが、こちらのバイヨン寺院。微笑みを浮かべる人物像が掘られた四面像が目を引きます。通称クメールの微笑みともいわれており、四面像は観世音菩薩像を模して建築されたそう。ほかにも仏教やヒンドゥー教などの神を祀ったさまざまな石像が数多く残されています。美しい彫刻や建築物を見ながら、古代の歴史と文化に触れることができますよ。
ベンメリア遺跡
密林に眠る巨大遺跡を冒険。シェムリアップから車で東に約1時間半、密林の中にひそむ巨大遺跡がベンメリア遺跡です。アンコールワットとの類似点が多いため、東のアンコールと呼ばれています。内戦や自然の影響で崩壊した遺跡と、大自然が融合した様子はまるで映画の世界。ジブリ映画の『天空の城ラピュタ』のモデルになったとも言われています。ジャングルに囲まれた環境で、アンコールワットと同じくヒンドゥー教の神殿として知られています。美しい石造りの建物と迫力ある彫刻で有名であり、探検心をくすぐる魅力があります。静けさと神聖さを感じながら遺跡を探索し、古代の歴史に触れることができますよ。
プノン・バケン
アンコール遺跡群の中でも最も高い場所にあるため、夕日の名所として知られているのがプノン・バケン。壮大なアンコールワット遺跡群の一部であり、その美しい石碑や建築物は必見です。12世紀に建てられたヒンドゥー教の寺院であり、壮大なピラミッド型の建築スタイルで知られています。アンコールワット、アンコールトム、シェムリアップ市街までのパノラマビューが夕日に照らされる様子は、滞在中、一度は見てみたい絶景です。登山口から歩いて約20分〜約30分なので動きやすい格好での観光がマストです。遺跡への階段は17時30分で閉まってしまうので注意してくださいね。300人の入場制限もあるためサンセットタイムより少し早めに向かうことをおすすめします。
バンテアイ・スレイ
東洋のモナリザと評される美しい彫刻を鑑賞。女の砦(とりで)という意味のバンテアイ・スレイ。世界遺産のアンコール遺跡群の一つです。壮大なピラミッド型の構造と美しい浮き彫りが特徴。アンコール・ワットやバイヨン寺院と並んで、カンボジアの歴史と文化を象徴する重要な観光地です。この遺跡ではアンコール遺跡群の中でも彫刻の保存状態が良く、美しく精密なレリーフを見学することができます。特に、東洋のモナリザとも呼ばれるデバターの女神像は必見。シェムリアップから車で45分〜60分ほど離れた場所にあります。こじんまりした遺跡でさくっと観光できるため、周辺にあるクバールスピアン遺跡とセット観光がおすすめです。
トンレサップ湖
琵琶湖の約4倍もの面積を誇る東南アジア最大の湖で、世界でも珍しい水上生活を見学することができる観光スポット。別名で伸縮する湖とも呼ばれ、乾季と雨季で水深や水量が大きく変わるのが特徴的。季節によってその姿を変えるため、湖畔に住宅や集落を建てられず、住民たちは湖上で生活するようになったそうです。現在は約100万人の人々が住んでおり、湖上に水上村を築いて暮らしています。人々は漁業で生計を立てていることが多いので、ボートで漁をしている姿も見られるかもしれません。水上生活を営む人々と触れ合いながら、伝統的なボートツアーや釣り体験を楽しむことができます。